太陽光発電のクラウドファンディングとは?メリットやデメリットを解説

近年注目を集めている「クラウドファンディング」。商品・サービスの開発や店の開業支援、株式に投資するタイプまで、さまざまなクラウドファンディングが登場しています。
そんな中で、最近登場してきたクラウドファンディングが「太陽光発電」です。本記事では太陽光発電の特徴やメリット・デメリット、クラウドファンディングについてまとめています。
※当記事は、太陽光発電のクラウドファンディングに関する一般的な意見を述べたものです。出資者の利益を保証するものではなく、出資金よりも元本割れする可能性もあります
太陽光発電とは
太陽光発電とは、その名のとおり太陽光エネルギーを利用し、電気をつくり出す仕組みのことです。より具体的に言えば、太陽光エネルギーを太陽電池で直接電流に変え、それをパワーコンディショナ(PCS)によって交流電力に変換しています。
環境に優しいエネルギーとして世界でも注目されており、日本における太陽光発電の導入実績は年々増えてきています。2019年の「IEA PVPS報告書」によると、2019年の太陽光発電システム導入量で日本は中国、インド、アメリカについで世界第4位(6.5GW)でした。
日本の太陽光発電システムは、他国とともに世界をリードしています。
※IEA PVPS…国際エネルギー機関・太陽光発電システム研究協力プログラム
固定価格買取制度(FIT)とは
太陽光発電でよく聞く「固定価格買取制度」とはどのようなものでしょうか?
固定価格買取制度とは、太陽光を含む再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定期間、一定の価格で買い取ることを国が約束した制度です。
固定価格買取制度は「FIT」とも呼ばれ、国の恩恵を受けて、太陽光発電はこれまで大きくその分野を伸ばしてきました。
固定価格買取制度を利用することで、国が定めた期間中は決められた買取単価で買い取ってもらえるため、ある程度正確な資本回収年数を算出することが可能です。
また、太陽光発電は発電容量によって「家庭用」と「産業用」にわけられます。10kW未満の太陽光発電パネルは「家庭用」で10kW以上は「産業用」です。家庭用と産業用によって、FITの買取単価や調達期間は異なります。
以下は固定価格買取制度による、買取単価と調達期間を表した表です。
<太陽光発電の調達価格(1kWhあたり)>
◎家庭用の太陽光発電
10kW未満 | ||
出力制御対応機器設置義務なし※1 | 出力制御対応機器設置義務あり※1 | |
2019年 | 24円 | 26円 |
2020年 | 21円 | |
2021年 | 未定 | |
調達期間 | 10年間 |
※出力制御対応機器…電気の供給が需要を大きく上回ったときに、電力会社が発電を制御するための機器のこと。これにより、電力会社は必要以上に電力を買い取る必要がなくなった。
◎産業用の太陽光発電
10kW以上
50kW未満 |
50kW以上
250kW未満 |
250kW以上 500kW未満 | 500kW以上 | |
2019年 | 14円 | 入札により決定 | ||
2020年 | 13円 | 12円 | 入札により決定 | |
2021年 | 未定 | |||
調達期間 | 20年間 |
※資源エネルギー庁「固定価格買取制度 2020年以降の価格表」をもとに筆者が作成
※2020年9月28日時点のデータです
※表示価格は税抜きです
たとえば2020年に10kW未満の家庭用太陽光発電を導入すれば、1kWhあたり21円で10年間電力会社が買い取ってくれます。
このように固定価格買取制度(FIT)の後ろ盾があることにより、導入する人にとっても一定価格での買取を保証してくれる安心感があります。
太陽光発電のメリット
太陽光発電のメリットは、以下のとおりです。
<太陽光発電のメリット>
・エネルギーの元は太陽光なので、事実上無限に発電できる ・環境を汚染することがないので、地球に優しいエネルギーである ・一般家庭の屋根や壁にも取り付けられるほどに、太陽光パネルは場所を取らない |
世界でも環境保護の動きが進んでおり、また家庭用の規模なら発電設備の場所を取らないことが太陽光発電の魅力となっています。
太陽光発電のデメリット
では太陽光発電のデメリットは何でしょうか?
<太陽光発電のデメリット>
・気候によって左右されるため、発電量が安定しない ・設備の導入コストが高い(ただし年々導入コストは下がってきている) ・設置する向きによって発電量が変わる |
なんといっても太陽光発電の最大のデメリットは、日照時間に左右されることです。天候ばかりは自分ではどうしようもありません。売電量はある程度運で決まるといっても、過言ではありません。
太陽光発電投資はどんなもの?
太陽光発電投資とは、太陽光で発電した電力を電力会社に売電し、収入を得る投資のことです。固定価格買取制度(FIT)のおかげで、電力会社が一定価格で買い取ることを国が保証しています。そのため太陽光発電投資は、安定の高い投資としても注目されています。
太陽光発電によるクラウドファンディングの特徴
アメリカで生まれたクラウドファンディングは、今や日本でも年々市場規模を伸ばしてきています。クラウドファンディングとは、「cloud(群衆)」と「funding(資金調達)」を組み合わせた造語で、新たな資金調達法として注目されています。
クラウドファンディングといえば、商品開発から販売までの資金を調達するケースは多いですが、実は太陽光発電も参入をはじめています。
太陽光発電のクラウドファンディングの種類は、「融資型」と「ファンド型」の2つです。
「融資型」とは出資者から広くお金を集めて、それをプロジェクトに貸し付ける方法です。一方で「ファンド型」とはあるプロジェクトをするときに、ファンド(基金)としてお金を集めます。
「融資型」と「ファンド型」は似ていますが、中身はまったく異なるものです。融資型は分配金の利率は固定されていますが、ファンド型は分配金の利率が変動します。つまり安定した収入を得られるのが「融資型」で、大きな利益を見込めるのが「ファンド型」です。
どうやってクラウドファンディングに投資するの?
太陽光発電事業をはじめるには、設備の購入や土地代などで数百万~数千万の資金が必要です。そのため資金に余裕のない方は、太陽光発電を導入できません。
しかしクラウドファンディングでは、太陽光発電の資金を小口で多くの出資者から募っています。そのため出資者は、1口1万円程度から投資することも可能です。
つまりクラウドファンディングによって、誰もが太陽光発電投資を手軽にはじめることが可能になったのです。
太陽光発電などのクラウドファンディングは、以下のような指標をもとに出資を判断します。
<太陽光発電のクラウドファンディングでおもに見る指標>
最低投資額 | 1口何円から投資できるのか確認する |
目標利回り | ファンドを運用して得られる利回りの目標利率 |
分配日 | ファンドからの分配金を受け取る日。「毎月」「1回のみ」などさまざま |
目標分配率 | ファンド運営による分配金の目標利率 |
出資総額 | 調達目標の出資総額。ただし目標額に届かなくても、事業を開始することもある |
運用期間 | ファンドを運用する期間 |
これらの指標を見て「目標利回りは高いか」「信頼できる事業者かどうか」「元本は将来どれくらいまで増えるか」などを分析し、投資を判断します。
クラウドファンディングで太陽光発電投資をするメリット
クラウドファンディングで太陽光発電投資のメリットは、以下のとおりです。
<クラウドファンディングによる太陽光発電投資のメリット>
・1万円程度の少額で太陽光発電投資をはじめられる ・太陽発電パネルを購入しなくても投資できる ・固定価格買取制度(FIT)で、一定価格での買取を国が保証している |
太陽光発電設備を購入しなくても投資できるのが、クラウドファンディングの魅力となっています。また国の後ろ盾もあり、安定して収益を得られることも可能になっています。
クラウドファンディングで太陽光発電投資をするデメリット
続いてクラウドファンディングで太陽光発電投資をするデメリットは、以下のとおりです。
<クラウドファンディングによる太陽光発電投資のメリット>
・発電量が少なければ収益が出ずに、元本を割る可能性がある ・運営事業者や借手の貸倒れにより、元本が返還されないことも ・太陽光発電の設備不良によりコストがかさみ、目標利回りを下回る可能性も |
太陽光発電投資は天候にかなり左右されるため、ある意味運に頼る部分もあり、収益性の見通しを立てにくいデメリットがあります。
まとめ
太陽光発電投資は、固定価格買取制度という国の後ろ盾があり、安定して収益を得られる投資法です!とくに最近登場したクラウドファンディングでは、小口で募集するので、出資者は1万円程度から投資することも可能です。
クラウドファンディングの台頭によって、太陽光発電投資が身近になるのが一番の恩恵と言えるでしょう!
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