最近よく耳にするサステナブルとは?SDGsとの違いや企業の取り組み具体例を解説!
最近テレビやネットでサステナブルという言葉をよく目にしませんか?目にしたり聞いたりしたことはあるけど意味については詳しく知らない方も多いはずです。
サステナブルとは持続可能なという意味の言葉です。
主に地球環境や人間社会の持続可能な発展に必要な行為を指して使われます。
近年サステナブルへの関心は高まってきており、身近な変化でいうと2020年7月1日から全国の小売店でレジ袋が有料化されたことは記憶に新しいのではないでしょうか。
本記事ではサステナブルとは具体例を挙げながら徹底解説していきます。
昨今注目が集まるサステナブルとは?
最近よく目にするサステナブルですが、どうしてここまで注目を集めるようになったのでしょうか。
車が発明されたりテレビが発明されたり年々私たちの暮らしは豊かになっていきます。
しかし、人々の生活が豊かになるにつれ森林破壊やCO₂による地中温暖化、オゾン層の破壊など環境破壊が問題視されてきました。さらに現在多くのエネルギーは石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料を使用しています。化石燃料は埋蔵量にも限りがありいずれ尽きてしまいます。
私たちの世代だけの豊かな暮らしにするのではなくこの先10年、100年、1000年と持続的な人々の豊かな暮らしと環境との共存が重要視されるようになりサステナブルが注目を集めるようになりました。
サステナブルとは環境問題だけを指すのではありません。
近年先進国と発展途上国との貧富の差が広がっていることもサステナブルな社会に向けた問題のひとつです。
サステナブルな社会を目指すためには環境やエネルギーの問題でだけでなく人々の平等な豊かな暮らしが必要です。サステナブルな社会にしていくには課題も多く残されていますが、私たち一人一人が関心を持ってサステナブルな社会に向けて行動することが肝心です。
SDGs・ESG・サステナブルとの関連性
サステナブルというワードとともに頻出するSDGs・ESGの意味の違いや関連性について解説します。
SDGsとは?
ここからはサステナブルとも関係性の深いSDGsとESGついて紹介していきます。
SDGsとは「持続可能開発目標(Sustainable Development Goals)と言います。
2015年の国連サミットで決められた2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標のことを指します。17のゴール・169のターゲットから構成されており地球上のだれ一人取り残さないことを誓ったものになります。
つまり、サステナブルな社会に向けて国連加盟国が2030年までに成し遂げる17の目標のことを言います。
その中には環境問題だけでなく貧富の差やジェンダー平等などの地球環境と人間社会がより良いものになるための目標が設定されています。
ESGとは?
出典:野村アセットマネジメント
ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、管理(Governance)の頭文字をとって作られた言葉です。
- E:環境(気候変動・水資源・生物多様性など)
- S:社会(ダイバーシティ・サプライチェーンなど)
- G:ガバナンス(取締役会の構成・少数株主の保護など)
ESGは企業への投資の際に判断基準とされています。企業として環境問題に取り組んでいるか、社会的な貢献や職場の環境は適正で男女平等や人権対策は万全か、健全な企業経営のために管理は行き届いているのかといった企業価値を測る指標のひとつです。
本来であれば業績や資本などで企業価値を測るのが一般的でしたが、ESGの重要度が増しているということ社会全体が企業にサステナブルを求めているということです。
【衣食住】身近にあるサステナブルなものをご紹介
ここからは私たちの身近にあるサステナブルなものを「衣」「食」「住」の3つの視点から紹介していきます。
「衣」
ファッション業界では以前から環境問題が問題視されてきました。ファストファッション(最新の流行を取り入れながら低価格に抑えた衣料品。短いサイクルで大量生産、販売を行っている)によって多くの衣料品が廃棄され、ポリエステルなどの化学繊維は製造の過程で木綿製品よりも多くのCO₂を排出します。
他にも、レザーやファーなど動物の皮や毛を使用した衣料品を多く存在しました。素材に使用するために乱獲され絶滅の危険にさらされている動物も存在します。さらにファストファッションでは大量生産のために発展途上国で低賃金で過酷な労働を強いられている現実もあります。
しかし近年、ファッション業界でもサステナブルの意識は浸透してきています。
サステナブルなエコファーやエコレザー素材が注目されている
多くのブランドではレザーやファーなどの動物の皮や毛を使用しないと宣言しています。以前までは、フェイクレザーやフェイクファーとしてよく思われていなかったものも、今ではエコレザーやエコファーといったサステナブルな素材として注目されています。
他には再生利用の素材を使用した衣料品が登場していますペットボトルをリサイクルしそこからジャケットやフリースなどを生成する技術も生まれています。古着や使わなくなった衣料品をリメイクすることはサステナブルの観点からも非常に重要です。
私たちとしてもトレンドの安い服だけに注目するのではなく長く使えるものやサステナブルな意識が強いブランドを選んで購入する必要があるのではないでしょうか。
「食」
食品業界での一番の問題と言えばフードロスの問題ではないでしょうか。日本でも毎日多くのまだ食べられる食品が廃棄されています。廃棄されてしまった食品は可燃ごみとして処理され、大量のCO₂を排出します。もちろん生産時にもCO₂を排出し、運搬などにもCO₂は発生するのでフードロスは無駄に多くのCO₂を排出してしまっているのです。
環境問題以外の面でも先進国では多くの食べ物が廃棄され、発展途上国では飢餓に苦しむ人が存在している現状です。
そこで食品業界にもサステナブルフードというものが登場しました。
サステナブルフードの登場
サステナブルフードとは自然環境や社会に極力負荷をかけずに作られる食品のことを指します。
例えば、大豆ミートなどの代替肉が有名です。家畜の飼育は多くのCO₂を排出し、さらに大量の水と土地も必要とします。そこで大豆を利用した代替肉が注目を集めています。代替肉と聞くとベジタリアンのためのものと感じる方もいるでしょう。近年では低カロリーで低脂質な大豆ミートは健康意識の高い人にも人気を博しています。
他にはフードロス対策として見た目が悪く売り物にはできないが味は正規品と変わらない訳アリ商品を格安で専門で販売しているサイトや、飲食店の売れ残りを通常よりも安い値段で買うことのできるアプリなどフードロス削減に向けた活動は数多く登場しています。
「住」
私たちが快適に過ごすためには夏は冷房、冬は暖房が必要不可欠なものになっています。しかし、エアコンなどの空調設備では環境に配慮しているとは言えません。
ZEH住宅で省エネを実現
そこで最近注目を集めているのがZEH住宅です。ZEH住宅とは断熱性能を高めて、効率的にエネルギーを使うことで大幅な省エネを実現しています。
さらに消費するエネルギーを太陽光発電などの発電システムで上回ることを目標とした住宅のことを指します。
電力消費が少なく太陽光発電でまかなえてしまうため、CO₂を大量に排出する火力発電の使用を抑える効果が期待されています。
サステナブルな社会を作るために個人でできること
サステナブルな社会を目指すためには社会全体や企業の取り組みが大切です。しかし私たち一人一人の意識や行動がサステナブルな社会に向けて必要不可欠です。
ここからはサステナブルな社会に向けて個人でできることについて紹介しています。
①ごみを減らす
まずはごみを減らすことが挙げられます。ごみを処理する場合には多くのCO₂を排出します。私たちがごみを減らす意識を持つことで大きく変化します。
衣料品を捨てる前にリサイクルショップに持ち寄ったり、物を買う時点で本当に必要なものか繰り返し使えるものか意識することが大切です。
さらにごみの分別も非常に有効です。ご
みの中にも段ボールやペットボトルといった再生利用が可能な資源が含まれています。
段ボールは新たな段ボールへ、ペットボトルはプラスチック製品や衣料品に再生します。資源を枯渇させないためにも分別を行っていきましょう。
②フードロス削減
次にフードロス削減です。
買い物に出かけるとつい必要でないものまで購入してしまうといった経験はないですか?
買いすぎてしまっても消費できれば問題ありません。しかし期限を過ぎてしまい廃棄することもあるはずです。購入の際は家庭内で必要な量を購入するよう心がけましょう。
他にも、スーパーやコンビニで買い物する際に手前に陳列している商品ではなく奥の消費期限に余裕のある商品を購入していませんか?
売れ残りや期限が近いものは処分されてしまします。すぐに消費するものであれば手前に陳列されているものを選ぶようにしましょう。
③サステナブルに注力しているブランドや企業の商品やサービスを利用する
多くのブランドや企業でサステナブルの意識は高まっています。
しかしまだ浸透していないブランドや企業も多く存在しています。そこで私たちが商品やサービスを選ぶ際の基準にサステナブルを意識しているか否かを加えることで浸透していないブランドや企業も意識せざるを得なくなってきます。
そうすることで、私たち個人の選択がブランドや企業のサステナブルへの意識へと向けさせることができるのです。
個人でできることなど些細なことかもしれませんが私たちが少しずつ意識することでサステナブルな社会に向けて動いていくはずです。
企業のサステナブルな取り組み事例
多くの企業でもサステナブルな社会に向けて取り組みを行っています。具体的な取り組み事例を紹介しましょう。
コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社
コカ・コーラでは「ボトルtoボトル」や「ラベルレス製品」などの新しい容器形態を用いて威厳の循環に貢献しています。
さらにジェンダー平等の面でも貢献しており、日本コカ・コーラ独自に2030年までに女性管理職50%達成という目標を打ちだしジェンダー平等な社会にむけて貢献しています。
参考:サスティナビリティ|コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社
スターバックスコーヒージャパン
スターバックスコーヒーでは、廃棄物を50%削減するグローバル目標のためプラスチックストローを廃止し紙ストローへ移行しました。
さらに「Greener Stores]と呼ばれる従来の店舗より30%の省エネを実現させた店舗が皇居外苑 和田倉噴水公園店として日本に第一号が誕生しました。
株式会社大林組
大手建設メーカーである大林組では、既存の地熱発電施設に水素製造プラントを併設し、CO2フリーの水素である「グリーン水素」の製造・試験供給を開始しています。
また、森林とともに生きる街「LOOP50」を提案しています。
「LOOP50」は、生活者15,000人を対象とした街。建物は50年かけて成長した木を使って毎年1区画を増築し、築後50年となった1区画は解体され街のエネルギー源となります。
森林の成長に合わせて植栽⇒伐採⇒活用のループを50年スパンで行うことで、日本の森林資源を最大限に利用し、山間部での持続可能性と魅力ある暮らしを両立させようという、未来への構想です。
参考:サステナビリティ|大林組
サステナブルに関するよくある質問
サステナブルについて疑問に思う方が多い点についてまとめました。
「サステナブル」と「サスティナブル」、どちらが正しい?
どちらが間違いということはありませんが、「サステナブル」と表記する場合が多くなっています。
英語のsustainableに由来しているため、日本語表記にした際に違いがでているだけですので、意味は全く同じです。
環境省や文部科学省などでも、サステナブルの表記が使われています。
「サステナ」とはどういう意味?
「サステナ」とは、「サステナブル」や「サステナビリティ」を略したものです。意味も同じで、「持続可能な」「持続可能なもの」という意味です。
語呂が良く分かりやすいので、農林水産省の「サステナアワード」や、東京ガスの電気の料金プラン「さすてな電気」といったように使われています。
まとめ
ここまでサスティナブルについて解説してきました。地球環境とより良い社会に向けた持続可能であるサステナブルな社会に向けた取り組みは身の回りに数多く起きています。何気なく使用していた製品もサステナブルの観点からみると新たな発見があるかもしれません。
フードロス問題などは個人であっても少し意識するだけでも大きな影響を与えることは多々あります。私たちが関心を持ってこの問題に取り組んでいくことが重要になります。
(参考:サステナブルとは?重要キーワードは「SDGs」と「エシカル」)
おすすめの記事
SOLACHIE presents
-
太陽光投資の「失敗確率を下げるノウハウ」を一冊の本に!無料の限定資料をプレゼント
-
投資スタートした場合の、実際の利回りシミュレーションをプレゼント
-
太陽光投資プラットフォーム「SOLSEL」非公開物件をご紹介