太陽光発電でよくあるトラブルとは?事例や対処法・予防方法を解説

  • 公開日:2026.02.26
  • 更新日:2026.08.18
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太陽光発電を設置・運用することで生じるトラブルには、設備の問題だけではなく近隣の住民に被害を加えてしまうケースもあります。

しかし、設置前の対策や正しい工事・メンテナンスによってトラブル発生のリスクを最小限に抑えることができるのです。

この記事では、産業用太陽光発電で実際に起きたトラブル事例や、トラブルを避けるポイントを解説していきます

この記事の概要

・太陽光発電では、悪質業者との契約、施工不良や設備故障、反射光・騒音などの近隣トラブルが発生することがあります。
・太陽光発電のトラブルは、複数社の見積もり比較や定期点検、保証・保険内容の確認によって未然に防げる可能性があります。
・トラブルが起きた場合は施工業者やメーカー、保険会社などへ早めに相談し、解決が難しければ設備の修理・撤去・発電所の売却も選択肢です。

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太陽光発電でよくあるトラブル一覧

太陽光発電では、契約時の説明不足から設備の不具合、近隣住民との問題まで、さまざまなトラブルが起こる可能性があります。事前に代表的な事例を知り、設置前から対策しておくことが大切です。

契約・業者とのトラブル

太陽光発電では、販売・施工業者との契約内容をめぐるトラブルに注意が必要です。

たとえば、想定していたほど発電量や売電収入が得られない、契約後に追加工事費を請求される、保証内容が説明と異なるといったケースがあります。また、訪問販売などで十分に比較する時間がないまま契約してしまう例もあります。

消費者庁では、太陽光発電システムの販売・施工に関する不当な表示について事業者への措置も行っています。 契約前には複数社から見積もりを取り、費用の内訳や保証期間、解約条件まで書面で確認しましょう。

施工・設備に関するトラブル

施工不良や設備の故障によって、発電量の低下や雨漏り、機器の停止などが起こる場合があります。屋根への固定方法が適切でなければ建物を傷める原因になり、配線や接続部分に問題があると発熱や火災につながるおそれもあります。

NITEによると、太陽光発電設備ではパワーコンディショナや太陽電池モジュールなどの事故が確認されており、設置環境や機器の破損が原因となるケースもあります。

信頼できる施工業者を選ぶだけでなく、設置後も発電量や機器の状態を確認し、異常があれば早めに点検を依頼しましょう。

近隣住民とのトラブル

太陽光発電の設置後は、反射光や景観、工事中の騒音などを理由に近隣住民とのトラブルが起こることがあります。特にパネルの向きや角度によっては、時間帯によって周辺住宅へ強い光が差し込む場合があるため注意が必要です。

また、パワーコンディショナなどの機器音、敷地から伸びた雑草、雨水の流れの変化などが不満につながるケースも考えられます。

住宅が近い場所や大規模な発電所では、設計段階から周辺環境への影響を確認することが重要です。必要に応じて施工業者や近隣住民と事前に相談し、設置後も適切な維持管理を続けましょう。

野立て太陽光発電特有のトラブル

野立て太陽光発電では、住宅の屋根に設置する場合とは異なり、広い敷地を管理するうえでのトラブルが発生します。代表的なのは雑草の繁茂やケーブル・設備の盗難、台風や大雨によるパネルの破損、土砂流出などです。

人目が少ない場所では設備の異常や侵入に気づきにくく、問題の発見が遅れる可能性もあります。

実際にNITEも、台風によるパネルの飛散や、災害後の不具合を放置することで事故につながるケースについて注意を呼びかけています。

定期的な草刈りや設備点検、防犯対策、災害後の確認を行い、敷地全体を継続的に管理することが重要です。

契約・業者とのトラブル事例

太陽光発電では、契約内容や販売方法をめぐって業者とトラブルになるケースがあります。代表的な事例を知っておき、契約を急がず、説明や保証内容を十分に確認することが大切です。

相場より高い価格で契約させられる

悪徳業者は、「今だけの割引」「モニター料金でお得」などと言いながら、実際よりも高い料金を請求してきます。他の業者と比較されないよう、即日契約を迫られることが多いです。

しかし、契約書を交わした後でも、申込書面や契約書面を受け取ってから8日以内ならクーリングオフができるので、早めに悪徳業者かどうかを確認し、クーリングオフを行いましょう。

クーリングオフは、電話勧誘販売や訪問販売など、不意打ち性の高い契約を対象としており、契約書面を受け取ってから一定期間内であれば、理由を問わず無条件で解約できます。

一方で、店舗での自主的な契約や自分から申し込んだネット契約などは、原則として対象外となる点には注意が必要です。

ただ、このようなトラブルを防ぐためには、契約前に一括見積サイトを利用して複数社の価格を比較することが効果的です。

相場感を把握できるだけでなく、不当に高い見積もりを見抜きやすくなり、冷静な判断につながります。価格と内容を比較したうえで、納得できる業者を選ぶことが重要です。

関連記事追加:太陽光発電を途中でやめたい時の対処法は?よくある原因やクーリングオフの手順を解説

虚偽の説明や過大な発電シミュレーションを提示される

発電量のシミュレーションを水増しして計算し、実際に期待されるよりも多くのメリットがあるように見せかけ、騙す場合もあります。

また、実際にはない補助金をあるように話して安心感を与えるというケースもあるのでご注意ください。

他にも必ず電気代が大幅に下がる、数年で確実に初期費用を回収できるといった説明を鵜呑みにすると、実際には想定ほど電気代が安くならない、売電収入が伸びず初期費用の回収が大幅に遅れるといった結果につながることがあります。

太陽光発電の効果は、設置条件や電気使用量、売電単価などによって大きく左右されます。そのため、都合の良い数字だけを強調した説明には注意が必要です

契約前には、発電シミュレーションの根拠や前提条件を確認し、複数社の説明を比較することで、虚偽や誇張を見抜きやすくなります。冷静な情報収集が、後悔しない選択につながります。

さらに詳しく知りたい方は、こちらの関連記事も読んでみてくださいね。

関連記事:太陽光発電の詐欺に騙されるな!悪質な業者が行う営業の特徴や見分ける方法を解説

悪質な訪問販売や点検商法で契約させられる

突然自宅を訪れ、「太陽光パネルの点検が義務化された」「今すぐ修理しないと危険」などと不安をあおり、高額な点検や洗浄、修理を契約させるトラブルが報告されています

国民生活センターも、太陽光発電システムの点検商法に関する相談が増えているとして注意を呼びかけています。

訪問販売など特定商取引法の対象となる契約では、原則として契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフが可能です。

その場では契約せず、まず設置業者などに点検の必要性を確認し、必要な場合も複数社から見積もりを取りましょう。

施工業者の倒産によって保証を受けられない

太陽光発電では、設置後に施工業者が倒産し、工事保証や独自のアフターサービスを受けられなくなる場合があります

特に、保証の提供元が施工業者だけになっていると、雨漏りや施工不良などが発生しても無償修理を依頼できない可能性があるため注意が必要です。

一方、太陽光パネルやパワーコンディショナには、メーカーによる製品保証などが設定されている場合があり、施工業者の保証とは扱いが異なります。

契約前に保証の提供元と対象範囲、期間を確認し、業者が廃業・倒産した場合でもメーカー保証や第三者保証を利用できるか確かめておきましょう。

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施工・設備に関するトラブル事例

太陽光発電は長期間使用する設備であるため、施工不良や機器の経年劣化、設置環境などが原因でトラブルが起こることがあります。発電量だけでなく、屋根や配線、周辺環境まで含めて状態を確認することが重要です。

太陽光発電設備が故障・破損する

太陽光発電設備は屋外に設置されているので、台風や大雨、強風のなどの被害を受けやすいです。

太陽光パネルは丈夫に設計されています。風速60メートルの強風にも耐えることができ、さらには1メートルの高さから227グラムの硬球を落下させても壊れないように、JIS(日本産業企画)によって定められています。

そのため、台風や落下物による衝撃でダメージを受にくくはなっていますが、急な突風や大きな飛来物などで破損してしまうことはあります。

施工不良によって雨漏りが発生する

住宅の屋根に太陽光パネルを設置する際、固定金具の取り付けや防水処理が適切でないと雨漏りにつながることがあります。JPEAの資料でも、屋根材の破損や架台固定金具の施工ミスによる雨漏り事例が示されています。

雨漏りは設置直後に発生するとは限らず、時間がたってから室内のシミや天井の変色などで気づく場合もあるでしょう。

設置前には屋根の状態を確認し、施工実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。設置後に雨漏りが疑われる場合は放置せず、施工業者や屋根の専門業者へ連絡し、原因の調査と必要な補修を依頼しましょう。

パワーコンディショナーや配線が故障する

パワーコンディショナーは、太陽光パネルで発電した直流電力を家庭や施設で使える交流電力へ変換する重要な機器です。長期間使用すると内部部品の劣化などによって停止し、発電した電気を利用・売電できなくなることがあります

また、配線の損傷や接続不良、絶縁劣化なども発電停止や安全上の問題につながるため注意が必要です。

エラー表示が出る、発電量が急に落ちる、異音や異臭がするといった変化があれば、使用を続けず点検を依頼しましょう。定期的に機器や配線の状態を確認し、不具合を早期に見つけることで発電損失や重大な事故を防ぎやすくなります。

草や木によって設備や発電量に影響が出る

草や木が太陽光パネルに影を落とすと、その部分だけ発電できなくなります。その状態が続いてしまうと、発熱してパネルが故障してしまう「ホットスポット現象」の原因となってしまいます。

そうすると、発電量が低下してしまうだけでなく、修理費を負担しなければならず、損害を被ってしまいます。

またパワコンのファンの隙間から草が侵入することで、内部でショートし火事になってしまう可能性も考えられます。

排水計画や設置場所の地盤に問題が発生する

排水計画は太陽光発電所設計時の重要なポイントのひとつ。

土地の雨水処理が完璧な土地は問題ありませんが、地盤が弱い土地や大掛かりな開発をした土地は要注意です

下の画像のように想定外の場所に雨水が流れることにより、もともとはなかった水路が新たにできて、地盤が削られてしまうケースがあります。

太陽光発電 トラブル

このようになってしまう原因は、事前の設計に問題があることが多いです。地盤が削られてしまうと架台が傾いたり、太陽光発電設備自体が水没してしまったりとかなり大きな被害になりかねません。

太陽光発電 トラブル

この問題を解決するためには、雨水の流れをコントロールする必要があるので、上の画像のように地盤の改良とU字溝を設置し、雨水の流れをコントロールできるように排水しやすい状況を整えました

その結果、雨水の通り道が定まり、土砂の流出や土地の不安定さを払拭できたケースです。発電量が想定より少ないトラブル

設置前のシミュレーションよりも、発電量が少なかったというケースも見られます。

年間発電量のシミュレーションは、全国の平均日射量と太陽光パネルの容量で計算できます。経年劣化で発電量が少しずつ下がることは普通です。

近隣住民とのトラブル事例

太陽光発電設備の設置場所により、近隣住宅との間にトラブルが発生するケースもあります。主な事例を見ていきましょう。

太陽光パネルの反射光が隣家に当たる

太陽の光がパネルに反射し、その光が住宅の中に入ることで眩しさや暑さといった不快感を与えてしまうというトラブルもあります。

反射光は設計の際に計算することができるので、近くに住宅がある土地に太陽光発電を設置する場合はきちんと計算して、近所の人たちには事前に説明するようにしましょう。

パワーコンディショナーなどの騒音が発生する

パワーコンディショナーは運転時にファンの作動音や高周波音などを発することがあり、設置場所によっては近隣住民から騒音として指摘される場合があります

JPEAのガイドラインでも、パワーコンディショナなどから発生する騒音が大きい場合、地域住民から苦情が寄せられる可能性が示されています。特に寝室や隣家の窓に近い場所では、日中の小さな音でも気になることがあるでしょう。

設置前に機器の運転音や設置位置を確認し、できるだけ隣家から距離を取ることが重要です。すでに騒音の指摘を受けている場合は、施工業者へ相談し、設置場所の変更や防音対策が可能か確認しましょう。

屋根からの落雪によって被害が出る

積雪地域では、太陽光パネルの表面に積もった雪が一気に滑り落ち、隣家の設備や車、通行人などに被害を与えるおそれがあります。パネルは屋根材より表面が滑らかなため、まとまった雪が落下するケースに注意が必要です。

JPEAも、落雪によって周辺の器物などを損傷するおそれがある場合には、雪止めなどの適切な対策が必要と案内しています。

積雪が多い地域では、地域の積雪量に対応した架台や設置角度を選び、必要に応じて雪止めを設置しましょう。設置後も積雪状況を確認し、危険がある場合は無理に自分で除雪せず、専門業者へ相談することが大切です。

飛来物によって人や建物に被害を与える

台風や強風などで太陽光パネルやその他の設備が破損し、その破損した部品などが風に舞って人や家にぶつかって怪我をさせてしまったり、家が壊れてしまうと治療費や修理費を支払わなければならなくなります

こうしたリスクに備えるのが賠償責任保険で、他人の身体や財産に損害を与えた際の賠償金や示談費用を補償します。また、飛来した物が自宅の設備であった場合、火災保険(風災補償)により修理費用がカバーされるケースもあります。

万が一に備え、両保険の補償内容を事前に確認しておくことが重要です。

隣家の太陽光発電による被害を受けた場合の対処法

隣家の太陽光発電による反射光や騒音、落雪などで生活に支障が出ている場合は、まず被害の内容や発生する時間帯、状況を記録しましょう

写真や動画、騒音の発生時間などを残しておくと、相手方や施工業者へ状況を説明しやすくなります。

そのうえで、感情的に責任を追及するのではなく、設置者へ困っている内容を伝え、施工業者による確認や改善策の検討を依頼するのが基本です。

当事者同士で解決が難しい場合は、自治体の相談窓口や消費生活センターなどへ相談する方法もあります。損害が発生している場合は、必要に応じて専門家への相談も検討しましょう。

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野立て太陽光発電で起こりやすいトラブル

野立て太陽光発電では、広い敷地を屋外で長期間管理するため、雑草や地盤、盗難、自然災害など特有のトラブルが起こりやすくなります。発電設備だけでなく、敷地全体を継続して管理することが重要です。

雑草や樹木によって発電量が低下する

野立て太陽光発電では、敷地内の雑草や周辺の樹木が成長し、パネルに影がかかることで発電量が低下することがあります

特に春から夏は植物が伸びやすく、設置時には問題がなくても、数か月後にはパネルの一部を覆ってしまう場合があります。

また、雑草が配線や設備の周囲まで繁茂すると、点検や修理の妨げになり、害虫や小動物が入り込みやすくなる可能性もあるでしょう。

発電量の低下や設備トラブルを防ぐためには、定期的な草刈りや樹木の剪定を行い、敷地内の状態を確認することが大切です。除草剤を使用する場合は、周辺環境や設備への影響にも配慮しましょう。

排水不良によって浸水や土砂流出が起こる

野立て太陽光発電では、敷地の排水が十分でないと、大雨の際に水がたまって設備が浸水したり、土砂が敷地外へ流出したりするおそれがあります

特に造成地や傾斜地では、パネルや架台の設置によって雨水の流れが変化し、想定していなかった場所に水が集中する場合もあります。

浸水や土砂流出は設備の故障だけでなく、周辺道路や隣接地への被害につながる可能性もあるため注意が必要です。

設計段階で排水経路や側溝の容量を確認し、設置後も落ち葉や土砂による詰まりがないか定期的に点検しましょう。大雨の後には敷地内の水たまりや侵食の有無も確認することが大切です。

地盤沈下や法面崩落が起こる

軟弱な地盤や斜面に野立て太陽光発電を設置すると、地盤沈下や法面の崩落が起こる可能性があります。地盤が沈下すると架台が傾き、パネルの角度が変わったり、配線や基礎部分に負担がかかったりするおそれがあります。

また、大雨によって斜面の土砂が流出すると、発電設備だけでなく周辺の土地や道路に被害を与えるケースも考えられるでしょう。

設置前には地盤や傾斜の状態を調査し、必要に応じて地盤改良や法面の補強、排水対策を行うことが重要です。設置後もひび割れや陥没、架台の傾きなどがないか確認し、異常を見つけた場合は早めに専門業者へ相談しましょう。

ケーブルや設備が盗難される

人目が少ない場所に設置される野立て太陽光発電では、銅線ケーブルや設備の盗難被害に注意が必要です

資源エネルギー庁も、銅価格の高騰などを背景に太陽光発電施設で銅線盗難が増加し、修繕費だけでなく発電停止による売電収入の減少につながると注意を呼びかけています。

ケーブルを切断されると復旧まで発電できないほか、切断箇所の状態によっては安全面のリスクも生じます。

対策として、防犯カメラやセンサーライト、フェンス、施錠設備などを設置し、侵入しにくい環境を整えましょう。遠隔監視を活用し、発電量の急低下や設備異常を早く把握できる体制を整えることも有効です。

台風や大雨によって設備が破損する

野立て太陽光発電は屋外に設置されているため、台風の強風や大雨によってパネルや架台が破損したり、設備が浸水したりすることがあります

NITEでは、固定金具の緩みが台風による事故につながるリスクや、豪雨による土砂流出・地盤崩壊への注意を呼びかけています。

強風でパネルや部材が飛散すると周囲へ被害を与えるおそれもあるため、災害前後の点検が重要です。台風が近づく前には固定部分や排水口、周辺の飛散物を確認し、通過後も発電量や設備の状態を点検しましょう。

水没や破損が見られる場合は感電のおそれがあるため、自分で触らず専門業者へ対応を依頼することが大切です。

太陽光発電のトラブルが起きたときの対処法

対策を取っていてもトラブルが起きてしまうことはあります。トラブルの対処法について解説します。

太陽光発電設備が破損した場合

パネルが割れたり飛んだりしている場合は、ガラスや電線が危険なため、離れて現場を確認してください

自然災害や経年劣化などで太陽光発電設備が故障してしまった場合は、設置を依頼した工事店に連絡しましょう。メーカー保証を使用できるかどうかを、現地で確認してくれます。

もしメーカー保証が使えなかったとしても、設備について把握してくれている工事店に修理を依頼するのがスムーズです。

また、自然災害による被害であった場合、火災保険で費用がカバーできる場合もありますので、保険会社に連絡してみましょう。火災保険は太陽光パネルを設置した際に、見直しておくのがベストです。

第三者に被害が出た場合

太陽光パネルが飛んでしまって隣人宅に被害が出るなど、第三者に損害を与えてしまった場合は、「賠償責任保険」が適用されます。まずは保険会社に連絡してみましょう。

2020年4月より、10kW 以上の太陽光発電設備では、「災害等による発電事業途中での修繕や撤去及び処分に備え、火災保険や地震保険等に加入する」ことが努力義務となっています。

産業用太陽光発電設備では、地域への被害が発生してしまう可能性もあるため、賠償責任保険へ加入するようにしてください

悪質業者との契約トラブルが起きた場合

訪問販売や点検商法などで強引に契約させられた場合は、まず契約書や見積書、業者とのメールやメッセージなどを保管し、契約内容を確認しましょう

訪問販売に該当する契約では、原則として法定書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフができます。

また、期間を過ぎていても、事実と異なる説明を受けて契約した場合などは取り消せる可能性があります。

業者から解約を拒否された場合も、そのまま支払いを進めず、消費生活センターなどへ相談することが大切です。契約時の説明や勧誘の経緯を時系列で整理しておくと、相談をスムーズに進めやすくなります。

施工業者・メーカー・保険会社へ連絡する

設備の故障や施工不良、自然災害による破損が見つかった場合は、まず施工業者や販売店へ連絡し、原因の調査や修理が必要か確認しましょう

太陽光パネルやパワーコンディショナの不具合では、メーカー保証を利用できる場合もあるため、保証書や契約書を確認することが重要です。

台風や落雷などによる損害は、加入している火災保険や太陽光発電設備向けの保険で補償される可能性もあります。

ただし、補償範囲や免責条件は契約によって異なります。修理を始める前に保険会社へ連絡し、写真などで被害状況を記録したうえで、必要な手続きを確認しましょう。

消費生活センターや弁護士へ相談する

販売業者との解約交渉が進まない、高額な請求を受けた、説明と契約内容が異なるといった場合は、消費生活センターへ相談しましょう。消費者ホットライン188を利用すると、最寄りの消費生活相談窓口につながります。

クーリング・オフができるか判断に迷う場合や、業者との交渉方法が分からない場合にも相談できます。

さらに、設備の破損によって大きな損害が発生した場合や、近隣住民との損害賠償問題など法律上の争いに発展している場合は、弁護士への相談も検討しましょう。

契約書や写真、業者とのやり取りなどの資料をそろえておくと、状況を正確に伝えやすくなります。

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太陽光発電設備のトラブルを避けるためのポイント

太陽光発電設備のトラブルを避けるためのポイントについて解説します。

悪質な施工業者を避ける

太陽光発電の施工業者の中には、施工に手を抜いたり、そもそも実績が少なくトラブルが発生したときに対応してくれなかったりするケースもあります。

そのため、太陽光発電の設置・建設は、実績のある施工会社に依頼するようにしましょう

また、施工会社を選ぶときは複数の業者に見積もりを出してもらい、施工内容や料金に不明確なものがないかを確認してください

太陽光発電・蓄電池の一括見積サイトのソーラーパートナーズでは、本部に在籍する専門アドバイザーが、施工会社の提案内容や価格を第三者目線で確認してくれます。

営業トークに流されやすい訪問販売とは異なり、メリットだけでなくデメリットも含めた冷静な判断材料を得られるのが大きな特徴です。

また、しつこい営業があった場合のお断り代行や、施工会社の変更対応など、契約前後のフォローも充実しています。

「本当にこの金額や内容で問題ないのか?」と少しでも感じたら、まずは相場確認と契約チェックを兼ねて利用してみると安心です。

関連記事:太陽光発電の詐欺に騙されるな!悪質業者が行う営業の特徴や見分ける方法を解説

メーカー保証と保険の補償範囲の違いを知っておく

メーカー保証の対応は、パネル自体のトラブルで破損・故障してしまった場合のみです。

パネルメーカーが修理や交換をしてくれるので、修理費や交換費用を自己負担しなくてもかまいません。

しかし、メーカー保証を受けるためには、メーカーの施工IDを持っている施工業者によって、メーカーが提示している設置方法に従ってパネルを設置する必要があります

見積もりの際には、施工業者がIDを持っているかを忘れずに確認してください。

また、メーカー保証では、保証対象外となるケースも把握しておきましょう。

台風や地震などによる故障については、基本的にメーカー保証では対応してもらえません。この場合、火災保険や動産総合保険という任意の保険に加入しておけば、補償を受けることができます。

万が一、保険に加入していなければ全額自己負担となり、多額の損失となってしまうので注意してください。

定期的にメンテナンス・定期点検をする

4年に1度の定期点検が推奨されていますが、定期点検以外にもこまめに太陽光発電のメンテナンスやチェックをすることでトラブルを早期発見することができます。

点検を業者に依頼することはもちろんですが、毎日発電量をモニタリングするだけでも異常に気づけます

トラブルが起きないように日頃から気をかけるようにしましょう。

また、草や木、パネルの汚染などは、近隣トラブルの原因となるだけではなく、太陽光パネルに影を落としてしまうので、故障や発電量が低下する原因となります。清掃や草刈りを定期的に行うようにしましょう。

草刈りの目安は30cmです。

関連記事:太陽光発電のメンテナンスに必要な維持費用はどのくらい?

複数社の見積もりと発電シミュレーションを比較する

太陽光発電を契約する前には、1社だけで決めず、複数の業者から見積もりと発電シミュレーションを取り寄せて比較しましょう

JPEAも、複数の業者へ見積もりを依頼し、初期費用や保証などを総合的に比較することを勧めています。見積もりでは設備本体の価格だけでなく、工事費や追加費用、保証内容まで確認することが重要です。

また、発電シミュレーションは業者によって前提条件が異なるため、年間発電量や売電収入の数字だけで判断してはいけません。

日射量や設置方位、影の影響などの算出条件も確認し、極端に有利な試算を提示する業者には根拠を説明してもらいましょう。

トラブルが解決しない場合の選択肢

修理や対策をしてもトラブルが改善しない場合は、設備の交換や撤去、発電所の売却も選択肢になります。今後かかる費用や残りの運用期間、収益性を比較し、自分に合った方法を検討しましょう。

修理や設備交換をして運用を続ける

故障や不具合の原因が特定でき、修理や部品交換によって安定した運用が見込める場合は、そのまま発電を続ける方法があります

太陽光パネルやパワーコンディショナーを交換すれば、発電量の回復や設備寿命の延長が期待できるでしょう。ただし、築年数の古い設備では複数の機器が次々と故障し、修理費が積み重なることもあります。

修理費用だけで判断せず、今後の売電収入や自家消費によるメリット、保証の残存期間なども含めて検討することが大切です。見積もりを複数社から取り、修理と交換のどちらが長期的に負担を抑えられるか比較しましょう。

太陽光発電設備を撤去する

設備の老朽化が進んでいる、修理費が高額になる、屋根の改修や建物の解体が必要になった場合は、太陽光発電設備の撤去を検討する方法もあります

撤去する際は、パネルや架台を取り外す工事費だけでなく、運搬費や廃棄費、屋根の補修費などがかかる可能性があります。

また、使用済みの太陽光パネルは適切な方法で処理する必要があるため、自分で処分せず専門業者へ依頼しましょう。

野立て発電所では、設備撤去後の土地整備が必要になるケースもあります。複数の業者から撤去費用の見積もりを取り、工事範囲や廃棄方法まで確認してから依頼することが大切です。

太陽光発電所を売却する

修理や管理の負担が大きいものの、発電所として一定の収益性が残っている場合は、設備を撤去せず売却する方法もあります

特に野立て太陽光発電では、土地や発電設備、売電契約などをまとめて引き継げる場合があり、撤去費用を負担せずに手放せる可能性があります。

ただし、設備の故障状況や残りの売電期間、土地の権利関係、ローン残債などによって売却条件は変わるでしょう。

まずは太陽光発電所の売買に詳しい業者へ査定を依頼し、売却価格と今後の修理・管理費を比較することが重要です。収益性や手間を総合的に見て、保有を続けるか判断しましょう。

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太陽光発電のトラブルに関するよくある質問

太陽光発電設備のトラブルについて、気になる点についてまとめました。

太陽光発電のトラブル相談は弁護士や消費者センターにできる?

太陽光発電でトラブルが起きた場合、相談先は1つではありません。

内容や深刻度によって、弁護士・消費者センター・国民生活センターなどを使い分けることが大切です。契約内容の不一致や訪問販売での強引な勧誘、補助金申請の不備など、業者とのトラブルが疑われる場合は、まずお住まいの「消費生活センター」へ相談すると良いでしょう。

無料でアドバイスを受けられ、必要に応じて業者への連絡や交渉の助言もしてくれます。

一方、修理費の請求や損害賠償など、金銭が絡む深刻なケースでは、弁護士への相談が有効です。契約書の内容をもとに法的な観点で解決方法を提示してくれるため、泣き寝入りを避けられます。

また、近隣住民との反射光・騒音トラブルなど、個人間の問題も弁護士が介入した方がスムーズに解決することがあります。

トラブルが起きたときは焦って一人で判断せず、「どの相談窓口が最適か」を確認しながら適切に対応することが重要です。

太陽光発電のトラブル件数は?

製品評価技術基盤機構(NITE)が公表したデータによると、2022年度の太陽電池発電所の事故被害件数は459件でした。2023年度以降の事故被害件数は2025年6月時点で公表されていません。

事故発生電気工作物は、逆変換装置(インバータ)が9割を占め、続いてモジュール・架台が多くなっています。

故障箇所の交換のみで、事故原因は特定されないことが多いため、原因不明の事故が6割以上です。

特定された原因では「設備不備-製作不完全」が62件、「自然災害」が61件となっています。自然災害の内訳では「雷」が22件、「氷雪」が20件と多くなっています。

出典:「電気保安技術支援業務と事故事例について」独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)

太陽光発電が壊れる原因は?

太陽光発電設備が壊れる原因には、以下のようなものがあります。

  • 自然災害
  • 飛来物
  • 汚れや影によるホットスポット
  • 侵入者による盗難・いたずら
  • 雑草・木
  • 害獣・害虫

自然災害では、大雨で地盤が崩れてパネルや架台が破損したり、落雷でパワコンが故障したりなどの被害が起こりえます

パネルの一部分が影になって起こるホットスポットは、発電量の減少だけでなく火災の原因となることもあるため注意が必要です。

その他、山の中に設置された太陽光発電設備の場合、害獣や害虫の営巣による被害も考えられるでしょう。

太陽光発電のトラブル時にやってはいけないことは?

太陽光発電設備に災害などのトラブルが起こった時、不用意に近づいて触ることは絶対にしないようにしてください。

太陽光パネルは破損していても、太陽光があれば300V以上の電気を発電しているため、感電する恐れがあります。立入できないように、ロープを張るなどの注意喚起が必要です。

やむを得ず近づかなければならない場合は、絶縁手袋などを使用してください。また、パネルが水没していたり足元に水たまりがある場合には、ゴム長靴を履いてください。

関連記事:太陽光パネルは燃えやすい?感電・火災のリスクや事前対策を解説

太陽光パネルが故障したら放置してもいい?

太陽光パネルの故障を発見したら、できるだけ早く修理やメンテナンスをしないと、さらに被害が大きくなる可能性があります。

パネルの一部分にひびが入った程度なら、そのままにしていてもいいと感じるかもしれませんが、間違いです。ホットスポットが発生する原因となり、最悪の場合火災を引き起こす可能性もあります。

もし重大な事故に繋がらなかったとしても、故障した分発電量が低下し、売電収入が減ってしまいますので、早めに対応してください。

関連記事:太陽光発電システムが故障するとどうなる?原因・事例とトラブル対処法を解説

太陽光発電パネルが破損すると有害物質が漏れる?

太陽光パネルには、鉛・セレン・カドミウムといった有害物質が使用されているものもあります

パネルが割れたらすぐに漏れ出して危険なほど大量に含まれているわけではありませんが、破損したパネルが長期間野ざらしになってしまえば、土壌汚染の可能性も出てきます。

環境を守るためにも、破損の放置はやめてください。

訪問販売で契約した太陽光発電はクーリング・オフできる?

訪問販売で契約した太陽光発電設備は、特定商取引法の対象となる契約であれば、原則としてクーリング・オフが可能です

消費者庁によると、法律で定められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、書面または電磁的記録によって契約を解除できます。

また、業者から事実と異なる説明を受けたり、威迫されてクーリング・オフできなかったりした場合は、8日を過ぎても解除できる可能性があります。

解約したい場合は業者へ連絡するだけで終わらせず、送付した書面やメール、専用フォームの画面などを保存し、手続きを行った証拠を残しておきましょう。

まとめ

太陽光発電に関するトラブルのほとんどは、しっかりとした施工・メンテナンスにより防ぐことができます

土地の整備をする場合は追加で費用がかかることもあり、初期費用を抑えて太陽光発電を設置したいという考えから、コストを削るために必要な工事をしないという選択をしてしまった、しようとしているという方もいるかもしれません。

しかし、太陽光発電の運用期間は20年間以上なので、長い期間耐えられる設備が必要になるのです

「売電収入によって利益を得よう!」と太陽光発電を導入するのであれば、必要な工事やメンテナンスにはお金を出し惜しまないことが重要です。

最近では、このような欠点やトラブルがあった場合、FIT(固定価格買取)の売電権利自体が剥奪されてしまうかもしれないという話も出ているようなので、十分に注意しましょう。

当記事の監修者
当記事の監修者
曽川拓夢

曽川 拓夢(Sogawa Takumu)
SOLSEL Unit フィールドマネージャー

【専門分野・領域】
・太陽光発電所の仕入れ・調達業務・資産価値評価
・プロジェクトマネジメント

【経歴】
2021年、再生可能エネルギーの普及と市場の透明化を目指し、SOLSEL(ソルセル)に参画。
現在はフィールドマネージャーとして、太陽光発電所の仕入れ業務を統括。
年間数多くの案件に携わり、現場視点での緻密な物件評価と、売主・買主双方の利益を最大化するマッチングを得意とする。

【メディア掲載・登壇実績】
2025.08.29:Forbes Japanに掲載(掲載記事

【編集・監修ポリシー】
当メディアでは、太陽光発電所のメンテナンスや売却を検討されているオーナー様へ、透明性の高い市場情報と実務知識の提供を徹底しています。
自社で太陽光関連事業を多角的に展開しているからこそ、売却価格の妥当性だけでなく、税務上の注意点や手続きにおけるリスクなど、見落としがちな前提条件を明示しています。
最新の市場相場に基づいた「後悔しないための出口戦略」を正しくお届けすることを約束します。

執筆者

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ikebukuro

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「太陽光投資の運用」
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