太陽光発電のメンテナンスに必要な維持費用はどのくらい?
- 公開日:2026.02.06
- 更新日:2026.02.09
太陽光発電の維持費から撤去費に至るまでのランニングコストを詳しく解説します!
太陽光発電の設置や太陽光発電投資を始めようと思い立ったものの、「維持費はいくらかかる?」「そもそもメンテナンスは必要なの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。
家庭の屋根に太陽光発電設備を設置すれば、電気料金を大幅に削減できます。しかし、ランニングコストについては備えておくことが重要です。
太陽光発電投資では、メンテナンス業者や点検内容まで知っておくと安心して投資を始められます。
目次
太陽光発電にメンテナンスが必要な理由

太陽光発電はよくメンテナンスフリーだと言われていますが、決してそういうわけではありません。
しかし、メンテナンス頻度が低いためさほど手間がかからず、すべてを業者に任せることもできます。不動産や風力発電と比較すると、煩わしさを感じることはありません。
それでもメンテナンスには費用がかかるので、できれば費用も手間も抑えたいという人も多くいます。実際になぜメンテナンスが必要なのか理由をご紹介します。
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メンテナンスが法律で義務付けられているから
太陽光発電のメンテナンスの義務化は、2017年の改正FIT法で新しく追加されました。
2017年4月1日以降にFIT認定を受けた太陽光発電設備はすべて、保守点検と維持管理を計画的に行う義務があります。
| システム所有者は,電気事業法第 39条又は第 56 条に基づき,所有する発電設備を,経済産業省令で定める技術基準に適合させる義務があり,技術基準に適合していないことが判明した場合,自主的に補修等を行う必要がある。 |
万が一メンテナンスを怠ってしまうと、FIT認定が取り消されて、売電ができなくなってしまう可能性もあります。
発電効率が落ちるのを防ぐため
メンテナンスを定期的に行わないと発電効率が落ちるだけでなく、パネルの故障や破損に早期に気づくことができません。
太陽光発電は、パネルに光が当たることで電気を作り出す仕組みです。パネルの表面が砂や鳥のフンといった何らかの原因で汚れていると、光が内部まで伝わりづらくなるので、十分に発電できなくなってしまいます。
パネル以外にも、パワコンや配線といった設備は、メンテナンスをしないと劣化が早まる恐れがあります。
その結果発電効率が落ち、発電量が少なくなっててしまうのです。
また、定期的に点検することで、大きなトラブルが起こる前に故障や破損に気付くことができます。
故障や破損に気付かず放置すると、最悪の場合火災が起こってしまい、収益どころか被害額を支払わなければいけなくなる可能性もあります。
近隣に損害を与えるリスクを避けるため
もっとも恐ろしいのは、メンテナンス不足によって他者に損害を与えてしまうことです。
太陽光パネルの設置個所のボルトが緩んでしまっていたのにもかかわらず、メンテナンスを行わずにいると、太陽光パネルが落下してしまったり強風で飛ばされてしまうことが、起こる可能性があります。
落下した太陽光パネルが、他者にぶつかってケガをさせてしまったり、他者の車や家などに傷をつけてしまうなどの損害を与えたりするかもしれません。
損害賠償するだけで済めば良いですが、近隣住民との関係が悪化すれば、太陽光発電事業の継続も危ぶまれます。
太陽光発電のメンテナンスにかかる費用
太陽光発電のメンテナンス費用について、住宅用太陽光発電と産業用太陽光発電に分けて解説します。
住宅用太陽光発電にかかるメンテナンス費用
資源エネルギー庁の調査によると、住宅用太陽光発電の年間運転維持費は平均1,061円/kWとなっています。
つまり、5kWの太陽光発電設備を持っている場合、年間約5,000円程度の出費と考えられます。
ただし、この費用が毎年かかる訳ではありません。住宅用太陽光発電のメンテナンスは4年に1回程度の定期点検を行う必要があり、1回あたりの定期点検費用は4~5万円程度です。
また、15~20年程度でパワコンを交換する必要が出てきますが、この費用が1回20~40万円程度かかります。
産業用太陽光発電にかかるメンテナンス費用
運転維持費は設置場所や発電所の容量によって異なります。
地上設置(野立て)の場合の年間維持費は、平均0.53万円/kWです。つまり、100kWの太陽光発電設備では、年間53万円程度のメンテナンス費用がかかります。
屋根設置の場合では年間維持費が少し高くなり、平均0.54万円/kWとなっています。これは、メンテナンス時に高所にあがるための足場が必要になるためだと考えられます。
また、容量が大きい発電所ほど、1kWあたりの運転維持費は高くなる傾向です。
太陽光発電のメンテナンス必要事項
具体的なメンテナンスの内容は以下のようなものがあります。
- 定期点検
- 清掃
- 除草作業
産業用太陽光発電・住宅用太陽光発電ともに、定期点検が義務化されています。また、発電効率を保ち、故障を防ぐため、年に1~2回程度の清掃・除草作業が必要です。
関連記事:太陽光パネルは定期的な掃除が必要!洗浄時の注意点や自分で行う方法を解説
太陽光発電のメンテナンス頻度
太陽光発電のメンテナンス頻度は、住宅用と産業用で異なります。
- 住宅用太陽光発電:4年に1回程度
- 産業用太陽光発電:年に2回
住宅用太陽光発電のメンテナンスは、設置1年後に初期不良がないか確認する点検を行い、その後は4年に1度行います。
パネルの汚れは雨で流れ落ちるため、清掃は基本不要です。しかし、鳥の糞や落ち葉のような落ちにくい汚れが付きやすい立地の場合は、1年に1度程度確認して必要に応じて清掃を依頼すると良いでしょう。
産業用の太陽光発電の場合は、年に2回の定期点検が一般的です。また、FIT認定を受けている設備であれば、年に1回の定期報告が必要になります。
清掃や除草作業は、設置場所に応じて年に1~2回行うことで、発電効率を保つことができます。
太陽光発電に生じる不具合とは
太陽光発電で生じることのあるトラブルを5つ紹介します。
経年劣化

出典:KYOCERA
太陽光発電のガラスの表面が風化してしまい、細かい傷が付いてガラスが曇ると太陽光の浸透率が悪くなってしまい、発電量が低下してしまう原因になります。
太陽光パネルの寿命は20〜30年と言われています。また、各メーカーの保証期間は10年・15年ほどのものが多いのが特徴です。
関連記事:太陽光パネルの寿命は実際何年?耐用年数や経年劣化率、廃棄方法を解説!
太陽光パネルの故障

出典:日経BP
太陽光パネルの故障は、主に影の影響と製品の不良が重なることで発生します。
看板や樹木などによる部分的な影ができると、そのセルの発電量が低下し、抵抗となって熱を持つホットスポット現象が起こります。ここに製造時の初期不良が加わると、セル単位での過熱が加速してパネル表面や裏面の焼損、剥離といった深刻なダメージに繋がるのです。
こうしたトラブルは発電効率を下げるだけでなく、火災のリスクも伴います。目視や専用機器でのこまめなチェックを行い、異常を早期発見することが安定した売電と設備の安全を守るために極めて重要です。
断線

出典:日経BP
太陽光発電における断線は、発電停止や火災を招く深刻なトラブルです。
原因は多岐にわたりますが、特に多いのが施工不良です。パネル同士を繋ぐケーブルの長さが足りず、メーカー指定外の不適切な圧着接続を行ったり、コネクタを無理に押し込んで損傷させたりすることで、接触不良から断線に至ります。
また、ネズミなどの小動物による噛み切りや強風による電線の脱落、雪の重みでの損傷といった外部要因も無視できません。
さらに断線箇所が焦げ付くと火災の恐れがあり、非常に危険です。パネル内部だけでなく全体の送電経路を定期的に点検して異常な発電量の低下を見逃さないことが安全と利益を守る鍵となります。
パワコンの故障

出典:日経BP
パワコンが故障すると、パワコン自体に電源が入らず動作していないことが多いでしょう。再起動しても電源が入らない場合は、故障している可能性が考えられます。
ほかにも、エラーメッセージが表示されていたり、パワコンから異音がある場合も、パワコンが故障していると考えられます。定期的に点検しておくようにしましょう。
関連記事:太陽光のパワコンが故障する原因は?寿命や対処法、交換費用について解説
自然災害による被害

地震・雷・土砂災害・強風などの影響を受けてしまうことで、太陽光発電の稼働に影響が出てしまう場合があります。
例えば、雷が落ちると、地面から電柱・電線・蓄電池まで流れてしまいショートしてしまう場合もあるでしょう。自然災害が起こったあとは、必ず点検するようにしてください。
関連記事:太陽光発電パネルは台風の影響を受ける?保険・補償内容や被害事例と対処法
太陽光発電のメンテナンス時の点検内容
太陽光発電のメンテナンスは、10kw未満を住宅用、10kw以上を産業用で区別されています。
点検は、下記の3つに分かれています。
- 竣工時点検・・・目視による外観検査と測定を行う(竣工時)
- 日常点検・・・目視による外観検査(毎月1回以上)
- 定期点検・・・目視による外観検査と測定を行う(4年に1回)
電気事業法によって、50kw未満が低圧、50kw以上が高圧の連係になっているのが特徴です。
住宅用と産業用は、どちらも日常点検と定期点検のほか、年に1~2回普段見ないところを点検することを推奨されています。住宅用と産業用の年1~2回の点検時にどこをチェックするべきなのかを見てみましょう。
住宅用太陽光発電の点検内容
住宅用太陽光発電の4年に1回の点検内容を見てみましょう。
- パネルの目視チェック
- パワコンの作動確認
- 表示モニターの状態確認
住宅用の場合、定期点検では主に「安全に発電できているか」を確認します。パネルの汚れや破損、周囲からの落ち葉・影の影響などを目視でチェックし、発電量が落ちていないかを確認するのが基本です。
パワコンは発電量に大きく関わるため、異音やエラー表示がないか、正常に起動するかを必ず点検します。また、表示モニターの数値が想定通りかどうかも重要で、発電データの異常が早期発見につながります。
大がかりな整備までは必要ないものの、長く使うためにはこの「簡易チェック」が有効です。
産業用太陽光発電の点検内容
産業用太陽光発電の年に1~2回の点検内容・時期は以下の通りです。
- パネルの目視チェック
- パワコンの作動確認
- 表示モニターの状態確認
- サーモグラフィによるホットスポット診断
- パネルの絶縁抵抗測定
- 接続箱の端子チェック
産業用の場合は規模が大きいため、住宅用よりも詳しい点検が必要になります。特に重要なのがサーモグラフィ撮影で、パネルの一部が異常発熱していないかを確認することで、早期の故障予防につながります。
また、強風や経年で緩みが出やすい架台や固定金具、接続箱の端子も重点的にチェックします。これらが緩むと発電効率の低下や火災リスクにつながるため、専門業者の点検が欠かせません。
発電量が収益に直結するため、年1~2回の定期点検を行い、設備全体の健全性を維持することが大切です。
太陽光発電のメンテナンス以外に必要な費用
太陽光発電のメンテナンスで、点検そのもの以外に発生する費用を紹介します。
点検時の足場費用
住宅用太陽光発電の場合は屋根にパネルが設置されているため、点検に足場が必要になる場合があります。
足場代は点検費用とは別に、8~10万円程度かかります。
メンテナンスで不具合が見つかった時の修理費
点検時に不具合が見つかれば、別途修理代が必要です。
メーカー保証の対象内であれば、修理代・交換代はメーカーに対応してもらえます。メーカー保証の期間を過ぎている場合には、自費での修理となります。
また、自然災害が原因の故障などメーカー保証の対象外となる故障は、保険に入っておくことで賄える可能性が高いです。
ただし、地震被害や盗難被害など、保険の範囲外となる故障の場合は自費での修理となります。
太陽光パネルのメンテナンスに関するよくある質問
太陽光パネルのメンテナンスについてよくある質問をまとめました。
太陽光パネルのメンテナンスは素人がやっても大丈夫?業者に依頼したほうがいい?
自分が行なっても違反にはなりませんが、太陽光パネルの点検やメンテナンスは専門の業者に依頼することをおすすめします。
太陽光パネルの表面は基本的にガラスで覆われています。
パネルはちょっとした衝撃で割れる可能性も大いにあり、メンテナンス方法について精通していない素人が手を出してしまうと、発電効率をあげるどころかかえって修理代がかかってしまった…ということになりかねません。
それでもメンテナンスに関わりたいというのであれば、毎日発電量をモニタリングするようにしましょう。
発電量を毎日確認していると異変に気付きやすく、故障などのトラブルを早期発見することができますよ。
太陽光パネルが万が一故障していたら修理費は全額負担?
太陽光パネルのメーカー保証の適用期間であれば無償で保証が受けられます。
メーカー保証には、システム保証と出力保証の2種類あります。
システム保証は、製造上の問題で破損や故障をした場合や、説明書通りに使用していたのに故障してしまった場合に保証を受けることができます。
一方出力保証は、パネルの出力がパネルメーカーが定めている最大出力を下回った際の保証です。
保証期間はメーカーによって異なりますが、一般的にはシステム保証は10〜15年、出力保証は10〜25年となっています。
ただしメーカー保証では保証を受けられないケースもあります。
例えば、地震や台風などの自然災害で太陽光パネルが破損してしまった場合はメーカー保証の対象外です。
そのため自己負担となってしまいます。
自然災害で設備が故障してしまった際には、別途で保険に加入して、保険で修理費を補償してもらう必要があります。
保険については、以下の記事で詳しく解説しているので併せてチェックしてみてくださいね。
太陽光発電のメンテナンスが必要なのは太陽光パネルだけ?他の設備は?
メンテナンスは太陽光パネルだけではなく、パワコンやケーブル、接続器なども行う必要があります。
パワコンから異常な音がしていないか、ケーブルが切断されていないかは、素人でも目視などで確認することができます。
ただし、実際に触ると危険なので異常を発見したら、専門業者に点検を依頼するようにしましょう。
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[/su_note]まとめ
最後に維持費についてまとめていきます。
| 住宅用太陽光 | 事業用太陽光 (パネル容量:70kW、システム容量50kWの発電所:1区画あたり) |
|
| 定期点検 | 7,000~8,000円/年 | 電気的点検(精密点検):80,000円 目視点検:40,000円 |
| メンテナンス | 200,000円/年 | 10〜20万円 / 年 |
| パワコン | 25,000円/年 1kWにつき500円/年 ※保証対象外期間の交換には20万~30万円 |
20〜40万円/年 |
| 保険 | 35,000円~45,000円/年 1kWにつき600円~700円/年 |
賠償責任保険:約7,000円 売電補償:約10,000円 火災保険:50,000円~80,000円(動産総合保険非加入の場合) |
| 撤去費 | 50,000円/年 1kWにつき1000円/年 |
1kWあたり2万円 |
税金は規模と評価価格によって変動するため一概に価格を出すのは難しいです。ですが1kWあたり0.5万円の維持費が年間にかかるというのは目安として覚えておくべきです。
十分に料金シュミレーションを重ねて、損をしない太陽光発電を見極めましょう。
この記事を書いた人
ikebukuro




