太陽光のパワコンが故障する原因は?寿命や対処法、交換費用について解説

  • 太陽光発電投資
  • 公開日:2026.01.08
  • 更新日:2026.01.08
thumbnail

太陽光発電で重要な役割をするのが、パワコン(パワーコンディショナー)です。パワコンは、太陽光で生じた電力を、一般でも利用できるように交流電力に変換させる働きをします。

パワコンが故障してしまうと発電量はゼロになるため、故障を回避する手段・故障した際の対処法を覚えておかなくてはいけません。

今回は、パワコンが故障する原因・故障した際の症状・修理にかかる費用・対処法などについて、詳しく解説しています。

 

パワコンが故障した際に起こる症状

パワコンが故障した際に起こる症状

太陽光発電機器のパワコンに不具合が生じて故障した場合、どのような症状が起きるのでしょうか。故障した際の具体的な症状の種類を紹介します。

発電量が極端に減る

太陽光発電のエネルギー資源である太陽光が毎日降り注いでいるにも関わらず、発電量が少ない、あるいは発電自体が起きない場合は、明らかに故障です。

太陽光発電は、太陽が出ている日中に発電量が多くなり、午後〜夕方〜夜と暗くなるにつれて、発電量が少なくなります。時間帯に関係なく日中であっても発電量が少ない場合は、何かしらの不具合が生じている可能性が高いです。

パワコン自体電源が入らない

パワコンの電源自体が入らずに、太陽光発電機器として完全に機能しないケースも、故障の症状の一種です。

このような症状が起きた場合、電源を落として再起動をすれば正常に動くこともあります。すぐに修理に出さずに、再起動を試してみるのがおすすめです。

また、動かない原因の一つにブレーカーが落ちているというパターンもあるので、再起動をする前にブレーカーを確認しましょう。

再起動を試してみても、やはり動かない場合は完全に故障していると判断して問題ないです。

エラーコードが表示される

パワコン 故障

出典:シャープ

パワコンは、何かしらの不具合が生じると、モニターにエラーコードが表示される仕組みです。

エラーコードの種類によってどのような事態が生じたのかわかるので、説明書などで確認する必要があります。エラーコードの種類および表示方法は、太陽光発電機器・パワコンの製造会社によって異なります。

自分のパワコンのエラーコードがどのような意味であるのか、確認することが大事です。

主なメーカーのエラーメッセージはこちら
オムロン
e1-0 停電
e1-1 交流過電圧検出
e2-1,e2-3 直流過電圧検出
e3-1,e3-2,
e3-3,e3-4
温度異常
e4-2,e4-3,e4-4,
e4-5,e4-6,e4-
制御系の異常
e5-1,e5-3,e5-4,
e5-5,e5-6
通信系の異常

 

パナソニック
E1~E14 システム異常
E99 重大な異常
F36,F41,F42 特定の機能や部品の異常
P01~P29 運転の一時的な不安定さや停止
U11~U39 通信や制御に関連する問題

 

京セラ
F0 太陽電池異常(入力過電圧)
F2 太陽電池の漏電
F4 装置内部温度の異常上昇
F5 装置異常(出力過電流)
F6 装置異常(直流分流出)
F8 装置異常(検出器異常)

 

サンヨー
E01 系統過周波数
E02 系統不足周波数
E03 R相系統不足電圧
E04 R相系統過電圧
E05 T相系統不足電圧
E06 T相系統過電圧

パワコンが異常に過熱している

パワコンは稼働が続くと熱を帯びますが、その熱は冷却ファンによって冷やされる仕組みです。

しかし通常の稼働以上に熱が発生している場合、熱を処理しきれない冷却ファンが必要以上に高速回転している可能性があるため、異常事態と判断して問題ありません。

経年劣化により効率的な稼働ができていない・あるいは各部位のどこかが焦げている可能性があり、このような事態になると過熱という症状が発生します。

太陽光発電のパワコン故障が太陽光発電に与える影響

パワコン(パワーコンディショナ)は、太陽光パネルで発電した直流電力を家庭で使える交流電力に変換する要となる装置です。そのためパワコンが故障すると、太陽光発電システム全体に大きな影響が出ます。

代表的なのが発電量の低下やゼロ化で、正常に発電していても電力を変換できず、実質的に発電が止まってしまいます。その結果、売電している場合は売電収入が減少するだけでなく、故障が長引くほど損失額も大きくなります。

また、修理や交換が必要になれば数万円〜数十万円の費用負担が発生する点も見逃せません。家庭用の場合、発電した電気を自家消費できないため電気代が上昇し、光熱費の負担増につながります。

投資用太陽光では、発電量の低下によって利回りが下がり、想定していた収益計画が崩れる可能性もあります。

パワコンの故障は発電停止だけでなく、経済面にも大きな影響を与えるため、早期発見と適切なメンテナンスが欠かせません。

太陽光発電のパワコンが故障した際の対処法

ここからは、太陽光発電のパワコンが故障した際の対処法を3つ紹介します。

パワコンを修理する

太陽光発電のパワコンに不具合が生じて、どうしても解決できない場合は、修理をしなくてはいけません。

パワコンを修理する際は、まずパワコンを設置した業者に問い合わせてみましょう。設置業者が倒産している場合にはメーカーに問い合わせしてみてください。メーカーの公式HPの問い合わせに連絡先などが掲載されている場合が多いです。

パワコンの修理には、調査費用と修理費用が発生します。調査費用では技術者の作業費用(約3万円)と交通費・出張費用がその都度かかり、修理費用の相場は10万円から35万円かかります。

調査から技術者の出張費・作業費までを合わせると、総額は、15万円〜40万円ほどになります。

修理費用に幅がある理由は、故障原因によって金額が異なるためです。パワコンは購入した時点でメーカー保証期間があり、保証期間内であれば修理代は無料となります。

パワコンを交換する

パワコンを交換したい場合も、修理のときと同様に設置した業者に問い合わせを行います。設置業者が倒産している際にはメーカーに連絡しましょう。メーカーの公式HPの問い合わせに連絡先などが掲載されていることが多いため、確認してみてください。

パワコンの交換費用の相場ですが、業者やメーカーによってさまざまですが、約30万円から35万円ほどです。

保証期間内であっても故障した原因が外部要因であった場合、例えば自分の使用ミスでパワコンが壊れてしまったなどが故障原因であれば、保証の対象外となり、交換費用を自己負担しないといけません

そのため、修理をして一時的に出費を抑えるより新品に交換したほうが、今後不具合が発生しにくくなるため、長い目で見れば安上がりに済ませることが可能です。

SOLSELメンテナンスでは、故障修理対応も実施しています。

太陽光発電設備の売却を検討する

修理も交換も行わない場合には、売却を検討しましょう。

太陽光発電設備の売却は様々な業者やメーカーが受け付けているので、複数の業者・メーカーを検索した上で見積もりを出してもらい、最も条件が折り合うところにご依頼ください。

特におすすめなのはSOLSELです。公式サイトで太陽光発電を売却した場合の行動などが案内されているので、そちらもご確認ください

太陽光 売却

太陽光発電のパワコンが故障する原因

パワコン 故障

太陽光発電のパワコンが故障原因とは何か、次より代表的な4つの故障原因について説明します。

自然災害によるパワコンの故障

パワコン 故障

出典:経済産業省

太陽光発電機器のパワコンが故障する原因の一つが、自然災害を受けての故障です。地震・台風・雷などが発生して、それらを太陽光発電機器がダイレクトに受けた場合、パワコン・各部位が故障することがあります。

自然災害が起きた場合、以下のような出来事が起きる可能性が高いです。

  • 地震によりパワコンを固定した部位が損傷し、機器が落下して故障
  • 台風により、多量の雨水がパワコンの隙間から侵入して故障
  • 台風の強風による飛来物がパワコンに衝突して故障
  • 落雷を受けて回線がショートし故障

普段からパワコンのメンテナンスを行っていても、自然災害は事前に予想できないため、災害が起きてしまうと機器は大きなダメージを受けて故障してしまいます

地震や落雷は事前に予想することができませんが、台風や天気の悪さは天気予報である程度わかるため、台風が上陸する前に故障しないよう保護をしなくてはいけません。

フィルターのつまりによるパワコンの故障

パワコン 故障

出典:日経クロステック

太陽光発電機器の日頃からのメンテナンスを怠った場合、発生するのが機器のフィルターのつまりです。

太陽光発電のパワコンには、内部に発生した熱を外へ逃す通気口が設置されています。

通気口は内部へと通じているため、外のホコリ・ゴミなどが侵入しないように通気口の入り口にはホコリ・ゴミを遮断するフィルターが取り付けられています。

フィルターは外からの異物侵入を守ってくれる働きをしてくれますが、フィルターの手入れをしないで放置を続けていると起きてしまうのが、フィルターへのホコリ・ゴミの大量付着です。

フィルターは、太陽光発電機器の内部で発生した熱を外へ逃し、なおかつ外からのホコリ・ゴミの侵入を防ぐために、網目状のつくりになっています。

フィルターの掃除をせずに放置していると、フィルター全体に汚れが付着して網目を完全に塞ぎ、機器内部の熱が外へ逃げられなくなってしまうのです。

熱が機器内部にとどまってしまうと、その熱でパワコンの精密機械はダメージを受けて、故障につながります。

施工不良によるパワコンの故障

パワコン 故障

出典:独立行政法人nite

太陽光発電機器を設置してから生じた不具合ではなく、製造時からの施工不良により不具合が発生して、それが原因で故障するケースもあります。

施工段階で組み立て・はんだ付けがしっかりと行われていないと生じるのが、部品の焦げつきなどです。それが原因でパワコン内部に不具合が生じて故障につながります。また、内部のコード接続が緩い・断線が起きているのも、不具合の原因です。

原則として、出荷されるパワコンは、厳重な品質チェックをクリアして販売されます。それでも製造および品質チェックが不十分であった場合、施工不良のものを使用して、故障が起きてしまう可能性もあります。

設置から1年未満という短期間で原因不明の不具合が生じた場合、施工不良である可能性が高いので、その場合は製造元のメーカーに連絡しましょう。

経年劣化によるパワコンの故障

パワコン 故障

出典:三平産業株式会社

いくら丁寧に扱っても、数年間使い続けるとどうしても起きてしまうのが、経年劣化です。

パワコンも同様で、メンテナンスを定期的に行っていても劣化してしまうため、寿命になれば故障して作動しなくなります。

太陽光発電機器のパワコンの寿命は平均して12年、最長でも15年ほどといわれています。メンテナンスを怠る、あるいは数年で災害などの被害を受けてダメージを受けた場合、10年経過する前に寿命は尽きてしまうかもしれません。

10年ほど経って、原因不明の不具合・故障が起きた場合、それは経年劣化の可能性が高いため、メーカーに相談する必要があります。

パワコンが故障したら修理と交換どちらが安い?

パワコンは、修理と交換によって費用に差が生じます。交換は丸ごと交換するため、修理費用より高額となります。状況によって修理と交換どちらが適しているかが変わるので、それぞれをおすすめするパターンをご覧ください。

修理がおすすめな場合

  • 使い始めて間もない時期に故障した
  • 保証期間に故障した
  • 故障・破損理由が保証対象になる

パワコンの保証期間は10年間と設定されていることが多いです

使い始めて数年で故障したケースや保証期間内に故障した場合には、交換よりも修理の方がコストを節約できます。

しかし、故障や破損の理由によってメーカー保証の適用外になる可能性があるので、保証内容を確認した上で修理を依頼してください

パワコンのメーカー保証は、単体保証とシステム保証に分けられており、単体保証は家電製品と似た一般的な保証内容です。

単体保証の場合、基本的に保証期間中の故障はパワコン本体と部品を無償で保証してもらえますが、中には修理と交換に必要な工事費用を負担しないメーカー・業者もあるので、保証内容をよく確認しましょう

システム保証は、パワコンが太陽光パネルと同じメーカー・業者が設置している場合、太陽光発電システム一式を保証してくれるタイプのメーカー保証です。

交換がおすすめな場合

  • 経年劣化が激しい
  • 保証期間が過ぎている
  • 保証期間が終わる寸前になっている

保証期間が終了するほど長期にわたって使用した場合、経年劣化が激しいため、修理をしてもまたすぐに故障する可能性が高いです。保証期間が過ぎた場合、あるいは保証期間が終わる寸前になっていた場合は、修理ではなく交換をおすすめします。

交換の方が早く安い可能性が高いです。しかし、メーカー保証があるうちは修理も検討するのをおすすめします

パワコンの故障を防ぐには?

ここからは、パワコンの故障を防ぐ方法について解説します。

パワコンの定期点検を行う

太陽光発電機器のパワコンの故障を事前に防止するためには、日頃からの定期点検が重要です。定期点検を欠かさずやっておけば、不具合の発生を抑えられて、円滑な発電が実施できます。

パワコンの点検項目の種類は、以下の通りです。

  • 周辺環境の温度・湿度
  • 外観
  • 内部(振動や音、異臭、配線、汚れ)
  • 扉換気ファン・フィルターの汚れ
  • LED・LCDの表示

メンテナンス方法は、サビや汚れ取りです。そのような作業は自分でもできますが、それ以外で不具合が生じているのを発見した場合は、製造会社に連絡をしたほうが無難です。

配線などを自分で修復しようとすると、さらに不具合が進む可能性があるため無理して手をつけず、専門家にお願いをしましょう。

定期点検の頻度は、50KW以上2000KW未満の設備であれば、年2回以上です。

パワコンの寿命前に交換する

パワコンはメーカー保証が切れたタイミングで交換するのがおすすめです。寿命前に交換するメリットは、下記の通りです。

  • パワコンの変換効率が上がり発電量が増える
  • パワコンの保証が新たに使える
  • オンライン出力制御対応にできる

パワコンを交換して新しいものになった場合、現在使用しているパワコンよりも発電効率が上がります。また、新しいパワコンになると、使える機能が増える場合もあるでしょう。

またメーカーによって異なりますが、パワコンを新品のものに交換した場合、無償や割安で修理対応を受けられる可能性もあります。保証期間である5年~10年の間に自然故障などをした場合、無償や割安で修理対応を受けられる可能性が高いです。

オンライン出力制御とは、オンラインで発電所を制御することです。現在国内では10kw以上の太陽光発電には『出力制御』という制度が設けられています。

出力制御は、電気の需要と供給のバランスを維持するために電力会社が発電所・発電事業者からの出力の停止・抑制をすることです。

太陽光発電設備をオンライン化することにより、離れた場所からでも発電所のオンとオフを切り替えることで効率よく出力制御を行えます

太陽光発電の出力制御についてこちらの記事をチェック!▼

▶「太陽光発電の出力制御とは?対象地域と今後の見通し・対策を解説」

SOLSELメンテナンスでは定期的な点検も実施しています。

パワコンの故障前に太陽光発電設備売却もおすすめ

太陽光発電設備を売却するメリットは、下記の通りです。

  • 設備維持費やその他の費用負担がなくなる
  • 資金を調達できる
  • 節税効果が得られる

太陽光発電設備を売却すると、設備維持費・清掃費・固定資産税・売電にかかる所得税などのコスト負担がなくなります。また、高額な売値を期待できるため、資金調達したい場合に最適です。

ほかにも、消費税免税事業者であれば消費税の納税が不要となり、税金負担が軽減され、節税効果が得られるといったメリットもあります。

太陽光 売却

パワコンの故障に関するよくある質問

太陽光発電において重要なパワコンの故障は、非常に大きなトラブルといえます。「故障したままにしたらどうなるのか」「自分で修理できるのか」といった、よくある質問について解説します。

パワコンの故障を放置するとどうなる?

パワコンの多少の不具合であれば、放置する人がいるかもしれません。しかし「これくらいなら大丈夫だろう」と軽い気持ちでそのままにしてしまうと、のちに重大なトラブルにつながる可能性もあります。

実は、故障したパワコンをそのままにしていると、パワコン自体が過熱したり、冷却ファンの故障や誤作動を招いたりしてしまい、火災ににつながりかねません。

また、故障によって電力が変換できなくなると、当然電力会社への売電量や家庭で使用できる電力も減ってしまいます。収入の減少などの生活に直結する問題になり得るため、故障や不具合は放置せず、早急に対処することが大切です。

パワコンの故障に保険は使える?

火災保険に加入している場合、パワコンの故障に適用されるケースがあります。適用される可能性があるのは、落雷や台風といった自然災害によってパワコンが故障した場合です。

ただし、保険や契約の内容によっては、パワコンの故障が補償対象にならない場合もあります。「火災保険に入っている=補償される」とは言い切れないため、今一度契約内容を確認しましょう。

パワコンの故障は自分で修理できる?​​

パワコンの少しの故障であれば、自分で修理して解決できると思う人も中にはいるかもしれません。しかし自己判断での修理はやめましょう。

そもそもパワコンの修理は、国家資格を持つ人しか対応できないと法律で決められています。資格を持っていない人が修理をすると、法律違反にあたる可能性があります。さらに、事故や大きなケガにつながる恐れもあり、非常に危険です。

また、メーカーの保証範囲の故障であっても、それを自分で修理して失敗してしまった場合は、保証対象外になることもあります。対処が簡単そうな不具合や故障であっても、自己判断で修理するのは避け、必ず専門業者に依頼してください。

SOLSELではメンテナンスも含めて対応しておりますので是非ご相談ください。

まとめ

太陽光発電は、温室効果ガスを排出しない環境に優しい発電方法として、今後ますます浸透すると予想されている発電方法です。

しかし、太陽光発電機器の重要な部位であるパワコンが故障すると、発電は不可能となってしまいます。

太陽光発電を円滑に進めるためには、不具合の種類・不具合が起きた時の対処法を覚えておくことが大事です。

専門家に修理を頼む際は、保証期間が残っているかどうかを確認して、修理・新品交換のどちらが適しているか考えることも必要です

地球温暖化の対策・省エネは、発電機器の取り扱いに関する知識も頭に入れておくことが重要です。

SNSシェア

この記事を書いた人

ikebukuro

関連記事