太陽光クラウドファンディングとは?利回りや投資のリスク、メリット・デメリットを解説
- 公開日:2025.12.04
- 更新日:2026.02.21
近年注目を集めている「クラウドファンディング」。商品・サービスの開発や店の開業支援、株式に投資するタイプまで、さまざまなクラウドファンディングが登場しています。
そんな中で、最近登場してきたクラウドファンディングが「太陽光ファンド」です。
太陽光ファンドは、太陽光で発電した電力を電力会社に売電して収入を得る太陽光発電投資とは異なり、支援者から資金を調達した太陽光発電事業者が、売電収入の一部を各支援者に分配金として分配するサービスです。
太陽光ファンドの特徴やメリット、出資金よりも元本割れする可能性などのデメリットについて解説します。
目次
太陽光発電のクラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは、複数の投資家から集めた資金を使って事業や投資を行う方法です。投資対象が太陽光発電事業であるものを、太陽光クラウドファンディングと言います。
太陽光クラウドファンディングの仕組み

クラウドファンディングといえば、商品開発から販売までの資金を調達するケースは多いですが、実は太陽光発電も参入をはじめています。
太陽光クラウドファンディングは、支援者から資金を集めて太陽光発電を行う仕組みです。支援者から運用資金を調達し、売電収入の一部を支援者に分配することで成り立っています。
太陽光発電投資は、固定価格買取制度(FIT)のおかげで安定の高い投資としても注目されていますが、それよりもメリットが大きいと注目されているのが太陽光ファンドなのです。
クラウドファンディングで出資する時のポイント
太陽光発電事業をはじめるには、設備の購入や土地代などで数百万~数千万の資金が必要です。そのため資金に余裕のない方は、太陽光発電を導入できません。
しかしクラウドファンディングでは、太陽光発電の資金を小口で多くの出資者から募っています。そのため出資者は、1口1万円程度から投資することも可能です。
つまりクラウドファンディングによって、誰もが太陽光発電投資を手軽にはじめることが可能になったのです。
太陽光発電などのクラウドファンディングは、以下のような指標をもとに出資を判断します。
<太陽光ファンドでおもに見る指標>
| 最低投資額 | 1口何円から投資できるのか確認する |
| 目標利回り | ファンドを運用して得られる利回りの目標利率 |
| 分配日 | ファンドからの分配金を受け取る日。「毎月」「1回のみ」などさまざま |
| 目標分配率 | ファンド運営による分配金の目標利率 |
| 出資総額 | 調達目標の出資総額。ただし目標額に届かなくても、事業を開始することもある |
| 運用期間 | ファンドを運用する期間 |
これらの指標を見て「目標利回りは高いか」「信頼できる事業者かどうか」「元本は将来どれくらいまで増えるか」などを分析し、投資を判断します。
太陽光発電のクラウドファンディングに投資するメリット

クラウドファンディングでの太陽光発電投資のメリットは、以下のとおりです。
1万円程度の少額で始められる
一般的な太陽光発電投資は1,000万円以上の太陽光発電設備を購入する必要がありますが、太陽光ファンドは一口1万円という少額で始められます。1人が出資するのではなく、複数の出資者の資金を集めて太陽光発電設備を運用するので、1人の負担額が少額で済むのです。
また、クラウドファンディングは目標利回りが10.0%の場合には1万円を投資することにより1,000円の分配品を獲得できる可能性があります。
太陽発電設備購入手続き・管理の手間がかからない
個人で太陽光発電投資を始める場合には太陽光発電パネルなどの設備を購入する必要があり、多額の資金の調達や太陽光発電施設の売買契約や融資契約を結ぶなどの手間がかかります。
しかし、太陽光ファンドの場合には太陽光発電設備を購入しなくても投資できるので、お金がかからないだけではなく、時間も手間もかかりません。
一定価格での買取を国が保証している
太陽光ファンドは、太陽光発電投資と同様に、固定価格買取制度(FIT)によって電力会社に一定価格で買い取ってもらえるという国の後ろ盾があります。
この制度を活用して太陽光発電で発電した電気を電力会社に売電することにより、安定した収益を長期間にわたって得られるのは大きなメリットです。
太陽光発電のクラウドファンディングに投資するデメリット

続いてクラウドファンディングで太陽光発電投資をするデメリットは、以下のとおりです。
利回りが下がったり元本割れしたりする可能性がある
太陽光発電は、地震・台風などの自然災害によって設備が故障すると、発電量が減り、収益が大幅に減る可能性があります。
また、日射量が少ない季節には、売電収益も少なくなり、配当額が一定ではありません。
自然災害や日射量の影響で発電量が減少した場合、元本を割る可能性が高いという点が最大のデメリットとも言われています。
太陽光発電の設備不良が起きれば、運用やメンテナンスなどでコストがかさみ、目標とする利回りを下回る可能性もあるでしょう。
太陽光発電投資は天候や運営事業者、設備などにかなり左右されるため、ある意味運に頼る部分もあり、収益性の見通しを立てにくいというデメリットがあるのです。
運営事業者や借手の貸倒れの可能性がある
太陽光ファンドは新しいクラウドファンディングということもあり、新規参入の事業者が多いので、信頼できる事業者を選択する必要があります。
新規参入した事業者のファンド経営が立ち行かなくなった結果、倒産や借手の貸倒れが発生するという難点があるからです。貸倒れとなれば、元本が返却されないという事態となり、大損をする可能性があります。
途中で解約できない
太陽光クラウドファンディングは、途中解約できないことが多いです。あらかじめ投資期間が指定されており、期間が満了しない限りお金を引き出すことはできません。
ましてや太陽光の場合、投資期間が5年などの長期間になることが多く、その間は資金を引き出せなくなります。また、ファンドによっては解約する際に、違約金が発生してしまう恐れもあります。
不足の事態を考慮して、余剰資金を用意しておくのが無難でしょう。
太陽光クラウドファンディングの具体的な投資費用・利回り
太陽光クラウドファンディングの平均利回りとリターンの例は以下のとおりです。
| ファンドA |
ファンドB | ファンドC | |
| 申込単位(1口) | 10万円 | 10万円 | 50万円 |
| 出資募集総額(口数) | 2500万円(250口) | 3000万円(300口) | 2億9000万円(580口) |
| 目標利回り | 5.0% | 5.6% | 9.2% |
| 運用期間 | 1年 | 5年 | 20年 |
太陽光クラウドファンディング案件一覧
太陽光クラウドファンディングを扱うサービスは複数ありますが、それぞれ投資対象や利回り、運営方針が異なります。ここでは、クラウドバンク、SOLMINA、株式会社自然エネルギー市民ファンドの3つのサービスについて見ていきましょう。
クラウドバンク
クラウドバンクは、再生可能エネルギーや不動産などを対象とした日本最大級のクラウドファンディングプラットフォームです。金融庁の登録を受けた業者が運営しており、透明性と実績の高さが評価されています。
太陽光クラウドファンディングでも多くの案件を取り扱っており、安定的な利回りと社会貢献の両立が可能です。
例えば、【太陽光発電ファンド第2913号】では、目標利回りが4.9%で、目標金額が28,500,000円です。そのため、目標金額を達成できれば1,396,500円のリターンが期待できます。
2026年2月現在太陽光案件はありませんが、今後増えてくる可能性も否定できません。
参考:クラウドバンク
SOLMINA(ソルミナ)
SOLMINA(ソルミナ)は、再生可能エネルギーに特化したクラウドファンディングサービスです。特に太陽光発電のファンドに強く、個人投資家が「環境貢献しながら資産を増やす」仕組みを提供しています。
実際のファンド例では、想定利回りが3〜6%前後と安定しており、長期的な運用が可能です。例えば、【ソーラーシェア1号】の案件では目標利回りが 4.34% で、募集金額(投資総額)が 15,070,000円 です。 そのため、目標金額どおりの運用を達成できれば、年間換算で 654,038円、運用期間である14ヶ月間では合計 約763,044円 のリターンが期待できます。
2026年2月現在現在太陽光案件はありませんが、今後再募集が望まれます。
出資先はすべて国内の発電所で、発電実績や進捗が定期的に報告されるため、運用の透明性も高いといえるでしょう。
参考:SOLMINA
株式会社自然エネルギー市民ファンド
株式会社自然エネルギー市民ファンドは、地域密着型の再生可能エネルギー投資を支援する老舗ファンドです。市民が主体となって出資し、太陽光・風力・バイオマスなどの発電事業を地域に根づかせる仕組みを構築しています。
太陽光ファンドでは、年利3〜5%程度の堅実な利回りを目標としており、投資リターンだけでなく地域への社会的リターンも重視しています。特に、発電事業で得た収益を、地域振興や環境教育に還元している点が特徴的です。
例えば2026年2月現在、【田老太陽光発電市民ファンド】では想定利回りが2.0%(年率)で、発行価額の総額(募集上限)が80,000,000円です。そのため、満額で目標を達成できれば、年間換算で1,600,000円のリターン(分配金総額)が期待できます。
自分で太陽光発電投資を始めるなら「SOLSEL(ソルセル)」
自分で太陽光発電投資を始めるなら、まずは基礎知識をしっかり学べる機会を活用することが大切です。ソルセルでは、太陽光発電投資の初心者でも安心して理解を深められるよう、無料オンラインセミナーを定期的に開催しています。
セミナーでは、「太陽光投資の仕組み」「物件選びの基準」「リスクと対策」「融資・節税のポイント」など、実践に役立つ内容を丁寧に解説。さらに、セミナー参加者限定の非公開物件も紹介されるため、投資を具体的に検討したい方にも最適です。
オンライン開催なので自宅から気軽に参加でき、希望者には個別相談も可能。太陽光発電投資を自分で始めたい方は、まずはソルセルのセミナーに参加してみるのがおすすめです。
太陽光クラウドファンディングに関するよくある質問
太陽光クラウドファンディングを検討する際に、気になる点についてまとめています。
太陽光クラウドファンディングの欠点は何ですか?
クラウドファンディングの案件や実施方法によっては、募集金額に達さずに、プロジェクトが頓挫してしまう可能性があります。
また、目標金額が達成できたとしても、プロジェクトが思うように収益を上げられなければ、利回りが低くなるばかりでなく、元本割れをする可能性も。
逆に、とても人気のある案件である場合は、競争率が高く、クラウドファンディングに参加できないという事態も発生しがちです。
太陽光発電の10年後・20年後はどうなりますか?
国が目指す2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、さらに普及が進むと考えられます。
太陽光発電投資の対象となる産業用太陽光発電は、FIT期間が20年です。クラウドファンディングの場合、このFIT期間中が運用期間となるため、安定した収入が予想できます。
太陽光クラウドファンディングとは寄付ですか?
クラウドファンディングは寄付とは異なります。
寄付は見返りを求めずに資金を提供しますが、クラウドファンディングは分配金の収益で資産形成を目的とします。
クラウドファンディングの案件を、自分が応援したい事業から選ぶことで、環境問題や地方創生などに貢献可能です。
まとめ
太陽光発電投資は、固定価格買取制度という国の後ろ盾があり、安定して収益を得られる投資法です。とくに最近登場したクラウドファンディングは、小口で募集するので、出資者は1万円程度から投資することも可能というメリットがあります。
太陽光発電パネルを購入せずに投資できることや、一定価格で国が買い取ってくれるという保証も大きな利点です。
クラウドファンディングの台頭によって、太陽光発電投資が身近になるのが一番の恩恵と言えるでしょう。
しかし、一方では、発電量が少なければ元本割りの可能性があり、事業者の倒産や借手の貸倒れの可能性があり、目標とする利回りを下回るケースもあるというデメリットもあります。
メリットとデメリットを理解した上で太陽光クラウドファンディングをはじめましょう。
この記事を書いた人
ikebukuro



