ファーウェイ(HUAWEI)パワコンの評判は?価格やメリット・デメリットを解説
- 公開日:2024.11.21
- 更新日:2024.11.21
ファーウェイ(HUAWEI)のパワーコンディショナー(パワコン)は、高い変換効率とリーズナブルな価格で、太陽光発電を導入する方から評判です。住宅用・産業用の両方で幅広く使用されています。
ファーウェイのパワコンは高い変換効率と広い入力電圧範囲を有しており、ソーラーパネルから得られるエネルギーを最大限に活用可能です。
また、高度なMPPT(最大電力点追尾)技術により、朝夕や曇りの日のような日照が弱い時にも発電効率を高く保つことができ、発電量の低下を防ぐことが期待できます。
高性能であるにも関わらず価格が安いため、設備費用を抑えられ、早く元を取ることが可能です。
しかし、ファーウェイ(HUAWEI)は海外メーカーであることから、不具合時の対応に不安を感じるという声も見られます。
この記事では、ファーウェイのパワコンを選ぶメリット・デメリット、価格相場や保証期間について詳しく説明していきます。
目次
ファーウェイのパワコンの特徴
(画像出典:HUAWEI)
社名 | ファーウェイ(HUAWEI) |
設立 | 1987年 |
本社 | 中国深圳市竜崗区 |
日本法人 | ファーウェイジャパン(HUAWEI JAPAN) |
事業 | 通信機器・装置の研究開発 ICTソリューション パワコン研究開発など |
代表 | 代表取締役会長 梁華 最高経営責任者 任正非 |
中国・深センを拠点ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は、情報通信技術(ICT)インフラとスマートデバイスを提供するグローバル・リーディングカンパニーです。従業員は207,000人、170以上の国・地域でビジネスを展開している中国を代表する会社です。
ファーウェイは、特に通信分野において世界をリードしており、特に携帯電話や通信機器を中心としています。
それだけでなく、ファーウェイではパワーコンディショナーの生産も手がけており、こちらも太陽光の業界で世界でのシェアを広げています。
ファーウェイのパワコン「SUN2000シリーズ」製品の特徴
ファーウェイのパワコン「SUN2000シリーズ」製品の特徴は、下表の通りです。
項目 | 特徴 |
高効率 | 最大98.6%の効率を実現し、発電量を最大化 |
高耐久性 | 厳しい環境にも耐えることができる高耐久設計を採用 |
AI搭載 | AIにより、発電量を最大化したり、故障を未然に防いだりすることが可能 |
多彩な機能 | リモート監視機能、遠隔制御機能、など多彩な機能を搭載 |
ファーウェイの「SUN2000シリーズ」は、太陽光発電システムの導入に最適なパワコンです。高効率、高耐久性、AI搭載など、多くの特徴を備えているため、発電量を最大化したい方や、故障を未然に防ぎたい方におすすめできる製品です。
ファーウェイのパワコンのラインナップは?
ファーウェイから現在生産されているパワコンのラインナップは以下の通りです。
- SUN2000-111KTL-NHM0
- SUN2000-50/63KTL-JPM0
- SUN2000-33/40KTL-NH
- SUN2000-50KTL-JPM1
- SUN2000-20KTL-M3
- SUN2000-4.95KTL-NHL2
- SUN2000-125KTL-JPH0
- SUN2000-62.5-NHM0
住宅用太陽光発電向けから、産業用太陽光発電・メガソーラー向けまで、幅広い容量が用意されています。
塩害にも強いタイプ、超小型タイプなど、ニーズに合わせて選べる豊富なラインナップは魅力です。
ファーウェイのパワコンの価格相場|他社と比べると高い?
メーカー | 価格相場 |
ファーウェイ | 約10万円 |
安川電機 | 約45万円 |
オムロン | 約16万円 |
パナソニック | 約40万円 |
上述したファーウェイの単相4.95kWのパワコン(市場で最もポピュラーな機種)は、市場価格で10万円くらいと言われています。
この価格は、パワコン業界内においては、最低価格級と言えます。
つまり、他のメーカー(例えば、10kWのパワコンの価格:30万円〜40万円くらい)と比較しても価格が高いということはなく、ファーウェイも低価格なパワコンメーカーとして有名です。
ファーウェイのパワコンの評判からわかるメリット
ファーウェイは2010年からパワコンを販売しており、その歴史はまだ浅いのですが、2019年にはパワコン世界シェアNo.1を獲得するまでに成長しているパワコンにおけるリーディングカンパニーとなっています。
また、2015年〜2020年までの5年間の世界出荷量でも1位を獲得するなど、パワコンに関するナレッジやノウハウは超一流といってもよいでしょう。
ここではファーウェイのパワコンのメリットについて以下のように説明します。
メリット①高い変換効率
ファーウェイのパワコンにはエネルギーの変換効率が高いというメリットがあります。パワコンにおける変換効率とは、太陽光パネルで発電した電気をどれだけ効率的に売電できるのか?という指標のことで、パワコンの性能を決定する非常に重要な指標のひとつです。
変換効率が高いということは、太陽光パネルが発電した電力をほとんど家庭で使用できるということを意味しています。具体的には、ファーウェイのパワコンは、太陽光パネルが発電した電力のうち、97.5%を家庭で使用可能な機種(後述する「SUN2000シリーズ」など)があります。
この97.5%というエネルギーの変換効率は、家庭用パワコンの中でもトップレベルの数字です。非常に効率的なことが分かります。
メリット②超小型・超薄型で設置場所に困らない
続いて、ファーウェイのパワコンには、超小型かつ超薄型で設置する場所に困らないというメリットもあります。
具体的には、単相型パワコン4.95kw(SUN2000-4.95KTL-NHL2)という機種は1台の重さが11kgくらいのため、作業員が1人で設置することが可能であり、家の耐久可能をあまり気にする必要もありません。
また、ファーウェイのパワコン「SUN2000シリーズ」の製品は、横幅が35cmくらい、奥行きは15cmくらいなので、非常にコンパクトで狭くて小さな家に住んでいるような人にとっても安心して導入できます。また、筐体に冷却ファンが装備されておらず(自然放熱式)なく超薄型なので、設置する場所に悩むことも少ないでしょう。
メリット③非常に高い過積載率(300%以上)を誇る
最後にファーウェイのパワコンは300%以上という非常に高い過積載率を有しています。
パワコンの過積載率とは、パワコンの定格出力に対する太陽光パネルの容量の比率を言います。パワコンの過積載率を上げると、発電量を増やすことができますが、一方で、過積載率を上げると、パワコンが故障する可能性も高くなるため、注意しなければなりません。
他メーカーのパワコンでも200%以上の過積載率を有する機種がありますが、ファーウェイのパワコンは300%以上という非常に高い過積載率を誇っています。
現時点ではこれほど高い過積載率を必要とする場面は考えにくいのですが、将来的に蓄電池併設の可能性がある場合には高い過積載率を有するパワコンを用意しておくメリットはあるでしょう。
ファーウェイのパワコンのデメリット・イマイチな評判
ファーウェイのパワコンには上述したように多くのメリットがありますが、デメリット・問題点もいくつか存在します。
デメリット①不具合発生時は修理ではなく交換
不具合発生時の対応は他メーカーと異なります。他メーカーでは製品に不具合が発生した場合にはコールセンターに連絡して修理依頼をすることが一般的です。
しかし、ファーウェイの場合は原則として交換対応になり、修理よりも対応が遅れる場合があります。
カスタマーセンターに故障個所などの画像などを送信すれば、原則として2営業日以内に交換商品を発送してもらえるので、非常に迅速な対応をしてもらうことが可能です。
デメリット②不具合時の交換工事はメーカーでなく販売店が対応
交換に要する工事費や撤去に必要な費用などについては公式ホームページに記載されていません。パワコンを購入した販売店が対応する仕組みになっています。
独特のサポート体制になっているので、販売店と良好な関係を保っておくことが重要です。
デメリット③国家間の関係悪化によりサポートが滞る可能性
ファーウェイは中国企業です。中国は時折政治的背景から制裁として輸出規制を行うことがあります。
そのため、可能性は低いですが、パワコンの輸出が規制対象となった場合には、不具合時のサポートが滞ってしまいます。
長期のメーカー保証が本当に実施されるのか不安を感じる声もみられました。
ファーウェイのパワコンに関するよくある質問
ファーウェイのパワコンに関するよくある質問を紹介します。
ファーウェイのパワコンの保証期間は?
ファーウェイのパワコンの標準の保証期間は、原則10年です。なお、延長保証オプションを利用すれば、15年や20年まで延長できます。なお、4.95kW以外の製品に関しては、保証期間は5年となります。
ファーウェイのパワコンの特徴は?
ファーウェイのパワコンにはエネルギーの変換効率が高いことや、コンパクトで置き場所を選ばないという特徴があります。
また、パワコンの中では低価格で導入しやすい点もメリットです。
ファーウェイのパワコンの過積載率は?
ファーウェイのパワコンの過積載率は300%以上です。蓄電池を合わせて設置したい方や将来的に蓄電池の設置を検討している方にもおすすめのパワコンです。
パワコンの入れ替え費用はいくらですか?
パワコンの交換費用は30万円程度とされています。
パワコンの寿命は約10年ですので、10年ごとに交換費用がかかります。
パワコンの交換はどこに頼む?
基本的には、パワコンを設置した工務店や太陽光業者に連絡をして交換を依頼するようにしましょう。
故障の可能性がある場合は、メーカーの保証が適応されるので、パワコンメーカーのカスタマーセンターに連絡して対応してもらえる場合もあります。
まとめ
ファーウェイのパワコンは世界的にトップのシェアを誇っている信頼性が高い製品です。高い効率性、超小型・超軽量、300%以上の高い過積載率、といったメリットがあり、住宅用・産業用ともに多く使用されています。
他メーカーよりも価格が安いため、設備費用を抑えて早く初期費用を回収したいという方におすすめです。
また、メーカー保証は10年ですが、延長オプションで20年まで対応可能なため、長期にわたって安定的な運用が期待できます。
しかし、中国メーカーならではの独特なアフターサービス体制となっている点には注意が必要です。きめ細かいメーカー対応を求める場合には、他のメーカーも比較検討するといいでしょう。
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参考文献:
・製品|ファーウェイ・ジャパン
・企業概要 – ファーウェイ・ジャパン
・メガソーラー向けソリューション-ファーウェイ・ジャパン
この記事を書いた人
ikebukuro