太陽光発電パネルは台風の影響を受ける?保険・補償内容や被害事例と対処法
- 公開日:2026.01.09
- 更新日:2026.01.09
台風が太陽光発電システムの太陽光パネルに与える影響と、被害を抑える対策や対処法について紹介します。
過去の事故事例では、飛来物で太陽光パネルが破損してしまったり、パネル自体が飛ばされてしまった発電所もありました。
事前に対策しておけば、被害リスクを最小限に抑えることができます。また、太陽光パネルの“メーカー保証” と “保険” を間違えないことが重要です。
これから太陽光パネルを設置する方はもちろん、すでに設置済みの方も、改めて対策しておくことの大切さを理解しておきましょう。
目次
台風によって太陽光パネルが被害を受ける可能性はある?

太陽光発電は、屋外に設置するため台風などの自然災害の影響を受けやすいです。
これまで、台風の影響で
- 太陽光発電設備が強風で吹き飛ばされる
- 飛来物で太陽光パネルが割れる
- 基礎や架台が歪んでしまう
- 太陽光発電設備が水没してしまう
といった被害が報告されています。
関連記事:【太陽光発電のメリット・デメリット】住宅用太陽光パネルの設置や効果を解説
太陽光発電設備が強風で吹き飛ばされる

強風で太陽光パネルや発電設備が飛ばされる被害を受けるケースがあります。
基本的に、太陽光パネルは台風の強風にも耐えられる設計です。しかし、経年劣化・工事不良・メンテナンス不足があると、吹き飛ばされる場合もあります。
また、近年は台風の規模が大きくなってきており、パネルが架台から脱落する被害が見られます。
太陽光パネルが耐えられる風速
太陽光パネルの耐風圧はJISで定められており、耐風圧荷重は2,400Paに耐えうる設計にする必要があります。風速で言えば、62mです。
猛烈な台風の場合でも、最大瞬間風速が60m程度なので、正しく施工された太陽光パネルの場合、飛んで行ってしまうことは稀だと言えます。
しかし、施工不良があったり、経年劣化が進んでいたりした場合、台風の直撃でパネルが架台から脱落する可能性もあるでしょう。
飛来物で太陽光パネルが割れる

台風の強風で物が飛んできてぶつかり、パネル表面のガラスが割れるケースも見られます。
パネル表面のガラスは強化ガラスでできており、もし割れてもヒビが入るだけで飛び散ることはありません。
しかし、ひび割れはホットスポットの原因となり、電極が焦げて切れたり、最悪の場合は火災に繋がったりすることもあります。もちろん発電量も落ちてしまうでしょう。
基礎や架台が歪んでしまう

パネルに台風の強風が直撃し続けると、架台や基礎に大きな負荷がかかり、歪んでしまうことがあります。また、飛来物が当たり、損傷するケースも見られます。
大きな被害がでるのが、地滑りや土砂崩れに巻き込まれる場合です。コンクリートの基礎なら頑丈ですが、土の地面や斜面に直接設置する場合はリスクが高くなります。
太陽光発電設備が水没してしまう

台風による大雨で河川が氾濫した場合、太陽光発電設備が水没するケースもあります。
太陽光パネルは防水加工がされているので冠水しても問題ありませんが、端子ボックスやパワーコンディショナーなどの設備が濡れてしまうと、ショートを起こす可能性が高いです。
ショートを起こすと、漏電による感電事故や火災が起きる原因となります。設備が水没した場合は、自己判断で設備に近づかず、プロに点検を依頼してください。
台風における太陽光発電の被害を抑えるための対策

万が一、太陽光発電が台風の被害にあっても損失を最小限に抑えるための対策を紹介します。
- ①台風シーズン前に点検を実施する
- ②施工業者を選ぶ
- ③周囲に住宅や田畑などが何もない土地を選ぶ
- ④ハザードマップを確認する
①台風シーズン前に点検を実施する
自然災害を受けやすい地域に太陽光発電を設置している場合は、台風シーズン前に設備の点検をしておくことをおすすめします。
点検箇所は以下の通りです。
- パネルがしっかり固定されているか
- 架台に歪みやサビはないか
- 配線の絶縁状態や接続の緩みはないか
パネルを留めるビスが緩んでいたり、架台が傷んでいたりすると、台風の被害が大きくなる可能性が高くなるので注意してください。
②施工業者を選ぶ
施工業者によっては、太陽光発電の施工実績が少ない業者もあります。
業者を選ぶ際は、実績やその地域について詳しいかどうかにも着目してみてください。
地域による特性を知っていると、太陽光パネルを設置する高さや土地の整地内容といった細かいところまで考慮し設計・施工してもらえます。
業者選びによっては、太陽光発電の運用の明暗が大きく左右されるといっても過言ではありませんので、複数の施工会社から見積もりを出してもらい、施工内容や実績を比較して決定するようにしましょう。
③周囲に住宅や田畑などが何もない土地を選ぶ
太陽光発電を設置する土地を選ぶ際には、周囲の環境も確認するようにしてください。
台風などの被害で太陽光発電設備が破損し、一部が飛ばされ周りの住宅や近所の人たちに被害を加えてしまう可能性はゼロではありません。
万が一の事態に備えて、始めから周囲へ影響を及ぼしづらい環境や土地を選択するのも被害を最小限にするための対策として挙げられます。
④ハザードマップを確認する
太陽光発電設備の設置場所は、事前にハザードマップで「浸水想定区域」「土砂災害警戒区域」「高潮浸水想定区域」を確認しましょう。災害が起こる可能性が高いところの太陽光発電設備は購入しないようにしてください。
特に台風で被害が予想されるのは、浸水・土砂くずれ・高潮といった自然災害です。自治体が発表しているハザードマップで、これらのリスクが高い場所を確認できます。
太陽光発電の台風被害に使える保険

保険に加入する前には、内容の確認が不可欠です。特に、以下の項目は見逃さないようにしてください。
- 保証される対象
- 免責金額・限度額
- 保証内容の重複
保険の種類は同じでも、保険会社や保険金額によって保証される対象が異なります。第三者への被害の補償などはオプションとして付ける必要がある場合がありますので確認しておきましょう。
免責金額とは、自己負担するべき金額です。例えば、免責金額が50万円だったとすると、台風被害で100万円の被害が出た場合、保険金として支払われるのは50万円のみです。保険金の支払上限額が設定されている場合もあるので、注意してください。
また、複数の保険に入る場合は、保証内容が重複しないように事前に保険内容を確認しましょう。信販会社から融資を受けて太陽光発電を購入した場合、信販会社の保険に自動加入しているケースもあります。
信販会社の具体的な例を紹介します。
ソーラーローンの保証
ここからは、ソーラーローンの保証を行ってくれるものを2つ紹介します。
ジャックス
ジャックスのソーラーローンには火災保険などの保険は付帯していません。
その分他社よりも金利が安くなっているため、保険は別途自分で契約するという場合に向いています。審査がスピーディーなのも特徴で、一部繰り上げ返済にも対応可能です。
アプラス
アプラスの地上設置型太陽光発電システムのソーラーローンには、10年間の動産総合保険と、1年間の機械保険が付帯しています。
動産総合保険は、太陽光パネル・パワコン・架台・金具等が対象で、火災・自然災害・飛来物・盗難などの被害に保険金が支払われます。保険金支払額は85%で、電気的機械的事故は含まれていません。
機械保険は、売電補償保険です。事故発生3日~3か月間の補償があります。
火災保険
住宅用火災保険とは、火災等が原因で建物や家財が損害を受けた時に補償する損害保険のことです。火災以外の原因による水災や風災などの損害も保証される場合もあります。
火災保険の保険料は、保険の種類と保険を付ける対象、つまり保険の対象の所在地や建物の構造、用途、そこで行われる職業・作業の内容によって違ってきます。
また、一般住宅ではなく事業用に太陽光発電所を所有している場合は産業用の火災保険に加入しましょう。
賠償責任保険
強風で自宅の太陽光パネルが飛散し近隣の家屋や車、人に被害が出たときは、第三者への賠償は個人賠償責任保険、事業用なら施設賠償責任保険で補償されます。
まず安全を確保して二次被害を防ぎ、現場や損害の状況を写真や動画で記録します。相手方の氏名や連絡先を控え、必要に応じて警察や自治体へ連絡し、加入保険の窓口に直ちに連絡します。
事故の日時や場所、天候、被害の範囲、修理や撤去の見積内容を伝えると手続きがスムーズです。現場で過失を断定したり示談金を支払ったりせず、保険会社の指示に従って対応します。
自宅設備の修理費は火災保険の風災補償で賄うのが基本で、施工不良が疑われる場合は施工会社の保険適用も確認します。平時から点検記録や契約書、保険証券を整えておくと迅速に動けます。
太陽光パネルのメーカー保証
太陽光パネルのメーカーによる保証も、台風の影響を受けた時に使える場合があります。
基本的には、太陽光パネルメーカーの保証は、正常利用時の故障にのみ適用されるものです。
しかし、自然災害補償が有償で付けられる場合があります。
自然災害補償は、設置業者や販売店が任意に加入しています。保証内容や保証期間はメーカーや販売店によって異なりますので、設置前に必ず確認しておきましょう。
関連記事:太陽光発電の保険料の相場はどのくらい?2024年値上げの背景や補償内容を解説
太陽光発電が台風による被害を受けた時の対策

所有している太陽光発電所が台風の影響を受けた時の対処方法を解説します。
①人身の安全を確保する
太陽光発電が台風によって破損した場合、真っ先にするべきなのは設備を立入禁止にすることです。太陽光発電のパネルは破損していても発電し、感電する危険性があるからです。
水没している場合には感電の危険性がさらに高まるため、絶対に近づかず、専門の施工業者に処置を依頼してください。
②電源を切れる状態かどうか確認する
太陽光発電が台風による影響を受けた場合、まず電源を切れるかどうかを確認します。
太陽光発電は、太陽の光をエネルギーに発電しますよね。
曇りや雨の日でも、晴れの日の5〜10%は発電しています。また、台風一過で天気が回復すると100%のパワーで発電します。
さらに台風の被害で太陽光パネルが故障しても、発電をしている可能性があります。
そのため、感電のリスクがあり危険なので、電源を落とせる状態であればオフにしておくことが望ましいです。
しかし、準備をせずに素手で触ってしまうとそれこそ感電してしまう恐れがあるので、必ずゴム手袋・長袖・長ズボンを着用してからにしてください。
無理はせず、メンテナンス業者を呼んで対応をしてもらうのもいいでしょう。
ご自身で電源を切る場合は、以下の手順で行うようにしてください。
<低圧(〜50kw未満)の太陽光発電>
- ①主幹ブレーカーをオフにする
- ②パワコンのDCコネクタを取り外し電源を切る
- ③集電箱のブレーカーをオフにする
- ④接続箱のブレーカーをオフにする
- ⑤アレイのブレーカーをオフにする
<高圧(50kW以上)の太陽光発電>
- ①キュービクルのブレーカーをオフにする
- ②パワコンのDCコネクタを取り外し電源を切る
- ③集電箱のブレーカーをオフにする
- ④接続箱のブレーカーをオフにする
- ⑤アレイのブレーカーをオフにする
③O&M業者や保険会社に連絡
台風の被害を受けたときは、O&M業者に連絡して被害状況の確認を要請してください。O&M業者の対応が早ければその後の対応も迅速に行えるので、売電ができない場合の損失を抑えられるからです。
連絡する前に被害状況を写真に記録しておくことも重要です。
また、保険会社への連絡も行いましょう。火災保険や損害保険に加入していれば、台風の強風でパワコンが水没して故障した場合や太陽光パネルが破損した場合などは保証対象になるからです。
④飛ばされた設備を回収する
太陽光発電設備が強風により飛ばされてしまうと、近隣の人たちに怪我をさせてしまったり、住宅などに当たって壊してしまうことが考えられます。
そのため、業者に飛ばされてしまった設備を回収してもらうようにしてください。
ご自身で行うと怪我などのリスクがあるため、業者に依頼するのが最善です。
関連記事:太陽光発電システムが故障するとどうなる?原因・事例とトラブル対処法を解説
まとめ
所有している太陽光発電を屋外に設置している以上、台風による被害をゼロにすることはできません。
しかし、万が一被害を受けた場合に対応できるように事前に対策を万全にしておくことは誰もができることです。
対策をしないまま被害を受けてしまうと、自己負担額が多く、最悪の場合また太陽光発電を稼働させるのさえ困難になる可能性も考えられますよね。
そんなことにならないように、設置の段階からしっかりと対策するようにしておきましょう!
設置段階で損害保険や火災保険に加入しておき、台風の被害が発生したときにO&M業者や保険会社にすぐ連絡して対応してもらえるよう対策をしておくことが重要です。
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この記事を書いた人
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