太陽光発電で自家消費するには?売電からの切り替え方法やメリット・デメリットを解説

  • 公開日:2026.07.18
  • 更新日:2026.07.18
thumbnail

自家消費型太陽光発電とは、発電した電力を自宅や自社で消費する太陽光発電設備のことです。電力会社から購入する電気の量を減らし電気代を節約できると、設置を検討している人が増えています。

さらに、自家消費型太陽光発電があれば、災害で停電してしまった際にも非常用電源として使用できる点も大きなメリットです。

この記事では、自家消費型太陽光発電の導入を検討している方に、自家消費型太陽光発電の仕組みやメリットデメリットなどを解説します。

この記事の概要

・自家消費型太陽光発電は、発電した電気を自宅や自社で使い、電力会社から買う電気を減らす仕組みです。
・売電単価より電気料金単価が高い場合は、売電するより自家消費したほうが得になりやすいです。
・自家消費型への切り替えは、蓄電池の有無や昼間の電力使用量、既存設備の契約状況を確認して判断することが大切です。

\節税したいけど、自分に合った方法がわからない、、/
専門家に相談する

太陽光発電における自家消費の仕組み

太陽光発電は太陽の光を活用して電気を作る仕組みのことです。自家消費型太陽光発電とは、自宅や自社で自家消費するために太陽光発電を行うことを指します。

太陽光発電の売電方法は2つあります。発電した電気を自宅や企業内で使用し、余った電気を電力会社に売電する余剰売電と発電した電気をすべて売電する全量売電です。

余剰売電 発電した電気を家庭や会社内で自家消費した上で、余った電気を売電する
全量売電 発電した電気をすべて売電する

現時点で自家消費が主流なのは、住宅用太陽光発電です。

10kW未満の住宅用太陽光発電は、発電した電気をすべて家庭内で消費する全量自家消費型太陽光発電か、使い切れなかった電気を売電する余剰売電型太陽光発電として利用することができます。

一方、大規模な産業用太陽光発電は、全量売電と余剰売電の両方があります。

全量売電の設備では、発電した電力を全て電力会社に売却します。高圧・特別高圧の大規模設備では、この方法が主流です。

工場の敷地内や社屋の屋根などに設置される高圧太陽光は、自家消費で電気料金を抑えたり、脱炭素化かを進めるために設置されています。

2020年度以降の低圧太陽光は自家消費型が原則

2020年度以降、10kW以上50kW未満の事業用太陽光発電についてFITの新規認定を受けるには、原則として「自家消費型の地域活用要件」を満たす必要があります

具体的には、太陽光発電設備の設置場所を含む需要場所において、発電電力量の少なくとも30%を自家消費等に充てる計画を立てなければなりません。

発電した電気の50%以上を自家消費する必要があるわけではなく、条件を満たしたうえで余った電気を売電することも可能です。

また、災害時に地域で活用できる設備であることも要件です。停電時に外部電源がなくても発電を再開できる自立運転機能付きのパワーコンディショナーと、地域住民などが電気を利用できる給電用コンセントを備える必要があります。

このため、2020年度以降に新規認定を受ける低圧太陽光発電は、全量売電を前提とするのではなく、一定量を設置場所で消費しながら余剰電力を売電する運用が基本となっています。

なお、一定の条件を満たす営農型太陽光発電などには例外があります。

参考:資源エネルギー庁「FIT制度における地域活用要件について」「FIT・FIP制度 よくある質問」

自家消費型太陽光発電と売電型太陽光発電の違い

自家消費型太陽光発電と売電型太陽光発電の大きな違いは、発電した電気をどこで使うかです。自家消費型は、発電した電気を工場や店舗、住宅などで使い、電力会社から買う電気を減らします。余った電気だけを売電する場合もあります。

一方、売電型は発電した電気を電力会社へ売ることを主な目的にした仕組みです。電気代の削減を重視するなら自家消費型、売電収入を重視するなら売電型が向いています。

ただし、2020年度以降の10kW以上50kW未満の低圧太陽光では、FIT認定の条件として自家消費型の地域活用要件が求められるようになりました。

売電と自家消費はどちらが得?

売電と自家消費はどちらが得かについて詳しく解説します。

売電単価より電気料金単価が高い場合は自家消費のほうが得になりやすい

売電単価よりも電力会社から買う電気の単価が高い場合は、自家消費のほうが得になりやすいです

たとえば、1kWhあたり10円で売れる電気を売電するより、30円前後で買う予定だった電気を太陽光でまかなうほうが、家計や事業コストの削減につながります。考え方としては、売電は収入を増やす方法、自家消費は支出を減らす方法です。

特に昼間に電気を多く使う家庭や事業所では、発電した電気をその場で使いやすくなります。反対に、昼間の電力使用量が少ない場合は余剰電力が増えるため、蓄電池の導入や電気の使い方もあわせて見直しましょう。

卒FIT後・10年後は自家消費への切り替えも選択肢になる

住宅用太陽光発電は、FIT制度による買取期間が10年間です。期間が終わると卒FITとなり、売電を続ける場合でも買取単価は下がるのが一般的です。

そのため、10年後は売電収入だけに期待するより、発電した電気を自宅で使って電気代を減らす考え方も大切になります。昼間に洗濯機や食洗機を使う、エコキュートを昼間に沸き上げる、蓄電池にためて夜に使うなどの方法があります。

すぐに設備を大きく変えなくても、生活リズムを少し変えるだけで自家消費率を上げられる場合もあります。卒FIT後は、売電単価・電気料金・蓄電池費用を比べて判断しましょう。

産業用太陽光発電は電力使用量や設置場所によって判断が変わる

産業用太陽光発電では、売電と自家消費のどちらが得かは一概に決められません。工場、倉庫、店舗、オフィスなどで昼間の電力使用量が多い場合は、自家消費によって電気代を大きく減らせる可能性があります。

一方、発電所が電気を使う建物から離れている野立て設備では、その場で電気を使いにくく、売電を続けたほうが現実的なケースもあります。

また、自家消費へ切り替えるには配線工事や設備改修、契約変更が必要になることもあります。産業用では、発電量だけでなく、電気を使う時間帯、設置場所、工事費、売電単価をまとめて確認しましょう

私の場合、いくら節税になる?
節税セミナーに応募

全量自家消費型太陽光発電の活用方法

全量自家消費型太陽光発電とは、発電した電気を売電することなく、全て自家消費するシステムです。活用方法を紹介します。

日中に社屋や工場で自家消費する

太陽光発電した電力をすぐに自家消費する方法です。

太陽光発電は日が出ている昼間にしか発電できません。自社ビルや工場など、昼間に稼働する設備があれば、照明・空調・生産設備などの電力を太陽光発電で賄うことができます。

電力会社から購入する電力を減らすことができ、電気料金のコスト削減が可能です。

天候不良などで電力が足りない場合は、電力会社から購入します。また、使いきれなかった電力は無駄になってしまいます。

蓄電池に貯めて自家消費する

太陽光発電した電力を蓄電池に貯めて活用する方法です。天候の悪い日や夜間にも太陽光由来の電力を使って、自家消費率を高めることができます。

地震や台風などで長期停電が発生した場合にも、太陽光発電システムが正常であれば電力を賄うことができ、災害に強い備えとなります。

蓄電池の導入費用がかかりますが、補助金を利用することで費用を抑えることも可能です。

エコキュートや電気自動車(EV)に供給して自家消費する

エコキュート・電気温水器といった蓄熱機器を、太陽光発電した電力で稼働させることで、時間帯に関係なく自家消費できます。

また、V2Hを設置していれば、太陽光発電した電力を電気自動車に供給できます。電気自動車から、家庭やオフィスに電力供給することもできるので、蓄電池のように活用することが可能です。

蓄電池なしで日中の電力使用に充てる

全量自家消費型太陽光発電は、蓄電池を導入しなくても活用できます。蓄電池なしの場合は、日中に発電した電気をそのまま社屋や工場、店舗などで使う仕組みです。

照明、空調、冷蔵設備、生産設備などの電力に充てれば、電力会社から買う電気を減らせます。特に、昼間の稼働時間が長い工場や商業施設は、発電する時間帯と電気を使う時間帯が合いやすいため相性がよいでしょう。

ただし、夜間や雨の日は発電量が少なくなるため、通常どおり電力会社から電気を買う必要があります。蓄電池なしで導入する場合は、初期費用を抑えやすい一方で、日中にどれだけ電気を使えるかが重要です。

蓄電池なしでも太陽光発電は自家消費できる?

太陽光発電は、蓄電池がなくても自家消費できます。発電した電気をその場で使えば、電力会社から買う電気を減らせるためです。

たとえば、昼間に在宅している家庭や、日中に稼働する工場・店舗・オフィスなら、発電時間と電気を使う時間が重なりやすくなります。

ただし、蓄電池がない場合、発電していない夜間や発電量が落ちる雨の日には太陽光の電気を使えません。蓄電池なしで始めるなら、まずは日中の電力使用量を確認し、自家消費に回せる電気がどれくらいあるかを見ておきましょう。

日中に電気を使う家庭・事業所なら蓄電池なしでも自家消費できる

日中に電気を多く使う家庭や事業所なら、蓄電池なしでも太陽光発電を自家消費しやすいで

太陽光発電は昼間に発電するため、その時間帯にエアコン、照明、冷蔵設備、パソコン、生産設備などを使っていれば、発電した電気をそのまま活用できます。家庭でも、在宅勤務が多い人や昼間に家電を動かす家庭は相性がよいでしょう。

蓄電池を入れない分、初期費用を抑えやすい点もメリットです。ただし、昼間にほとんど電気を使わない場合は余剰電力が出やすくなります。導入前に、時間帯別の電力使用量を確認しておくと判断しやすくなります。

夜間や悪天候時にも使いたい場合は蓄電池の併用が必要

夜間や悪天候時にも太陽光発電の電気を使いたい場合は、蓄電池の併用が必要です。太陽光発電は、日が出ている時間帯に発電する仕組みなので、夜は発電できません。また、雨や曇りの日は発電量が少なくなります。

蓄電池があれば、昼間に余った電気を貯めておき、夜間や停電時に使えるようになります。電気代の高い時間帯に蓄電池の電気を使えば、購入電力量を減らせる場合もあります。

一方で、蓄電池は導入費用がかかるため、すべての家庭や事業所に必要とは限りません。夜の電力使用量や停電対策の必要性も含めて検討しましょう。

蓄電池あり・なしで費用と自家消費率が変わる

蓄電池を導入するかどうかで、初期費用と自家消費率は変わります。蓄電池なしの場合は、設備費を抑えやすい一方で、発電した電気を使えるのは主に日中です。余った電気は売電するか、使い切れずに無駄が出る可能性もあります。

蓄電池ありの場合は、昼間の余剰電力を夜間に回せるため、自家消費率を高めやすくなります。

ただし、蓄電池本体や設置工事の費用がかかる点には注意が必要です。費用を抑えて始めたいなら蓄電池なし、夜間利用や停電対策も重視するなら蓄電池ありを検討するとよいでしょう。

私の場合、いくら節税になる?
節税セミナーに応募

全量自家消費型太陽光発電6つのメリット

太陽光発電

自家消費型太陽光発電とは、発電した電力を自宅・工場・オフィスなど自分で消費するのを目的とする太陽光発電です。

どうして売電目的から自家消費型に移行するケースが増えているのか、その理由を具体的に解説します。

①補助金・支援制度を利用できる

自家消費型太陽光発電の導入時には、国や自治体の補助金を利用できる場合があります。補助対象や金額は年度・地域によって異なりますが、太陽光発電設備や蓄電池の導入費用を抑えられる点がメリットです。

たとえば、環境省は「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」を実施しています

民間企業などが自家消費型の太陽光発電設備や蓄電池を導入する際に、一定の条件を満たすことで設備費の補助を受けられる制度です。2026年度も公募が行われており、工場や事業所などへの再生可能エネルギー導入を支援しています。

自治体独自の補助制度もあります。東京都の「住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業」では、対象となるサービスを利用して太陽光発電設備を設置する場合、2026年度は新築住宅で最大15万円/kW、既存住宅で最大18万円/kWの助成を受けられます。

蓄電池についても10万円/kWh、1戸あたり最大120万円が助成されます。助成金はサービス事業者に交付され、利用料金の低減などを通じて住宅所有者へ還元される仕組みです。

一方、「初期投資支援スキーム」は補助金ではなく、FIT制度における売電価格の設定方法です。2025年度下半期から、住宅用太陽光発電と屋根設置型の事業用太陽光発電を対象に導入されました。

導入初期の売電価格を高く、その後を低く設定することで、国民負担を増やさずに初期投資の早期回収を後押しします。

住宅用太陽光発電では、最初の4年間が24円/kWh、5~10年目が8.3円/kWhです。屋根設置型の事業用太陽光発電では、最初の5年間が19円/kWh、6~20年目が8.3円/kWhに設定されています。

補助金のように設備費が直接交付される制度ではないため、両者を区別して理解しておきましょう。

補助金や支援制度は、申請期間、対象設備、設置方法などの要件が定められています。予算上限に達すると受付が終了する場合もあるため、導入前に国や自治体の最新情報を確認してください。

参考:環境省「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」
参考:資源エネルギー庁「買取価格・期間等|FIT・FIP制度」
参考:東京都地球温暖化防止活動推進センター「令和8年度 住宅用太陽光発電初期費用ゼロ促進の増強事業」

②電気代高騰の影響を受けにくくなる

近年、世界情勢の影響による燃料価格上昇や、再エネ賦課金の増加により、電気料金が上昇傾向です。

自家消費型であれば発電した電力を自社や自宅で使用できるため、電力会社から購入する電力量を抑えることができます。電気料金高騰の影響を軽減し、長期的にコストを安定させることが可能です。

特に電力使用量が多い工場や事業所では影響が大きく、コスト削減効果も高くなります。また、将来的な電気料金の変動に左右されにくくなるため、経営の安定化にもつながります。

③融資を受ければフルローンで自家消費型太陽光発電を設置できる

銀行や公庫などで融資を受ければ、初期費用を抑えて太陽光発電を設置することができます。

例えば、日本政策金融公庫では「環境・エネルギー対策資金〈非化石エネルギー関連〉」の融資を行っています。太陽光などの非化石エネルギーを導入する際に使用でき、無担保・無保証人での融資も可能です。

融資には審査があり、条件によって金利は異なります。詳しくは日本政策金融公庫の支店に相談してみて下さい。

(参考:日本政策金融公庫 環境・エネルギー対策資金

④災害時の非常用電源として活用できる

台風や地震などの災害時に電力会社からの電力供給が止まってしまっても、自家発電した電気を使えるため安心です。

ただし、太陽光発電システムのみだと昼間しか発電することができないため、1日中稼働する冷蔵庫や夜間の照明などが使用できません。

長期停電に備えるのであれば、電気を貯めておくための蓄電池や電気自動車(EV)と一緒に導入するのがおすすめです。

⑤節税対策になる

中小企業が設備投資をするときは、中小企業経営強化税制を使える場合があります。

中小企業等経営強化法に基づいて経営力向上計画の認定を受け、対象となる設備を導入すると、取得価額をその年にまとめて経費にできる即時償却、または取得価額の一定割合を税額から差し引ける税額控除を選べます。

自家消費型の太陽光発電設備も、要件を満たせばこの対象になり得るため、導入コストの負担を抑える選択肢になるでしょう。なお、税額控除の割合は原則10%で、資本金の額などによっては7%になるケースもあります。

また、2026年時点では適用期限が延長されており、2026年度末(2027年3月31日)までとされています。使うには設備の取得前に必要書類の準備や計画認定が必要になるため、早めに手順を確認して進めると安心です。

(参考:中小企業庁 中小企業経営強化税制

関連記事:太陽光発電でも使える中小企業経営強化税制とは?即時償却の条件や申請方法を解説

⑥CO₂排出量の削減につながる

全量自家消費型太陽光発電を導入すると、CO₂排出量の削減にもつながります。太陽光発電は、発電時にCO₂をほとんど出さない再生可能エネルギーです。

社屋や工場で使う電気の一部を太陽光でまかなえば、火力発電由来の電気を買う量を減らせます。結果として、事業活動にともなう環境負荷を抑えやすくなるでしょう。

近年は、取引先や金融機関から脱炭素への取り組みを求められるケースも増えています。電気代の削減だけでなく、環境配慮を示せる点も自家消費型太陽光発電のメリットです。企業イメージの向上やSDGsへの取り組みにもつなげやすくなります。

全量自家消費型太陽光発電に切り替えるデメリット・課題

太陽光発電

自家消費には前述したようなメリットがありますが、課題もあります。

①発電時間が限られている

太陽光発電は発電できる時間が日中に限られてしまいます。

日中も家で過ごす時間が多いご家庭や企業なら電気代の節約効果を十分に感じられても、昼間は家をあけるご家庭や夜間稼働する工場などを所有している企業では、今までとさほど違いを感じられない場合があります。

実際に効果を実感するためには、太陽光発電と合わせて蓄電池を活用していく必要があります。

②蓄電池導入や設備工事に費用がかかる

もともと太陽光発電設備の導入に際しては、高額な費用が発生します。自家消費型であれば、蓄電池やエネルギーマネジメントシステムを導入することになり、さらに費用がかかります。

蓄電池は家庭用が主流であることや初期費用が高額になることから、導入を躊躇する方も多いです。

ただし、購入する電力を大幅に減らせるので、電気代を削減でき、その分で設備費用の元を取っていくことになります。

また、2019年で固定価格買取期間が終了した住宅用太陽光発電が出てきたことや、今後も増えていくこと、売電価格の低下などの理由から、蓄電池の価格は安くなっていくと予想できます。

③自家消費率が低いと費用対効果が下がる

全量自家消費型太陽光発電は、発電した電気をどれだけ自社で使えるかが重要です。日中の電力使用量が少ない場合や、休日に設備を止める事業所では、発電した電気を使い切れない時間が出る可能性があります

使えない電気が多いと、電気代の削減効果が小さくなり、投資回収までの期間も長くなりやすいです。

特に全量自家消費型では売電収入を前提にしないため、余剰電力が増えるほど費用対効果は下がります。導入前には、30分単位の電力使用データや営業日・休日の使用状況を確認し、発電量と使用量のバランスを見ておきましょう。

④設備や契約状況によっては切り替え工事が必要になる

売電型から全量自家消費型へ切り替える場合、既存設備や電力契約の内容によっては工事や手続きが必要です

たとえば、発電した電気を建物内で使えるように配線を変更したり、パワーコンディショナーや計測機器を見直したりするケースがあります。FIT認定を受けて売電している設備では、契約内容や認定条件の確認も欠かせません。

設備の状態によっては、切り替え費用が想定より高くなることもあります。あとから負担が増えないように、導入前に施工会社や電気主任技術者、電力会社へ相談し、必要な工事範囲と費用を確認しておきましょう。

私の場合、いくら節税になる?
節税セミナーに応募

太陽光発電を自家消費型切り換えにかかる費用

全量売電方式だった太陽光発電設備を自家消費型に切り替えるためには、具体的に以下のような費用がかかります。

産業用太陽光発電を自家消費型に切り替える場合

切り替える設備の規模や、どんな工事が必要かによって大きく費用は変わってきますが、産業用太陽光発電から自家消費型の切り替え費用の相場は100万円から300万円以上かかることが予想されます。

住宅用太陽光発電を自家消費型に切り替える場合

蓄電池導入のために費用がかかります。蓄電池単体(5~7kWh)だと100万円から300万円が相場です。

しかし、自家消費によって電力を供給し電気料金を節約するためには、蓄電池を導入したほうが将来的にコストを抑えられます

蓄電池なしで自家消費型に切り替える場合

蓄電池なしで自家消費型に切り替える場合は、蓄電池本体の購入費がかからないため、比較的費用を抑えやすいです主な費用は、配線の変更、分電盤や計測機器の設置、パワーコンディショナー周りの確認・改修などです

すでに太陽光発電設備があり、発電した電気を建物内で使える状態に近い場合は、工事費を抑えられることもあります。

ただし、設備の年式や契約内容によって必要な工事は変わります。蓄電池なしの場合は、日中に発電した電気をそのまま使う形になるため、昼間の電力使用量が多い家庭や事業所に向いています。

蓄電池ありで自家消費型に切り替える場合

蓄電池ありで自家消費型に切り替える場合は、蓄電池本体と設置工事の費用が加わるため、蓄電池なしより初期費用は高くなります。その分、昼間に使い切れなかった電気をためて、夜間や停電時に使える点がメリットです。

住宅では夜の電気代削減や非常用電源として役立ち、事業所では営業時間外の電力利用やBCP対策にもつながります。

ただし、蓄電池の容量が小さすぎると十分に活用できず、大きすぎると費用負担が重くなります。導入前には、日中の余剰電力、夜間の使用量、停電対策の必要性を確認しましょう。

一般家庭の太陽光発電の自家消費率はどのくらい?

一般家庭の太陽光発電では、自家消費率は蓄電池の有無や生活リズムによって変わります。蓄電池なしの場合は、日中に発電した電気をその場で使うため、目安はおおむね30%前後です。

経済産業省の審議会資料でも、平均的な住宅用太陽光発電の自家消費率は30%として試算されています。ただし、実際の自家消費率は、在宅時間や家電を使う時間帯、太陽光パネルの容量などによって異なります。

一方、蓄電池を併用すると、昼間に余った電気を夜に回せるため、自家消費率を高めやすくなります。目安だけで判断せず、家庭ごとの電力使用状況も確認しましょう。

参考:経済産業省「太陽光発電の状況―FIT抜本見直しと成長戦略」

蓄電池なしの場合の自家消費率の目安

蓄電池なしの場合、一般家庭の自家消費率は30%前後がひとつの目安です。太陽光発電は昼間に発電するため、発電している時間帯に使った電気だけが自家消費分になります。

日中に在宅している家庭や、洗濯機・食洗機・エアコンなどを昼間に使う家庭では、自家消費率を高めやすいでしょう。

反対に、平日の日中に家を空けることが多い家庭では、余った電気が売電に回りやすくなります。蓄電池なしで自家消費を増やすなら、タイマー機能を使って昼間に家電を動かすなど、電気を使う時間帯を少しずらす工夫が大切です。

蓄電池ありの場合の自家消費率の目安

蓄電池ありの場合は、蓄電池なしよりも自家消費率を高めやすくなります。昼間に発電して使い切れなかった電気を蓄電池に貯め、夕方から夜間に使えるためです。

実際の自家消費率は、太陽光パネルの容量、蓄電池の容量、家族構成、夜間の電力使用量によって変わります。目安としては、蓄電池なしの30%前後より高くなり、条件が合えば50%以上を狙えるケースもあります。

ただし、蓄電池は導入費用がかかるため、自家消費率だけで判断するのは避けましょう。電気代の削減額と蓄電池の費用をあわせて比べることが重要です。

自家消費分は電気料金の削減額として考える

自家消費した電気は、売電収入ではなく電気料金の削減額として考えると分かりやすいです。たとえば、1kWhあたり30円で買う予定だった電気を太陽光発電でまかなえた場合、その分だけ電気代を抑えられます。

売電単価が電気料金単価より低い場合は、電気を売るより自宅で使ったほうが家計のメリットが大きくなりやすいでしょう。計算するときは、自家消費量に電気料金単価をかけて削減効果を見ます。

卒FIT後は売電単価が下がることも多いため、売電収入だけでなく、買電を減らせる金額にも注目しましょう。

私の場合、いくら節税になる?
節税セミナーに応募

住宅用太陽光発電だけではなく産業用も自家消費に移行する?

太陽光発電

2026年度のFIT・FIP制度では、事業用太陽光発電の設置方法によって調達価格・基準価格が異なります。

地上設置型のうち、10kW以上50kW未満の事業用太陽光発電は10円/kWhです。FITの新規認定を受けるには、原則として発電電力量の30%以上を自家消費等に充てる「自家消費型の地域活用要件」を満たす必要があります。

そのため、低圧の事業用太陽光発電は、発電した電気をすべて売るのではなく、事業所などで一定量を使用したうえで余剰電力を売電する運用が基本です。

一方、10kW以上の屋根設置型には、初期投資の早期回収を支援する価格設定が適用されます。

2026年度は、運転開始から5年間が19円/kWh、6年目から20年目までが8.3円/kWhです。地上設置型と屋根設置型では価格体系が異なるため、設備の設置場所に応じて確認しましょう。

売電価格と比べて、電力会社から購入する電気の単価が高い場合は、売電するより自家消費に回したほうが経済的なメリットを得やすくなります。

特に工場や倉庫、店舗、オフィスなど、太陽光発電が稼働する昼間に多くの電気を使う事業所は、自家消費によって購入電力量を減らしやすいでしょう。

ただし、産業用太陽光発電が自家消費に向いているかは、業種や電気を使う時間帯によって異なります。夜間の電力使用量が多い工場などでは、太陽光発電だけで十分な電力をまかなえないため、蓄電池の導入も選択肢になります。

産業用太陽光発電を導入する際は、発電量と時間帯別の電力使用量、売電価格、蓄電池や設備工事にかかる費用を比較し、自家消費と余剰売電の割合を検討しましょう。

参考:資源エネルギー庁「買取価格・期間等|FIT・FIP制度」

カーボンニュートラル実現に向けて、企業の再エネ導入率が高まっている

太陽光発電

出典:環境省

カーボンニュートラルとは、二酸化炭素の排出量と吸収・削減量を差し引きゼロにするということです。

大手企業から始まったCO2削減への取り組みは、脱炭素社会実現に向けて中小企業でも重要視され、導入する企業が増えています。

2050年を目標に国内のCO2削減量を実質0にするという、「2050年カーボンニュートラル宣言」を実現するためです。

CO2(二酸化炭素)は温室効果を持つため、地球温暖化の原因の1つと言われています。排出量を減らすことで温暖化を防ぎ、世界規模で増加している異常気象などの災害を減らそうと取り組んでいるのです。

太陽光発電は、CO2排出量がゼロの地球に優しいエネルギー。導入することでCO2削減が実現できます。

さらには、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーは石炭や石油などの化石燃料とは違い枯渇することがないエネルギーです。

ロシアウクライナ侵攻の影響で、化石燃料の輸入が困難になっているいま、再生可能エネルギーのさらなる普及に向けて国をあげて動いているのです。

ストレージパリティの実現で太陽光発電に追い風!

「ストレージパリティ」とは、太陽光発電設備に蓄電池をプラスして導入した方が需要家にとって経済的にお得になる状態のことです。

蓄電池を導入して太陽光で発電した電力を蓄電し、天候の悪い日や夜間に使用できれば、消費する全ての電力を太陽光で賄うことができるようになります。

電力会社からの電力購入を必要とせず、二酸化炭素の排出量がゼロとなるこの状態は、自家消費型太陽光発電の最終目標です。

しかし、蓄電池の初期費用の高額である点がネックとなっており、現在ではストレージパリティの実現が難しい場合もあります。

今後の技術革新により、蓄電池の価格が下がったり性能が上がったりすれば、太陽光発電に蓄電池を導入する方が経済的メリットがある状態が整えられるようになると期待されます。

関連記事:ストレージパリティとは?達成に向けた太陽光発電の動きと2024年の補助金制度

全量自家消費型太陽光発電には補助金制度が使える

国はストレージパリティの達成を後押しするため、民間企業などによる自家消費型太陽光発電設備や蓄電池の導入を支援しています

2026年度は、環境省の「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」が実施されています。

令和8年度当初予算の一次公募は、2026年7月9日から7月31日正午までです。環境省が公募を実施し、一般財団法人環境イノベーション情報機構が執行団体を務めています

補助対象となるのは、民間企業などが工場・施設・営農地等に自家消費型の太陽光発電設備と蓄電池を導入する事業です。

原則として、太陽光発電設備と定置用または車載型蓄電池を同時に導入する必要があります。太陽光発電設備だけを導入する場合や、既設設備に蓄電池だけを追加する場合は対象外となる可能性があるため、公募要領を確認しましょう。

申請は電子申請システムのJグランツで受け付けています。GビズIDの取得や申請書類の準備に時間がかかる場合があるため、利用を検討している事業者は早めに手続きを進めることが大切です。

また、本公募は単年度事業が対象で、複数年度にわたる事業は申請できません。

補助対象設備、補助率、上限額、設備価格の要件などは年度ごとに変わる可能性があります。旧年度の支給額をそのまま掲載せず、最新の公募要領やQ&Aを確認したうえで申請してください。

参考:環境省「令和8年度予算『ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業』の公募について」
参考:一般財団法人環境イノベーション情報機構「令和8年度当初予算 ストレージパリティ事業の公募について」

私の場合、いくら節税になる?
節税セミナーに応募

自家消費型太陽光発電へ切り替える方法

もともと余剰売電型・全量売電型太陽光発電として活用していた設備を、自家消費型太陽光発電に切り替えることもできます。

特に、20年のFIT期間が終了した後は、売電価格が落ちてしまうので、自家消費型への移行が向いています。電力会社から購入する電力を減らし、近年高騰する電気料金を削減可能です。

自家消費型切り替えの事前準備

自家消費型太陽光発電への切り替えには、以下のような事前準備が必要です。

  • 現状の発電量や電力使用量の把握
  • 設備の設置場所や劣化状況を確認
  • 蓄電池の導入を検討
  • 電力会社との契約見直し
  • 専門業者による配線工事

まずは、現状の把握が第一です。自家消費型への切り替えでどれくらいの経済メリットがでるのか確認しましょう。既存の発電設備の設置業者など、専門業者にシミュレーションを依頼するのがおすすめです。

設備の状況確認も必要です。全量売電型太陽光発電で、消費場所から遠くに設置されている場合、自家消費型への切り替えに向かないことがあります。

太陽光発電を自家消費型に切り替える方法

基本的な流れは以下の通りです。

  • 自家消費対応パワコンへ交換
  • 分電盤の改修工事(自家消費用回路の追加・切替)
  • 発電した電力を建物側へ供給するための配線工事
  • 逆潮流制御の設定・機器設置(必要に応じて)

自家消費率を高めたい場合には、蓄電池やエネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入を検討してください。

また、自家消費用ユニットの導入で、自家消費型太陽光発電に切り換えを行うこともできます。

自家消費用のユニットは、消費電力量を予測して発電能力を調整し、発電された電気を照明設備・生産設備・コンセントなどに供給します。太陽光パネルメーカーで製造・販売しており、切り替え工事は自家消費の専門業者に依頼するのがベストです。

さらに、電力会社との契約見直しも必要です。売電がなくなり、購入する電力も減るため、料金形態が変更になります。特に高圧契約の場合、自家消費で最大需要電力(デマンド)が下げられれば、基本料金を安くできる可能性が高いです。

自家消費型太陽光発電の接続方法・工事で確認すること

自家消費型太陽光発電へ切り替えるときは、発電した電気を建物内で使える接続になっているかを確認します

売電型の設備では、発電した電気を電力会社へ送る前提の配線になっている場合があるため、分電盤やパワーコンディショナー、計測機器の見直しが必要になることがあります。

また、自家消費型では余った電気が電力系統へ流れる逆潮流への対策も重要です。必要に応じて、RPRや出力制御機器を設置します。工事前には、以下を確認しましょう。

確認項目 見るポイント
配線 建物内で電気を使える接続か
契約 売電契約や電力契約の変更が必要か
逆潮流対策 RPRや制御機器が必要か
費用 工事範囲と追加費用はいくらか

【産業用】4つの自家消費型太陽光発電のモデル例

自家消費型太陽光発電は、以下の4つの種類に分けられます。

主流になっているのは「自社所有モデル」と「オンサイトPPA」です。

「自己託送」「オフサイトPPA」は、CO2削減には繋がりますが、コスト削減効果があまり高くないため、導入事例は多くありません。

①自社所有モデル

自社敷地内に自己所有の太陽光発電システムを設置し、自社内で消費するモデルです。最も一般的なパターンで、ここまで紹介してきた自家消費型太陽光発電はこのモデルでの導入を想定しています。

メリット

  • 発電した電力の使用に電気代は発生しない
  • 余剰電力は売電可能
  • 設備を自由に選定できる
  • 自社の資産価値が向上する

デメリット

  • 導入費用が高額
  • 運用費用が自己負担
  • 設置場所の面積が狭いと、発電量が少なくなる
  • 設備の劣化リスクがある

②オンサイトPPA

太陽光発電

自社の敷地に第三者(PPA事業者)所有の太陽光発電システムを設置し、発電した電気を購入するモデルです発電した電気は事業者のものになります。

メリット

  • 導入費用が不要
  • 運用費用がかからない
  • 環境問題に貢献しているとPRできる
  • 長期契約で電気料金が安定する

デメリット

  • 電気を購入するため電気代が発生する
  • 設置場所の面積が狭いと、発電量が少なくなる
  • 売電収入が得られない
  • 長期契約による縛りがある

③自己託送

太陽光発電

電気を使用する敷地とは別に自社所有の太陽光発電所を設置し、一般送配電事業者の送電設備で送電して電気を使用するモデルです

メリット

  • 発電した電力の使用に電気代は発生しない
  • 敷地内に設置するより大規模な発電が可能
  • 複数拠点で発電可能
  • 温室効果ガス削減

デメリット

  • 導入費用・運用費用が自己負担
  • 託送料金が発生する
  • 計画通りに発電できない場合、ペナルティ料金が発生する
  • 非常用電源としては活用が期待できない
  • 使用できる補助金制度が少ない

④オフサイトPPA

太陽光発電

電気を使用する敷地とは別に第三者(PPA事業者)所有の太陽光発電所を設置し、一般送配電事業者の送電設備で送電して電気を購入して使用するモデルです

メリット

  • 導入費用が不要
  • 運用費用がかからない
  • 敷地内に設置するより大規模な発電が可能
  • 温室効果ガス削減
  • 長期契約による電気料金の安定

デメリット

  • 非常用電源としては活用が期待できない
  • 電気を購入するため電気代が発生する
  • 長期契約による縛りがある
  • 電力系統にトラブルがあれば電力供給できない

私の場合、いくら節税になる?
節税セミナーに応募

自家消費型太陽光発電への切り替えが難しい場合の選択肢

自家消費型に切り替えるのが難しい場合、特に、卒FIT後の選択肢を解説します。

大手電力会社に余剰売電を続ける

自家消費型に切り替える場合には蓄電池の追加購入が必要ですが、コスト面で厳しい場合には従来通り大手電力会社への余剰売電を続けるのがおすすめです

卒FIT後、売電先の比較検討・売電先変更手続きの時間がとれない場合や、特定の時間帯で電気が安くなるプランを契約している場合には、これまでの売電先を使用しながら好条件の売電先を探しましょう

新たな売電先と契約する

大手電力会社は信頼性と安全性が高いため、売電契約を続ける人が多いのですが、新電力と新規契約するのも選択肢に加えましょう。

新電力は、従来の電力会社よりも利用者の住宅事情やライフスタイルに適したプランを用意していることが多いからです

自分の住宅事情・ライフスタイルと合うプランを探し、売電の条件をチェックした上で契約するのがおすすめです。

産業用太陽光発電は売却を検討する

産業用の太陽光発電は売却を検討してみましょう。FIT終了前の方が高額で売却できるからです

太陽光発電はセカンダリー市場での売却がおすすめです。セカンダリー市場に参入している業者なら適切な相場を把握しているとともに、売買に関するノウハウもおさえているからです。

売却すると決める前に、複数の業者に一度査定してもらうことをおすすめします。

また、売却の際の手続きを業者に依頼したい・売却の際の工事の手間を省きたい・費用がかからないようにしたい場合には、SOLSELでの売却をおすすめします。SOLSELならこれらの全ての工程を丸投げできるからです

太陽光発電の自家消費に関するよくある質問

太陽光発電の自家消費に関するよくある質問に回答します。

一般家庭の太陽光の自家消費率はどのくらいですか?

一般家庭の太陽光発電では、自家消費率は30%前後が目安です。太陽光発電は日中に発電するため、昼間に使った電気が自家消費分になります。

日中に在宅している家庭や、洗濯機・食洗機・エアコンなどを昼間に使う家庭では、自家消費率を高めやすいでしょう。

一方、平日の日中に家を空けることが多い家庭では、余った電気が売電に回りやすくなります。蓄電池を併用すれば、昼間に余った電気を夜に使えるため、自家消費率をさらに上げやすくなります。

売電と自家消費はどちらが得ですか?

売電と自家消費のどちらが得かは、売電単価と電気料金単価を比べて判断します。売電単価よりも電力会社から買う電気の単価が高い場合は、自家消費のほうが得になりやすいです。

たとえば、安い単価で売るより、買う予定だった電気を太陽光でまかなうほうが、家計や事業コストの削減につながります。

特に卒FIT後は買取単価が下がることが多いため、売電収入だけに頼るより、自家消費で電気代を減らす考え方が重要です。導入効果を見たいときは、売電収入と電気代削減額を分けて計算しましょう。

太陽光の自家消費分はいくらですか?

太陽光の自家消費分は、発電した電気を使ったことで減らせた電気代として考えます。目安は、自家消費した電力量に電気料金単価をかけて計算します。

たとえば、自家消費量が100kWhで、電気料金単価が1kWhあたり30円なら、削減額は約3,000円です。売電の場合は売電単価で収入を計算しますが、自家消費の場合は買わずに済んだ電気代がメリットになります。

電気料金単価は契約プランや使用量によって変わるため、正確に知りたい場合は検針票や電力会社の明細を確認しましょう。

太陽光発電は10年後も自家消費できますか?

太陽光発電は、FITの買取期間が終わる10年後も自家消費できます。住宅用太陽光発電のFIT買取期間は10年間ですが、期間終了後に設備が使えなくなるわけではありません。

発電した電気は引き続き自宅で使えます。卒FIT後も売電を続けることはできますが、買取単価は下がる傾向があります。

そのため、10年後は売電収入よりも、電気代を減らす自家消費の価値が高まりやすいでしょう。パワーコンディショナーなどの機器が劣化している場合もあるため、点検や交換費用もあわせて確認しておくと安心です。

太陽光発電は蓄電池なしでも自家消費できますか?

太陽光発電は、蓄電池なしでも自家消費できます。発電した電気を日中にそのまま使えば、電力会社から買う電気を減らせるためです。

たとえば、昼間に在宅している家庭や、日中に稼働する店舗・工場・オフィスでは、発電時間と電気を使う時間が重なりやすくなります。

ただし、蓄電池がない場合、夜間や悪天候時には太陽光の電気を使えません。昼間に余った電気を夜にも使いたい場合や、停電時の備えを重視したい場合は、蓄電池の併用を検討しましょう。

私の場合、いくら節税になる?
節税セミナーに応募

まとめ

太陽光発電の自家消費とは、発電した電気を家庭や事業所で使用し、電力会社から購入する電気を減らす運用方法です

売電単価よりも電気料金単価が高い場合や、卒FIT後に売電単価が下がった場合は、売電を続けるよりも自家消費へ切り替えたほうが経済的なメリットを得やすくなります。

ただし、自家消費への切り替えがすべての設備に適しているわけではありません。昼間の電力使用量が少ない場合や、発電設備が電気を使う建物から離れている場合は、十分な自家消費量を確保できず、費用対効果が下がる可能性があります。

切り替えを検討するときは、現在の発電量と時間帯別の電力使用量、売電単価、設備の設置場所、配線工事や蓄電池にかかる費用を確認しましょう

夜間や停電時にも発電した電気を使いたい場合は蓄電池が役立ちますが、日中に電気を多く使う家庭や事業所であれば、蓄電池なしで自家消費を始められるケースもあります。

設備や契約状況によって必要な工事や手続きは異なります。まずは専門業者に発電量と電力使用量をもとにしたシミュレーションを依頼し、売電を継続する場合と自家消費へ切り替える場合の収支を比較したうえで判断しましょう。

当記事の監修者
馬橋聖生

馬橋 聖生(Mabashi Sei)
SOLSEL Unit マネージャー

【専門分野・領域】
・太陽光発電所の売買契約およびコンプライアンス実務
・プロダクトの全体マネジメント

【経歴】
2022年にSOLSELへ参画。
参画後はわずか1年半でユニットマネージャーに昇格。
現在はマネージャーとして、案件全体の統括から契約実務までを幅広く担当。
投資家にとって最も安全で収益性の高い資産運用モデルの構築を徹底している。

【メディア掲載・登壇実績】
2025.08.29:Forbes Japan 掲載(掲載記事

【編集・監修ポリシー】
当メディアでは、太陽光発電投資や節税対策を検討される投資家の皆様へ、実務に即した正確な情報提供を徹底しています。
自社で太陽光関連事業を多角的に展開しているからこそ、シミュレーション上の収益性だけでなく、投資判断に不可欠なリスクや前提条件を明示。
実数値に基づいた「持続可能な資産運用と確実な出口戦略」をお届けすることを約束します。

執筆者

no_image

ikebukuro

SNSでシェアする

「太陽光投資の
始め方・買い方」
でおすすめの記事

\ 簡単30秒 /
\ 簡単30秒 /
\ 簡単30秒 /
\ 簡単30秒 /