パナソニックの太陽光発電の評判は?撤退理由や価格・保証内容について解説
- 公開日:2024.12.06
- 更新日:2024.12.06
パナソニックの太陽光パネルは発電効率が高く、パワーコンディショナーの変換効率も高いため、天気の悪い日でもしっかり発電できるのが特徴です。耐久性にも優れており、太陽光パネルには25年のメーカー保証が無償でついています。
2021年に太陽電池の自社生産からは撤退しましたが、太陽電池を外部調達することで太陽光発電設備の販売事業は、国内外で継続しています。
この記事では、パナソニックの太陽光発電設備システムについて詳しく解説していきます。
価格相場や補助金制度についても紹介するので、自宅に太陽光発電システムを導入したいと検討している方は、ぜひチェックしてみてください。
目次
パナソニックの太陽光発電事業について
パナソニックは、洗濯機や電子レンジといった家庭用電化製品や、照明器具、空調設備などの販売事業を国内外で展開する日本の大手メーカーです。
産業用・住宅用ともに太陽光パネルやパワーコンディショナーといった太陽光発電システム全体を販売しています。
住宅用では、蓄電池・V2H(電気自動車用重電機器)・HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)も販売しており、住宅全てをパナソニックブランドで統一することができます。
太陽光発電した電気をより効率的に活用し、電気代削減・脱炭素化ができるのに加え、災害にも強い住宅も実現可能です。
会社名 | パナソニック株式会社 |
本社所在地 | 〒571-8501 大阪府門真市大字門真1006番地 |
資本金 | 2,594億円 |
設立 | 1918年3月7日 (太陽電池の研究開発は1975年から) |
太陽光発電事業 関連製品 |
住宅用・産業用太陽光発電システム 住宅用・産業用蓄電池 V2H蓄電システム EV充電システム HEMS「AiSEG2」 |
パナソニックが選ばれる理由 | ①高性能 ②信頼性 ③豊富な機器 |
LINE相談 | あり |
パナソニックの太陽光システムの特徴
パナソニックの太陽電池モジュール「HIT」を使った、太陽光発電システムの特徴を紹介します。
①天気の悪い日でもしっかり発電
太陽光発電で気になるのが、曇りや雨の日の発電量です。パナソニックのパワーコンディショナ―なら、光の弱い日でも効率よく直流から交流へ変換。しっかりエネルギーを取り込み、発電してくれます。
温度上昇にも強く、真夏でも発電量が落ちにくいのも特徴です。
また、太陽パネルの発電効率が19.6%と非常に高く、面積当たりの発電量が大きくなります。パネルのサイズは、標準タイプに加えてハーフタイプと台形タイプのものも用意。設置面積を有効活用することができ、狭小住宅やカーポートの屋根でも十分な量の発電が期待できます。
②耐久性の高さと長期保証でずっと安心
パナソニックでは、太陽光パネルに独自の耐風試験や耐震試験を行っています。大型の台風や、地震にも耐えられることが確認されているので安心です。
無料保証が、業界トップクラスに充実しているのも嬉しいポイントです。太陽光モジュールには、25年の出力保証と機器瑕疵保証が無償でついてきます。
期間内には、発電量が公証最大出力に対して、10年で81%未満、25年で72%未満になった場合や、製造上の不具合が原因で故障した場合に、無料で修理対応してくれます。
パワーコンディショナなどの周辺機器には15年の機器瑕疵保証があり、こちらも無償です。
③HEMSや蓄電システム、家電製品などと連携可能
パナソニックは、住宅に関わるさまざま機器を販売しています。蓄電システム・エコキュート・EV充電用充電器・照明器具・エアコンなど、家中の機器をパナソニックでそろえることができるのは大きな強みです。
独自のHEMS(※)であるスマートHEMSを導入すれば、「AiSEG2(アイセグツー)」のモニターで、対応機器をまとめて管理できます。家全体の使用電力量を判断してエアコンや照明を自動でコントロールしてくれたり、外出先からスマホで家電を操作することができたりして、とても便利です。
※HEMS(ヘムス)とは、ホーム・エネルギー・マネジメント・システムの略称です。家中の電力生産・消費を見える化し、管理することができます。
パナソニックが太陽光電池生産から撤退した理由は?
パナソニックは、2021年度に自社工場での太陽電池生産を終了しました。中国などの海外メーカーとの価格競争に、対抗できなくなってしまったためです。
しかし、生産委託や外部調達によって、パナソニックブランドでの太陽電池販売は続いています。また、パワーコンディショナや蓄電池の自社工場生産は継続されています。
つまり、太陽光発電システムの販売は変わらずに行われており、保証やアフターサービスの対応も、これまで通り継続されます。
(参考:新着情報一覧 | 太陽光発電のパナソニックLSスマートエナジー株式会社)
現在のパナソニックの太陽光発電事業について
現在でもパナソニックの太陽光発電システムの販売は、継続されています。メーカーがパナソニックブランドとして認めたパネルを販売しているので、品質の心配はないでしょう。
また、保証やアフターサービスもこれまでと変わりなく続けられているため、安心です。
日本全国に数多くある「修理サービスの拠点」の営業も継続しています。「買い足したいのに商品がない」といった心配もないでしょう。パナソニックの保証は、「無償で出力保証25年・システム保証15年」と業界でも非常に長いです。
今後も頼りになるメーカーと言えます。
鉛蓄電池の生産は2023年5月に終了
パナソニックは、2023年5月31日に全ての鉛蓄電池の生産から撤退しました。リチウムイオン電池に経営資源を集中するためです。鉛蓄電池の販売は継続します。
鉛蓄電池は、リチウムイオン電池よりも安価でリサイクルしやすいというメリットがありますが、質量が大きくなるため携行用には向いていません。
今後電気自動車(EV)用の需要が拡大することを予測して、EV向けリチウムイオン電池事業に注力するとしています。
パナソニックの太陽光発電システムのメリット
ここからは、パナソニックの太陽光発電システムのメリットを紹介します。
①電気代を節約できた
太陽光発電した電気を使うことで、電力会社から購入する電気を減らすことができます。余った電力は、電力会社に売電することができ、収入にもなります。
パナソニックの太陽光発電システムは発電効率が高く、曇りや雨の日にも強いため、他メーカーの同じ容量のパネルに比べて多くの発電量が期待できます。
年間10〜20万円ほど電気代が安くなったという実績もあるようです!
②長期保証で安心
他のメーカーに比べて、無償保証の期間が長いです。例えば、シャープと京セラは、太陽光モジュール・システム機器ともに、無償保証は10年です(有償で15年保証をつけることもできます)。
対してパナソニックは、太陽光パネル保証が25年間、システム保証は15年間が無償でついてきます。サポートの手厚さは国内メーカーの中でもトップクラスと言えるでしょう。
発電効率の低下や故障時に、無料で修理してもらえると思うと、頼もしいですね。
③カーポートにも太陽光パネルを設置できた
パナソニックの太陽電池モジュールは、発電効率が高く、狭い面積でも多くの発電量を得ることが可能です。カーポートのような限られた設置スペースに向いています。
カーポートの屋根に太陽光パネルを設置すれば、家で使う分はもちろん、EV・PHEV車の充電器にも電気を送ることができ、スペースを有効活用できるでしょう。
④パナソニックの太陽光パネルは悪天候でも発電できる
パナソニックのパワーコンディショナは、日射量で変化する太陽電池の出力を最適なポイントで取り込むことができるため、発電ロスを最小限に抑える技術を取り入れています。
そのため、雨や曇などの悪天候でも発電できます。
同じ面積の屋根に設置する場合、発電効率が高いパナソニックのパネルを選べば、より多くの発電量が期待できるでしょう。
⑤耐久性が高い
パナソニックの太陽光発電は、風速60メートルの超大型台風がやってきたとしても、風速60メートルの強風に耐えることができます。
垂直・水平方向の動きを確認する耐震試験を行った際も、パナソニック太陽光の耐久性は証明されているのが特徴です。
この実験を行ったことで、パナソニックの太陽光発電はますます信頼性を高めています。
パナソニックの太陽光発電システムのデメリット
ここからは、パナソニックの太陽光発電システムのデメリットを2つ紹介します。
海外メーカーよりも価格が高い
いくつかのメーカーで見積もりを取りましたが、やはり海外メーカーが安かったです。保証も充実していたので、カナディアンソーラーを選びました。屋根が広いので、多少変換効率が低くても発電量確保できたのも決め手です。
パナソニックの太陽光発電設備は高性能なため、海外メーカーよりも価格が高くなることが多いです。初期費用を抑えたい方には、デメリットとなります。
ただし、発電効率や変換効率が高いほど、発電量が多くなり、電気代もさらに削減できます。設置場所や予算によって判断し、自宅に合うメーカーを選ぶと良いでしょう。
国産の太陽光パネルではないので不安
国産の安心感と品質の高さから、長州産業の太陽光と蓄電池を購入しました。最近は国内メーカーでも国産でないところもあるので、きちんと調べる必要があります。夜中に停電したときには、冷蔵庫や照明も使えて頼もしかったです。
国産にこだわる方は、パナソニックの太陽光パネルが海外製になってしまったことをデメリットに感じています。
パナソニックブランドの品質は変わっていないということですが、「国内の太陽光産業を支援したい」「日本人のモノづくりに高い信頼を置いている」という場合は、選択肢から外れるケースがありました。
パナソニックの太陽光発電システムの価格相場
パナソニックの価格相場は、下記の通りです。
設置容量(パネル枚数) | 相場価格(税込) | 相場kW単価(税込) |
4.80kW (20枚) | 148.8万円 | 31.0万円/kW |
5.76kW (24枚) | 162.4万円 | 28.2万円/kW |
6.48kW (27枚) | 170.4万円 | 26.3万円/kW |
(出典:パナソニック公式)
資源エネルギー庁のデータによれば、住宅用太陽光発電システムの平均設置費用は28.8万円/kWとなっているため、パナソニックの太陽光発電システムの価格は平均と同等程度です。
(参考:資源エネルギー庁 太陽光発電について)
数年前までパナソニックの太陽光は高級・割高というイメージがありました。しかし、近年の海外メーカーとの価格競争で、年々価格が下がってきています。
発電量の多さと、長期保証が無償でついてくることを考えると、費用対効果が良いメーカーと言えるでしょう。
パナソニックが提供する太陽光関連商品
現在パナソニックが取り扱っている関連商品は、下記のようなものがあります。
太陽電池モジュール
(引用:太陽電池モジュール ラインアップ)
太陽電池モジュールとは、太陽光発電のパネル一枚に対する呼び方です。モジュールを複数組み合わせて接続することで、1つの太陽光発電システムが出来上がります。
パナソニックの太陽電池モジュールは、地上設置や工場の屋根置きなど大規模案件におすすめのものや、集合住宅などの限られた屋根面積を有効活用できるものなどがあります。使用用途に合ったものが見つかるでしょう。
パワーコンディショナ
(引用:パワーコンディショナ ラインアップ)
パワーコンディショナとは、太陽光発電システムの中で使われる機器の1つです。太陽光パネルで作った電気を家庭やビルなどで使える電気に変換することです。
パナソニックのパワーコンディショナは、電力変換効率が96%のものが多く販売されています。
遠隔出力制御も対応している商品が多いです。
蓄電システム
パナソニックの蓄電システムは、法人の施主様向けに販売されています。幅広い設備条件に対応する多彩なラインナップが特徴です。
スタンドアロンタイプやイーブロックなどがあります。スタンドアロンタイプは、スリムで小型なのでオフィスや住宅などに気軽に導入が可能。またイーブロックは、持ち運べて必要なときに必要なだけ使えるバッテリーです。
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まとめ
ここまで、パナソニックの太陽光発電システムについて解説しました。
パナソニックの太陽光モジュールは、高効率で発電量が多いのが特徴です。耐久性も高く、無償で長期保証がついているから、安心して使用できます。
自社工場での太陽光電池の生産は2021年度で終了しますが、パナソニックブランドの太陽光発電システムの販売と、保証は変わりません。
蓄電池やHEMSなどの他の機器も、パナソニックでそろえて連携させることで、さらに災害に強い省エネ住宅を実現できますよ。
太陽光発電システム導入時には、自治体や国の補助金制度を利用できることもあります。申請には、他にも満たすべき要件がありますので、確認してみてください。
この記事を書いた人
ikebukuro