FIT制度(固定価格買取制度)とは?仕組み・買取価格・終了後の対応をわかりやすく解説【2026年最新】

  • 公開日:2026.05.18
  • 更新日:2026.05.18
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FIT制度(固定価格買取制度)の仕組みや太陽光発電におけるFIT制度の問題点、買取期間終了後の太陽光発電の運用方法について解説していきます。

FIT制度(固定価格買取制度)は、再生可能エネルギーの普及を目的とした取り組みのひとつです。

一時は「終了する」と言われましたが、2017年の制度改正や2022年のFIP制度の開始後も、FIT制度は続行しています

太陽光や風力などの再生可能エネルギーを利用して発電した電気を売ることを投資として始める方が年々増えていますが、確実に利益を出すためには、FIT制度(固定価格買取制度)や問題点について理解を深めておく必要があります

当記事の監修者
当記事の監修者
石野 拓弥(Ishino Takuya)
エレビスタ株式会社 代表取締役

【専門分野・領域】
・再生可能エネルギー・カーボンニュートラル戦略
・太陽光発電プラットフォームの構築・運営
・デジタルマーケティング・経営戦略

【経歴】
2009年より起業家としてのキャリアをスタートさせ、現在は起業17年目を迎える連続起業家。
2013年より、国内最大級の太陽光発電所売買仲介プラットフォーム「SOLSEL(ソルセル)」を立ち上げ、運営。
WEBマーケティングの知見と再生可能エネルギー市場を融合させ、これまでに累計流通総額2,800億円以上という圧倒的な実績を築き上げる。

【メディア掲載・登壇実績】
経済誌「Forbes JAPAN」掲載
クラウドファンディング「CAMPFIRE Owners」インタビュー取材
「ベストベンチャー100」選出
「アジアの注目企業100」選出

【編集・監修ポリシー】
当メディアでは、再生可能エネルギーの普及および太陽光発電を活用した節税・投資対策を検討される皆様へ、実務に即した正確な情報提供を徹底しています。
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 FIT制度は終了していない【まず結論】

終了したと噂されているFIT制度ですが、実際には2026年時点では終了していません。それでもなぜ終了したと言われているのでしょうか?その理由を解説します。

FIT制度が「終了」と言われた理由

2019年、経済産業省がFIT制度を終了させる方向で調整することがニュースで報じられました。しかし、現在もFIT制度は改正されて続行しており、2026年現在も廃止されるという報道はありません。

特に、現在すでにFIT認定を受けている設備は、FIT期間終了まで売電価格が変わることはなく、これまで通りに収入を得ることができます。

FIP制度が導入され、将来的にはFIT制度は段階的に終了するとされています。

2019年から住宅用太陽光発電の卒FITを迎える世帯が出ている

卒FITというのは、FITの期間が満了した発電設備を表す言葉です。FIT期間が10年間なので、2019年10月以降は卒FITを迎える住宅用太陽光発電が増えてきました。

卒FITが増えたことも、FIT制度が終了したという噂を後押しする理由になりましたが、卒FITというのは、FIT価格の適用期間が終了するということで、FIT制度自体が終了するわけではありません

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FIT制度とは?読み方・略称・いつから始まったか

FIT制度の読み方と略称と始まった時期を紹介します。

FIT制度の読み方・正式名称・なんの略か

FIT制度は「フィットせいど」と読み、正式名称は「固定価格買取制度」です。「Feed-in Tariff」を略した名称で、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを使って発電した電気を一定期間、国が定める価格で電力会社に売電できることを定めた制度です。

fit制度

出典:資源エネルギー庁

固定価格で長期間売電できると国が保証することで、再生可能エネルギー発電所事業に参入しやすくなります。

FIT制度の買取費用は、再生可能エネルギー促進賦課金として電気料金に加算されています。

FIT制度はいつから始まったか

FIT制度は2012年に制定されました。

FIT制度の仕組みをわかりやすく解説

FIT制度が成り立っているのは、『再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)』があるからです。

再エネ賦課金は、電気代を支払う全ての人から毎月の電気代に上乗せして集めています。個人であれ法人であれ、再エネ賦課金を支払う義務があり、再エネ賦課金は1kWhあたりの単価で決められています。

2026年5月以降の再エネ賦課金は、1kWhあたり4.18円です。

再エネ賦課金は、電力会社が再生可能エネルギーを買い取る際の費用として使用されているのですが、電気使用量が多ければ多いほど再エネ賦課金は増えるので、国民の負担が大きすぎるということが問題視されているようです。

FIT制度が制定された背景

地球温暖化や環境汚染がどんどん進み、世界各国で対策を求められています。

日本も2050年に温室効果ガスの排出量が実質ゼロにすることを目指しており、発電時に温室効果ガスを出さない再生可能エネルギーの普及を促進する取り組みを行っています。FIT制度はその取り組みの1つです。

太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、従来の火力発電と比較すると再生可能エネルギーを活用した発電方法は発電コストが高く、電力市場の価格競争に負けてしまうというデメリットがあります。

FIT制度は、太陽光発電などの再生可能エネルギーの普及を促進させるために導入された制度なのです。

FIT制度の対象となる再生可能エネルギー5種類

FIT制度の対象になる再生可能エネルギーは以下の5種類です。その特徴を解説します。

  • 太陽光発電
  • 風力発電
  • 水力発電
  • 地熱発電
  • バイオマス発電

太陽光発電

太陽光発電は、太陽の光エネルギーを太陽電池で電気に変換するシステムです。住宅用からメガソーラーなどの大規模発電まで規模が広がっています。

再生可能エネルギーの中ではメンテナンスが簡易で非常用電源としても利用できるというメリットがありますが、天候や季節により発電出力が異なる、一定地域への集中によって送配電系統の電力上昇につながり、その対策に費用を要するという課題もあります

風力発電

風力発電は、風の力で風車を回してその回転運動を発電機に伝えて電気を起こすシステムです。陸上や洋上に設置されています。

メリットは、大規模に開発すれば火力・水力並のコストに抑えられることと、風があれば時間帯を問わず発電できることです。

しかし、広い土地を確保する必要があること、風力発電に適した土地が北海道・東予区に集中しているため、現状では広域での連系が難しいというデメリットを抱えています

水力発電

水力発電は、河川などの高低差によって水を落下させた際のエネルギーで水車を回して発電するシステムです。現在は農業用水路・上水道施設などでも発電可能な中小規模タイプが利用されるようになっています。

長期間安定した運転が可能という信頼性と中小型タイプの分散型電源としてのポテンシャルの高さが大きな長所です。

しかし、中小規模タイプは相対的なコストが高いという難点があり、事前調査に時間がかかること、水利権や関係者との調整を要するといった問題点もあります

地熱発電

地熱発電は、地下に蓄積している地熱エネルギーを蒸気・熱水などで取り出した後、タービンを回して発電するシステムです。

使用した蒸気は水にして還元井で地中深くに戻される仕組みで、火山国である日本は世界第3位の資源を持っています。

出力が安定しているので大規模開発が可能なこと、時間帯を問わず24時間稼働できることがメリットです。

しかし、10年程度の開発期間を要すること、開発費用が高額なこと、温泉や公園施設などと開発地域が重なるので地元との調整を要するといった課題も抱えています

バイオマス発電

バイオマス発電は、動植物などのバイオマス(生物資源)をエネルギー源とする発電システムです。木質バイオマス・農作物の残渣・食品廃棄物などの様々な資源をエネルギーに変えます。

天候や季節に左右されにくく、資源を有効活用することにより、廃棄物削減にも貢献できるという利点を持っています

しかし、原料の安定供給確保・原料収集・運搬・管理などにコストがかかるというデメリットがあります

参考:資源エネルギー庁「再生可能エネルギー – FIT・FIP制度 ガイドブック」

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FIT制度とFIP制度の違い

2022年4月から「FIP制度」がスタートし、FIT制度から移行していくことが決まっています。FIT制度とFIP制度の主な違いを以下図で見てみましょう。

fip制度

FIT制度とFIP制度の相違点は売電による収入のシステムです

FIT制度では、固定価格での買い取り保証により、発電事業者は安定的な収益を獲得できますが、売電価格が市場価格と連動しないので、一定以上の収益を得るのが難しいというデメリットがあります。

しかし、FIP制度は売電価格が市場価格と連動する仕組みなので、発電事業者は売電収益をFIT制度よりも多く獲得することが可能です。

市場の需給状況に対応して発電・売電戦略を立てる必要がありますが、発電コストの削減と市場価格が高い時間帯で売電することによって、FIT制度よりも高い収益を得られるのです。 

FIP制度とは

FIP制度とは「Feed-in Premium(フィードインプレミアム)」の略称で、売電価格に一定のプレミアム(補助額)を上乗せする制度です。売電価格が固定されるFIT制度と異なり、FIP制度では電力卸売市場と連動して変動します。

プレミアムは「基準価格(FIP価格)」と電力卸売市場価格に基づく「参照価格」との差額です。FIP制度開始当初は、この基準価格をFIT制度の調達価格と同じ水準にすることとなっています。

確実に市場価格よりも高い値段で売電できるというメリットはありますが、初期費用回収までの計画が立てにくくなるなどのデメリットも出てくるでしょう。

関連記事:FIP売電制度とは?仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく解説

参考:賦課金等について

FITからFIPへの移行の背景

FITからFIPへ移行する背景は以下の通りです。

  • 再エネ賦課金削減
  • 電力需給バランス調整

ここ数年来の電気代高騰により、再エネ賦課金に対する批判・不満の声が世論で高まっています。その再エネ賦課金の負担を軽減するというのがFIPの主目的の1つです。

また、電力受給を安定させるという目的もあります。FIT制度下では発電した電力を常に固定価格で買い取ってもらえるため、発電業者は市場での電力需要を考慮せずに売電するのが一般的です。

しかし、市場連動型のFIP制度下では発電業者は需要に応じて市場価格が高いタイミングで売電するようになるので、電力の需要と供給のバランスがFIT制度下よりも安定することが期待できるのです。

非FIT(Non-FIT)制度との違い

非FIT(Non-FIT)制度とは、FIT制度を申請しない完全自家消費型の太陽光発電設備のことです。その違いは、文字通りFIT制度を利用しているかしていないかです。また、非FIT電気には再エネ賦課金がかからないので、100%再生可能エネルギーとしての価値を持っています。

太陽光発電の発電コストの低下と、ストレージパリティの実現によって、Non-FIT案件は今後増える見通しです。

資源エネルギー庁の試算によると、2020年の事業用太陽光発電の発電コストは12.9円/kWhで、2030年には8.2~11.8円/kWhまで安くなるとみられています。2020年のLNG火力発電の発電コストが10.7円/kWhですから、同等レベルです。

よって、今後はFIT制度を利用しなくても再生可能エネルギーの発電所で採算が取れるようになると考えられます。

参考:資源エネルギー庁 電気をつくるには、どんなコストがかかる?

また、ストレージパリティとは、太陽光発電システムに蓄電池を導入した方が、蓄電池を導入しないときよりも経済的にメリットがある状態のことです。

売電価格(FIT価格)は年々下がっており、住宅用太陽光発電の場合16円/kWhとなっています。対して東京電力従量電灯Bの場合、電気料金は30~40.69円/kWhです。

つまり、発電した電気は売らずに、蓄電池に貯めて自分で使った方がお得になります。

自家消費型の太陽光発電システムの導入に利用できる補助金もあり、その普及を後押ししています

FIT制度のメリット

太陽光発電のFIT制度における3つのメリットを紹介します。

  • 安定した売電収入が得られる
  • 再エネ普及・環境貢献につながる
  • 投資計画が立てやすい

安定した売電収入が得られる

FIT制度では常に固定価格で売電できるので、安定した収入を獲得できます。また、売電価格が電気の購入価格よりも高く設定されるので、適用期間中は電気代のコストを節約できるというメリットもあります。

節約できるうえに安定収入を得られるということで、FIT制度が交付された後は住宅用・産業用太陽光発電が急増しました。

再エネ普及・環境貢献につながる

FIT制度の狙いの1つは再エネ普及と環境保全です。数年来、地球環境の保護活動が活発化し、再エネ普及とカーボンニュートラルを政府・自治体・企業が推進しています。

こうした動きの中で一般人の間でも再エネ普及と環境貢献に対する意識が高まっているため、住宅用太陽光発電を導入する家庭も増えてきています

投資計画が立てやすい

FIT制度の固定価格買取制度は投資にも活用されています。価格が変動するリスクが低く安定的な収益を得られるため、長期間にわたって一定のインカムゲインを確保することが可能だからです。

大きく儲けられるとは断言できませんが、安定した収益を獲得し続けられるので、投資計画に組み込みやすいのです。

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FIT制度のデメリット・課題

fit制度

次に太陽光発電のFIT制度における下記3つの課題について解説していきます。

  • 売電価格の低下
  • 2019年問題(卒FIT)
  • 再エネ賦課金の国民負担が増えてきている

売電価格が年々低下している

FIT制度(固定価格買取制度)が開始した2012年当初の売電価格は1kWhあたり40円でした。

しかし、太陽光発電の普及や、設備費用が低下していくにつれて売電価格も低下しています。

売電価格の推移については後ほど説明していきますが、2025年の産業用太陽光発電の売電価格は8.9〜11.5円/kWh、住宅用太陽光発電の売電価格は15円/kWhとなってしまいました。

2019年問題(卒FIT)

FIT制度に移行する前の制度である「余剰電力買取制度」の対象となっていた10kW未満の住宅用太陽光発電の固定価格買取が2019年11月をもって終了するにも関わらず、その後の運用方法について不明確なことを問題視していることを『2019年問題』といいます。

FIT制度が終了した住宅用太陽光発電は、そのまま発電を続け電力会社に売電するか自家消費に移行するかといった運用方法の選択を所有者自身がしなければなりません!

再エネ賦課金の国民負担が増加している

再エネ賦課金の推移はこちら
年度 買取単価(kWh) 一般家庭の年・月額(300kWh)
2012 0.22円 年額792円・月額66円
2013 0.35円 年額1,260円・月額105円
2014 0.75円 年額2,700円・月額225円
2015 1.58円 年額5,688円・月額474円​​
2016 2.25円 年額8,100円・月額675円
2017 2.64円 年額9,504円・月額792円
2018 2.90円 年額10,440円・月額870円
2019 2.95円 年額10,620円・月額885円
2020 2.98円 年額10,728円・月額894円
2021 3.36円 年額12,096円・月額1008円
2022 3.45円 年額12,420円・月額1035円
2023 1.40円 年額5,040円・月額420円
2024 3.49円 年額12,564円・月額1,047円
2025 3.98円 年額14,328円・月額1,194円
2026 4.18円 年額 15,048円・月額1,254円

2025年の再エネ賦課金は1kWhあたり3.98円ですが、再エネ賦課金の徴収が始まった2014年は1kWhあたり0.22円でした。

つまり、開始当初に比べて国民の負担が約18倍に増えてしまったということです。

再エネ賦課金が値上がりしている理由には、再生可能エネルギーを利用した発電による電気の買取量が増えている点にあります。

実際2021年4月から電気代が高騰するというニュースをよく見聞きするようになりましたが、これもまた再エネ賦課金の値上がりや燃料費の高騰が関係しているのです。

環境省によると2030年頃までは再エネ賦課金の値上がりは続くと予想されています。

最新情報では、2026年の再エネ賦課金が過去最大になることが明らかになりました。

2026年5月~2027年4月の再エネ賦課金は4.18円と過去最大の額になりました。

2023年度に1度値下げとなった理由は、化石燃料の市場価格が高騰し、「回避可能費用」が増加したためです。

回避可能費用とは、再生可能エネルギー発電が増え、本来の化石燃料による発電がなくなることによって、削減できた費用を指します。燃料費が高い分、再エネ発電の活用で節約できた費用が増え、電力消費者の負担が減らせたというわけです。

しかし、2024年度には燃料費高騰の影響がなくなり、回避可能費用が約1.5兆円も少なく想定されたため、再エネ賦課金が再度値上げされ。2025年に引き続き、さらに値上げすることになりました。

参考:再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します (METI/経済産業省)

参考:環境省 再生可能エネルギーの導入に伴う効果・影響分析

関連記事:再エネ賦課金とは?制度についてわかりやすく解説!【2025年最新】

【2026年最新】FIT制度の買取価格と推移

先ほどFIT制度の課題でも触れましたが、FIT制度は下記表の通り年々低下しています。

2012年当初に比べ、2023年度の売電価格は住宅用太陽光発電は半分以下、産業用太陽光発電は約1/4以下です。

2026年の売電価格はいくら?

2012年から2026年までの売電価格を見てみましょう。

住宅用太陽光発電 産業用太陽光発電
2012年 42円 40円
2013年 38円 36円
2014年 37円 32円
2015年 33円(出力抑制なし)
35円(出力抑制あり)
29円
2016年 31円(出力抑制なし)
33円(出力抑制あり)
24円
2017年 28円(出力抑制なし)
30円(出力抑制あり)
21円
2018年 26円(出力抑制なし)
28円(出力抑制あり)
18円
2019年 24円(出力抑制なし)
26円(出力抑制あり)
14円
2020年 21円(出力抑制関係なし) 13円(10kW以上50kW未満)
12円(50kW以上250kW未満)
2021年 19円(出力抑制関係なし) 12円(10kW以上50kW未満)
11円(50kW以上250kW未満)
2022年 17円(出力抑制関係なし) 11円(10kW以上50kW未満)
10円(50kW以上250kW未満)
2023年 16円(出力抑制関係なし) 10円(10kW以上50kW未満)
9.5円(50kW以上250kW未満)
2024年 16円(出力抑制関係なし) 10円(10kW以上50kW未満)
9.2円(50kW以上250kW未満)
12円(10kW以上 屋根設置)
2025年 15円 10円(10kW以上50kW未満)
8.9円(50kW以上250kW未満)
11.5円(10kW以上 屋根設置)
2026年 14.6円 9.9円(10kW以上50kW未満)
8.6円
(50kW以上250kW未満)
10.98円
(10kW以上 屋根設置)

気になるのは、2026年度の売電価格8.6円(50kW以上250kW未満の産業用太陽光発電)でも、初期費用が回収できて利益を出すことができるのかどうかということでしょう。

正直、規模によってはこの価格だと初期費用を開始したあとの利益が少ない可能性があります

ここで間違えないでほしいのは、2026年の価格はこれから売電権利を取得する太陽光発電ということです。現在、市場に出回っている太陽光発電は2026年以前の売電価格で売電権利を取得している太陽光発電になります。

FIT買取価格の推移【表で確認】

2023年度から2026年度までのFIT買取価格の推移を、資源エネルギー庁が公式サイトで公開している情報から確認してみましょう。

1kWhあたり調達価格/基準価格
年度 50kW以上
(地上設置)
(入札制度
対象外)
10kW以上
50kW未満
50kW以上
(屋根設置)
10kW以上50kW未満
(屋根設置)
10kW未満
2023年度 調達価格
(4月~9月)
9.5円 10円 9.5円 10円 16円
調達価格
(10月~3月)
12円 12円
2024年度 9.2円 10円 12円 12円 16円
2025年度 調達価格
(4月~9月)
8.9円 10円 11.5円 15円
調達価格
(10月~3月)
19円(~5年)
8.3円(6~20年)
24円(~4年)
8.3円(5~10年)
2026年度 9.6円 9.9円
調達期間/交付期間 20年間
10年間

(出典:資源エネルギー庁「FIT・FIP制度|買取価格・期間等」

2022年度以前の買取価格や買取価格の詳細は公式サイトでご覧ください。

「初期投資支援スキーム」で自家消費型太陽光はFIT価格増額

出典:経済産業省

2025年10月から運用が始まっている「初期投資支援スキーム」は、住宅用の屋根設置型太陽光発電の初期費用を抑えるために設けられました。この制度では、発電事業者が設備費用の一部を支援する代わりに、通常よりも高いFIT買取価格が設定されます。

導入直後の4年間は24円/kWh、5年目以降10年目までの期間は8.3円/kWhで電力が買い取られる段階的な仕組みです。これにより、初期投資を早期に回収しやすくなり、これまで高額な初期コストが壁となっていた住宅用太陽光発電の導入がより身近になります。

太陽光発電投資には売電価格が高い中古太陽光発電所がおすすめ

もし太陽光発電で太陽光投資を始めようと思っている方は、売電価格が高い中古の太陽光発電所の購入を検討しましょう。

売電価格が高いと、投資として利益を早く得ることができると考えられるからです。

元を取れればいいという方であれば、新規の太陽光発電でも問題ありませんが、とにかくたくさん利益が欲しいなら中古太陽光発電の購入を検討してみることをおすすめします。

これからの太陽光発電市場は新規よりも中古市場が賑わいを見せると予測しています。

新規太陽光発電の購入を検討しているのなら、早めの意思決定が必要です。

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FIT期間終了(卒FIT)後はどうなる?3つの選択肢

FIT期間終了(卒FIT)後はどうなる

FIT制度が終了した後の一般的な対応を紹介します。

固定価格での買取が終了するというだけで、太陽光発電はまだまだ行えますので、家庭のライフスタイルに合わせて方法を選んでくださいね。

①大手電力会社に売電を継続する

大手電力会社 2026年の売電価格(目安) 20年前(2006年頃)の売電価格
北海道電力 約 8.0円/kWh 48円/kWh
東北電力 約 9.0円/kWh 48円/kWh
東京電力EP(東京電力エナジーパートナー) 約 8.5円/kWh 48円/kWh
中部電力ミライズ(中部電力) 約8.0円/kWh 48円/kWh
北陸電力 約 8.0円/kWh 48円/kWh
関西電力 約 8.0円/kWh 48円/kWh
中国電力 約 7.15円/kWh 48円/kWh
四国電力 約 7.0円/kWh 48円/kWh
九州電力 約 7.0円/kWh 48円/kWh

これまで通り、大手電力会社に売電を継続することができます

大手電力会社に売電をする場合、売電価格は7〜9円程度です。大手電力会社によって買取価格は異なり、出力抑制が起こっている九州電力では、売電価格7円とかなり安くなってしまいます。

固定価格よりも大幅に売電価格が低下してしまいますが、通常太陽光発電は20年間のFIT制度中に初期費用やランニングコストを回収できるとされているので、利益は下がってしまうものの、黒字化することは可能です。

②新電力に乗り換えて売電する

2016年から開始した電力自由化により、電力会社を自分で選ぶことができるようになりました。

一方、卒FIT後は地域の大手電力会社だけでなく、全国の新電力(特定規模電気事業者)に乗り換えて売電する方法があります。

新電力は卒FIT向けの独自買取プランを設けており、競争によって大手より高い価格を提示するケースが多いのが特徴です。

【買取を行っている代表的な新電力(2025~2026年時点)】

  • 丸紅新電力:「ECOとくプラン」などで9~15円/kWh程度
  • エネクスライフサービス:「卒FIT Wプラス」で7.1~14.5円/kWh 
  • ENEOS:「ENEOS太陽光買取サービス」で7.5~11円/kWh 
  • みんな電力:卒FIT買取プランで8.5~9円/kWh前後題

また、東京ガスや関西電力の子会社・提携事業者も8~10円/kWh程度の買取プランを提供しています。

売電するという点では、FIT期間中と変わりませんが、新電力の方が高く電気を買い取ってくれるケースもあり、FIT終了後は新電力に売電する太陽光発電事業者が増えています。

ただし、新電力はエリアや加入条件があるので、売電価格だけで決めてしまうのではなく、事前に条件を満たしているかどうかを必ず確認するようにしてください。

③自家消費に移行する

自家消費と聞くと、住宅用太陽光発電所のイメージが強いかもしれません。ですが、住宅用だけではなく産業用太陽光発電でも自家消費が可能です。例えばスーパーマーケットやコンビニ、工場の電気を太陽光発電で発電した電気で補うことで電力会社から買う電気の量を抑えることができます。

自家消費は、電気料金が高騰している中で購入電力量を削減できるため、コスト対策として有効な運用方法です。

しかし、余剰売電型から自家消費型に転換するには、エネルギーマネジメントシステム(EMS)や蓄電池の導入に加え、パワーコンディショナの設定変更・配線や分電盤の改修などの電気工事が必要になります。

設置には費用がかかるので、FIT期間中にFIT終了後のことも考えて資金を貯めておくのがおすすめです

関連記事:太陽光発電で自家消費するには?売電からの切り替え方法やメリット・デメリットを解説

FIT期間中に太陽光発電を売却もできる

投資用の産業用太陽光発電設備の場合、FIT期間中の売却もおすすめです。

現在、投資用太陽光発電設備のセカンダリ市場が拡大しており、FIT期間中の中古太陽光発電設備が投資家の間で人気を集めています。

中古の太陽光発電設備はすでに稼働済みで発電実績が見られるのに加え、新設よりもFIT価格が高く、利回りが高い傾向にあるためです。

もし所有している産業用太陽光発電設備で、すでに十分な収益を得ていたり、メンテナンスを負担に感じたりしている場合は、ぜひ売却を検討してみてください。売り手市場なので、想定よりも高額で売却できる可能性が高いです。

まだ売却を決めていない場合でも、査定を依頼して現在の価値を知っておくと、太陽光発電投資の今後の計画が立てやすくなりますよ。

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太陽光発電投資を始めるなら「SOLSEL(ソルセル)」

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太陽光発電投資は、発電量の見通しを立てやすく、売電収入が長期にわたり積み上がるため、将来のキャッシュフローを計画しやすい投資です。株式などと値動きの性質が異なり、ポートフォリオの分散にも役立ちます。

天候による変動はあるものの、稼働実績のある設備を選べばリスクを抑えやすいでしょう。太陽光発電投資をはじめるなら「SOLSEL(ソルセル)」の活用がおすすめです

全国の案件を比較でき、実績発電量や収益シミュレーションを確認しながら検討できます。

売買契約や名義変更などの手続きを専門スタッフがサポートし、運用やメンテナンス先の相談、将来の売却支援までワンストップで進められます。初めての方でも手順を理解しやすく、納得して意思決定しやすいでしょう。

FIT制度に関するよくある質問

FIT制度について気になる点をまとめました。疑問がある方は参考にしてくださいね。

FIT制度の全量売電と余剰売電の違いは?

全量売電とは、太陽光発電した全ての電気を電力会社に売電することです。対して、っ余剰売電は、太陽光発電した電気を自家消費し、余った電気を電力会社に売電することを指します。

全量売電と余剰売電は、太陽光発電設備の容量によって対象が決まっています。

容量 対象
10kW未満(家庭用) 余剰売電
10kW以上50kW未満
50kW以上 全量売電

以前は10kW以下の家庭用太陽光発電のみが余剰売電の対象でしたが、2020年度から10kW以上50kW未満の太陽光発電も余剰売電の対象となっています。余剰売電の上限は発電量の50%です。

卒FIT後の電力買取を行っている新電力は?

家庭用太陽光発電の電力買取サービスを行っている新電力には以下のようなところがあります。

  • 伊藤忠エネクス
  • ENEOSでんき
  • 丸紅新電力
  • idemitsuでんき

中でも「伊藤忠エネクス」は、買取エリアが沖縄県と一部離島を除く全国と幅広く、買取価格も高いと人気を集めています。

産業用太陽光発電はまだ卒FITを迎える設備はないため、卒FIT後の買取サービスを行っている新電力はありません。

FIT制度は何年まで続く?

FIT制度は今後も継続され、廃止時期は決まっていません。

2019年にFIT制度の抜本的見直しが行われた際に、廃止されるのではという報道がされましたが、見直し後の新制度が2021年4月に施行され、廃止はされませんでした。

また、FIT制度の適用期間は発電設備の規模や種類によって違います。10kW未満の住宅用太陽光発電なら10年間、10kW以上の産業用太陽光発電は20年間です。個別の設備は売電を開始した年(認定を受けた年)から起算されるようになっています。

FIT制度が終了するのはなぜ?

FIT制度が終了する理由は以下の通りです。

  • FIT制度の導入目的を達成したから
  • 再エネ賦課金の軽減
  • FIP制度へ移行するため

FIT制度の主目的は太陽光発電を主とする再生可能エネルギー普及の支援でした。2012年に制定された当初と比較して再エネ発電設備の設備費用が下がって市場に定着したので、固定価格で支援する必要がなくなったのです。

また、再エネ賦課金という国民負担の軽減も理由の1つで、FIP制度に移行することにより再エネ電力市場を自立させるという意図もあります

2026年度のFIT制度はどう変わる?

2026年度のFIT制度は、10kW未満の住宅用太陽光発電の買取価格が2段階制になり、50kW以上の地上設置型の新規支援が2027年度以降は対象外となります

そういった大きな動きもあることから、今後はNon-FITの完全自家消費型設備や、FIP制度への移行が増えていくと考えられます

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まとめ

FIT制度(固定価格買取制度)は、再生可能エネルギーの普及のための重要な制度です。

政府は2030年を見据えて再生可能エネルギーの普及を画策しているため、これからも太陽光発電や風力発電などの需要が減ることは考えづらいです

太陽光発電に限定して考えると、再生可能エネルギーによる将来性はもちろんですが、電力自由化が始まったことで今後はより電気の自由度が高くなると予測できます。

そのため、利益が出ないほどの売電価格まで低下してしまうことは考えにくいです

より多くの利益を求めるのであれば、これから太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーによる発電を導入しようと検討している投資家、企業の方はなるべく早く導入することをおすすめします。

執筆者

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ikebukuro

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「太陽光投資の制度」
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