太陽光発電のCIS太陽電池とは?メーカー・シリコンとの比較・ソーラーフロンティア撤退後の現状【2026年版】

  • 公開日:2026.03.18
  • 更新日:2026.06.05
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近年、再生可能エネルギーの中でも、太陽光パネル(ソーラーパネル)に用いられる「CIS太陽電池」が大きな注目を集めています

太陽光発電は、再生可能エネルギーとして大きな期待が寄せられていますが、シリコン太陽電池が主流です。CIS太陽電池は、今後の地球環境の改善に向けた1つのカギとして有望視されています。

CIS太陽電池の特徴やシリコン太陽電池との違いについて詳しく解説しますので、参考にしてくださいね。

この記事でわかること
・CIS太陽電池の基本的な仕組みと、銅・インジウム・セレンを原料とする薄膜構造。
・CIS太陽電池のメリットとデメリット
・ソーラーフロンティアが2022年にCIS自社生産を終了した経緯と保障継続について
・CIGSやペロブスカイト・CdTeなどシリコン系以外の太陽電池との比較
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CIS太陽電池(ソーラーパネル)とは


出典:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

CIS太陽電池とは、「銅(Copper)」「インジウム(Indium)」「セレン(Selenium)」を原料とする薄膜型の太陽電池で、低コストと環境負荷の低さが特徴です。

太陽光発電は、再生可能エネルギーとして注目されており、多くの企業や個人が取り入れています。

ソーラーパネルの一種であるCIS太陽電池は、薄膜なため生産性に優れており、製造コストも割安という特徴があります。

また、性能面でも優れており、材料が光をどれだけ吸収できるかを示す「光吸収係数」はシリコン系太陽電池の約100倍です

耐久性の高いことでも知られており、降雹試験、曝露試験、環境試験などの試験を経て、衝撃への耐久性、長期的な耐久性、厳しい使用環境での耐久性などが証明されています。

環境にも優しいことから、次世代太陽電池(ソーラーパネル)として今後の量産化が期待されています。

CIS太陽電池の構造

CIS太陽電池の構造

出典:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

CIS太陽電池の構造は、ガラスの基板上に裏面電極があり、CIS系光吸収層とpn接合を作るバッファ層と透明導電膜の上部電極層が重なって構成されています。

光吸収係数が大きいので薄膜化でき、太陽電池セルの厚さは、結晶系シリコン太陽電池が200~300μmなのに対し、CIS太陽電池は2~3μmで、結晶系シリコン太陽電池の1/100分程度で製造できます。

CISの材料(銅・インジウム・セレン)と製造プロセス

CIS太陽電池の「CIS」とは、原料である銅(Copper)・インジウム(Indium)・セレン(Selenium)の頭文字を取った名称です。

▼材料の役割

  • 銅(Copper):光を電気に変換する光吸収層の主要な材料
  • インジウム(Indium):結晶構造を安定させ、発電性能の向上を支える希少金属
  • セレン(Selenium):光を吸収して電気を生み出すために重要な役割を持つ元素

▼製造プロセス

  1. 裏面電極の成膜:ガラス基板の上にモリブデン(Mo)電極を形成する
  2. CIS光吸収層の成膜:銅・インジウム・セレンを用いて薄膜状の光吸収層を作る
  3. バッファ層の形成:発電に必要な電気の流れを作るため、硫化カドミウム(CdS)などの層を形成する
  4. 光を取り込みながら電気を集める透明導電膜(ZnOなど)を形成する

結晶系シリコン太陽電池のセル厚が200〜300μmであるのに対し、CIS太陽電池の光吸収層はわずか2〜3μmです。
この薄膜構造が低コスト・省資源での製造を可能にしています。

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CIS太陽電池(ソーラーパネル)とシリコン系太陽電池の違い

CIS太陽電池とシリコン系太陽電池は、原料発電効率高温への耐性など複数の点で特性が異なります。

以下の表で、CIS太陽電池とシリコン系太陽電池の違いをまとめました。

CIS太陽電池 シリコン系太陽電池
主な原料 銅・インジウム・セレン ケイ素
特徴 薄膜でCO2排出量・資源量が少ない 変換効率が高い
価格 安い 比較的高い
影の影響 影響が少ない 影響が大きい
高温 出力低下を抑える 出力が低下してしまう
発電効率 約14〜15% 約20%
重さ 1㎡あたり約18.5kg 1㎡あたり約10〜15kg

それぞれの特徴があるため、長所や短所を理解しましょう。

シリコン系太陽電池の強みは、CIS太陽電池の変換効率が約14〜15%なのに対し、シリコン系太陽電池の変換効率が約20%と高い水準にあること

また、重量が軽いこともメリットとして挙げられます。

一方のCIS太陽電池の強みは、製造コストが低く価格が安いこと、影の影響が少なく発電量が安定していること、高温時の出力低下を抑えられることです。

CO2排出量や使用する資源量が少なく、環境に優しい太陽電池です。

シリコン系太陽電池の特徴

シリコン系太陽電池は、ケイ素を原料として使っている太陽電池です。

主に以下の3種類があります。

  • ①単結晶シリコン
  • ②多結晶シリコン
  • ③アモルファスシリコン

シリコン系太陽電池の長所は、変換効率・耐久性・製造コストに優れていることです。

結晶系シリコン太陽電池は主に民間用として普及し、国内市場の80%を占めています。

では、それぞれの特徴を解説します。

単結晶シリコン太陽電池

単結晶シリコン太陽電池は、日本でもっとも普及している太陽電池です。

シリコンの塊から作られていますが、生産コストが高いというデメリットもあります。

しかし、変換効率が約16〜18%と高いというメリットがあり、見た目の美しさも人気の要因となっています。

多結晶シリコン太陽電池

多結晶シリコン太陽電池は、「再利用」や「生産コスト軽減」といった目的で作られた太陽電池です。

変換効率はやや低くなりますが、生産コストが低いため、現在、大量生産されてる太陽電池です。

アモルファスシリコン太陽電池

アモルファスシリコン太陽電池は、ランダムな原子配列と弱い光でも吸収しやすい特徴があります。

また、薄膜化できるため、少ないスペースに設置できるのも魅力です。

製造コストは比較的下がりますが、変換効率は結晶系シリコン太陽電池に比べ、大きく下回るというデメリットがあります。

CIS・シリコン・CIGS・CdTeの4種類比較表

薄膜型・結晶型を含む主要4種類の太陽電池は、それぞれ異なる特性を持っています。

CISCIGSシリコン系(単結晶)CdTe
おもな原料銅・インジウム・セレン銅・インジウム・ガリウム・セレンケイ素カドミウム・テルル
主な原料約14〜18%約15〜22%約20%約16〜18%
コスト中程度中程度比較的高い低い
影の影響受けにくい受けにくい受けやすい受けにくい
高温耐性高い高い標準的高い
経年劣化緩やか緩やか標準的標準的
環境負荷低い低い中程度
※リサイクル体制が確立
高い
※カドミウムを含むため適切な管理が必要
国内普及度限定的限定的非常に高いほぼなし
※発電効率やコストは製品やメーカーによって異なります。
※国内ではシリコン系太陽電池が主流であり、CIS・CIGS・CdTeは主に一部のメーカーや用途で採用されています。

国内市場ではシリコン系が圧倒的なシェアを持っていますが、高温環境が多い産業用途ではCIS・CIGSが強いケースがあります。

CIS太陽電池とシリコン系太陽電池どっちがおすすめ?

CIS太陽電池が全ての人におすすめというわけではありません。シリコン系太陽電池の方が向いている場合もあるので、条件を確認していきましょう。

CIS太陽電池がおすすめな人

CIS太陽電池をおすすめな人は、価格の安さ・天気を問わず安定した発電量・真夏の高温下にも影響を受けない特性などを重要視する人です。

シリコン系太陽電池には以下のようなデメリットがあります。

名称 デメリット
単結晶シリコン太陽電池 価格が高い・高温下の変換効率が下がる
多結晶シリコン太陽電池 単結晶に比べて変換効率が悪い
アモルファスシリコン太陽電池 変換効率が悪い・初期劣化がある

CIS太陽電池は、発電効率の悪さや重量の重さが短所ですが、比較的新しい製品なため、今後の技術革新が期待されています。

シリコン系太陽電池がおすすめな人

シリコン系太陽電池には前項で紹介したようなデメリットがあります。しかし、シリコン系太陽電池は長年にわたって研究開発が行われているので、高い耐久性と安定性があるというメリットがあります

製造技術が進んでいることもあり、コストが比較的安価なので、大規模な太陽光発電システムにも適しているというのも利点です。

また、環境に優しいという長所もあるので、上記のメリットを貴重に思う人はシリコン系太陽電池利用をおすすめします。

CIS太陽電池(ソーラーパネル)の特徴・メリット

CIS太陽電池のおもなメリットは、価格の安さ・省スペース性・影への影響・高温時の出力低下を抑える特性の4点です。

CIS太陽電池の特徴とメリット上記4項目に分けて解説します。

省資源で製造できる

CIS太陽電池は、発電層が数マイクロメートル程度の薄膜で構成されているため、結晶シリコン系と比べて使う材料の量を大きく減らせます

ガラスや金属の基板の上に薄く成膜するだけでよく、同じ出力を得るのに必要な資源を抑えられるのが特徴です。材料が少ない分、製造にかかるエネルギーやコストも下げやすいと言われています。

限られた資源を有効に活用しながら再生可能エネルギーを広げていける点は、環境負荷の少ない発電方式を選びたい人にとって大きなメリットと言えるでしょう。

一方で、インジウムなどの希少元素を使うため、資源確保への配慮も今後の課題になります。将来的には、リサイクル技術の向上や代替材料の研究が進むことで、より省資源で持続可能な太陽光発電へと発展していくことが期待されています。

薄膜構造で柔軟・省スペース

CIS太陽電池は、発電層が非常に薄い「薄膜構造」で作られているのが大きな特徴です。一般的なシリコン系パネルより材料の厚さが圧倒的に少なく、数マイクロメートル程度の膜をガラスや金属の基板に重ねて製造します。

そのため、パネル自体が軽く、設置時の負担が少ない点がメリットです。薄さを生かして軽量化できるので、屋根の強度が気になる建物や、限られたスペースでも導入しやすくなります。

さらに、薄膜ならではの柔軟性があり、平坦な屋根だけでなく、わずかに曲面になっている場所にも取り付けやすいという利点があります

従来の太陽光パネルだと設置が難しい環境でも検討できるため、活用できる場面が広いと言えます。省スペースで扱えることから、住宅だけでなく産業用の屋根、カーポート、外壁などにも応用しやすい点も魅力です。

影の影響を受けにくい

CIS太陽電池は、影の影響を受けにくいため、曇りの日でも安定して発電できます。

シリコン系太陽電池は影の影響を受けやすく、ソーラーパネルの一部に影にかかってしまうと、パネル1枚の発電量が大きく低下してしまいます。

しかし、CIS太陽電池は一部に影がかかっても、発電量の低下は影になった部分のみです。

また、電気の流れが分散されるため、ソーラーパネル部分に影がかかっても発電量はそれほど低下しないという長所があります。

高温時でも発電量の低下が抑えられる

CIS太陽電池のソーラーパネルは、高温時でも発電量の低下を抑えられるというメリットがあります。

真夏の日中は、屋根の上の太陽光パネルの表面温度は約80℃にも達しますが、シリコン系太陽電池は約60〜80℃の高温で出力が下がってしまうという短所がありました。

しかしCIS太陽電池は高温に強く、高温時の出力低下を抑えるという特性があるため、真夏のような季節でも性能を発揮することができます。

シリコン製よりも劣化しにくい

CIS太陽電池は、温度変化や紫外線の影響を受けにくい構造になっているため、シリコン系パネルよりも経年劣化がゆるやかだと言われています

薄膜タイプのためセル内部にかかる応力が小さく、長期間使っても性能が大きく落ちにくい点が特徴です。

特に、日射量が安定しない地域や夏と冬の温度差が大きい環境でも発電効率を保ちやすく、実使用でのロスが少ないとされています。

また、CISは光による劣化が起きにくいとされており、運転開始から時間が経っても発電量が安定しやすいのも大きなメリットです

シリコン系では初期にわずかな出力低下が起こることがありますが、CISではその影響が小さいため、長期的な発電量を確保しやすくなります。設備を長く使いたい人にとって、耐久性の高さは導入メリットの一つと言えるでしょう。

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CIS太陽電池(ソーラーパネル)の欠点・デメリット

CIS太陽電池の主なデメリットは、発電効率の低さ・パネル重量の重さ・レアメタル(インジウム)に供給リスクがあるの3つです。

CIS太陽電池の注意点とデメリットを上記の3項目にわけて解説します。

発電効率が悪い

デメリットの1つに、発電効率の悪さが挙げられます。

素材 発電効率
CIS 約14~15%
シリコン系 単結晶:約20%
多結晶:約10%
有機系 約11%
量子ドット系 約13%

シリコン系太陽電池の発電効率は約20%前後ですが、CIS太陽電池の発電効率は約14〜15%。

CIS太陽電池はその発電効率の低さから、発電量を確保するにはパネルの設置面積を広く確保しなくてはいけません。

他社の最高クラスの変換効率を誇る太陽光パネルと比べると、1.5倍の設置面積が必要なため、これは大きなデメリットと言えるでしょう。

しかし2019年、国内でカドミニウムを含まないCIS太陽電池セルが開発され、世界最高のエネルギー変換効率23.35%を実現しました。

今後、さらに発電効率が高いソーラーパネルの研究開発が期待されています。

パネル重量が重い

2つめの課題として重量の重さが挙げられます。

一般的なシリコン系太陽電池の重さ1㎡あたり約10〜15kgに対し、ソーラーフロンティアが開発したCIS太陽電池の重さは1㎡あたり18.5kg。

重量の重いCIS太陽電池を使用したソーラーパネルを設置すると以下のリスクがあります。

  • 建物の屋根が、太陽光パネルの重さで耐久性に影響が出るリスク
  • 古い木造住宅などで、屋根の劣化や耐震性が落ちるリスク

このようなリスクがあるため、建物の構造や耐久性を考慮して設計する必要があります。

レアメタル(インジウム)の供給リスク

CIS太陽電池の原料であるインジウムは希少金属(レアメタル)であり、産出地の偏りによる「供給リスク」「価格変動リスク」を抱えています。

インジウムは中国への依存度が高く、輸出規制や政策変更が行われた場合、安定的な入手が難しくなる可能性があります。
実際に、2025年2月、中国はインジウムを輸出規制の対象品目に追加しており、調達コストや供給量への影響が懸念されています※(2026年6月時点も継続中)。

イリジウムを含めたレアメタルは、今後も需要の増加が見込まれており、価格上昇がCISパネルの製造コストに影響を及ぼす可能性もあるでしょう。

※出典:株式会社丸紅経済研究所-中国の重要鉱物をめぐる規制について

ソーラーフロンティアのCIS撤退:経緯・現状・今後

ソーラーフロンティアは、国内でほぼ唯一のCIS系太陽電池メーカーとして市場をリードしてきましたが、2022年6月末にCIS薄膜太陽電池の自社生産を終了しました。

背景には、中国メーカーとの価格競争激化による収益が悪化があるとされています。

ソーラーフロンティアが製造撤退した経緯

ソーラーフロンティアは、CIS薄膜太陽電池の製造・販売を事業の中核としていましたが、FIT買取価格の引き下げが本格化した2015年度以降、収益が急速に悪化し、2016年度に107億円の特別損失を計上しています。
2017年には東北工場の生産を休止して国富工場に集約するなど立て直しを図りましたが、中国メーカーとの熾烈な価格競争に敗れ撤退することとなりました。

当時の出光興産取締役は「中国勢の規模拡大のスピードに追いつけなかった※」と述べています。

※引用:EnergyShift-出光興産も生産撤退 日本は太陽電池製造の使命を終えたのか

撤退後の既存パネルの保守・メンテナンスはどうなる?

    CIS太陽電池モジュールの生産終了後も、保証内容に関しては従来から変更なくご購入頂いた製品の保証書記載内容に基づき継続いたします。また、アフターメンテナンスに関しても弊社にて継続して対応してまいります。
    保守・保証に関するお問い合わせは、製品をご購入頂きました販売店様もしくは弊社お客様サービスセンターまでご連絡いただきますようお願いいたします。

    引用:ソーラーフロンティア株式会社-CIS太陽電池モジュール生産終了後の保守・保証対応について

上記公式サイトの記載通り、購入者は引き続き製品に関するサポートを受けられます。
当面は同ブランドのCISパネル利用者に目立ったデメリットはありませんが、製品保証終了後の対応についてなどは事前に確認しておいたほうがいいでしょう。

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CIGSとは?CIS太陽電池との違いを解説

CIGSは、CIS太陽電池のインジウムの一部をガリウム(Gallium)に置き換えて開発された太陽電池です。

CIS太陽電池がインジウムセレンの3元素で構成されるのに対し、CIGSはガリウムを加えた4元素で構成されています。
ガリウムを加えることで、光の吸収率が上がり、発電効率がCISより高い点が最大の違いです。

CISとCIGSは構造や製造方法がよく似ていますが、発電効率や材料コスト、普及状況などに違いがあります。
次の章で両者の特徴を比較しながら解説します。

CIGSの構造と特徴

CIGSは、CISと同じ薄膜型の太陽電池で、ガリウムを加えることで発電効率を高めたタイプです。
基本的な構造はCISとほぼ同じで、ガラス基板の上に裏面電極・CIGS光吸収層・バッファ層・透明導電膜を重ねて作られています。

CISとの大きな違いは光吸収層の材料です。
インジウムの一部をガリウムに置き換えることで、太陽光をより効率よく電気に変換できるようになっています。

発電効率の目安は、CISが約14~18%であるのに対し、CIGSは約15~22%程度です。
そのため、CIGSは薄膜系太陽電池の中でも比較的高い発電性能を持つとされています。

また、影や高温の影響を受けにくく、経年劣化が比較的少ないというCISのメリットも引き継いでおり、発電効率と使いやすさのバランスに優れた太陽電池として注目されています。

CIS vs CIGS:性能・コスト・普及状況の比較

CISとCIGSは技術的に近い存在ですが、発電効率コスト普及状況の3点で大きな違いがあります。

CIGSは、ガリウムを加えることで発電効率を高めている一方、製造時には4種類の元素のバランスを細かく調整する必要があります。
そのため、一般的にはCISより製造が複雑になるとされています。

発電効率については、CISよりも高い水準が期待できることから、薄膜系太陽電池の中でも注目されている技術のひとつです。

普及状況を見ると、国内ではソーラーフロンティアがCIS太陽電池の量産・普及を牽引してきました(2022年に撤退済み)。
一方、CIGSは海外メーカーや研究機関を中心に開発が進められており、日本国内での導入事例はまだ多くありません。

【CIS太陽電池より新しい】ペロブスカイト型太陽電池とは?

ペロブスカイト太陽電池

ペロブスカイト型太陽電池は、シリコン太陽電池の約100分の1の薄さで変換効率20%以上を実現した次世代型の太陽電池です。
厚さがシリコン太陽電池の約100分の1と薄くて軽く、さまざまな形に加工でき、設置場所の幅が広がります。

エネルギー変換効率も、すでにシリコン太陽電池と同レベルの20%以上と、高い数値を実現しています。
ペロブスカイト太陽電池はまだ実用化されたばかりですが、今後開発が進められ、家庭用や産業用として販売されれば、主流となる可能性もあります。

なお、シリコン系以外の太陽電池としては、CISのほかに「CdTe(カドミウムテルル)太陽電池」も存在します。
CdTeはFirst Solarが主に製造しており、製造コストの低さが強みです。

ただし、原料にカドミウムという有害物質を含むため廃棄時の環境リスクが課題とされており、国内での普及はまだあまり見られません。

関連記事:ペロブスカイト太陽電池の実用化はいつ?購入価格やメリット・デメリット解説

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中古CIS太陽電池の設備はどう扱うべき?

すでにCIS太陽電池を設置している場合、メーカーの生産終了を踏まえたうえで「継続運用」「売却・処分」かを判断することが重要です。

既存のCISパネルは適切にメンテナンスすれば20年以上の運用が期待できますが、パワコンの交換時期やFIT残存期間によっては売却の方が有利なケースもあります。
設備の状態・FIT残存期間を整理したうえで検討しましょう。

継続運用する場合のポイントと注意点

CISパネルは適切に管理すれば長期運用が十分可能ですが、メーカー生産終了という特殊な状況を踏まえた対応が必要です。

まず保証書で出力保証・製品保証の残存期間を確認し、期限内に異常を発見できるよう定期点検を計画的に実施しましょう。
設置から10年以上経過している場合はパワコン交換費用を見越した資金計画も必要です。

出力保証の申請には発電量低下の証明が必要なため、日々のモニタリングデータの保管も欠かせません。
代替部品の入手が将来的に困難になるリスクも念頭に置き、早めの点検と修繕計画を立てておくことが重要です。

売却or処分に迷ったらSOLSELにご相談ください

FIT残存期間や設備状態によっては、継続運用よりも売却の方が高いリターンを得られるケースがあります。

CIS太陽電池はメーカーの生産終了後も、高単価FIT認定を取得している物件を中心に中古市場で取引されています。
パワコン交換や大規模修繕が必要になる前に売却も検討してみてください。

SOLSELでは中古太陽光発電物件の売却相談・無料査定を受け付けています。
継続運用か売却かの判断に迷った際はお気軽にご相談ください。

関連記事:中古太陽光発電所の購入で失敗しない方法は?メリット・デメリット・節税計算まで完全解説

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まとめ

CIS太陽電池(ソーラーパネル)は、再生可能エネルギーの一役を担う「次世代太陽電池」として、大きな注目を集めています。

CIS太陽電池は、薄膜で形成しやすいため、CO2排出量や使用する資源量が少ないことから、環境への貢献が期待されています。

そして安く購入できて、曇りの日や、真夏の高温時でも安定した発電量を保てることがメリットです。

一方、発電効率の悪さやパネル重量の重さは今後の課題とされています。

今後の地球環境への貢献を念頭に、CIS太陽電池の更なる普及を期待しましょう。

当記事の監修者
馬橋聖生

馬橋 聖生(Mabashi Sei)
SOLSEL Unit マネージャー

【専門分野・領域】
・太陽光発電所の売買契約およびコンプライアンス実務
・プロダクトの全体マネジメント

【経歴】
2022年にSOLSELへ参画。
参画後はわずか1年半でユニットマネージャーに昇格。
現在はマネージャーとして、案件全体の統括から契約実務までを幅広く担当。
投資家にとって最も安全で収益性の高い資産運用モデルの構築を徹底している。

【メディア掲載・登壇実績】
2025.08.29:Forbes Japan 掲載(掲載記事

【編集・監修ポリシー】
当メディアでは、太陽光発電投資や節税対策を検討される投資家の皆様へ、実務に即した正確な情報提供を徹底しています。
自社で太陽光関連事業を多角的に展開しているからこそ、シミュレーション上の収益性だけでなく、投資判断に不可欠なリスクや前提条件を明示。
実数値に基づいた「持続可能な資産運用と確実な出口戦略」をお届けすることを約束します。

執筆者

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ikebukuro

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