太陽光ファンドとは?利回りや投資のリスク、メリット・デメリットを解説

  • 太陽光発電投資
  • 公開日:2024.11.12
  • 更新日:2024.11.12
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近年注目を集めている「クラウドファンディング」。商品・サービスの開発や店の開業支援、株式に投資するタイプまで、さまざまなクラウドファンディングが登場しています。

そんな中で、最近登場してきたクラウドファンディングが「太陽光ファンド」です。

太陽光ファンドは、太陽光で発電した電力を電力会社に売電して収入を得る太陽光発電投資とは異なり、支援者から資金を調達した太陽光発電事業者が、売電収入の一部を各支援者に分配金として分配するサービスです。

太陽光ファンドの特徴やメリット、出資金よりも元本割れする可能性などのデメリットについて解説します。

太陽光ファンドとは

太陽光 クラウドファンディング

アメリカで生まれたクラウドファンディングは、今や日本でも年々市場規模を伸ばしてきています。クラウドファンディングとは、「cloud(群衆)」と「funding(資金調達)」を組み合わせた造語で、新たな資金調達法として注目されています。

クラウドファンディングといえば、商品開発から販売までの資金を調達するケースは多いですが、実は太陽光発電も参入をはじめています。

太陽光発電投資は、固定価格買取制度(FIT)のおかげで安定の高い投資としても注目されていますが、それよりもメリットが大きいと注目されているのが太陽光ファンドなのです。

太陽光ファンドの種類は、「融資型」と「ファンド型」の2つです。

「融資型」とは出資者から広くお金を集めて、それをプロジェクトに貸し付ける方法です。一方で「ファンド型」とはあるプロジェクトをするときに、ファンド(基金)としてお金を集めます。

「融資型」と「ファンド型」は似ていますが、中身はまったく異なるものです。融資型は分配金の利率は固定されていますが、ファンド型は分配金の利率が変動します。つまり安定した収入を得られるのが「融資型」で、大きな利益を見込めるのが「ファンド型」です。

クラウドファンディングで出資する時のポイント

太陽光発電事業をはじめるには、設備の購入や土地代などで数百万~数千万の資金が必要です。そのため資金に余裕のない方は、太陽光発電を導入できません。

しかしクラウドファンディングでは、太陽光発電の資金を小口で多くの出資者から募っています。そのため出資者は、1口1万円程度から投資することも可能です。

つまりクラウドファンディングによって、誰もが太陽光発電投資を手軽にはじめることが可能になったのです。

太陽光発電などのクラウドファンディングは、以下のような指標をもとに出資を判断します。

<太陽光ファンドでおもに見る指標>

最低投資額 1口何円から投資できるのか確認する
目標利回り ファンドを運用して得られる利回りの目標利率
分配日 ファンドからの分配金を受け取る日。「毎月」「1回のみ」などさまざま
目標分配率 ファンド運営による分配金の目標利率
出資総額 調達目標の出資総額。ただし目標額に届かなくても、事業を開始することもある
運用期間 ファンドを運用する期間

これらの指標を見て「目標利回りは高いか」「信頼できる事業者かどうか」「元本は将来どれくらいまで増えるか」などを分析し、投資を判断します。

クラウドファンディングで太陽光発電投資をするデメリット

太陽光 クラウドファンディング

続いてクラウドファンディングで太陽光発電投資をするデメリットは、以下のとおりです。

発電量が少なければ元本割りの可能性がある

太陽光発電は天候に左右されやすいため、地震・台風などの自然災害によって悪影響を受ける可能性があります。通常の天候不順や季節によっても発電量が下がります。

自然災害や日射量の影響で発電量が減少した場合、元本を割る可能性が高いという点が最大のデメリットとも言われています。

運営事業者や借手の貸倒れの可能性がある

太陽光ファンドは新しいクラウドファンディングということもあり、新規参入の事業者が多いので、信頼できる事業者を選択する必要があります。

新規参入した事業者のファンド経営が立ち行かなくなった結果、倒産や借手の貸倒れが発生するという難点があるからです。貸倒れとなれば、元本が返却されないという事態となり、大損をする可能性があります。

目標利回りを下回る可能性がある

太陽光発電の設備不良などによって運用やメンテナンスのコストがかさむことで、目標とする利回りを下回る可能性もデメリットに挙げられています。

このように、太陽光発電投資は天候や運営事業者、設備などにかなり左右されるため、ある意味運に頼る部分もあり、収益性の見通しを立てにくいというデメリットがあるのです。

太陽光発電投資のクラウドファンディングに出資するメリット

太陽光 クラウドファンディング

クラウドファンディングでの太陽光発電投資のメリットは、以下のとおりです。

1万円程度の少額で始められる

一般的な太陽光発電投資は20万円から40万円前後の初期費用を投じる必要がありますが、太陽光ファンドは一口1万円という少額で始められます。1人が出資するのではなく、複数の出資者の資金を集めて太陽光発電設備を運用するので、1人の負担額が少額で済むのです。

また、クラウドファンディングは目標利回りが」10.0%の場合には1万円を投資することにより1,000円の分配品を獲得できる可能性があります。

太陽発電パネルを購入せずに投資できる

個人で太陽光発電投資を始める場合には太陽光発電パネルなどの設備を購入する必要があり、多額の資金の調達や太陽光発電施設の売買契約や融資契約を結ぶなどの手間がかかります。

しかし、太陽光ファンドの場合には太陽光発電設備を購入しなくても投資できるので、お金がかからないだけではなく、時間も手間もかかりません

一定価格での買取を国が保証している

太陽光ファンドは、太陽光発電投資と同様に、固定価格買取制度(FIT)によって電力会社に一定価格で買い取ってもらえるという国の後ろ盾があります

この制度を活用して太陽光発電で発電した電気を電力会社に売電することにより、安定した収益を長期間にわたって得られるのは大きなメリットです。

太陽光ファンドの具体的な投資費用・利回り

太陽光ファンドの平均利回りとリターンの例は以下のとおりです。

ファンドA
ファンドB ファンドC
申込単位(1口) 10万円 10万円 50万円
出資募集総額(口数) 2500万円(250口) 3000万円(300口) 2億9000万円(580口)
目標利回り 5.0% 5.6% 9.2%
運用期間 1年 5年 20年

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太陽光ファンドに関するよくある質問

太陽光ファンドを検討する際に、気になる点についてまとめています。

クラウドファンディングの欠点は何ですか?

クラウドファンディングの案件や実施方法によっては、募集金額に達さずに、プロジェクトが頓挫してしまう可能性があります。

また、目標金額が達成できたとしても、プロジェクトが思うように収益を上げられなければ、利回りが低くなるばかりでなく、元本割れをする可能性もあります。

逆に、とても人気のある案件である場合は、競争率が高く、クラウドファンディングに参加できないこともあります。

太陽光発電の10年後・20年後はどうなりますか?

国が目指す2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、さらに普及が進むと考えられます。

太陽光発電投資の対象となる産業用太陽光発電は、FIT期間が20年です。クラウドファンディングの場合、このFIT期間中が運用期間となるため、安定した収入が予想できます。

クラウドファンディングとは寄付ですか?

クラウドファンディングは寄付とは異なります。

寄付は見返りを求めずに資金を提供しますが、クラウドファンディングは分配金の収益で資産形成を目的とします。

クラウドファンディングの案件を、自分が応援したい事業から選ぶことで、環境問題や地方創生などに貢献可能です。

まとめ

太陽光発電投資は、固定価格買取制度という国の後ろ盾があり、安定して収益を得られる投資法です。とくに最近登場したクラウドファンディングは、小口で募集するので、出資者は1万円程度から投資することも可能というメリットがあります。

太陽光発電パネルを購入せずに投資できることや、一定価格で国が買い取ってくれるという保証も大きな利点です。

クラウドファンディングの台頭によって、太陽光発電投資が身近になるのが一番の恩恵と言えるでしょう。

しかし、一方では、発電量が少なければ元本割りの可能性があり、事業者の倒産や借手の貸倒れの可能性があり、目標とする利回りを下回るケースもあるというデメリットもあります。

メリットとデメリットを理解した上で太陽光ファンドをはじめましょう。

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この記事を書いた人

ikebukuro

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