京セラの太陽光パネルの評判とメリット&デメリット!寿命や設置価格と保証内容を解説
- 公開日:2024.11.25
- 更新日:2024.11.25
「京セラの太陽光発電システムについて知りたい」
「京セラの太陽光システムの評判やメリット・デメリットはどうなの?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?
人気の国内メーカー・京セラの太陽光発電システムは、自社工場で太陽電池を生産していることもあり、高品質で寿命が長いと定評があります。
一方で、メーカーの機器保証が10年だったり、価格が高いといったことも挙げられます。
この記事では、京セラの太陽光発電システムの特徴・評判や口コミ・よくある質問などを詳しく解説します。
目次
京セラの太陽光発電システムの特徴
京セラは、太陽光発電と蓄電池のサービスを50年にわたって提供している、太陽光発電分野でも老舗と呼ばれている企業です。
住宅用・産業用太陽光発電システムの人気は業界でもトップクラスです。京セラの太陽光発電システムが人気の理由を紹介します。
①高品質な太陽光パネルを生産
京セラは自社で太陽電池を生産しています。
海外メーカーの太陽光パネルは大量生産で安価なだけでなく、近年は性能も向上しています。
最近では、2021年度でパナソニックが太陽パネルの自社生産から撤退するなど、競争が激しくなっているようですね。
そんな中でも、京セラは自社工場で太陽パネルの生産を続け、高品質・長寿命の製品を提供しています。
1984年に設置された京セラの太陽光モジュールは、出力低下率がわずか13%。自宅の屋根でも、長期的に活躍してくれると期待できるでしょう。
その品質は世界の第三者機関にも認定されており、信頼性が高いと言えます。
2011年 | テュフ ラインランド社「長期連続試験」認証を世界初取得 |
2012年 | フラウンホーファーの高電圧負荷試験(耐 PID 試験)で「出力低下ゼロ」実証 |
2014年 | テュフ ラインランド社の塩水噴霧試験に合格 |
2016年・2017年 | DNVGL 社の信頼性調査において全項目「トップ・パフォーマー」に2年連続唯一認定 |
②自然災害補償を含んだ長期保証で安心
京セラの無償保証には、10年間の自然災害保証も含まれています。火災・落雷・台風・洪水・雹・飛来物など、さまざまな被害について保証が受けられるため、他メーカーよりも充実していると言えます。
さらに機器保証は10年間、出力保証は20年間が無償。
もっと手厚い保証を受けたい場合は、「トリプル保証」を有償で選択することもできます。
機器保証を15年間、自然災害保証を15年間に延長することができ、修理回数は無制限です(出力保証は変わらず20年間)。
③太陽光パネルの種類が豊富
京セラには、多彩な太陽光パネルの製品が揃っています。
「ルーフレックス」なら、台形や長方形のパネルが7種類もラインナップされ、設置面を有効活用。
狭い面積や複雑な形の屋根でも、大容量の発電が実現可能です。
その他にも屋根材と一体型のモジュールで、スッキリとした見た目が特長の「HEYBAN(ヘイバーン)」や、太陽電池取付金具を軽量化した「エコノルーツ タイプL」など、ニーズに合わせて太陽光パネルを選ぶことができます。
④蓄電池・HEMSも製造している
蓄電池とHEMSの製造も行っており、一緒に導入することができます。
蓄電池を設置すれば、太陽光発電で消費できなかった電力を充電して夜間使用や、単価の安い夜間電力で充電して発電量が少ない日に使用できるので、さらに光熱費をお得になります。
災害時に停電してしまった場合にも蓄電池があれば夜間に電力を使うことができ、灯りの確保や冷蔵庫の稼働に役立ちますね。
京セラの太陽光システムに関する評判・口コミ
ネット上では、以下のような口コミが見られました。
①売電収入で設置費用の元が取れる
年間の80%は太陽光パネルの発電で賄えます。ライフラインが遮断されても、自家発電と充電で生活できるようにと、蓄電池の設置と決意しました。蓄電池の価格も決して安くないのと、有限であるとうことでためらっていました。実際に設置してみたところ、電気代が年間で60%マイナスになったので満足しています。 |
(引用:デジコミ「京セラ 太陽光発電・蓄電池の太陽光に関する口コミ・評判」)
売電価格の変動や、太陽光パネルの容量、電力使用量などによって、いつ頃元が取れるかは異なりますが、「京セラの太陽光パネルの性能は非常に安定しているので、売電収入も安定している」という口コミが目立ちました。
自分で設置する場合には、事前にシミュレーションすることで大まかな計画を立てることができます。「京セラの太陽光パネルは、発電効率が落ちにくい」と定評がありますが、シミュレーションでチェックしておくとより安心できます。
②停電時の非常用電源に役立つ
災害の不安を考えるとつけて良かったです。 去年家を建てて、かなり迷いましたが太陽光&蓄電池をつけました。 結果やってよかったです! 雪が降って屋根に積もってしまうと残念ながら発電はしないのですが、雨の時は思っていた以上に発電しています。 |
(引用:デジコミ「京セラ 太陽光発電・蓄電池の太陽光に関する口コミ・評判」)
災害などの予期しない停電が発生したときも、自宅に太陽光発電設備を設置していることで対応可能です。
停電時には、パワーコンディショナーと分電盤を操作することで、太陽光発電した電気を使うことができるからです。
蓄電池もあれば、夜間に電力を確保することができ、より災害に強い家になるでしょう。
京セラの太陽光発電システムの価格相場
kW当たりの単価は、他メーカーに比べて高めです。国内メーカーの自社製品であるという信頼性と、高品質・長寿命、充実した保証内容に魅力があると言えます。
型式 | 設置容量(パネル枚数) | 相場価格(税込) | 相場kW単価(税込) |
京セラ エコノルーツ |
6.16kW (28枚) | 188.6万円 | 30.6万円/kW |
5.28kW (24枚) | 173.4万円 | 32.8万円/kW | |
4.40kW (20枚) | 154.3万円 | 35.1万円/kW | |
3.08kW (14枚) | 114.9万円 | 37.3万円/kW | |
京セラ ルーフレックス |
6.21kW (-枚) | 191.9万円 | 30.9万円/kW |
5.15kW (-枚) | 170.7万円 | 33.1万円/kW | |
4.15kW (-枚) | 146.8万円 | 35.4万円/kW | |
3.20kW (-枚) | 120.4万円 | 37.6万円/kW |
(参照:京セラ 太陽光発電システムの特徴・相場価格を徹底解剖! )
京セラの太陽光設備のメイン商品
参考:京セラ公式
- エコノルーツ
- ルーフレックスシリーズ
京セラの太陽光設備で特に人気が高いのは、エコノルーツとルーフレックスシリーズです。
エコノルーツは、数多くの屋根材に対応できるスタンダードタイプの太陽光発電システムで、強度の高さでも定評があります。
ルーフレックスシリーズも、様々な屋根の形に対応できるようにした結果、設置場所の自由度が高くなりました。
どちらの設備も、耐久性の高さや発電効率などが強化されており、あらゆる屋根に適応します。
初期費用0円の太陽光発電!「ちゃんとGood!チョイス」とは?
「ちゃんとGood!チョイス」とは、「京セラ関電エナジー合同会社」が、東京電力エリアと中部電力エリア提供するサービスです。
自宅の屋根に、京セラの太陽光発電システムが0円で設置できます。設置後10年間は、京セラ関電エナジー合同会社から、独自の電気料金プランで電力を購入。その後は太陽光発電システムが譲渡される仕組みになっています。
料金プランは以下の通りです。(東京電力エリア)
(参照:太陽光発電システムが契約満了後にもらえるエネルギーサービス)
「ちゃんとGood!チョイス」のメリット
①京セラの太陽光発電システムが無料で設置できる
「ちゃんとGood!チョイス」なら、貯金がなかったり、ローンを組めない場合にも、太陽光発電システムの設置が可能です。
ただし、設置時に足場が必要な場合は、その費用のみ請求されます。
新築時や、その他の工事で足場がついているときに、太陽光パネルを一緒に設置する場合は、費用がかかりません。
②10年後は無償で譲渡される
「ちゃんとGood!チョイス」の契約終了後には、太陽光発電システムを全てもらえます。前述の通り、京セラの太陽光パネルは寿命が長く、耐久性が高いのが特長です。譲渡後には、太陽光発電した電力を使って購入する電力を減らしたり、売電収入を得られたりして、メリットが大きくなるでしょう。
③非常時に太陽光発電した電力を使える
「ちゃんとGood!チョイス」を使用している時に停電した場合には、設置後10年以内でも、太陽光発電した電力を利用できます。災害などで長期停電してしまった場合にも、太陽光発電システムが稼働できれば、電気を使うことができ安心です。
「ちゃんとGood!チョイス」のデメリット
①設置後10年は売電できない
「ちゃんとGood!チョイス」を設置後の10年間、太陽光発電システムは京セラ関電エナジーのものなので、余剰電力を売って収入を得ることはできません。
②太陽光発電の発電量が増えるほど、電気代が割高になる可能性がある
「ちゃんとGood!チョイス」で系統電力(発電所で発電され、電線を通ってくる電力)を使う場合の電気料金は、大手電力会社よりも単価が安く設定されています。しかし、太陽光発電した電力を使う場合、電力使用量が少ない(300kWh以下)分は、従量料金単価が割高になってしまいます。
使用電力量が少ない家庭は、電気料金が上がる可能性があるので注意が必要です。
③京セラ以外のメーカーを選べない
「ちゃんとGood!チョイス」の設置場所の形状によっては、京セラ以外のメーカーの方が向いている場合もあります。例えば、屋根が狭くて複雑な形の場合、さまざまな形のパネルが用意されている京セラがピッタリです。
しかし、広く平らな屋根の場合は、同じ容量の他メーカーのパネルを、安価に設置できることもあります。
京セラ以外のメーカーを選びたい場合は、おすすめできません。
(参照:ちゃんとGood!サービス
0円で、太陽光と暮らそう。)
京セラの太陽光パネルに関するよくある質問
京セラの太陽光パネルについて気になる点をまとめました。
京セラは太陽光パネル工場から撤退する?
2024年2月現在、京セラが太陽光発電事業から撤退するという情報はありません。
滋賀県の滋賀野洲工場で、住宅向け太陽光パネルの国内生産を続けています。
ただし、産業向け太陽光パネルは中国メーカーへの生産委託に切り替えるなど、減産傾向ではあります。
今後は、蓄電池やエネルギーマネジメントシステムといった付加価値の高い分野にも主力するとのことです。
京セラの太陽光パネルの耐用年数は?
太陽光パネルの寿命は25~30年程度です。京セラの太陽光パネルは30年を超えて問題なく稼働している実績があります。長期間使用できる耐久性は、京セラの大きな特徴です。
ただし、パワーコンディショナの寿命は10~15年程度なので、それ以上使用する場合は交換が必要です。また、故障による発電量低下を避けるため、定期的なメンテナンスと点検を行いましょう。
京セラの太陽光発電に関する問い合わせ先は?
「発電しない!」「もしかして故障?」と心配な時、まずは太陽光発電システムを購入した販売会社に連絡をしましょう。アフターサービスやメンテナンスについても、相談にのってもらえます。
また、全国の販売窓口やサポート拠点にも相談が可能です。お近くの販売店は、公式サイトから確認できます。
エコノナビットを利用している場合、「お手軽発電診断ソフト」をダウンロードすれば、太陽光発電システムが正常に稼働しているか自己診断することが可能です。
発電量が大きく低下しているなど、故障が疑われる場合は、購入元に連絡しましょう。ソフトは公式サイトからダウンロードできます。
(参照:お客さまサポート)
京セラの太陽光の原産国はどこ?
2024年11月現在、京セラは国内の「滋賀野洲工場(野洲市)」のみで住宅用太陽光パネルを生産しています。
2023年3月には、京セラが中国の天津地域にある自社太陽光パネル工場を閉鎖したことが発表されています。京セラの太陽光は、海外での生産は撤退しており、国内のみで生産されているのが特徴です。
まとめ
ここまで、京セラの太陽光発電システムについて解説しました。
京セラは、自社工場で太陽電池の生産を行っており、高品質・長寿命が特長です。無償の標準保証では、機器保証・出力保証だけでなく、自然災害保証も受けられます。トリプル保証をつければ、さらに長期間の保証が可能です。
蓄電池とHEMSを一緒に導入すれば、災害に強いエコ住宅となるでしょう。
京セラ関電エナジーの「ちゃんとGood!チョイス」を利用すれば、初期費用0円で自宅に太陽光発電システムを導入できます。ただし、電力使用量や屋根の形状によっては、向いていない家庭もあるので検討が必要です。
この記事が、太陽光発電システムの導入検討に役立つと幸いです。
この記事を書いた人
ikebukuro