太陽光発電のメンテナンス費用・点検内容・頻度を徹底解説!業者の選び方も【2026年版】
- 公開日:2026.08.04
- 更新日:2026.08.04
太陽光発電の導入から将来の撤去に至るまで、運用に欠かせないランニングコストの全貌を徹底解説します。
太陽光発電の設置や投資を成功させるためには、初期費用だけでなく、維持費や将来のメンテナンス費用まで正確に把握しておくことが不可欠です。
住宅の屋根に設置すれば電気代を劇的に削減できますが、そのメリットを最大化するには適切な維持管理への備えが鍵となります。
本記事では、信頼できる業者の選び方や具体的な点検内容まで踏み込み、投資家やオーナー様が安心して運用を開始できる知識をお届けします。
・太陽光発電のメンテナンス費用は、設備の規模や設置場所によって異なり、定期点検に加えて清掃・修理・機器交換などの費用もかかります。
・太陽光発電のメンテナンスは、発電量の低下や設備の故障、事故を防ぐために必要であり、日常的な発電状況の確認と専門業者による定期点検が重要です。
・太陽光発電のメンテナンス業者は、資格の有無だけでなく、点検項目と費用の明確さ、実績、報告書の内容、緊急時の対応範囲を比較して選ぶことが大切です。
目次
太陽光発電のメンテナンス費用・頻度・義務を一覧で確認
太陽光発電のメンテナンス費用・頻度・義務の一覧表は以下の通りです。
| 設備の区分 | メンテナンス費用の目安 | 点検頻度の目安 | メンテナンスの義務 | 主な点検・メンテナンス内容 |
|---|---|---|---|---|
| 住宅用太陽光発電(10kW未満) | 運転維持費は1kWあたり年間約1,061円 5kWの場合は年間約5,000円 定期点検は1回1万〜3万円程度 |
4年に1回以上の定期点検を推奨発電量は日常的に確認 | FIT・FIP認定設備は、適切な保守点検・維持管理が必要 | パネルの破損・汚れ、架台の緩み、配線や接続部、パワーコンディショナー、発電量、絶縁抵抗など |
| 低圧の事業用太陽光発電(10kW以上50kW未満) | 年間10万〜20万円程度1kWあたり年間3,000〜5,000円程度が目安 | 半年〜1年に1回程度遠隔監視は常時実施 | 電気事業法上の技術基準適合維持義務ありFIT・FIP認定設備は保守点検・維持管理も必要 | パネル、架台・基礎、配線、接続箱、パワーコンディショナー、絶縁抵抗、接地抵抗、発電量、雑草・排水設備など |
| 高圧の事業用太陽光発電(50kW以上2,000kW未満) | 年間50万〜200万円程度設備規模や立地によって変動 | 受変電設備は2〜6か月に1回程度パネル・パワーコンディショナーは6か月に1回程度 | 保安規程の作成・届出と電気主任技術者の選任が必要技術基準に適合した状態を維持する義務あり | 低圧設備の点検項目に加え、受変電設備、保護装置、遮断器、変圧器、監視装置、フェンス、標識、排水・法面など |
| 特別高圧・大規模太陽光発電(2,000kW以上) | 年間数百万円以上設備規模や契約内容により大きく変動 | 保安規程で定めた周期に沿って実施常時監視と定期巡視が基本 | 保安規程・電気主任技術者に加え、工事計画の届出や使用前自主検査などが必要 | 高圧設備の点検項目に加え、変電設備、監視制御システム、構造物、地盤・法面、防災設備などを総合的に確認 |
| パネル洗浄 | 住宅用は1回2万〜5万円程度事業用は規模に応じて数万〜数十万円以上 | 汚れが目立つ場合に実施毎年必須ではない | 原則として法的義務はない | 鳥のふん、黄砂、花粉、土ぼこり、落ち葉などを除去 |
| 除草・植栽管理 | 1回5万〜30万円程度敷地面積や作業方法により変動 | 年1〜3回程度 | 周辺環境や設備の安全確保に必要 | 雑草による影、配線への接触、害獣の侵入、火災リスクなどを防止 |
| パワーコンディショナーの交換 | 住宅用は20万〜40万円程度/回事業用は数十万〜数百万円程度/回 | 一般的に10〜15年程度が交換検討の目安 | 故障や技術基準への不適合がある場合は修理・交換が必要 | 部品の劣化、異音、エラー表示、変換効率、冷却ファン、絶縁性能などを確認 |
※費用は一般的な相場であり、設備容量、設置場所、作業範囲、足場の有無、遠隔監視サービスの内容などによって異なります。
※低圧事業用太陽光発電の運転維持費は、本文の野立て1kWあたり年間約5,300円、屋根設置1kWあたり年間約5,400円と比較しやすいよう、円単位で表記しています。
※パワーコンディショナーの交換費用は毎年発生するものではなく、交換時に一度発生する費用です。
太陽光発電にメンテナンスが必要な理由

太陽光発電はよくメンテナンスフリーだと言われていますが、決してそういうわけではありません。
しかし、メンテナンス頻度が低いためさほど手間がかからず、すべてを業者に任せることもできます。不動産や風力発電と比較すると、煩わしさを感じることはありません。
それでもメンテナンスには費用がかかるので、できれば費用も手間も抑えたいという人も多くいます。実際になぜメンテナンスが必要なのか理由をご紹介します。
メンテナンスが法律で義務付けられているから
太陽光発電のメンテナンスの義務化は、2017年の改正FIT法で新しく追加されました。
2017年4月1日以降にFIT認定を受けた太陽光発電設備はすべて、保守点検と維持管理を計画的に行う義務があります。
| システム所有者は,電気事業法第 39条又は第 56 条に基づき,所有する発電設備を,経済産業省令で定める技術基準に適合させる義務があり,技術基準に適合していないことが判明した場合,自主的に補修等を行う必要がある。 |
万が一メンテナンスを怠ってしまうと、FIT認定が取り消されて、売電ができなくなってしまう可能性もあります。
発電効率が落ちるのを防ぐため
メンテナンスを定期的に行わないと発電効率が落ちるだけでなく、パネルの故障や破損に早期に気づくことができません。
太陽光発電は、パネルに光が当たることで電気を作り出す仕組みです。パネルの表面が砂や鳥のフンといった何らかの原因で汚れていると、光が内部まで伝わりづらくなるので、十分に発電できなくなってしまいます。
パネル以外にも、パワコンや配線といった設備は、メンテナンスをしないと劣化が早まる恐れがあります。
その結果発電効率が落ち、発電量が少なくなってしまうのです。
また、定期的に点検することで、大きなトラブルが起こる前に故障や破損に気付くことができます。
故障や破損に気付かず放置すると、最悪の場合火災が起こってしまい、収益どころか被害額を支払わなければいけなくなる可能性もあります。
近隣に損害を与えるリスクを避けるため
もっとも恐ろしいのは、メンテナンス不足によって他者に損害を与えてしまうことです。
太陽光パネルの設置個所のボルトが緩んでしまっていたのにもかかわらず、メンテナンスを行わずにいると、太陽光パネルが落下してしまったり強風で飛ばされてしまうことが、起こる可能性があります。
落下した太陽光パネルが、他者にぶつかってケガをさせてしまったり、他者の車や家などに傷をつけてしまうなどの損害を与えたりするかもしれません。
損害賠償するだけで済めば良いですが、近隣住民との関係が悪化すれば、太陽光発電事業の継続も危ぶまれます。
メンテナンスをしない場合に生じる3つのリスク
太陽光発電設備のメンテナンスを怠ると、単に発電量が下がるだけではありません。設備の修理費が膨らんだり、周囲を巻き込む事故が起きたりする可能性があります。主なリスクは、次の3つです。
| リスクの種類 | 主な内容 |
| 収益面のリスク | 発電量や売電収入が減少し、修理費も増える |
| 設備面のリスク | 故障、火災、パネルの飛散などが起こる |
| 法的リスク | 改善命令や認定取消し、損害賠償につながる |
それぞれのリスクについて、詳しく見ていきましょう。
収益面のリスク
メンテナンスを行わず、汚れや雑草、機器の不具合を放置すると、発電量が減少する可能性があります。売電を行っている設備では、発電量の低下がそのまま売電収入の減少につながります。
特に注意したいのが、一部のパネルや配線に異常が起きても、設備全体が完全に停止するとは限らない点です。
発電自体は続いているため、異常に気づかないまま、本来より少ない発電量で数か月以上運転してしまうことがあります。
小さな不具合を早めに発見できれば、部品の調整や一部交換だけで済む可能性があります。
一方、異常を長期間放置すると、パワーコンディショナーや複数のパネルにまで影響が広がり、修理費が高額になるかもしれません。
発電量の低下と修理費の増加が重なると、当初想定していた投資回収計画が崩れるおそれがあります。日常的に発電量を確認し、明らかな変化があった場合は早めに点検を依頼しましょう。
設備面のリスク
点検を行わない設備では、パネルのひび割れや架台の腐食、ボルトの緩み、配線の損傷などを見逃しやすくなります。
こうした異常は自然に直るものではなく、雨風や時間の経過によって悪化するケースが一般的です。
配線の異常から発熱や放電が起きれば、機器の故障だけでなく火災につながるおそれもあります。
また、架台や基礎の劣化が進んでいると、台風や大雪の際にパネルが破損したり、設備の一部が倒壊したりする可能性があります。
太陽光発電設備は日中に光が当たっている限り、パネル側で発電が続きます。そのため、事故や火災が起きた際も、一般的な電気製品と同じように電源を切るだけでは危険が完全になくならない場合があります。
大きな故障や事故を防ぐには、発電量の監視だけでなく、パネル、架台、配線、パワーコンディショナー、敷地の状態まで定期的に確認することが重要です。
法的リスク
太陽光発電設備を技術基準に適合しない状態のまま放置すると、電気事業法に基づく対応を求められる可能性があります。
国による立入検査で設備の状態に問題があると判断された場合は、修理や運転停止などの措置が必要になることもあります。
FIT・FIP認定事業者が適切な保守点検や維持管理を行わなかった場合は、再エネ特措法に基づく指導や改善命令の対象となり、命令に従わなければ認定を取り消される可能性があります。認定取消しとなれば、FIT・FIP制度による売電を続けられなくなるおそれがあります。
また、パネルの飛散や火災、土砂の流出などによって第三者に損害を与えた場合は、設備の所有者が損害賠償責任を問われることも考えられます。
事故後に点検記録が残っていないと、設備を適切に管理していたことを説明しにくくなります。点検や修理を実施した際は、報告書、写真、交換部品、作業日などの記録を保管しておきましょう。
太陽光発電のメンテナンスにかかる費用

太陽光発電のメンテナンス費用について、住宅用太陽光発電と産業用太陽光発電に分けて解説します。
住宅用太陽光発電にかかるメンテナンス費用
資源エネルギー庁の調査によると、住宅用太陽光発電の年間運転維持費は平均1,061円/kWとなっています。
つまり、5kWの太陽光発電設備を持っている場合、年間約5,000円程度の出費と考えられます。
ただし、この費用が毎年かかる訳ではありません。住宅用太陽光発電のメンテナンスは4年に1回程度の定期点検を行う必要があり、1回あたりの定期点検費用は4~5万円程度です。
また、15~20年程度でパワコンを交換する必要が出てきますが、この費用が1回20~40万円程度かかります。
産業用太陽光発電にかかるメンテナンス費用
産業用太陽光発電の運転維持費は、設置場所や発電所の容量によって異なります。
地上設置(野立て)の年間運転維持費は、1kWあたり平均5,300円です。例えば、100kWの太陽光発電設備では、年間約53万円が目安になります。
屋根設置の場合は、1kWあたり年間平均5,400円です。100kWの設備であれば、年間約54万円が目安となります。屋根設置では、点検や修理の際に足場や高所作業車が必要となり、追加費用が発生する場合があります。
なお、実際の運転維持費は、設備容量、設置環境、点検内容、除草の有無、遠隔監視サービスの契約内容などによって変動します。
清掃・修理・機器交換にかかる費用
太陽光発電のメンテナンス費用は、点検料金だけではありません。パネルの清掃や破損した部品の修理、寿命を迎えた機器の交換が必要になると、別途費用が発生します。
主な費用の目安は、次のとおりです。
| 作業内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 住宅用パネルの清掃 | 1回2万〜6万円程度 |
| 産業用パネルの清掃 | 1kWあたり500〜1,500円程度 |
| パネル1枚の交換 | 7万〜15万円程度 |
| 配線・コネクタの修理 | 1万〜6万円程度 |
| 架台・固定金具の修理 | 数万円〜15万円程度 |
| 住宅用パワーコンディショナの交換 | 20万〜40万円程度 |
実際の金額は、設備容量や設置場所、故障範囲、足場の有無などによって変わります。見積もりを取る際は、部品代だけでなく、出張費、工事費、撤去費、処分費が含まれているか確認しましょう。
太陽光パネルの清掃費用
住宅用太陽光パネルの清掃費用は、1回2万〜6万円程度が目安です。基本料金にパネルの枚数や作業人数、出張費などを加えて計算する業者が多く、屋根の高さや傾斜によって料金が上がる場合があります。
産業用設備では、1kWあたり500〜1,500円程度の単価や、パネル1枚ごとの単価で計算されることが一般的です。例えば、50kWの設備であれば、清掃費用は数万〜10万円程度になる可能性があります。
ただし、パネルは雨によってある程度汚れが流れるため、毎年必ず清掃する必要があるとは限りません。
鳥のふんや黄砂、落ち葉などがたまっている場合や、発電量が明らかに落ちている場合に依頼するとよいでしょう。
パネル・配線・架台の修理費用
太陽光パネル1枚を交換する場合は、部品代や工事費、処分費を含めて7万〜15万円程度が目安です。同じ型式のパネルが生産終了していると、代替品の選定や配線構成の調整が必要になり、費用が増えることもあります。
配線やコネクタ、保護管などの修理は1万〜6万円程度、架台や固定金具の補修は数万円〜15万円程度がひとつの目安です。
ただし、複数箇所が破損している場合や、パネルを一度取り外す場合はさらに高くなるでしょう。
台風、落雷、ひょう、飛来物などが原因の故障は、火災保険の補償対象になる可能性があります。修理前に被害状況を写真で残し、施工業者と保険会社へ確認しましょう。
パワーコンディショナの交換費用
住宅用パワーコンディショナの交換費用は、本体代と工事費を合わせて20万〜40万円程度が目安です。出力の大きい機種や、複数台を設置している設備では、50万円以上かかることもあります。
パワーコンディショナは、太陽光パネルで作った直流電力を家庭や事業所で使える交流電力へ変換する機器です。
一般的には設置から10〜15年ほどで交換を検討するケースが多く、太陽光パネルより先に寿命を迎える傾向があります。
交換時は本体価格だけでなく、既存機器の撤去費、処分費、配線工事費、出張費も確認してください。メーカー保証の期間内であっても、工事費や出張費は自己負担になる場合があります。
スポット対応と年間保守契約、どちらが得か?
メンテナンスの依頼方法には、問題が発生した際に業者へ依頼する「スポット対応」と、定期点検や管理を継続的に任せる「年間保守契約」の2種類があります。
どちらが適しているかは、設備規模やFIT残存期間、運用方針によって異なります。
スポット対応
スポット対応は、必要なタイミングだけ費用が発生するため、維持コストを抑えやすい点がメリットです。
一方で、日常的な監視や点検を行っていない場合、不具合の発見が遅れる可能性があります。
異常に気づいた時には発電停止や設備故障が進行しており、結果的に修繕費用が高額になるケースもあります。
年間保守契約
年間保守契約では毎年一定の費用がかかるものの、定期点検によって不具合を早期発見しやすい点がメリットです。
不具合の早期発見で、トータル修繕費が安くなる可能性もあります。
特に産業用太陽光発電のように、発電停止の影響が大きい設備では安定運用を維持しやすいでしょう。
▼費用の目安比較
| スポット対応 | 年間保守契約 | |
|---|---|---|
| 点検費用 | 定期点検の場合 ・住宅用:2~5万円 ・産業用:5~15万円 | ・住宅用:5~10万円 ・産業用:20~40万円 |
| 緊急対応 | 割増料金が発生する場合あり | 契約内容によっては含まれる |
| 不具合の早期発見 | 発見が遅れる可能性あり | 定期点検で早期発見しやすい |
| 向いているケース | 住宅用(小規模施設) | 大規模設備、投資用設備 |
点検時の足場費用など追加でかかる費用
屋根に設置された太陽光発電設備では、安全に点検や修理を行うため、足場が必要になる場合があります。
一般的な2階建て住宅では、足場代だけで15万〜25万円程度かかることがあり、急勾配の屋根や3階建て住宅ではさらに高くなるでしょう。足場以外にも、次の費用が追加される可能性があります。
・高所作業車やクレーンの使用料
・遠方の現場へ向かうための出張費
・故障箇所を特定するための調査費
・交換したパネルや機器の運搬・処分費
・パネルの取り外しと再設置にかかる費用
・メーカーや電力会社への申請代行費
・離島や山間部での交通費、宿泊費
点検費用が安くても、追加料金を含めると総額が大きく変わる場合があります。見積書では、足場や処分費などを含む最終的な支払金額を確認しましょう。
太陽光発電のメンテナンス頻度と実施するタイミング

専門業者による定期点検は3〜4年に1回が目安
住宅用太陽光発電では、設置後1年目に初回点検を行い、その後は4年に1回程度を目安に専門業者へ点検を依頼することが推奨されています。
点検では、パネルの破損や汚れ、架台の緩み、配線の劣化、パワーコンディショナの動作などを確認します。
ただし、設備の規模や設置環境、メーカーの保証条件によって、適切な頻度は異なります。沿岸部や積雪地域など、設備が傷みやすい場所では点検周期を短くしたほうがよいでしょう。
なお、50kW以上の自家用電気工作物は、保安規程に沿って点検を行います。すべての設備に一律で3〜4年という基準が当てはまるわけではないため、施工業者や電気主任技術者に確認しましょう。
日常点検は発電状況を定期的に確認する
日常点検では、所有者が発電モニターや専用アプリを確認し、設備が正常に動いているかを確かめます。
毎日細かく記録する必要はありませんが、少なくとも月に1回は発電量を確認し、前年の同じ月と比較すると異常を見つけやすくなります。
天候によって発電量は変わるため、1日だけ数値が低くても故障とは限りません。ただし、晴天が続いているのに発電量が大きく落ちた場合や、周囲の同じ時期と比べて低い状態が続く場合は注意が必要です。
地上から安全に確認できる範囲で、パワーコンディショナの異音や異臭、エラー表示、パネル周辺の落ち葉や雑草も確認しましょう。屋根や設備の内部には自分で入らず、異常があれば専門業者へ相談してください。
台風・地震・大雪の後は臨時点検を行う
台風や地震、大雪などの後は、通常の定期点検を待たずに設備の状態を確認しましょう。
強風によってパネルの固定金具や架台のボルトが緩んだり、大雪の重みでパネルや架台が変形したりする可能性があります。大雨の後は、設備の浸水や排水口の詰まり、周辺の土砂流出にも注意が必要です。
ただし、破損した太陽光パネルは、電源を切った後でも光が当たれば発電する場合があります。感電や部材の落下、飛散などの危険があるため、屋根に上ったり、外れたケーブルやパネルに触れたりしてはいけません。
異常が疑われるときは設備へ近づかず、施工業者や電気工事士、電気主任技術者などに臨時点検を依頼しましょう。
発電量低下やエラーが出たら早めに点検を依頼する
発電量の急な低下やパワーコンディショナのエラー表示は、設備に異常が起きているサインかもしれません。
まずは取扱説明書を確認し、エラーコード、発生日時、当日の天候、発電量などを記録しましょう。再起動が案内されている場合も、説明書に記載された手順を守ることが大切です。
晴れているのに発電量が回復しない場合や、同じエラーが繰り返し表示される場合は、早めに専門業者へ点検を依頼してください。配線の接続不良や絶縁性能の低下など、外から見ただけでは分からない故障もあります。
異常を放置すると、売電収入の減少だけでなく、故障範囲の拡大や発熱、火災につながるおそれもあります。保証期間中であれば無償修理の対象になる可能性があるため、保証書も確認しましょう。
太陽光発電のメンテナンス・点検内容

太陽光発電のメンテナンスや点検内容について詳しく解説します。
自分でできる日常点検
太陽光発電の日常点検では、発電モニターや専用アプリを確認し、設備が正常に動いているかを確かめます。地上などの安全な場所から、パワーコンディショナの表示や音、設備の外観を確認することも大切です。
主に確認したい項目は、次のとおりです。
・発電量が以前より大きく落ちていないか
・パワーコンディショナにエラーが出ていないか
・機器から異音や異臭が発生していないか
・地上から見える範囲に破損や変形がないか
・パネルに影を作る雑草や樹木がないか
日常点検の目的は、所有者が故障を直すことではなく、異常の兆候を早めに見つけることです。気になる変化があれば記録を残し、施工業者やメーカーへ相談しましょう。
発電モニターで発電量を確認する
発電モニターや専用アプリでは、現在の発電量や日ごと・月ごとの発電実績を確認できます。月に1回程度を目安に、前年の同じ月の発電量と比較すると、設備の異常に気づきやすくなるでしょう。
ただし、発電量は天候や気温、日照時間によって変わります。曇りや雨の日に発電量が少なくても、すぐに故障と判断する必要はありません。同じような天候が続いているのに発電量が急に落ちた場合や、前年同月より大幅に少ない状態が続く場合は注意してください。
発電量を定期的に記録しておけば、業者へ相談するときにも状況を説明しやすくなります。異常が疑われる場合は、自己判断で設備を分解せず、専門業者へ点検を依頼しましょう。
パワーコンディショナのエラー表示を確認する
パワーコンディショナにエラーコードや警告ランプが表示されていないか、定期的に確認しましょう。パワーコンディショナは、パネルで作った直流電力を家庭や事業所で使える交流電力へ変換する重要な機器です。
エラーが出た場合は、コードや表示内容、発生した日時を写真やメモに残してください。そのうえで取扱説明書を確認し、メーカーが案内している方法に従います。停電や一時的な電圧変化によって表示されることもありますが、同じエラーが繰り返される場合は故障の可能性があります。
カバーを開けたり、内部の配線に触れたりするのは危険です。表示が消えない場合や発電が再開しないときは、施工業者やメーカーの相談窓口へ連絡しましょう。
異音・異臭・目に見える破損がないか確認する
パワーコンディショナから普段とは違う音がしていないか、焦げたような臭いがないかを確認します。地上から見える範囲では、パネルの割れやずれ、架台の変形、外れた配線などがないかも見ておきましょう。
異常の例として、次のような状態が挙げられます。
・大きなうなり音や繰り返す異音が聞こえる
・焦げ臭さや溶けた樹脂のような臭いがする
・パネルが割れている、または位置がずれている
・ケーブルや部品が垂れ下がっている
・パワーコンディショナに変色や水漏れがある
焦げ臭さや煙を確認した場合は設備に近づかず、必要に応じて消防や施工業者へ連絡してください。屋根に上って確認する行為は避け、安全な場所から異常の有無を判断しましょう。
住宅用太陽光発電の点検内容
住宅用太陽光発電の4年に1回の点検内容を見てみましょう。
- パネルの目視チェック
- パワコンの作動確認
- 表示モニターの状態確認
住宅用の場合、定期点検では主に「安全に発電できているか」を確認します。パネルの汚れや破損、周囲からの落ち葉・影の影響などを目視でチェックし、発電量が落ちていないかを確認するのが基本です。
パワコンは発電量に大きく関わるため、異音やエラー表示がないか、正常に起動するかを必ず点検します。また、表示モニターの数値が想定通りかどうかも重要で、発電データの異常が早期発見につながります。
大がかりな整備までは必要ないものの、長く使うためにはこの「簡易チェック」が有効です。
産業用太陽光発電の点検内容
産業用太陽光発電の年に1~2回の点検内容・時期は以下の通りです。
- パネルの目視チェック
- パワコンの作動確認
- 表示モニターの状態確認
- サーモグラフィによるホットスポット診断
- パネルの絶縁抵抗測定
- 接続箱の端子チェック
産業用の場合は規模が大きいため、住宅用よりも詳しい点検が必要になります。特に重要なのがサーモグラフィ撮影で、パネルの一部が異常発熱していないかを確認することで、早期の故障予防につながります。
また、強風や経年で緩みが出やすい架台や固定金具、接続箱の端子も重点的にチェックします。これらが緩むと発電効率の低下や火災リスクにつながるため、専門業者の点検が欠かせません。
発電量が収益に直結するため、年1~2回の定期点検を行い、設備全体の健全性を維持することが大切です。
自分で清掃や修理をするのは危険
太陽光パネルの清掃や修理を自分で行うのは避けましょう。
屋根の上は傾斜があり、パネルや屋根がぬれていると滑りやすいため、転落する危険があります。誤った方法で清掃すると、パネルの表面を傷つけたり、屋根を破損させて雨漏りを招いたりするかもしれません。
また、太陽光パネルはブレーカーを切っても、光が当たっている間は発電することがあります。破損したパネルや外れた配線に触れると、感電するおそれがあるため注意が必要です。特に浸水した設備は、外から異常が見えなくても内部に水分が残っている場合があります。
清掃や修理が必要なときは、太陽光発電設備の知識を持つ専門業者へ依頼してください。所有者は安全な場所から状態を確認し、異常箇所の写真や発生日時を伝えるところまでにとどめましょう。
太陽光発電に生じやすい不具合と確認すべき症状
太陽光発電で生じることのあるトラブルを5つ紹介します。
経年劣化

出典:KYOCERA
太陽光パネルは、長期間の使用によって発電性能が徐々に低下します。太陽光発電協会によると、太陽光パネルの経年劣化率は年間0.5%前後、耐用年数は一般的に20〜30年程度が目安です。
年間0.5%ずつ出力が低下すると仮定した場合、20年後の出力は初期出力の約90%、30年後は約85%になります。ただし、実際の劣化率は、製品の品質、設置環境、気候、施工状態、メンテナンス状況などによって異なります。
太陽光パネルは、耐用年数を迎えた時点で突然発電できなくなるわけではありません。経年劣化によって出力が徐々に低下するほか、セルのひび割れ、層間剥離、ホットスポットなどの不具合が生じやすくなります。
発電量を定期的に確認し、急激な低下が見られた場合は専門業者へ点検を依頼しましょう。
また、太陽光パネルの耐用年数とメーカー保証期間は同じではありません。保証期間や保証される出力はメーカーや製品によって異なるため、保証書や製品仕様を確認することが大切です。
関連記事:太陽光パネルの寿命は実際何年?耐用年数や経年劣化率、廃棄方法を解説!
太陽光パネルの故障

出典:日経BP
太陽光パネルの故障は、主に影の影響と製品の不良が重なることで発生します。
看板や樹木などによる部分的な影ができると、そのセルの発電量が低下し、抵抗となって熱を持つホットスポット現象が起こります。ここに製造時の初期不良が加わると、セル単位での過熱が加速してパネル表面や裏面の焼損、剥離といった深刻なダメージに繋がるのです。
こうしたトラブルは発電効率を下げるだけでなく、火災のリスクも伴います。目視や専用機器でのこまめなチェックを行い、異常を早期発見することが安定した売電と設備の安全を守るために極めて重要です。
断線

出典:日経BP
太陽光発電における断線は、発電停止や火災を招く深刻なトラブルです。
原因は多岐にわたりますが、特に多いのが施工不良です。パネル同士を繋ぐケーブルの長さが足りず、メーカー指定外の不適切な圧着接続を行ったり、コネクタを無理に押し込んで損傷させたりすることで、接触不良から断線に至ります。
また、ネズミなどの小動物による噛み切りや強風による電線の脱落、雪の重みでの損傷といった外部要因も無視できません。
さらに断線箇所が焦げ付くと火災の恐れがあり、非常に危険です。パネル内部だけでなく全体の送電経路を定期的に点検して異常な発電量の低下を見逃さないことが安全と利益を守る鍵となります。
パワコンの故障

出典:日経BP
パワコンが故障すると、パワコン自体に電源が入らず動作していないことが多いでしょう。再起動しても電源が入らない場合は、故障している可能性が考えられます。
ほかにも、エラーメッセージが表示されていたり、パワコンから異音がある場合も、パワコンが故障していると考えられます。定期的に点検しておくようにしましょう。
関連記事:太陽光のパワコンが故障する原因は?寿命や対処法、交換費用について解説
自然災害による被害

地震・雷・土砂災害・強風などの影響を受けてしまうことで、太陽光発電の稼働に影響が出てしまう場合があります。
例えば、雷が落ちると、地面から電柱・電線・蓄電池まで流れてしまいショートしてしまう場合もあるでしょう。自然災害が起こったあとは、必ず点検するようにしてください。
関連記事:太陽光発電パネルは台風の影響を受ける?保険・補償内容や被害事例と対処法
雑草・落ち葉・鳥のふんによる発電量低下

出典:とくとくサービス
雑草や落ち葉、鳥のふんが太陽光パネルを覆うと、日光が遮られて発電量が低下する可能性があります。特に野立ての太陽光発電では、伸びた雑草がパネルに影を作りやすいため、定期的な除草が欠かせません。
落ち葉や鳥のふんは雨で流れる場合もありますが、パネルの一部に長期間残ると、影になった部分が発熱するホットスポットの原因になることもあります。
また、枯れ草や落ち葉が配線やパワーコンディショナの周辺にたまると、火災リスクも高まるでしょう。
発電量が以前より落ちている場合は、地上から安全に確認できる範囲でパネル周辺を見てください。高所での清掃や除草は転落や感電のおそれがあるため、無理に自分で対応せず、専門業者へ依頼しましょう。
太陽光発電のメンテナンスはどこに頼む?

太陽光発電のメンテナンスをどこに頼むべきかについて詳しく解説します。
太陽光発電を設置した施工業者
メンテナンスの依頼先として、まず検討したいのが太陽光発電を設置した施工業者です。設備の設置状況や配線、使用している機器を把握しているため、不具合の原因を調べやすいというメリットがあります。
施工保証の期間内であれば、取り付け不良や工事に原因がある故障を無償で修理してもらえる可能性もあるでしょう。ただし、施工業者によっては定期点検を行っていなかったり、廃業して連絡できなくなったりする場合があります。
まずは設置時の契約書や保証書を確認し、点検内容と費用、保証の対象範囲を問い合わせてください。施工業者が対応できない場合は、メーカーや専門のメンテナンス業者を紹介してもらいましょう。
太陽光パネルやパワコンのメーカー
太陽光パネルやパワーコンディショナに故障の疑いがある場合は、機器のメーカーへ相談する方法があります。エラーコードや製品の型番を伝えることで、故障の可能性や必要な対応を案内してもらえるでしょう。
製造上の不具合や出力低下がメーカー保証の条件に該当すれば、部品の修理や交換を受けられる可能性があります。
ただし、メーカーが点検や工事を直接行うとは限りません。実際の作業は、販売店や施工業者、メーカー指定のサービス会社が担当する場合もあります。
問い合わせる前に、保証書、製品型番、設置日、エラー表示の写真を用意しておくとスムーズです。自然災害や施工不良は保証の対象外になることもあるため、適用条件も確認しましょう。
太陽光発電専門のメンテナンス・O&M業者
施工業者と連絡が取れない場合や、産業用太陽光発電を継続的に管理したい場合は、太陽光発電専門のメンテナンス・O&M業者が候補になります。O&Mとは、設備の運用管理と保守点検をまとめて行うサービスです。
定期点検だけでなく、遠隔監視、パネル清掃、除草、緊急時の対応、修理手配などを任せられる業者もあります。複数メーカーの機器に対応できる会社なら、設置した施工業者にかかわらず相談しやすいでしょう。
一方で、サービス内容や費用は業者によって異なります。点検報告書を発行してもらえるか、故障時の対応範囲はどこまでか、追加料金が発生する条件は何かを確認し、複数社の見積もりを比較してください。
電気工事業者
配線の断線や接続不良、ブレーカー、パワーコンディショナ周辺の電気トラブルは、電気工事業者へ依頼できる場合があります。電気設備に関する知識と技術を持っているため、測定機器を使った調査や配線の修理に対応してもらえます。
ただし、すべての電気工事業者が太陽光発電設備の点検に詳しいわけではありません。太陽光パネルの発電性能や架台、遠隔監視システムなどは、対応範囲に含まれないこともあるでしょう。
依頼する際は、太陽光発電設備の施工・点検実績があるかを事前に確認してください。設備全体の点検を希望する場合は、電気部分だけでなく、パネルや架台まで確認できる専門業者を選ぶと安心です。
依頼先が分からない場合は保証書や契約書を確認する
太陽光発電を設置してから時間が経ち、どこに点検を頼めばよいか分からない場合は、保証書や工事請負契約書を確認しましょう。書類には、施工業者、販売店、メーカー、保証期間、故障時の連絡先などが記載されていることがあります。
確認したい主な書類は、次のとおりです。
・太陽光パネルとパワーコンディショナの保証書
・工事請負契約書や売買契約書
・設置時の点検報告書
・年間保守契約書
・火災保険や動産保険の保険証券
連絡先が変わっている場合は、メーカーの公式窓口に製品型番や設置場所を伝えると、対応可能な業者を案内してもらえる可能性があります。保証の適用に必要な書類もあるため、点検や修理が終わった後も捨てずに保管しましょう。
太陽光発電のメンテナンス業者の選び方・どこに頼むか

太陽光発電のメンテナンスは、業者選びによって品質にも費用にも大きな差が生まれます。
悪質な業者に当たってしまうと、不具合を発見してもらえないだけでなく、不要な工事を押し付けられるなどの危険性があります。
ここでは、信頼できる業者を見極めるポイントを解説していきます。
信頼できる業者を見分ける3つのポイント
信頼できる業者を探すうえで、以下の3つのポイントを確認してみてください。
必要な資格・認定を持っているか
配線工事や電気設備の交換を伴う作業には、電気工事士などの資格が必要です※。
ほかにも、O&M(運営・保守)に関する知識・経験を持つ技術者が在籍しているかも確認ポイントです。
業者サイトや問い合わせ時に、有資格者が在籍しているかなどを確認してみてください。
※目視点検や清掃であれば資格は不要です。
点検項目と費用が明確に提示されているか
点検後に、きちんと報告書を発行してくれる会社を選びましょう。
詳細な報告書の発行がない、報告書の内容が簡素だという場合は、実際にどのような点検を行ったのかわかりにくくなります。
具体的にどこを確認したのか(ガラス面に汚れがないなど)が記載された報告書を発行してくれる会社だと点検内容を把握しやすく安心です。
点検実績や報告書の内容を開示しているか
過去の点検実績や対応事例を公開しているかどうかも、信頼性を判断するポイントになります。
業者によっては、自社サイトに点検前後の写真や、赤外線カメラによる画像などを掲載していることがあります。
こうした現場写真や対応事例を確認することで、実際にどのような点検を行っているのかをイメージしやすくなります。
口コミや評判も合わせて確認しながら、総合的に判断すると安心です。
太陽光発電のメンテナンスに関係する資格
太陽光発電の点検や修理に関係する資格には、電気工事士や電気主任技術者のほか、業界団体が認定する民間資格があります。
依頼内容によって必要な資格は異なり、目視点検だけであれば資格を必要としない作業もありますが、配線の接続や交換などの電気工事は誰でも行えるわけではありません。
業者を選ぶ際は、実際に作業する担当者が依頼内容に合った資格を持っているか確認しましょう。ただし、資格は知識や技術を判断する材料のひとつにすぎません。太
陽光発電設備の点検実績や使用する測定機器、報告書の内容なども含めて比較することが大切です。
電気工事士
電気工事士は、配線の接続や交換など、法律で定められた電気工事を行うための国家資格です。
太陽光発電設備でも、パワーコンディショナや接続箱、ケーブルなどの修理・交換に電気工事が伴う場合は、資格を持つ作業者による対応が必要になります。
電気工事士には第一種と第二種があり、扱える設備の範囲が異なります。そのため、資格を持っているという説明だけでなく、依頼する設備の区分や工事内容に対応できるか確認してください。
また、工事を継続して請け負う事業者には、電気工事業の登録や届出が必要な場合もあります。見積もりを依頼する際は、資格者名や登録状況も確認しましょう。
太陽光発電メンテナンス技士などの民間資格
太陽光発電の保守点検に関する民間資格には、太陽光発電メンテナンス技士やPVマスター保守点検技術者などがあります。
これらは国家資格ではありませんが、太陽光パネル、架台、配線、パワーコンディショナなどを点検するための知識を持っているか判断する材料になります。
例えば、太陽光発電メンテナンス技士は一般社団法人太陽光発電安全保安協会が設けた資格です。
また、PVマスター保守点検技術者は、太陽光発電協会が保守点検に必要な一定水準の知識を認定する制度として運営しています。資格名だけで判断せず、取得者が実際の点検を担当するかも確かめましょう。
資格の有無だけで業者を判断しない
資格を持つ担当者が在籍していても、必ず質の高い点検を受けられるとは限りません。会社に資格者がいても、実際の点検は別の作業員が担当する場合があります。
また、資格の種類によって対象となる知識や作業範囲も異なるため、保有資格の数だけで業者を選ぶのは避けましょう。
資格とあわせて、太陽光発電設備の点検件数、住宅用・産業用のどちらを得意としているか、測定機器を使った電気点検に対応できるかを確認してください。
点検後に写真や測定値を記載した報告書を受け取れるか、故障時の修理まで任せられるかも重要です。複数の情報を比べて、総合的に判断しましょう。
悪質業者の手口と断り方
ここでは、悪質業者の手口と断り方を紹介します。
突然訪問して無料点検を持ちかける
事前の連絡なく自宅を訪れ、太陽光パネルを無料で点検すると持ちかける業者には注意が必要です。無料点検をきっかけに屋根へ上がり、実際には問題がない設備について修理や交換が必要だと説明されるケースも考えられます。
行政機関から依頼されたと名乗る業者もいますが、消費者庁は、同庁が事業者へ太陽光パネルの点検を依頼することはないと注意を呼びかけています。
訪問を受けても、その場で屋根へ上がらせたり個人情報を渡したりせず、会社名と連絡先を確認してください。点検が必要か不安な場合は、設置した施工業者やメーカーへ自分から相談しましょう。
故障や火災の危険を過度にあおる
パネルが今にも落下する、放置すると必ず火災になるなどと不安をあおり、修理を勧める業者にも注意しましょう。太陽光発電設備に故障や火災のリスクがあることは事実ですが、写真や測定結果を示さず、危険性だけを強調する説明は信用できません。
本当に異常がある場合は、破損箇所の写真、発電量の記録、絶縁抵抗などの測定結果をもとに、修理が必要な理由を説明できるはずです。すぐに契約せず、点検報告書と見積書を受け取りましょう。
その後、施工業者や別のメンテナンス業者にも確認し、説明や修理内容が適切か比べることが大切です。
その場で高額な契約を迫る
今日中に契約すれば安くなる、今すぐ交換しなければ危険などと言い、その場で高額な契約を迫る業者は避けましょう。十分に検討する時間を与えず、ローン契約や前払いを急がせる場合も注意が必要です。
見積書を受け取ったら、点検費、部品代、工事費、足場代、出張費、処分費などの内訳を確認してください。家族や設置した施工業者へ相談し、できれば複数社から相見積もりを取りましょう。
訪問販売で契約した場合は、特定商取引法に基づくクーリング・オフが利用できる可能性もあります。不安を感じたときは、消費者ホットライン188へ相談してください。
見積もりで確認すべき項目
メンテナンス業者から見積もりを取る際は、合計金額だけでなく、どの作業が含まれているか確認しましょう。
基本料金が安く見えても、現地調査や高所作業、報告書の作成などが追加料金となり、最終的な支払額が大きくなる場合があります。
主な確認項目は、次のとおりです。
・目視点検と電気測定の具体的な項目
・出張費、足場代、高所作業車の費用
・清掃、除草、修理が含まれるか
・部品代、撤去費、処分費
・点検報告書や写真の有無
・追加作業が必要になった場合の料金
・保証期間と再点検の条件
不明な項目は契約前に質問し、口頭の説明だけでなく書面に残してもらいましょう。
メンテナンス業者に依頼するタイミング
事前にメンテナンスが必要なタイミングを把握しておくことで、太陽光発電設備を長期間安定して運用しやすくなります。
▼定期的に依頼すべきケース
- 法令やメーカー推奨に基づく定期点検タイミング
- 設置後10年前後:パワコンの交換推奨時期と重なるため、設備全体の総点検を兼ねて依頼すると効率的です
▼単発での依頼が必要なケース
- 発電量が前年同月比で大幅に低下しており、原因がわからないとき
- パワーコンディショナーにエラー表示や異音があるとき
- 台風・大雪・落雷などの自然災害の影響を受けたとき
不具合かどうか判断が難しい場合は、まずは専門家への相談をおすすめします。
SOLSELでは太陽光パネルの購入から運用後のサポート、売却まで対応しております。
お気軽にお問い合わせください。
太陽光発電のメンテナンス状態は売却価格にも影響する

太陽光パネルのメンテナンスに関するよくある質問

太陽光パネルのメンテナンスについてよくある質問をまとめました。
太陽光パネルのメンテナンスは素人がやっても大丈夫?業者に依頼したほうがいい?
自分が行なっても違反にはなりませんが、太陽光パネルの点検やメンテナンスは専門の業者に依頼することをおすすめします。
太陽光パネルの表面は基本的にガラスで覆われています。
パネルはちょっとした衝撃で割れる可能性も大いにあり、メンテナンス方法について精通していない素人が手を出してしまうと、発電効率をあげるどころかかえって修理代がかかってしまった…ということになりかねません。
それでもメンテナンスに関わりたいというのであれば、毎日発電量をモニタリングするようにしましょう。
発電量を毎日確認していると異変に気付きやすく、故障などのトラブルを早期発見することができますよ。
資格がない業者に頼んでも大丈夫?
太陽光発電のメンテナンスには、作業内容によって必要な資格が異なります。
目視点検や清掃であれば資格は不要ですが、電気系統の点検・修理には「電気工事士」の資格が法律上必要です。
無資格者が電気工事を行うことは電気工事士法違反にあたり、施工の安全性も保証されません。
また、業界団体が認定する「太陽光発電メンテナンス技士」といった民間資格を持つ技術者が在籍しているかどうかも、判断基準となるでしょう。
太陽光パネルが万が一故障していたら修理費は全額負担?
太陽光パネルのメーカー保証の適用期間であれば無償で保証が受けられます。
メーカー保証には、システム保証と出力保証の2種類あります。
システム保証は、製造上の問題で破損や故障をした場合や、説明書通りに使用していたのに故障してしまった場合に保証を受けることができます。
一方出力保証は、パネルの出力がパネルメーカーが定めている最大出力を下回った際の保証です。
保証期間はメーカーによって異なりますが、一般的にはシステム保証は10〜15年、出力保証は10〜25年となっています。
ただしメーカー保証では保証を受けられないケースもあります。
例えば、地震や台風などの自然災害で太陽光パネルが破損してしまった場合はメーカー保証の対象外です。
そのため自己負担となってしまいます。
自然災害で設備が故障してしまった際には、別途で保険に加入して、保険で修理費を補償してもらう必要があります。
保険については、以下の記事で詳しく解説しているので併せてチェックしてみてくださいね。
太陽光発電のメンテナンスが必要なのは太陽光パネルだけ?他の設備は?
メンテナンスは太陽光パネルだけではなく、パワコンやケーブル、接続器なども行う必要があります。
パワコンから異常な音がしていないか、ケーブルが切断されていないかは、素人でも目視などで確認することができます。
ただし、実際に触ると危険なので異常を発見したら、専門業者に点検を依頼するようにしましょう。
ソルセルでも修繕工事についての相談が可能です。ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
まとめ
最後に維持費についてまとめていきます。
| 項目 | 住宅用太陽光 | 事業用太陽光(パネル容量70kW、システム容量50kWの発電所・1区画あたり) |
|---|---|---|
| 定期点検 | 7,000〜8,000円/年 | 電気的点検(精密点検):80,000円/回目視点検:40,000円/回 |
| 運転維持費 | 1kWあたり年間約3,000円5kWの場合は年間約15,000円 | 10万〜20万円/年 |
| パワコン交換 | 20万〜40万円程度/回※交換時に発生する費用 | 設備規模や台数により数十万〜数百万円程度/回※交換時に発生する費用 |
| 保険 | 35,000〜45,000円/年1kWにつき600〜700円/年 | 賠償責任保険:約7,000円/年売電補償:約10,000円/年火災保険:50,000〜80,000円/年※動産総合保険に加入していない場合 |
| 撤去費 | 設備全体で数十万円程度※撤去時に一度発生 | 1kWあたり約2万円※撤去時に一度発生 |
税金は設備の規模や評価価格によって変動するため、一概に金額を示すのは難しいでしょう。
住宅用太陽光発電の運転維持費は、1kWあたり年間約3,000円が目安です。5kWの設備であれば、年間約1万5,000円を想定しておくとよいでしょう。
ただし、運転維持費は点検や修繕などの費用を運用期間全体で平均した想定値です。実際に毎年同額が発生するわけではなく、故障や機器交換が必要になった年は支出が増える場合があります。
十分に料金シミュレーションを行い、無理のない運用計画を立てましょう。

