法人企業が太陽光発電を導入するメリット・デメリットとは?補助金や法人税節税について解説

  • 公開日:2026.07.14
  • 更新日:2026.07.14
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法人企業が太陽光発電を導入するメリットとデメリットを詳しく解説します法人が太陽光発電を導入することには、故障したときに対応できる業者が多い・設置場所の制約が比較的に少ないなどのメリットがあります

近年、環境問題やSDGsなど、未来に向けた活動に注目を集めています。中でも、太陽光発電を使って電気を再生可能エネルギーで作り出し、環境を壊さずに生活できる仕組み作りを導入する法人も増えてきました

法人が実際に導入する際に知っておくべき注意点も解説していくので、是非参考にしてください。

この記事の概要

・法人が太陽光発電を導入する主なメリットは、電気代削減・節税対策・企業イメージ向上です。
・法人の太陽光発電は、自社所有・PPA・屋根貸し・リースなどの導入方式によって、初期費用や節税効果が変わります。
・太陽光発電を導入する際は、補助金や税制優遇だけでなく、売電単価の低下・維持費・投資回収年数まで確認することが大切です。

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法人が今太陽光発電を選ぶ理由

近年、法人による太陽光発電の導入が注目されています。背景にあるのは、電気料金の上昇によるコスト負担の増加と、取引先や消費者、金融機関などから求められる脱炭素対応です。

太陽光発電でつくった電気を自社で使用すれば、電力会社から購入する電力量を減らせます。また、再生可能エネルギーを活用することで、CO2排出量の削減や企業価値の向上にもつながります。

法人が太陽光発電を導入する主な理由は、以下の2つです。

  • 電気料金の高騰による影響を抑えやすい
  • 脱炭素や再生可能エネルギー導入への要請に対応できる

それぞれ詳しく解説します。

電気料金の高騰による影響を抑えやすい

法人にとって、電気料金の上昇は事業コストを押し上げる大きな要因です。特に、工場や倉庫、店舗、介護施設など、日中の電力使用量が多い事業者ほど影響を受けやすくなります。

自家消費型の太陽光発電を導入すれば、日中に発電した電気を自社で使用できるため、電力会社から購入する電力量を減らせます。燃料価格や電気料金が上昇した場合でも、自社で発電した分については価格変動の影響を受けにくい点がメリットです。

現在はFITによる売電単価よりも、購入電力の単価が高いケースが多いため、発電した電気を売るよりも自社で使う方が経済的なメリットを得やすくなっています。

脱炭素や再生可能エネルギー導入への要請に対応できる

企業には、脱炭素社会の実現に向けた取り組みがこれまで以上に求められています。自社の方針だけでなく、取引先からCO2排出量の削減や再生可能エネルギーの利用を求められるケースもあります。

太陽光発電を導入すれば、事業で使用する電気の一部を再生可能エネルギーへ切り替えられます。CO2排出量を削減できるだけでなく、SDGsやESG、カーボンニュートラルに取り組む企業として対外的にアピールすることも可能です。

環境対応の実績は、企業イメージの向上に加え、取引の継続や新規顧客の獲得、金融機関からの評価につながる可能性があります。そのため、太陽光発電は単なる電気代削減設備ではなく、今後の事業競争力を高めるための投資としても注目されています。

法人企業が再生可能エネルギーを導入する際「太陽光」を選ぶメリット

他の再生可能エネルギーと比較した場合、太陽光発電には他の発電方法よりもメリットが多いです。

ここからは、太陽光発電を導入するメリットを紹介します。

太陽光発電のメリットは以下になります。

  • 他の再生可能エネルギーと比べて導入コストが安い
  • 故障したときに対応できる業者が多い
  • 設置場所の制約が比較的に少ない

それぞれ詳しく解説していくので、是非参考にしてください。

他の再生可能エネルギーと比べて導入コストが安い

発電方法 設置コスト(1kWあたり)
太陽光 約20.8万円
風力 約30万円
バイオマス 約100万円
水力 約200万円

太陽光発電は、風力発電やバイオマス発電、水力発電と比べて、1kWあたりの設置費用を抑えやすい発電方法です

経済産業省の資料によると、2025年に設置された10kW以上の事業用太陽光発電のうち、屋根設置の平均費用は1kWあたり20.8万円です。

設備の規模や設置条件によって実際の費用は変わりますが、ほかの再生可能エネルギーよりも導入しやすい点は、太陽光発電のメリットといえるでしょう。

また、太陽光発電設備の普及や機器価格の低下に伴い、設置費用は長期的に下がる傾向にあります。既存の屋根や遊休地を活用できれば、新たに土地を取得する費用も抑えられます。

故障したときにトラブル対応できる業者が多い

太陽光発電は屋外に設置するため、故障やトラブルが発生する恐れがあります。

その場合は、対処できる専門業者に依頼しなければいけません。

太陽光発電は普及度の高さから、専門業者もどんどん増えています。

そのため、緊急事態でもすぐにトラブル対処できる専門業者が多いことはメリットになります。

また、太陽光パネル自体は単純な構造になっているため、故障のリスク自体が低いこともメリットとして挙げられます。

設置場所の制約が比較的に少ない

太陽光発電は、日光がが当たりやすい場所であれば発電できるため、法人の建物屋上や屋根、空き地など、設置場所はさまざまです。

そのため、設置するために新たに土地を用意する必要もないため、導入ハードルがかなり低いでしょう。

現存している建物の規模や形状に応じて、自由度の高い配置や施工ができる点も大きな魅力として挙げられるでしょう。

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法人企業が太陽光発電を導入するメリット

法人企業が太陽光発電を購入するメリットは以下になります。

  • 企業イメージの向上
  • 収益アップ・電気代の節約
  • 減価償却・節税対策となる
  • 中小企業経営強化税制を活用すれば初期負担を軽減できる
  • カーボンニュートラル実現に貢献できる

それぞれ詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください

企業イメージの向上

太陽光発電を導入することで、SDGsへ積極的に取り組んでいる企業として、世間からのイメージが向上します。

最近では、世界的にSDGsや脱炭素社会への取り組みが注目されています。

事業などで使われるエネルギーを太陽光発電で賄うことで、SDGsへ積極的に取り組んでいる姿勢を見せられるでしょう。

政府はSDGsの理念に基づき、地方創生に取り組む企業に対して、さまざまな金融支援を行うことを明言しています。

また、地方銀行を中心にSDGsに取り組む企業や法人に対しての融資プランなどを提供できるケースや、ESG投資の対象となり効果的な資金調達に繋がる可能性もあります。

収益アップ・電気代の節約

法人企業が太陽光発電を導入することで、収益アップや電気代の節約が期待できます。

収益アップ

自社で使いきれなかった電気は、売電して収入を得ることができます。

10kW以上の産業用太陽光発電設備の場合、固定価格買取制度の認定(FIT認定)を受けると、20年間相場より高い固定価格で売電が可能です。

太陽光発電による発電量が日中の消費電力量を大きく上回って余る場合は、自家消費と同時に売電を行うことで経済的メリットも高まるでしょう。

電気代の節約

最近は燃料費の高騰から電気代が値上がりしているため、売電するよりも法人で自家消費して電気代を節約する方がメリットが大きいです。

2026年度のFIT買取価格は、法人で導入されることの多い10kW以上50kW未満の事業用太陽光発電の場合、9.9円/kWhです。

一方、電力会社から購入する電気の単価は、売電単価を上回るケースが多くなっています。そのため、発電した電気を売るよりも自社で使用し、購入電力量を減らした方が、経済的なメリットを得やすいでしょう。

自社で発電した電気なら、燃料費の高騰や再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上げによる影響も抑えられます。

一緒に蓄電池を導入すれば、昼間に余った電気を蓄えて夜間に使用できるため、太陽光発電由来の電気をより効率よく自家消費できます。

減価償却・節税対策となる

法人企業が太陽光発電設備を導入するメリットとして、節税対策や優遇節税を受けられることが挙げられます。

企業や法人が太陽光発電設備を導入する場合、設備投資の一環として、以下の税制優遇措置を受けられる可能性があります。

  • 中小企業経営強化税制
  • 中小企業投資促進税制

そのため、資金力が乏しい中小企業にとっては、ランニングコストを抑えながらも事業の成長につながるメリットがあるでしょう。

また、節税効果だけでなく、金融支援を受けられるメリットもあります。

法人がSDGsに積極的に取り組むことで、政府は地方再生に取り組む企業に対して、法人向けの融資プランを提供しています。

そのため、有利な条件で資金調達の期待もできます。

関連記事:太陽光発電でも使える中小企業経営強化税制で即時償却もできる!申請方法や条件を解説

中小企業経営強化税制を活用すれば初期負担を軽減できる

中小企業が太陽光発電設備を導入する場合は、中小企業経営強化税制の対象となるケースがあります。一定の要件を満たせば、設備を取得した年度に即時償却または税額控除を選択できるため、導入初年度の税負担を抑えやすくなります

通常は法定耐用年数に沿って減価償却を行いますが、即時償却を活用すれば取得価額を一括で経費計上できるため、初年度のキャッシュフロー改善につながる点が大きなメリットです。

ただし、すべての太陽光発電設備が対象となるわけではなく、設備の種類や取得時期、企業規模などの要件を満たす必要があります。また、制度内容は改正される場合もあるため、導入前に税理士や施工会社へ確認すると安心です。

カーボンニュートラルに貢献できる

カーボンニュートラルとは、二酸化炭素の排出量を減らしたり、排出した二酸化炭素を吸収・回収したりして、二酸化炭素排出量をプラマイゼロにすることです。

自家消費型太陽光発電を設置すれば、自社で二酸化炭素排出量ゼロの電気を使用することができます。

蓄電池を設置して、昼間に余った電気を蓄電し、日没後に使用するようにすれば、さらに太陽光発電由来の電気を効率よく使えます。

カーボンニュートラルへの貢献は、法人のCSR活動としてアピールすることも可能です。

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災害時のBCP対策になる

太陽光発電は、地震や台風などによって停電が発生した際の非常用電源として活用できるため、企業のBCP対策にも役立ちます

BCPとは、災害や事故などの緊急事態が起きた場合でも、重要な業務を継続したり、早期に復旧したりするための事業継続計画です。停電時に最低限必要な電力を確保できれば、事業停止による損失や顧客対応への影響を抑えやすくなります。

自立運転機能を使えば停電時にも電気を使用できる

自立運転機能に対応した太陽光発電設備であれば、停電によって電力会社からの電気供給が止まった場合でも、太陽光パネルで発電している間は電気を使用できます

停電時にパワーコンディショナーを自立運転モードへ切り替えることで、専用コンセントなどから電力を取り出せる仕組みです。パソコンやスマートフォン、照明、通信機器などへ給電できれば、従業員や顧客との連絡手段を維持しやすくなります。

ただし、一般的な自立運転では使用できる電力に上限があり、すべての設備を通常どおり稼働できるわけではありません。導入時に、停電時の出力や給電できる機器を確認しておきましょう。

蓄電池を併用すれば夜間や悪天候時にも備えられる

太陽光発電のみでは、日射のない夜間や発電量が少ない悪天候時に十分な電力を確保できません。蓄電池を併用すれば、平常時に発電した電気を蓄え、停電時に使用できます。

重要な照明や通信設備、冷蔵・冷凍設備、防災設備などへ優先的に給電できるように設計しておけば、停電による事業への影響を軽減できます

介護施設や医療関連施設、物流倉庫、店舗など、電力停止の影響が大きい事業者ほど導入効果を得やすいでしょう。

なお、蓄電池の容量によって使用できる機器や時間は異なります。停電時に維持したい業務を整理し、必要な電力量を計算したうえで設備容量を決めることが大切です。

非常時に設備を使えるよう定期的な訓練が必要

太陽光発電や蓄電池を設置していても、停電時の切り替え方法を従業員が理解していなければ、非常用電源として十分に活用できない可能性があります

自立運転への切り替え手順や非常用コンセントの場所、優先して給電する機器をマニュアルにまとめ、定期的に訓練を行いましょう。また、設備の点検や蓄電池残量の管理も必要です。

導入前には、停電時に自動で給電を開始できるか、手動操作が必要かなども施工会社へ確認してください。設備の導入と運用ルールの整備をセットで行うことで、実効性のあるBCP対策になります。

法人の太陽光発電 導入方式の比較(自社所有/PPA/屋根貸し/リース)

ここでは、法人の太陽光発電 導入方式の比較をします。

自社所有(自己投資)型

自社所有型は、企業が太陽光発電設備を購入し、自社の屋根や敷地に設置する方法です。初期費用は大きくなりますが、発電した電気を自社で使えるため、電気代削減効果を得やすい点がメリットです。

設備は自社の資産になるため、減価償却による法人税の節税効果も期待できます。売電を行う場合は、FITやFIPの認定条件、余剰売電の扱いなどを確認する必要があります。

一方で、保守点検、修繕、保険、固定資産税などの管理負担は自社にかかります。長く使う前提で、電気使用量が多く、投資回収まで見通せる企業に向いているでしょう。

オンサイトPPAモデル

オンサイトPPAモデルは、PPA事業者が企業の屋根や敷地に太陽光発電設備を設置し、企業が発電した電気を購入する方法です。設備費や工事費を事業者が負担するため、初期費用を抑えて再生可能エネルギーを導入しやすい点が魅力です。

設備の所有権は原則としてPPA事業者にあり、保守管理も事業者が行うケースが多いです。そのため、自社で設備を持たずに電気代削減やCO2排出量削減を進めたい企業に向いています。

ただし、契約期間が長くなりやすく、途中解約や電力単価の条件には注意が必要です。節税効果は自社所有型より限定的になるでしょう。

屋根貸しモデル

屋根貸しモデルは、企業が保有する工場や倉庫などの屋根を発電事業者に貸し、賃料収入を得る方法です。太陽光発電設備の設置費用や管理費用は基本的に事業者が負担するため、自社の初期費用をかけずに空きスペースを活用できます。

設備の所有権や売電収入は事業者側にあることが多く、自社で発電した電気を使えるとは限りません。

そのため、電気代削減よりも、遊休スペースの活用や賃料収入を重視する企業に向いています。契約前には、屋根の修繕時の対応、雨漏りや設備撤去の責任、契約期間中の建物売却への影響を確認しましょう。

リース

リースは、リース会社が太陽光発電設備を購入し、企業が毎月リース料を支払って利用する方法です。自社で一括購入するより初期費用を抑えやすく、毎月の支払いが一定になりやすいため、資金計画を立てやすい点がメリットです。

発電した電気は自社で使えるため、電気代削減も見込めます。リース料は契約内容に応じて経費処理できる場合がありますが、会計・税務上の扱いは契約形態によって変わります。

自社所有ほど大きな減価償却メリットは得にくい一方、PPAより自由度が高いケースもあります。導入前に総支払額や中途解約条件を確認しましょう。

導入方式の比較表(初期費用・所有権・節税効果・FIT適用)

導入方式 初期費用 設備の所有権 節税効果 FIT適用の考え方
自社所有型 高い 自社 減価償却による節税効果を見込みやすい 自社が認定を受ける場合がある
オンサイトPPA 低い PPA事業者 自社の減価償却効果は基本的にない 事業者側の契約条件による
屋根貸し 低い 発電事業者 設備による節税効果は基本的にない 発電事業者側が関係する
リース 中程度 リース会社または契約内容による リース料を経費化できる場合がある 契約内容や事業スキームによる

導入方式を選ぶときは、初期費用の安さだけで決めないことが大切です。電気代を大きく下げたいなら自社所有型やリース、初期費用を抑えたいならPPA、屋根スペースを収益化したいなら屋根貸しが候補になります。

法人税の節税効果を重視する場合は、自社の資産として持てるかどうかが重要です。

ただし、FITの適用可否や税務処理は設備規模、売電方法、契約内容によって変わります。導入前には、施工会社だけでなく税理士や電力契約に詳しい専門家にも確認しましょう。

法人の太陽光発電 売電方式の選び方(全量売電 vs 余剰売電)

法人の太陽光発電 売電方式の選び方について解説します。

全量売電と余剰売電の違い

全量売電とは、太陽光発電でつくった電気を自社で使わず、すべて電力会社などに売る方式です。売電収入を得やすい一方で、電気代の削減にはつながりにくい特徴があります。

余剰売電は、発電した電気をまず自社で使い、余った分だけを売る方式です。工場や店舗、オフィスなどで昼間の電力使用量が多い法人では、余剰売電のほうが電気代削減効果を得やすいでしょう。

現在は売電単価が以前より下がっているため、売るより使うことを重視する考え方が広がっています。導入時は、売電収入だけでなく、自家消費による電気代削減額も含めて判断しましょう。

10kW以上50kW未満が余剰売電に変更された経緯

10kW以上50kW未満の低圧太陽光発電は、以前は全量売電を目的に導入されるケースも多くありました。

しかし、FIT制度による売電収入を目的とした小規模発電所が増えたことで、地域で電気を使うという再生可能エネルギー本来の役割が課題になりました。

そのため、2020年度以降の10kW以上50kW未満の事業用太陽光では、自家消費型の地域活用要件が設けられています

現在の新規認定では、発電した電気を一定割合以上自家消費することや、災害時に活用できることなどが求められます。法人が新たに導入する場合は、売電専用ではなく、自社で使う前提で計画しましょう。

FIT買取単価の推移と2026年度の水準

FITの買取単価は、太陽光発電設備の普及や設置費用の低下に伴い、長期的に引き下げられてきました。たとえば、10kW未満の住宅用太陽光発電では、2024年度が16円/kWh、2025年4月から9月が15円/kWhでした

一方、法人で導入されることの多い10kW以上50kW未満の事業用太陽光発電では、2025年度が10円/kWh、2026年度は9.9円/kWhです。

このように、FIT買取単価は設備区分や認定年度によって異なります。法人が導入を検討する際は、住宅用の単価ではなく、自社の設備容量や設置方法に該当する事業用区分を確認することが大切です。

また、FIT期間終了後は電力会社との個別契約となり、買取価格が下がる可能性があります。そのため、売電収入だけに頼らず、自家消費による電気代削減も含めて収益性を判断しましょう。

法人にとってどちらが有利か(自家消費比率で判断)

法人が全量売電と余剰売電を選ぶときは、自家消費比率で判断するのが現実的です。昼間に電気を多く使う工場、倉庫、店舗、介護施設、学校などでは、発電した電気を自社で使いやすいため、余剰売電が向いています。

購入電力を減らせれば、売電収入より大きなメリットになる場合もあります。一方で、休日が多い施設や昼間の電力使用量が少ない建物では、発電した電気を使い切れず、余剰分が多くなる可能性があります。

その場合は、蓄電池の併用や設備容量の調整も検討しましょう。法人では、売電単価よりも自社でどれだけ電気を使えるかを重視すると失敗しにくいです。

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法人の太陽光発電による節税の仕組み

法人の太陽光発電による節税の仕組みについて詳しく解説します。

法人にかかる税金(法人税・固定資産税・償却資産税)

法人が太陽光発電を導入すると、主に法人税、固定資産税、償却資産税を意識する必要があります。法人税は、売電収入や電気代削減によって増えた利益に対してかかる税金です。

一方で、設備の減価償却費やメンテナンス費などを経費にできれば、課税所得を抑えられる場合があります。固定資産税は土地や建物にかかる税金で、太陽光発電設備は償却資産として申告が必要になることがあります。

特に自社所有で設備を持つ場合は、導入後の税負担まで含めて収支を確認しましょう。

減価償却の方法(定額法・定率法)

太陽光発電設備を購入した場合、設置費用をその年にまとめて経費にするのではなく、法定耐用年数に応じて分けて経費計上します。この仕組みが減価償却です。

定額法は、毎年ほぼ同じ金額を経費にする方法で、収支の見通しを立てやすい点が特徴です。定率法は、初年度ほど大きく償却し、年数が経つほど償却額が少なくなる方法です。早めに経費を多く計上したい場合に向いています。

ただし、選べる方法は資産の種類や届出状況によって変わるため、導入前に税理士へ確認しましょう。

税額控除を受けられるケース

法人が太陽光発電設備を導入する場合、一定の条件を満たすと税額控除を受けられることがあります

たとえば、中小企業経営強化税制などでは、認定を受けた経営力向上計画に基づいて対象設備を取得し、事業用に使う場合に、特別償却または税額控除を選べるケースがあります。

税額控除は、経費を増やすのではなく、法人税額から一定額を差し引ける制度です。ただし、すべての太陽光発電設備が対象になるわけではありません。設備の用途、取得時期、事業内容、認定の有無を事前に確認しましょう。

設備設置費の経費計上

太陽光発電の設備設置費には、パネル本体、パワーコンディショナー、架台、配線工事、設置工事費などが含まれます。これらは基本的に固定資産として扱い、減価償却によって毎年少しずつ経費にしていきます。

メンテナンス費、保険料、点検費、草刈り費用などの運用費は、その内容に応じて毎期の経費にできる場合があります。

ただし、修理に見えても設備の価値を高める工事は資本的支出として扱われることがあります。導入費用と運用費用を分けて管理しておくと、税務処理がしやすくなるでしょう。

消費税還付が受けられるケース

太陽光発電設備を導入すると、設備購入時に大きな消費税を支払うことがあります。法人が課税事業者で、売電収入などの課税売上がある場合は、支払った消費税が預かった消費税を上回ることで、消費税還付を受けられるケースがあります。

特に初期費用が大きい自社所有型では、資金繰りへの影響も含めて確認しておきたいポイントです。

ただし、免税事業者や簡易課税を選んでいる法人では、還付を受けられない場合があります。課税事業者の選択は後戻りしにくい面もあるため、導入前に税理士へ相談しましょう。

節税目的での導入に関する規制動向の注意

太陽光発電は、減価償却や税額控除によって節税につながる場合があります。ただし、節税だけを目的に導入すると、想定より収益が出なかったり、制度変更の影響を受けたりするリスクがあります

近年は、売電中心の導入よりも、自家消費や地域での活用を重視する流れが強まっています。

低圧の事業用太陽光では、全量売電だけを前提にした計画が立てにくくなっている点にも注意が必要です。法人が導入する際は、税金対策だけでなく、電気代削減、脱炭素、BCP対策まで含めて検討しましょう。

法人企業が太陽光発電所を購入する際の注意点・デメリット

ここからは、法人企業が太陽光発電所を購入する際の注意点・デメリットを解説します。主な注意点は、以下の7つです。

  • 固定買取価格が低下している
  • 出力制御の影響を受ける可能性がある
  • 天候や時間帯によって発電効率が低下する
  • 導入費用やランニングコストがかかる
  • 屋根自体に負荷がかかる
  • 反射光によるトラブルの可能性がある
  • 知識・技量不足の業者に当たる可能性がある

太陽光発電は電気代の削減や売電収入などを期待できる一方、収益性や維持管理に関するリスクもあります。それぞれの注意点を確認し、長期的な収支を見通したうえで導入を判断しましょう。

出力制御の影響を受ける可能性がある

出力制御とは、電力需給のバランスを保つために、一般送配電事業者が発電所から電力系統への出力を抑制することです。需給バランスが崩れてしまうと、電力設備の故障や大規模停電に繋がる可能性があります。

太陽光発電設備の場合、東京・中部・関西電力管内では50kW以上、北海道・東北・北陸・中国・四国・九州・沖縄電力管内では全ての容量が、出力制御の対象です。

出力制御されてしまうと、その間は売電をすることができないため、売電収入が減ってしまいます。

太陽光発電に出力制御が発生する優先順位は低くなっています。しかし、春や秋は太陽光発電の発電量が増え、空調設備を使わず電力需要が少ないため、出力制御がされる可能性もあります。

関連記事:太陽光発電の出力制御(出力抑制)とは?対象地域と今後の見通し・対策を解説

固定買取価格が低下している

太陽光発電の固定買取価格は、設備の普及や導入コストの低下に伴い、長期的に引き下げられています。そのため、以前のように売電収入だけで短期間の投資回収を目指すことは難しくなっています。

特に法人で導入されることの多い事業用太陽光発電では、設備の規模や設置方法によってFITの区分や買取価格が異なります。導入時には、適用される買取価格や期間を確認したうえで、将来の売電収入を過大に見積もらないことが大切です。

近年は、売電による収益よりも、発電した電気を自社で使用して電気代を抑える自家消費型のメリットが大きくなっています。

投資回収を検討する際は、売電収入だけでなく、電気代の削減額や維持費、出力制御による収入減少の可能性も含めてシミュレーションしましょう

このH3は、現状の「出力制御の影響を受ける可能性がある」の直前に追加すると、冒頭の箇条書きと本文の順番が一致します。

天候や時間帯によっては発電効率が低下する

出典:東京電力エナジーパートナー

太陽光発電は、天候や時間帯によって発電効率が低下するデメリットがあります

太陽光発電所は、当然ながら日光が出ている日中の時間帯に発電できます。

そのため、晴れの日の発電量を100%とすると、曇りの日は40%、雨の日は10%程度にまで発電量が低下します。さらに、夜間には全く発電しません。

太陽光パネルのみでは安定的な電力供給を実現することは難しいため、蓄電池などと組み合わせることが一般的でしょう。

導入費用やランニングコストが掛かる

太陽光発電を導入するためには、少なからず導入費用やランニングコストがかかってきます。

経済産業省の資料によると、2025年に設置された10kW以上の事業用太陽光発電のうち、屋根設置の平均費用は20.8万円/kWです。

2024年に設置された設備では平均22.6万円/kWだったため、設置費用は低下傾向にあります。ただし、地上設置か屋根設置か、設備容量、屋根の補強工事や高圧受電設備の改修が必要かどうかによって、実際の費用は変わります。

特に、大規模な工場や商業施設へ導入する場合は設備全体の費用が高額になります。一方、設備容量が大きくなるほど、機器の一括調達や施工効率の向上によって、1kWあたりの費用が下がる場合があります。

また、太陽光発電設備を設置した後も、定期的にメンテナンスを行わなければいけません。産業用太陽光発電の維持費は、年間で平均0.53万円/kWとなっています。(参考:資源エネルギー庁

2017年からはFIT法が改正されており、50kW以上の太陽光発電設備の場合は定期的な点検の実施やメンテナンスの実施が義務化されています。

他にも太陽光パネルは屋外に設置するため、破損や故障のリスクも考えられます。

最近では台風やゲリラ豪雨、地震、津波など自然災害が増えてきています。例えば、法人で自然災害時に使える保険に加入したり、自然災害に耐えられるためにしっかりとした地盤に設置したりなど、リスク削減はできるでしょう。

屋根自体に負荷がかかる

企業や工場の屋根にパネルを設置する場合、太陽光パネルの重さで屋根へ負荷がかかることが挙げられます。

太陽光パネルは1枚あたりの重量が15〜20kg前後のものが多いです。

そのため、1平方メートル換算の場合、13〜17kg程度の荷重が屋根に掛かるでしょう。

太陽光パネルを地上で設置する場合は問題ありません。しかし、屋根や屋上へ太陽光パネルを設置して施工不良があった場合、負荷が原因で屋根の破損や雨漏りの発生など、さまざまなリスクが発生する可能性があります。

反射光によるトラブルの可能性がある

太陽光パネルを設置した場合、反射光が原因で周辺の住民と法人のトラブルになる可能性があります。

太陽光パネルの設置場所や角度、太陽の位置などさまざまなタイミングが合ってしまうと強烈な反射光が発生して、周辺の建物や住民とのトラブルの原因になります。

周辺に民家やビルが無いような土地だったり、ビルの屋上などに設置する場合は、反射光が原因でトラブルに発展する可能性は低いでしょう。

しかし、法人の工場や社屋の屋根に設置する場合は、さまざまなケースをシミュレーションしたり、仮設置などを行ったり、なるべく反射光の影響が出ないようにしなければいけません。

知識・技量不足の業者に当たる可能性がある

太陽光発電の設置やメンテナンスを依頼する際に、知識・技量不足の業者に当たる可能性もあります。

太陽光発電設備は、個人・法人関係なく多くの ユーザーから注目を集めており、設置工事やメンテナンスを請け負う事業者もどんどん増えてきています。

提示されている条件が妥当であるかも分かりづらいため、複数の業者から見積りを取ることをオススメします。

見積もりでは、作業料金の内訳や契約条件などを比較して、信頼できるか検討することが重要です。

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法人の太陽光発電 費用相場と投資回収年数

法人の太陽光発電における費用相場と投資回収年数について詳しく解説します。

規模別の導入費用相場(50kW・100kW・250kW)

法人向け太陽光発電の導入費用は、設備容量や設置場所、工事内容によって異なります。経済産業省の資料によると、2025年に設置された10kW以上の事業用太陽光発電のうち、屋根設置の平均費用は1kWあたり20.8万円です

この平均費用をもとに単純計算すると、50kWでは約1,040万円、100kWでは約2,080万円、250kWでは約5,200万円が目安になります。

実際には、太陽光パネルやパワーコンディショナーだけでなく、架台、配線、電気工事、設計、申請などの費用もかかります。

屋根の補強や防水工事、高圧受電設備の改修などが必要な場合は、目安より高くなる可能性があるため、複数の施工会社から見積もりを取りましょう。

設備容量 導入費用の目安
50kW 約1,040万円
100kW 約2,080万円
250kW 約5,200万円

ランニングコスト(メンテ・保険・税金)

太陽光発電は設置して終わりではなく、運用中にもランニングコストがかかります。主な費用は、定期点検、パネル清掃、草刈り、パワーコンディショナーの交換、保険料、固定資産税や償却資産税などです

屋根設置の場合は草刈り費用がかからない一方、屋根の修繕や防水工事との兼ね合いを確認する必要があります。

自然災害や火災、盗難に備える保険も検討しておくと安心です。収支を試算するときは、発電量や電気代削減額だけでなく、毎年の維持費を差し引いた手残りで判断しましょう。

投資回収年数の試算

投資回収年数は、導入費用を年間の経済的メリットで割って算出します。たとえば、100kWの太陽光発電を、2025年の屋根設置費用の平均をもとに約2,080万円で導入し、年間10万kWhを発電すると仮定します。

発電量のうち7割を自社で使用し、購入する電気の単価を30円/kWhとした場合、自家消費による電気代の削減額は年間約210万円です。残りの3万kWhを10円/kWhで売電すると、年間約30万円の売電収入を得られます。

ここからメンテナンス費用などとして年間30万円を差し引くと、年間の経済的メリットは約210万円です。単純計算では、投資回収まで約9.9年かかるため、おおむね10年が目安となります。

法人企業が太陽光発電を導入する際に使える補助金

法人が太陽光発電を導入する際には、使える補助金制度や税制優遇があります。

中小企業経営強化税制

中小企業経営強化税制は、中小企業が対象の設備を導入する際に、即時償却または税額控除のいずれかを選び適用できる制度です。

中小企業への再エネ導入をさらに促進するため、積極的な設備投資の支援を目的に期間が延長され、延長後の期間は2027年3月末までとなりました。

税額控除の場合であれば、対象の設備を導入する際に発生した費用の税額控除ができます。

資本金が3,000万円に満たない企業の場合では10%、資本金が3,000万円以上で1億円以下の企業の場合は、7%の控除が受けられます。控除の上限額は、その年度の法人税額と所得額に対し20%までです。

即時償却を選択した際には、対象設備を取得する金額を減価償却としてではなく、全額が経費計上可能なため、初年度に大きく節税できます。

参考:令和7年度(2025年度)経済産業関係税制改正について 経済産業省
関連記事:太陽光発電でも使える中小企業経営強化税制で即時償却もできる!申請方法や条件を解説

ストレージパリティ補助金

ストレージパリティとは、太陽光発電設備に蓄電池を併設した場合に、蓄電池を導入しない場合よりも経済的なメリットを得られる状態です

環境省は、法人による自家消費型太陽光発電設備と蓄電池の導入を支援するため、「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」を実施しています。

2026年度の太陽光発電設備に対する補助額は、オンサイトPPAまたはリースで導入する場合が1kWあたり5万円、自己所有で導入する場合が1kWあたり4万円です。定置用蓄電池については、補助対象経費の3分の1を上限として補助されます。

また、2026年度は定置用蓄電池に対する補助上限額が4,000万円に引き上げられています。ただし、実際の補助金額は設備の容量や価格、申請内容によって異なります。

主な要件は、太陽光発電設備と定置用蓄電池または車載型蓄電池を同時に導入することです

戸建住宅を除き、発電した電気を電力系統へ逆潮流させることは認められていないため、法人の場合は原則として余剰売電を行わず、自社で消費する必要があります。

2026年度当初予算の一次公募期間は、2026年7月9日から7月31日正午までです。補助額や要件、公募期間は年度や公募回によって変更される可能性があるため、申請前に環境省や執行団体の最新の公募要領を確認しましょう。

参考:環境省HP「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」ストレージパリティ補助金要項
関連記事:ストレージパリティとは?2025年の補助金制度や達成に向けた太陽光の動きについて解説

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法人の太陽光発電と確定申告・税務処理

法人の太陽光発電と確定申告・税務処理を紹介します。

売電収入の所得区分・勘定科目

法人が太陽光発電で売電収入を得た場合、その収入は法人の益金として扱われます。個人のように事業所得、雑所得、不動産所得のどれに当たるかを細かく分けるよりも、法人の事業収益として会計処理するのが基本です

勘定科目は、発電事業を主な事業として行う場合は売上高、通常の事業に付随して売電する場合は雑収入や営業外収益として処理するケースがあります。

あわせて、設備の減価償却費、メンテナンス費、保険料、固定資産税なども経費として整理します。継続して同じ方法で処理できるよう、導入時に税理士へ確認しておきましょう。

確定申告で必要な書類と手続き

法人が太陽光発電を導入した場合は、個人の確定申告ではなく、事業年度ごとに法人税申告を行います

申告では、売電収入や電気代削減効果、設備にかかる減価償却費、保守費用、保険料、固定資産税などを帳簿に記録しておくことが大切です。

主に必要になる書類は、法人税申告書、決算書、勘定科目内訳明細書、減価償却資産の明細、消費税申告書などです。

償却資産税の対象になる設備を所有している場合は、市区町村への償却資産申告も必要になることがあります。契約書、請求書、売電明細、点検記録は保管しておきましょう。

法人と個人事業主の違い(出典:国税庁 質疑応答事例)

法人と個人事業主では、太陽光発電による売電収入の扱いが変わります。法人の場合、売電収入は会社の収益として法人税の計算に含めるのが基本です。

一方、個人の場合は、設備の使い方によって所得区分が変わります。国税庁の質疑応答事例では、給与所得者が自宅に設置した太陽光発電の余剰電力を売る場合は、一般に雑所得とされています。

事業者が店舗や事業所で使う電力を発電し、余った電気を売る場合は、事業所得の付随収入と考えられます。法人記事では、個人の雑所得の話と混同しないよう注意しましょう。

FIT満了後の選択肢と出口戦略

FIT満了後の選択肢と出口戦略について詳しく解説します。

卒FIT後の選択肢(継続売電・自家消費転換・売却・撤去)

FITの買取期間が終わると、これまでの固定価格では売電できなくなります。事業用太陽光のFIT期間は原則20年のため、満了前から次の運用方針を決めておくことが大切です。

主な選択肢は、電力会社や新電力と契約して継続売電する方法、自社で電気を使う自家消費へ切り替える方法、発電所として売却する方法、設備を撤去する方法です

売電単価はFIT期間中より下がりやすいため、電気代削減につながる自家消費の価値も見直しましょう。設備の劣化、パワーコンディショナーの交換費、屋根や土地の契約期間も確認しておくと、判断しやすくなります。

売却を選ぶべきケース(中古太陽光市場の動向)

FIT満了前後に売却を選ぶべきなのは、今後のメンテナンス費が重くなる場合や、自社で発電した電気をあまり使えない場合です

パワーコンディショナーの交換時期が近い、屋根や土地の契約更新が難しい、担当者を置けず管理負担が大きいといった企業も、売却を検討する価値があります。

中古太陽光市場では、FIT期間が残っている物件や発電実績が安定している物件は、投資対象として見られやすいです。

一方で、FIT満了後の物件は売電収入が下がるため、査定では設備状態や自家消費への転用しやすさが重視されます。高く売りたいなら、満了直前ではなく早めに査定を取りましょう。

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法人の太陽光発電に関するよくある質問

ここでは、法人の太陽光発電に関するよくある質問に回答します。

法人が太陽光発電を導入する初期費用はどれくらい?

法人向け太陽光発電の初期費用は、設備容量や設置場所によって変わります。

経済産業省の資料によると、2025年に設置された10kW以上の事業用太陽光発電のうち、屋根設置の平均費用は20.8万円/kWです。単純計算では、50kWなら約1,040万円、100kWなら約2,080万円、250kWなら約5,200万円が目安です。

ただし、屋根の補強工事、電気工事、足場代、申請費用、蓄電池の有無によって総額は変わります。自社所有は初期費用が大きくなりやすい一方、PPAやリースを選ぶと初期負担を抑えやすいでしょう。

法人税の節税効果はどれくらい見込める?

法人税の節税効果は、設備価格、利益額、減価償却の方法、税率、使える税制によって変わります。太陽光発電設備を自社で所有する場合、取得費用を減価償却費として複数年に分けて経費計上できます。

その分、課税所得を抑えられる可能性があります。ただし、節税額は設備費用がそのまま戻るわけではありません。

たとえば、減価償却費が年間300万円あり、実効税率を30%と仮定すると、税負担の軽減は約90万円が目安です。中小企業向けの税額控除を使える場合もありますが、対象設備や認定条件を事前に確認しましょう。

PPAと自社所有はどちらが法人に向いている?

PPAは、初期費用を抑えて太陽光発電を導入したい法人に向いています。設備はPPA事業者が所有し、企業は発電した電気を購入するため、設置費用や保守管理の負担を軽くしやすいです。

一方、自社所有は初期費用がかかりますが、発電した電気を自社で使えるうえ、設備を資産として持てます。

減価償却による節税効果や、長期的な電気代削減を重視する企業には自社所有が合うでしょう。短期的な資金負担を避けたいならPPA、投資回収や税務メリットまで取りたいなら自社所有を検討しましょう。

全量売電と余剰売電の確認方法は?

全量売電か余剰売電かを確認するには、まずFIT認定通知書、電力会社との接続契約書、売電契約書、検針票や売電明細を確認しましょう。全量売電は、発電した電気をすべて売る方式です。

余剰売電は、自社で使ったあとに余った電気だけを売ります。現在の低圧事業用太陽光では、自家消費を前提にした地域活用要件が設けられているため、新規導入では余剰売電型になるケースが多いです。

過去に認定を受けた設備では全量売電のケースもあるため、導入年度や認定区分も確認しましょう。不明な場合は、施工会社や電力会社に問い合わせると安心です。

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まとめ

本記事では、法人企業が太陽光発電を導入するメリット・デメリットを紹介していきました。最近ではSDGsの取り組みにも注目が集まっているため、導入することで企業イメージのアップができます

また、電気代の節約や収益アップの期待もできるでしょう。その他にも、節税効果や補助金制度を受けられるというメリットもあります。

法人企業で太陽光発電を導入する場合は、メリット・デメリットをしっかりと理解して、太陽光発電設備を導入するか決めましょう。

当記事の監修者
馬橋聖生

馬橋 聖生(Mabashi Sei)
SOLSEL Unit マネージャー

【専門分野・領域】
・太陽光発電所の売買契約およびコンプライアンス実務
・プロダクトの全体マネジメント

【経歴】
2022年にSOLSELへ参画。
参画後はわずか1年半でユニットマネージャーに昇格。
現在はマネージャーとして、案件全体の統括から契約実務までを幅広く担当。
投資家にとって最も安全で収益性の高い資産運用モデルの構築を徹底している。

【メディア掲載・登壇実績】
2025.08.29:Forbes Japan 掲載(掲載記事

【編集・監修ポリシー】
当メディアでは、太陽光発電投資や節税対策を検討される投資家の皆様へ、実務に即した正確な情報提供を徹底しています。
自社で太陽光関連事業を多角的に展開しているからこそ、シミュレーション上の収益性だけでなく、投資判断に不可欠なリスクや前提条件を明示。
実数値に基づいた「持続可能な資産運用と確実な出口戦略」をお届けすることを約束します。

執筆者

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ikebukuro

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