【徹底解説】これから始めるなら太陽光発電投資と不動産投資どちらが儲かる?
太陽光発電投資とよく比較される不動産投資。
「メジャーなのはどっち?」と聞かれると、「不動産投資でしょ!」と答える方が多いのではないでしょうか。
実際、2020年の東京オリンピックに向けて東京都の湾岸エリアをはじめとした各地域で不動産価格が上昇しており、多くの投資家から注目されていました。
ちなみに、東京オリンピックの開催が決定した2013年の首都圏の新築マンション1戸の平均価格は4,929万円でした。
しかし、なんと3年後の2016年には5,518万円(約11%アップ)に、
さらに2019年には、6,093万円(2016年よりも1%アップ)になっています。
この価格は、バブルの時期と同価格で一気に3〜4部屋を新たに購入する投資家もいたようです。
とはいえ、不動産価格は、経済状況や金融政策の影響や情勢により、いつ下落してしまうかわからないというリスクがつきものです……。
そもそも太陽光投資とは?
太陽光投資は、発電した電気を電力会社に売電することで収益を得る投資方法です。
不動産投資や株式投資などとは違い、太陽光発電投資の場合、『固定価格買取制度(FIT制度)』という売電価格と売電期間を約束している制度のもと運用する点が太陽光投資の大きな特徴です。
FIT制度とは、太陽光や風力などの再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定の価格で一定期間買い取ることを国が保障する制度です。買取期間中は発電した電気を同じ価格で電力会社に買い取ってもらえることが保証されているため、シミュレーション通りに収益を得ることができます。
これにより、経済状況や人の動きに左右されないため、太陽光投資はローリスクで安定収入が得られると言われているのです。
太陽光投資のメリット
- 国の制度の元運用できるので安定している
- 売電収入が得られる
- 経済状況や場所に利回りが左右されない
- 節税対策として有効的
- パネル頭金0円でも融資を受けられる
- 不動産投資に比べて管理・メンテナンスが簡単
- 貯金が300万円以下でも始められる
太陽光投資には上記のようなメリットが挙げられます。
FIT制度という制度のもと運用する点が、他の投資と比較して特徴的で、この制度があることで運用期間中安定して利益を得ることができます。
また、融資のハードルも低いため、貯金が少ない方やこれまで投資信託やiDeCOしかしたことがないという方にもおすすめです。
太陽光投資のデメリット
- 売電価格の低下
- 太陽光発電は天候で発電量が左右される
- 自然災害の影響を受ける可能性がある
- 出力制御によって一時的に売電がストップする可能性がある
太陽光投資の最大のデメリットは売電価格の低下だと言われています。
しかし、実際のところ売電価格が下がると同時に設備価格も安くなっているので太陽光発電の利回りはいまも昔もほとんど変わっていません。
また、売電価格が低いという点がネックだという場合は、中古太陽光発電を購入することで高い利回りで運用することができます。
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不動産投資とは?
不動産投資とは、土地やマンションやアパートなどの建物といった不動産を購入し、運用収益を得る投資です。
不動産投資のメリット
- 自己資金が少なくてもローンを借りて投資できる
- 価格変動リスクが小さく安定した収入が見込める
- 資産を所有できる
- 税金対策ができる
不動産投資は、資産を保有できたり、生命保険として使えるという点がメリットです。
また、人気のエリアに不動産を購入した場合、メンテナンスやリフォームをすることで長期的に収入を得ることができます。
不動産投資のデメリット
- 買い手・賃借人が必ず見つかるとは限らない
- 売却金がそのまま自分の利益にはならない
- 初期費用がかかる
- 知識が必要
不動産で収入を得る場合、継続的に入居してくれる人を探す必要があります。
人気のエリアに物件を用意できれば問題ありませんが、駅から遠い物件や田舎の物件ではなかなか借り手が見つかりません。
また、定期的なメンテナンスやリフォームも必要となるため、ランニングコストが高くなってしまう可能性もあります。
ある程度知見がないと始められないのが不動産のデメリットです。
不動産投資のコロナウイルスの影響は?
2020年に流行した新型コロナウィルス。
実際に不動産の価格は下落しており、不動産投資信託REITもガタ落ちで、その暴落具合はリーマンショックと同じような経過をたどっています。
これにより、多くの不動産投資家が所有物件を手放したり、家賃を下げるといった対応をせざるを得なくなっています。
そんな不動産ですが、今のようにメジャーになったのは、2015年に相続税の税率が上がったことから、節税対策のために不動産投資をする人が増えたがきっかけでした。
一方で、新築物件の増加により空室率がアップしていることも事実。都内でも地域によっては空室率が34%となる地域があるほどです。
やはり人気物件は駅チカ・新築物件で、築年数が一定年数経過した物件や駅から遠い物件の中には、残念ながら不良債権(利益のない資産)になってしまっている物件も少なくありません。
とは言え、不動産投資は、住人の確保さえできれば安定した収入が得られることや、私的年金として考えるのであれば、公的年金では足りないお金を補う収入なるというメリットがあります。
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【徹底比較】不動産投資と太陽光投資はどちらが有利な投資なのか?
不動産投資と太陽光投資投資を比較して、それぞれの魅力を知っていきましょう!
不動産投資 | 太陽光投資 | |
利回り | 平均5%前後 | 7~10%以上多数 |
初期費用 | 頭金 物件価格の8~10% |
頭金0円~ 始められる |
収入源 | 家賃収入 | 売電収入(電力会社) |
支出 | 管理会社と管理組合 | 管理会社 (点検・メンテナンス) |
リスク | ・空家リスク ・家賃下落リスク ・災害リスク ・騒音などの近隣トラブル |
自然災害リスク (保険と保証で限りなく0) |
保険・保証 | 災害保険 | 災害保険+メーカー保証 |
借入 | 銀行融資+公庫のみ | 現行融資+公庫+審判+リース |
保証人 | 特に無し | 国(経済産業省) |
①表面利回り(※減税効果は含みません)
太陽光発電投資 | 8〜11% |
不動産投資 | 1〜15% |
この利回りをパッと見ると、利回り15%の不動産投資が太陽光発電投資に比べてお得に感じますよね。
しかし注意しなければならないのは、15%といった高利回りの収益不動産は地方の物件であることが多いということです。
なぜなら、リセールが難しい地方物件は、空室リスクを減らそうと物件価格を安くするため、結果として表面利回りが15%という数値になるのです。
これが都内の港区の青山などの一等地になると1%を切る物件も稀にあります。
不動産投資は、空室のリスクとリセールバリューでバランスされているので、掘り出し物を見つけるのは難しいのが実情です。
収益不動産の利回りは不動産価格の変動、世帯数変化などに影響される利回りとなっています。
一方、太陽光は景気や地域によっての差が少ないので、利益に大きな地域差がでません。
そのため、当然利回りに大きなブレはありません。
また、商習慣の違いとして、投資用不動産は値引きが入る事が多いようですが、太陽光発電所の場合は、値引き交渉が滅多にありません。
その分、不動産のような手数料や諸経費がほとんど発生しないのです。
②収益性
経済動向からの視点
通貨の供給量が増えるインフレなら断然不動産投資が有利。家賃収入・物件価格の値上がりが見込めます。
物価が下がるデフレの場合は、固定価格での買取が制度化されている太陽光投資が強いです。
事業収益性からの視点
不動産 | 太陽光発電投資 | |
期間 | 建物がある限り(50〜60年) | 20年間 |
収益 | 不安定 | 安定 |
知識 | 収益がほしいならある程度必要 | 知識がなくても収益が期待できる |
つまり、“不安定ながらに長期的に収益が見込める” のが不動産で、“FIT期間20年間は安定した収益がある” のが太陽光発電投資ですね。
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③維持管理費(※固定資産税は両方に含まれるのでここでは考慮しません)
太陽光発電所 | 年間20万前後 |
不動産 | 物件により(※) |
太陽光発電所の主なメンテナンスは、パネルの掃除や草刈り、保険(任意)です。
それに加え、4年に一度、出力検査や故障などの点検が推奨されており、点検にかかる費用は約2万円となっています。
パワコンの寿命は20年ほどで、交換には1台20万程度です。太陽光発電所の規模にもよりますが20年間に一度どかっとメンテナンスが必要になるイメージです。
一方、不動産の年間メンテナンス費用は、賃料の10%程度と言われています。
年間の収益が100万円とすると、メンテナンス費用は10万円ほどです。
「それなら太陽光発電投資より不動産投資の方がメンテナンス費用がかからなそう」だと思うかもしれませんが、前述の内容を思い出してみてください。
「人気なのは新築物件で、中古の物件は不良債権となることが多い」
つまり、賃貸者に求められているのは「キレイな部屋」です。
年間の維持費はそこまで多額に感じないかもしれませんが、10年に一度は壁紙の張り替えをしたり、防水工事をしたりと、賃貸者のニーズに沿えるように、一定期間毎にリノベーションをする必要があるのです。
そうしないと空室のリスクが高まり、収益にもなりません。
そう考えると、圧倒的に太陽光発電の管理費の方が少ないです。
どちらせよ、太陽光発電投資も不動産投資も、それなりに維持費用がかかるので、ある程度の備えが必要なことに変わりはありません。
④資産価値・リセールバリュー
次は、不動産と太陽光発電の資産価値やリセールバリューを比較してみましょう!
株式・債務などの保有している資産を売却したときに得られる売買差益のこと
不動産投資
キャピタルゲイン | 望みあり ※地域差あり |
リセールバリュー | 利回りが高い物件=リセールバリューが低い リセールバリューが高い物件の中には、元がとれない物件もある |
元が取れる期間 | 20〜25年 |
資産価値 | 建物自体の価値は年々下がる しかし土地の価値は残る |
太陽光発電投資
キャピタルゲイン | 望みなし (経年劣化が考慮されるため) |
リセールバリュー | ある程度高い (FIT終了に向かっているにもかかわらず、 中古市場に出回る中古太陽光発電所はすぐに売れる傾向) |
元が取れる期間 | 1〜2年運用して売却しても、 その間の売電収入と売却価格をプラスすると元が取れる |
資産価値 | 20年後はほぼ0 しかし売電制度自体は続くと予想されており 売電価格予想は7〜8円 |
投機的な収益が期待できるのが不動産です。
つまり、ハイリスクハイリターンの収益を期待するのであれば不動産投資、長期間のローリスクハイリターンの利益なら太陽光発電投資と考えていいでしょう。
少し話が変わってしまいますが、一般的にはマンションやアパートを購入するときにローンを組みますよね。
その際、銀行の住宅ローンは団体信用生命保険へ加入することを条件としています。
この団体信用生命保険は、ローンを組んだ契約者が死亡したり、高度障害者になってしまった場合に、残債のローンを肩代りしてくれる保険です。
そのため、生命保険に加入する代わりに、不動産投資を始める方もいます。
団体信用生命保険は太陽光発電を購入する際に銀行でローンを組むのであれば加入することができます。
ただ、太陽光発電投資の場合、太陽が有る限りは、どんどん発電して売電収入を得ることが可能なので、ローンの返済ができなくなるわけではありません。そのため、太陽光発電所を購入する際は団体信用生命保険への加入をしない人が多いです。
⑤担保価値
担保価値に関しては断然不動産投資が有利でしょう。
なぜなら、何が起こったとしても、今後土地がなくなることは考えられません。
さらに、土地の価値が高ければ、それだけで十分な担保価値があります。
一方、太陽光発電所の土地は他の用途には使えない土地がほとんどです。基本的には土地の広い田舎の山を開拓したり農地に設置したりすることが多くなっています。
そのため、太陽光発電は設備と売電の権利が無ければ、担保価値はゼロといっても過言ではありません。
⑥投資リスク
不動産投資と太陽光発電投資のどちらを始めたとしてもリスクは付きものです。
不動産の場合は、
空室(近隣に大型マンションができた、過疎化が進んだなど)になった場合収益はゼロです。
一方太陽光発電所は、
日射量の低下や電力会社の接続状況、パワコンの停止などが収益に影響を与えます。
他にも収益に影響を与えるリスクがあります。
⑦減価償却
現在、不動産の減価償却は、毎年同一の金額を償却する “定額法” に統一されています。
ただし、建物設備の場合は、残存価額を一定の割合で減価償却する “定率法” を使うことができます。なお、太陽光でも定率法を使用することができます。
定額法 | 定率法 | |
特徴 | 償却額が原則毎年同額 | 償却費は購入当初ほど多くなり、年々減少する |
計算式 | 取得価額×耐用年数に応じて 定められた定額法の償却率 |
未償却残高×耐用年数に応じて 定められた定率法の償却率 |
実際に、耐用年数残と金額が同じ太陽光発電所と不動産を比べてみると、太陽光発電所の方が、短期的には大きな額の減価償却を得る事ができます。
結論、太陽光発電投資と不動産はどちらがお得?
不動産の場合は、収入と支出の振れ幅はありますが、ハイリスクハイリターンな物件からローリスクローリターンの物件まで、選択肢の幅は広くなりそうですね。
また、不動産の場合は、借り手がいない間は自分や家族が住めるというメリットもあります。
収益不動産の場合は、物件選びでリスクコントロールができますが、太陽光発電と同等リスクの物件は、利回りは低めになりそうだなと感じます。
リスクとリターンの見合いで行けば、太陽光発電投資の方がやや有利かな?!という印象です。
近年コロナウイルスや経済状況悪化の影響を受け、不動産投資経験者が太陽光投資に乗り換える例は増えています。
もちろん、不動産投資と太陽光発電投資のどちらを選ぶかは、皆さん次第ですが、特別な専門的な知識や経営努力がなくても、長期的に低リスクで安定した利回りを出していけるのではないでしょうか?
そうはいっても物件選びである程度の知見は必要になります。
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まとめ
太陽光発電投資は、FIT価格の下落や制度終了後の方向性が決まっていないこともあり、
「始めても利益がでない」「不良債権になるかもしれない」
と言われていることもあります。
しかし、太陽光発電投資で確実に利益が出せる方法があることは間違いありません。
そのため、“ローリスクローリターン” の太陽光発電投資を始めるなら、なるべく中古の太陽光発電所を購入することをおすすめします。
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