【地熱発電とは】自然に優しいエネルギーを利用した発電の仕組みとメリット・デメリット

地熱発電とは

脱炭素社会が世界の国々の目標となっている現在において、風力発電や水力発電などの自然界に存在するエネルギーを利用した発電方法が注目されています。

このような自然のエネルギーを利用した発電方法はCO2を排出しないだけではなく、自然にも優しいというメリットがあります。

地熱発電も、この自然に存在するエネルギーを利用して発電を行う方法です。

地熱を含めた自然に存在するエネルギーは、別名再生可能エネルギーと呼ばれ、石炭や石油、天然ガスなどの埋蔵量に限りがある化石エネルギーとは異なり、地球資源の一つとして常に自然界に存在するエネルギーです。

再生可能エネルギーの特徴は、地球上のどこにでも存在する、二酸化炭素を増加させない・排出しない、無くなることがないという3点です。

この記事では再生可能エネルギーを利用した発電方法の中から、「地熱発電」について解説していきます。

環境問題も解決できる?!今注目されている地熱発電とは

地熱発電とは

地熱発電とは、地球の中心から発生している地熱という熱を地中の奥深くから取り出し、水を沸騰させ生じた蒸気や、地中に存在している蒸気を利用してタービンを回転させ発電を行う方法をいいます。

火力発電では化石燃料を燃焼させることで蒸気を発生させますが、地熱発電の場合は地球自体がボイラーの役目をしているといえるでしょう。

地球は、一般的に地中の深い部分に行くにつれて温度が上昇し、深さ30キロメートルから50キロメートルになると、その温度は1,000℃にもなるため、熱を非常に多く貯蔵しているといえます。

しかし、この深さ30キロメートルから50キロメートルの地熱を利用する技術についてはまだ確立されておらず、この深さの地熱を利用して発電することは現在のはできません。

現在の技術力で実際に地熱発電を行う方法は、火山や天然の噴気孔、温泉、変質岩、硫気孔などがある、地熱地帯と呼ばれる地域の深さ数キロメートルのところに存在する1,000℃前後のマグマだまりの熱を利用し、発生させた蒸気を利用してタービンを回転させて行います。

地熱発電の種類と仕組みを簡単に解説

地熱発電には、フラッシュ発電法以外にもう一つ、バイナリー発電法とがあります。

ここでは、2種類の地熱発電の発電方法について解説します。

フラッシュ発電方式

フラッシュ発電方式とは、別名蒸気発電方式とも呼ばれる地熱発電の種類の一つで、地熱が溜まっている地下の層から約200℃から350℃の蒸気と熱水を取り出して、気水分離機を使い熱水と蒸気に分離し、分離した蒸気によりタービンを回転させて発電させる方式のことをいいます。

気水分離機で分離された熱水は、還元井と呼ばれる井戸を通して再び地下に戻されます。

この方法はシングルフラッシュ発電と呼ばれ、日本の地熱発電のほとんどはこのシングルフラッシュ方式が使われています。

シングルフラッシュ方式のほかには、ダブルフラッシュ方式ものがあります。

ダブルフラッシュ方式とは、気水分離機で分離させた蒸気と熱水のうちの熱水を、もう一度フラッシャーという低圧気水分離機を用いて熱水と蒸気に分離し、再度得られた蒸気を一度目の気水分離で得られた蒸気とともにタービンへ送り、残りの熱水を還元井に送り地中に返すという方法です。

バイナリー発電方式

バイナリー発電方式は、80℃~150℃の蒸気と熱水を利用して、沸点が低い媒体(蒸気となりタービンを回転させるもの)を沸騰させることにより発生する蒸気でタービンを回転させて発電を行う方法です。

この時には沸点が沸点が約-33℃のアンモニアや約36℃のペンタンをなどを媒体として使用します。基本的媒体に使用されるのは、沸点が100℃以下のものです。

この媒体は、沸騰し蒸気となりタービンを回転させた後、凝縮器により液化されて、再び発電に利用されます。

このように、直接地中の熱水を使用せず、地中の熱水を利用し媒体を蒸気化してタービンを回転させ発電する方法をバイナリー方式といいます。

現在の日本において新エネルギーとされている地熱発電の方法は、バイナリー方式です。

地熱発電の3つのメリット

地熱発電のメリット

地熱発電には多くのメリットはありますが、ここではそのメリットのうち代表的な3つのメリットについて解説していきます。

①温暖化の原因になるCO2をほぼ排出しない

地熱発電では、火力発電のように化石燃料を燃焼させることなく発電を行うため、CO2(二酸化炭素)をほぼ排出しないというメリットがあります。

kWhあたりのCO2排出量は石炭による火力発電で発電を行った場合は975g、石油による火力発電で発電を行った場合は742g、同じく再生可能エネルギーである太陽光発電を行った場合は53g、同じく再生可能エネルギーの風力発電を行った場合は29gであるのに対して、地熱発電の場合には15gと圧倒的に少なくなっています。

そのため、再生可能エネルギーを利用した発電方法の中でも群を抜いてCO2の発生量が少なくなっています。

地熱発電で発電を行うことで、よりCO2の発生を抑制したクリーンな電気を生み出すことが可能になります。

②天候によって発電量が左右されない

太陽光発電はパネルを敷き詰め太陽光をエネルギーとして発電し、風力発電では風の力をエネルギーとして利用し風車を回転させ発電を行います。

太陽光発電の場合は太陽光を利用して発電を行うため、夜は発電を行うことはできません。また曇りや雨が降っているときなどにはその発電効率は著しく低下します。

また、風力発電においても風の強さは常に一定ではないため、風の強さにより発電効率に影響が出ます。

しかし、地熱発電は地中の熱を利用して発電を行うので、自然現象によって発電効率が左右されないというメリットがあります。

③資源が永久的にある

火力発電に用いる石油燃料には、埋蔵量に限りがあるため、それを使い果たしてしまうとそれ以上発電を行うことが不可能になります。

将来に渡り火力発電を続けようとする場合には、代替燃料や発電方法を開発する必要があります。

しかし地熱発電は、地中に存在するマグマが発する地熱を利用するため、資源が無くなるということは地球が存在する限りありません。

このように安定的かつ長期に渡って発電を続けられるという点も、地熱発電のメリットです。

地熱発電の3つのデメリット

地熱発電のデメリット

前章では地熱発電のメリットを紹介しましたが、地熱発電にはデメリットもあります。ここではそのデメリットについて解説していきます。

①発電効率が他の発電方式に比べて低い

地熱発電は、地中の熱を利用し蒸気を使ってタービンを回転させ発電機を動して発電します。

電気を作り出すしくみは、原子力発電や火力発電と全く同じですが、使用する水蒸気の温度が火力や原子力により生じさせるものよりも低温であるため発電効率が低く、その数値は約10%から20%にとどまっています。

②発電所を作るための費用が高額

地熱発電所を作る際には、その前段階として地下1,000メートルから3,000メートルという深さを掘削し、その土地が地熱発電を行うのに向いているかどうかを調べる必要が出てきます。

この調査だけでも長い時間と莫大な費用が必要です。

さらに開発段階においても複数の井戸を掘削しなければならず、掘削に必要となる費用は一本につき数億円にも上ります。

この井戸の掘削費用は、地熱発電の開発費用のうち約30%を占めていて、コストが高くなるというデメリットがあります。

また、地熱発電所は山の中に建設されることが多く、送電線の建設を行う必要もあり、これにもコストがかかります。

また、調査も含めると開発期間は10年かそれ以上にも及ぶため、時間と費用の面で大きな負担が生じてしまいます。

③日本で設置するには大規模の発電所は困難

日本は火山帯国なので、多くの地域で大規模な地熱発電が可能だと思われるかもしれませんが、実際はそうではありません。

なぜなら、地熱発電を行うことが可能な場所が存在しても、その多くが国立公園となっていたり、温泉街として栄えていたりするため、大きな規模の地熱発電所を建設することができる場所が非常に少ないためです。

自然保護区域に指定されている場所に地熱発電所を作った場合には、景観や生態系への影響も懸念されますし、温泉街に建設する場合には地元の温泉産業や観光産業に大きな影響が出るでしょう。

このような理由から、日本に大規模な地熱発電所を設置することは困難なのです。

まとめ

ここまで、地熱発電の基本から地熱発電の種類と、地熱発電のメリットとデメリットに至るまでを解説してきました。

地熱発電所を作るためには膨大な時間と莫大な費用が必要で、その発電効率もあまり高いとは言えません。しかし、今後さらに日本の技術の発展により国の電力を担う発電方法の一つになることも考えらえます。

次世代に良い地球環境を残すためにも、今後地熱発電のような再生可能エネルギーを利用した発電方法に注目して行きましょう。

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