太陽光発電で起こりうるトラブル事例から学ぶ事前対策の必要性

太陽光発電におけるトラブル事例

太陽光発電を設置・運用することで生じるトラブルには、設備の問題だけではなく近隣の住民に被害を加えてしまうケースもあります。 しかし、設置前の対策や正しい工事・メンテナンスによってトラブル発生のリスクを最小限に抑えることができるのです。 この記事では、実際に起きたトラブル事例や、トラブルを避けるポイントを解説していきます。

 

太陽光発電のトラブルにはどんなものがある?

太陽光発電設備のトラブル

①太陽光発電設備の故障・破損

太陽光発電設備は屋外に設置されているので、台風や大雨、強風のなどの被害を受けやすいです。

しかし、太陽光パネルは風速60メートルの強風にも耐えることができ、さらには1メートルの高さから227グラムの硬球を落下させても壊れないように設計することがJIS(日本産業企画)によって定められています

そのため、台風や落下物による衝撃でダメージを受けないようにはなっていますが、何かしらの原因で破損してしまう可能性はゼロではありません。

また、太陽光発電を設置している土地の地盤の水はけなどの整備をきちんと行っていないことによって、架台が傾いてしまったり、設備が水没してしまうこともあります

②草や木に関するトラブル

草や木が太陽光パネルに影を落とすと、その部分だけ発電できなくなります。それが一瞬であれば問題ありませんが、その状態が続いてしまうと、発熱してパネルが保障してしまう「ホットスポット現象」の原因となってしまいます

そうすると、発電量が低下してしまうだけでなく、修理費を負担しなければならず、損害を被ってしまいます。

またパワコンのファンの隙間から草が侵入することで、内部でショートし火事になってしまう可能性も考えられます

近隣住宅に対するトラブル

①反射による光被害

太陽の光がパネルに反射し、その光が住宅の中に入ることで眩しさや暑さといった不快感を与えてしまうというトラブルもあります

反射光は設計の際に計算することができるので、近くに住宅がある土地に太陽光発電を設置する場合はきちんと計算して、近所の人たちには事前に説明するようにしましょう。

②飛来物が人や物に当たって怪我や破損させてしまう

台風や強風などで太陽光パネルやその他の設備が破損し、その破損した部品などが風に舞って人や家にぶつかって怪我をさせてしまったり、家が壊れてしまうと治療費や修理費を支払わなければならなくなります。

実際にあった太陽光発電に関するトラブル

事例①太陽光発電所の排水計画の甘さが招いた土地トラブル

排水計画は太陽光発電所設計時の重要なポイントのひとつ。

土地の雨水処理が完璧な土地は問題ありませんが、地盤が弱い土地や大掛かりな開発をした土地は要注意です。

下の画像のように想定外の場所に雨水が流れることにより、もともとはなかった水路が新たにできて、地盤が削られてしまうケースがあります

このようになってしまう原因は、事前の設計に問題があることが多いです。

しかし、全てが事前の計画通りに行くのはかなり難しく、購入前にここまでの判断を下すのは不可能だと言えます。

とはいえ、地盤が削られてしまうと架台が傾いたり、太陽光発電設備自体が水没してしまったりとかなり大きな被害になりかねません。

この問題を解決するためには、雨水の流れをコントロールする必要があるので、上の画像のように地盤の改良とU字溝を設置し、雨水の流れをコントロールできるように排水しやすい状況を整えました。

その結果、雨水の通り道が定まり、土砂の流出や土地の不安定さを払拭できたケースです。

事例②太陽光発電所の小さすぎた調整池が招いた雨水処理トラブル

太陽光発電所の中にある調整池の大きさ不足や、土留め処理が不十分なことにより、調整池が機能しなくなると、発電所の外に泥水が流れ出たり、鉄砲水のような雨水が流出してしまいます

このように雨水の処理ができていないと、近隣住宅まで浸水させてしまったり、行政指導が入ってしまったりといった思わぬ事態に発展してしまう可能性もあります。

そのため、雨水の流れるポイント(水路)を増やし、雨水の流れを分断して、複数箇所から雨水が流れ出る様に設計し、さらに調整池を可能な限り大きくしました。

また、雨水の出口になる場所には、上の画像のように土嚢を積んで泥が外に流れ出ないように対策しています。

水流を複数個所に分け、調整池に流れる水量を少なくすることにより、流れる雨水を振り分けることができるので、調整池にかかる負担が軽減されます。その結果、近隣トラブルに発展することも防ぐことができました。

事例③斜面の保護対策の甘さが招いた崩落危機のトラブル

最近は、山林を切り開いて太陽光発電所を開発している地域も多くなってきています。

そこで懸念されるのが、法面(人工的な斜面)の保護対策の甘さによる斜面の崩落です。

斜面に敷かれた芝がうまく根付かずに崩れ落ちそうになったり、このように完全に土地が空洞化してしまうと、土砂崩れの原因や設備の倒壊の原因となってしまいます。

このようなケースでは、まず土壌の改良が必要です。

土を盛り直して、その上から植生シートを使用し、土地を抑えるように覆います。

植生シートは、雨が降ると自動的に土にタネが撒かれて2~3ヵ月で根を張るので、先ほどの画像のように空洞化したり、斜面が崩落してしまうリスクが少なくなります。

太陽光発電設備のトラブルを避けるための3つのポイント

①悪質な施工業者は存在する

太陽光発電の施工業者の中には、施工に手を抜いたり、そもそも実績が少なくトラブルが発生したときに対応してくれなかったりするケースもあります。

そのため、太陽光発電の設置・建設は、実績のある施工会社に依頼するようにしましょう

また、施工会社を選ぶときは複数の業者に見積もりを出してもらい、施工内容や料金に不明確なものがないかを確認してください

このように比較することで悪質な業者を見破ることができますよ。

②メーカー保証と保険の補償範囲の違い

メーカー保証の対応は、パネル自体のトラブルで破損・故障してしまった場合のみです。

パネルメーカーが修理や交換をしてくれるので、修理費や交換費用を自己負担しなくてもかまいません。

しかし、メーカー保証を受けるためには、メーカーの施工IDを持っている施工業者によって、メーカーが提示している設置方法に従ってパネルを設置する必要があります

見積もりの際には、施工業者がIDを持っているかを忘れずに確認してください。

また、メーカー保証では、保証対象外となるケースも把握しておきましょう。

台風や地震などによる故障については、基本的にメーカー保証では対応してもらえません。この場合、火災保険や動産総合保険という任意の保険に加入しておけば、補償を受けることができます。

万が一、保険に加入していなければ全額自己負担となり、多額の損失となってしまうので注意してください。

③定期的にメンテナンス・定期点検をする

4年に1度の定期点検が推奨されていますが、定期点検以外にもこまめにメンテナンスやチェックをすることでトラブルを早期発見することができます。

点検を業者に依頼することはもちろんですが、毎日発電量をモニタリングするだけでも異常に気づけます

トラブルが起きないように日頃から気をかけるようにしましょう。

また、草や木、パネルの汚染などは、近隣トラブルの原因となるだけではなく、太陽光パネルに影を落としてしまうので、故障や発電量が低下する原因となります。清掃や草刈りを定期的に行うようにしましょう。

草刈りの目安は30cmです。

まとめ

太陽光発電に関するトラブルのほとんどは、しっかりとした施工・メンテナンスにより防ぐことができます。

土地の整備をする場合は追加で費用がかかることもあり、初期費用を抑えて太陽光発電を設置したいという考えから、コストを削るために必要な工事をしないという選択をしてしまった、しようとしているという方もいるかもしれません。

しかし、太陽光発電の運用期間は20年間以上なので、長い期間耐えられる設備が必要になるのです。

「売電収入によって利益を得よう!」と太陽光発電を導入するのであれば、必要な工事やメンテナンスにはお金を出し惜しまないことが重要です。

最近では、このような欠点やトラブルがあった場合、FIT(固定価格買取)の売電権利自体が剥奪されてしまうかもしれないという話も出ているようなので、十分に注意しましょう。

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