売電量に3割もの差が出ることがある!?太陽光発電のメンテナンスの必要性と安心できる委託先の選び方
太陽光発電所の運用にはメンテナンスが欠かせません。草刈りなどの日常(年間2~4回程度)のものから、自然災害に対する対応など様々です。太陽光発電所のメンテナンス。委託先の良い選び方をご紹介します。
太陽光発電所のメンテナンスの意義と目的
皆さん、太陽光発電所を運営していく上で、一番重要なメンテナンスは何だとお考えですか?
ソルセルでは、メンテナンスの目的を「環境維持」ととらえています。
環境とは、雑草対策、土砂の流出や雨水路の整備のことで、電気的な点検等ももちろん大事ですが、環境維持は、それを上回る重要性を持っています。
ずさんな管理は、売電実績の低下はもちろん、売却の際の足かせにもなり、資産価値を損う可能性が高いです。
これを踏まえた上での太陽光発電のメンテナンスの目的はおおむね下記3つに集約されます。
①発電量を維持し、収益性を高める
主に草刈りやパネル洗浄などが挙げられます。
草刈りは多い現場で年間4回程度、少なくても2回程度は必要です。
草刈りは最も分かりやすく成果が出るので(発電量が増える)、必要なメンテナンスです。
太陽光パネル洗浄には賛否があり、コスト採算性を慎重に検討する必要があります。
異常発生時の早期復旧(ブレーカーが落ちたなど)もこちらに該当します。
②法令に必要な対応
こちらは、主に高圧以上の太陽光発電の電気主任技術者が行うメンテナンスです。
低圧の場合、法令で定められてはいませんが、維持管理のガイドラインがJPEAから発行されています。
看板、フェンスの設置など一度対応すれば何度も行う必要がないものや、市区町村などで独自にガイドラインを定めて周辺との調和の意味での対応が必要なケースもあります。
③異常をいち早く修繕し、大きなトラブルや大きな事故を防ぐ
例えば、電圧異常や太陽光パネルのホットスポットといった小さな不良が火災に繋がったり、設備全体に影響を及ぼす場合もあります。
その他にも電気的な事故に限らず、土地の地盤崩れや排水の詰まり、周辺環境への影響なども考えられるので、設備全体のメンテナンスや点検も必要不可欠です。
当初定めている維持管理計画を遂行するための環境維持などもこちらに含みます。
太陽光発電事業者とメンテナンス事業者の視点の違い
メンテナンス業者は何を見ていると思いますか?
業者によって、メンテナンスで確認するポイントは様々です。
法令に沿っていれば良いと考える業者や、事業者目線に立って発電量の最大化を考えてくれる業者など、同じメンテナンスメニューでも両者の実作業には大きな違いが生まれます。
環境の維持には、雑草による影の影響を無くすのは当たり前ですが、長期的視点に立って考えると
- パネル設置場所の周辺の草木の観察と対処
- メンテナンスに必要な通路等の保全
- 法面などがある場合は法面の崩れや土砂対策の必要性有無の検討と提案
などが挙げられます。
短期的に収益に影響を及ぼす草刈りももちろん大切ですが長期的な視点を持って維持管理をすることがとても重要です。
あまりお勧めできない太陽光発電のメンテナンス業者の特徴
多くの太陽光発電所を取り扱う中で、よく管理が行き届いている物件と、管理不足と感じる物件があります。
メンテナンス契約の内容も様々で、コストで選ぶのではなく、しっかりと内容を精査した方が良いと感じております。
以下、あまり良くないなぁ…と思うメンテナンス会社の特徴です。
- 草刈りなどの対応をしてくれない(しても高額)
- 画像を送ってくるが、太陽光発電所全体の画像がない
- 問題が発生した時に報告はくれるが提案がない
その様なメンテナンス会社は主な仕事が電気的点検ととらえており、事業者の考えるメンテナスとは大きく異なります。
※あくまで、実際の発電所評価、中古の売れ行き、売電実績からのお話なので、参考程度にしてください。
必ずしもこのようなメンテナンス会社が悪いという訳ではありません。
理想の太陽光発電メンテナンス
理想の太陽光発電所の維持管理は『売電を最大化させつつ、完成時と同じ状態を維持する』こと。
売電を最大化させる3つのポイントは以下の通りです。
①緊急時の駆けつけ対応のスピード
多くの場合、緊急時はパワコンの停止等のトラブルです。
ブレーカーを上げるだけの簡単な作業で済むこともありますが、現地にいく必要が生じます。
その対応が遅れればその日数に応じて損失が発生してしまうので、以下に早く対応してもらえるかが肝心です。
②太陽光パネルの日照条件をよくする
日照条件の改善のために最たるのは草刈りです。
草刈り意外ですと鳥の糞害や獣害等が考えられますが、こちらは立地環境にも大きく左右されます。
これらには獣害フェンスや鳥除けの釣り糸張りなどの対応が有効です。
③修繕が必要な際の対応が早い
長い売電事業の中では、必ずパネルが割れたり、パワコンの故障などの修繕対応が必要になります。
その際に、施工の見積もりまで出せて対応できるというのは大きなメリットになります。
自分で施工業者を探すとなると時間がかかる上に、コストも読みにくく、保険対応にも時間がかかってしまいます。
完成時と同じ状態を維持するために注視するポイントは以下の3通りです。
(1)土地の形状変化
多くの場合、雨が降ることにより大きな変化が発生します。
特に施工時に造成開発工事などを行っているとかなりの確率で土が流される等の問題が発生します。
ひいては、近隣の住民等からの苦情に繋がったり、法面の崩れ(小規模な土砂崩れ)に繋がり、修繕が必要になります。
(2)周辺の草木の成長
周辺の草木も必ず成長します。
敷地内、外問わず、パネル設置エリア以外の草木もメンテナンスをしていく上で注視する必要があります。
特に木の伐採などは、小さなうちは大した負担になりませんが、成長した木を切るのは大変な労力です。
(3)排水路・貯水池の変化
太陽光パネルを設置した後の土地は、その前と比べて大きく吸水性が低下します。
その低下理由は、地表に草木などの障害物がなくなり、水流が早くなるために発生します。
排水は事前に計画していても、割と予想外の変化が生じることも少なくありません。
その状況変化をいち早く察知し、対策を打つこともメンテナンスの重要な役割です
太陽光発電所メンテナンスのコスト
一般的には、低圧1つの発電所のメンテナンスコストは年額15万~20万円が相場のようです。
ただ、その内容が千差万別なので、コストだけでの単純比較はできません。
中には、保険も含まれるサービスもありますし
3か月に1度程度の巡回と1年に1回の電圧測定のみのケースもあります。
任せて安心な内容を網羅すると下記の通りです
- 草刈り(年2~3回は必要)
- 緊急駆けつけ(最低年1回以上)
- 巡回点検(3か月に1度程度)
- 電気的検査(こちらは3年に1度程度でも可)
- 保険(個別に入る場合は年額加入額の0.3%~1.0%程度)
このあたりが必須項目です。
そのほかは都度対応が必要なコストが発生することがあるので、しっかりと積み立てておきましょう。
なお、保険についても契約の違いがあり、契約内容により保険料は大きく変わります。
その点はまた別の機会にご説明します。
太陽光発電所の維持管理を自分で対応する必要性
メンテナンス会社次第で自分で対応する必要があるかどうかは大きく異なります。
メンテナンス項目を網羅できていれば、全く対応が不要になることもあります。
しかし、メンテナンス会社の良し悪しを判断するためには自分で維持管理状況を把握する必要があります。
なぜなら維持管理の品質は良し悪しで、書面だけでは判断が付かないことが多いからです。
そのため、ご自身の対応可能な範囲に合わせてメンテナンス会社を選ぶのもとても大切な要素です。
ソルセルは販売だけではなく、ご購入後の維持管理のサポートもしております。
お気軽にご相談くださいね!
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