20代後半の平均年収はどのくらい?業界・地域・男女別別で紹介!年収を上げる方法は?

  • 資産運用
  • 公開日:2024.12.30
  • 更新日:2025.01.07
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現在よりも年収を上げたいという希望は誰にでもありますが、年収の上がる幅が最も大きいのは20代後半です。20代後半なら年収が上がる可能性を高めるきっかけが多いからです。

20代後半の2023年度の平均年収は、男性で429万円・女性で353万円となっています。20代後半を総合すると、394万円ほどになります。

年収を上げたい人は、20代後半の平均年収や年収を上げる方法、おすすめの投資方法などをチェックしてみましょう。

20代後半の平均年収の平均値・中央値は?

20代 年収

国税庁が2024年9月に公表した2023年(令和5年)度の「民間給与実態統計調査・調査結果報告」から、20代後半の平均年収の平均値と中央値を男女別・総合で紹介します。

中央値は、低い順から並べた年収の中央あたりの数字なので、平均値よりもかなり低くなります。

2022年度の平均値 2023年度の平均値 中央値(概算)
男性 420万円 429万円 290万円~320万円
女性 349万円 353万円 250万円~280万円
20代後半総合 389万円 394万円 270万円~300万円

2022年(令和4年)度の平均値と比較すると、2023年はわずかながら男女ともに上昇していることがわかります。

2019年(令和元年)は前年度に比べて下降しましたが、翌年から持ち直し、現在はここ5年間で最も高い年収になりました。

【業種別】20代後半の平均年収

国税庁の2023年度「民間給与実態統計調査・調査結果報告」に記載されている業種別の平均年収をご覧ください。業種は五十音順に記載しています。

業種 2022年度の平均年収 2023年度の平均年収 前年度との差額
医療/福祉 366.4万円 363.3万円 -3.1万円
飲食サービス業/宿泊業 269.0万円 288.7万円 19.7万円
運輸業/郵便業 411.0万円 420.0万円 9.0万円
卸売業/小売業 342.9万円 353.3万円 10.4万円
学術研究/専門・技術サービス業/教育/学習支援業 419.6万円 419.8万円 0.2万円
金融業/保険業 485.6万円 503.5万円 17.9万円
建設業 436.3万円 441.7万円 5.7万円
サービス業 350.5万円 360.4万円 9.9万円
情報通信業 442.3万円 469.5万円 27.5万円
製造業 418.1万円 415.7万円 -2.4万円
電気・ガス・熱供給・水道業 508.2万円 513.9万円 5.7万円
農林水産・鉱業 305.7万円 327.7万円 22.0万円
複合サービス事業 388.2万円 374.3万円 -13.9万円
不動産業/物品賃貸業 416.3万円 440.4万円 24.1万円

14種類に分かれた業種のうち、2022年度より平均年収が下降しているのは「医療/福祉」と「製造業」と「複合サービス事業」だけでした。

飛躍的に上昇しているのは30万円近く上がった「情報通信業」で、それに次いで「不動産業/物品賃貸業」と「農林水産・鉱業」が20万円以上アップしています。

【学歴別】20代後半の平均年収

国税庁の2023年度「民間給与実態統計調査・調査結果報告」が公表している学歴別の平均年収を男女別・総合で紹介します。

総合 男性 女性
高校 240.7万円 250.9万円 216.0万円
専門学校 249.2万円 252.0万円 246.9万円
高専/短大 248.3万円 267.4万円 239.5万円
大学 272.6万円 282.1万円 261.1万円
大学院 296.2万円 298.3万円 288.6万円

学歴別の平均年収を見ると学歴が上がるにつれて年収がアップしているのがわかりますが、上昇幅が男女で違うこともわかります。

男性は高卒と専門学校卒の平均年収がそれほど違わないのに対して、女性は30万円以上違うのです。

しかし、それ以外の学歴には大きな差がありません。

【企業規模別】20代後半の平均年収

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」に記載された企業規模別の平均年収を総合及び男女別で見てみましょう。

総合 男性 女性
大企業 270.8万円 281.9万円 255.5万円
中企業 253.4万円 261.1万円 243.6万円
小企業 245.6万円 254.4万円 234.4万円

常用労働者が1,000人以上の企業を大企業、100人から999人を中企業、10人から99人を小企業に区分しています。

企業の規模が大きくなるほど高い年収ですが、こちらでも男女差が目立ちます。小企業に勤める男性の平均年収と大企業に勤める女性の平均年収がほぼ同じ額なのです。

【地域別】20代後半の平均年収

これまで情報ソースに使用した国税庁及び厚生労働省は年齢別での地域別平均年収を公表していないため、ここでは厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」から都道府県別の全年齢平均年収を紹介します。

ランキング式に総合年収が多い順に記述しました。

順位 地域 平均年収(総合)
1 関東地方(茨城/栃木/群馬/埼玉/千葉/東京/神奈川) 325.3万円
2 近畿地方(三重/滋賀/京都/大阪/兵庫/奈良/和歌山) 311.5万円
3 中部地方(新潟/富山/石川/福井/山梨/長野/岐阜/静岡/愛知) 293.2万円
4 北海道(北海道) 288.5万円
5 中国地方(鳥取/島根/岡山/広島/山口) 280.9万円
6 四国地方(徳島/香川/愛媛/高知) 275.8万円
7 九州地方(福岡/佐賀/長崎/熊本/大分/宮崎/鹿児島/沖縄) 269.0万円
8 東北地方(青森/岩手/宮城/秋田/山形/福島) 265.8万円

地域別の平均年収を見ると、人口が多い大都市が多い地方ほど年収が高くなっています。関東地方と近畿地方は300万円以上で、他の地方は200万円台後半です。

こちらは年齢別ではなく全年齢の平均年収ですが、20代後半の平均年収の順位も概算すると順位差はそれほどないようです。

20代後半から年収を上げるためのポイント

20代 年収

年代別の年収を見ると、20代前半から後半にかけての伸び幅が大きいことがわかります。これは、年収を上げるために相応の努力をした結果です。

年収を上げたい人におすすめのポイントをご覧ください。

昇進による昇給を狙う

20代の年収が上がるきっかけの多くは昇進です。役職に就いただけで役職手当がもらえるので、年収が100万円前後上昇する可能性が高いのです。

仕事でミスをしない・無遅刻無欠席などを目指すほか、取引先との関係を円滑にする、職場での人間関係を円満に保つなどの努力をすることで昇進できる要素が増加します。

投資を始める

20代半ばから投資を始める人も多いです。自分のライフスタイルに適した投資方法を見つければ効率よく資産を増やせるからです。現在資産が少ない人でも始められる投資も増えています。

ネットで検索するとさまざまな投資方法があることがわかりますが、初心者だとどれを選べばいいか決めかねる人が多いので、20代後半から始めるのに適した投資方法を次の章で解説します。

キャリアアップとして転職を検討する

現状でキャリアアップと年収アップが期待できない場合には、20代のうちに転職するのがおすすめです。30代になると、ハイキャリアでない限り転職の条件が20代よりも悪くなるからです。

転職後にキャリアアップしてハイキャリアになれば30代以降の転職にも非常に有利なので、転職は20代後半のうちに済ませましょう。おすすめの転職エージェントはこちらで紹介します。

副業を始める

副業で収入を増やすのも、気力・体力共に充実している20代後半の人におすすめします。副業によって自分の新しい適性を発見し、副業がきっかけで現状よりも自分に適していてかつ高年収の仕事ができるようになる可能性があるからです。

副業を禁止されている職業でなければ、副業で空き時間を有効に活用しましょう。

資格を取得して専門的なスキルを身につける

現在の仕事、あるいは将来就きたい仕事に必要な資格の取得を目指すのも有益です。専門的なスキルを獲得すれば年収アップにも昇進にも転職にも有利になるからです。

現在の仕事に必要な資格なら取得のための手当が出ることがあるので、上司や同僚に相談してみましょう。

20代後半におすすめの投資方法3選

20代 年収

20代後半から始める投資の中で特におすすめな投資方法を紹介します。それぞれの特徴やメリットやデメリットをご覧ください。

NISA・つみたてNISA

NISA(少額投資非課税制度)には一般NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAの3種類がありましたが、ジュニアNISAは2023年に廃止されたので、現在は一般とつみたての2種類になっています。

この2種類のうち、20代後半の人におすすめな投資はつみたてNISAです。一般NISAは非課税枠が120万円で、対象商品は上場株式・投資信託・上場投資信託などですが、つみたてNISAは非課税枠40万円で対象商品が金融庁に届け出されている約200本の投資信託なので、つみたてNISAの方が20代後半に適した投資信託だからです。

メリット

  • 最長20年間運用益・分配金が非課税
  • 少額から投資できる
  • 初心者でも低コストで運用できる

最大のメリットは、運用益と分配金が最長20年間非課税になることです。通常の投資では20.31%の課税がありますが、つみたてNISAは20年間税金を払う必要がありません。

少額から投資を開始できるのも、20代後半の人にはうれしい利点です。商品によっては100円という安値で投資を始められるので、投資初心者でも投資を始められます。

金融庁が長期・積立・分散の投資に向いていると判断した商品のみを取り扱っているので、リスクが非常に低いだけではなく、長期にわたって運用できます。

デメリット

  • 対象商品が限定的
  • 損失が出た場合税制上の補助がない
  • 元本割れの可能性がある

つみたてNISAは低リスクではありますが、上記のようなデメリットもあります。

金融庁が定めた長期積立と分散投資に適している一定の投資信託だけが対象商品なので、それに該当しない株式やREIT(不動産投資信託)には投資できません。

損失が出た時、通常の投資なら損益通算(他の運用益と相殺)や繰越控除(年をまたいで繰越)といった対応ができないという難点もあります。

また、元本保証がある投資ではないので、相場状況により元本割れになることがあります。

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoは老後の資金を自分で積み立てる制度「個人型確定拠出年金」の別称で、毎月掛け金を積み立てることで対象商品を運用して資金を積み立てるシステムです。

メリット

  • 積立期間中の税金が軽減
  • 月5,000円の掛け金から開始可能
  • 対象商品が低コスト

最大のメリットと言われているのは、税金が軽減されることです。毎月の掛金全額が所得控除の対象なので、所得税・住民税の課税対象になる所得から1年分のiDeCo掛け金を控除することにより、所得税と住民税の負担が減少します。運用益も非課税です。

月5,000円の掛け金から始められ、1,000円単位で設定できるので、月ごとの負担を少なくできます。

金融商品も低コストな品が多いなど、20代後半の人が投資を始めるのにぴったりな利点が揃っています。

デメリット

  • 加入・運用の際に手数料が発生する
  • 60歳まで掛金を引き出せない
  • 運用時に損をするリスクがある

加入時に口座を開設した金融機関に支払う手数料と、運用時にiDeCoの統括機関(国民年金基金連合会)に支払う手数料が発生します。後者はどこの金融機関で口座を開いた場合も支払うことになります。

原則として掛金を60歳まで引き出せないので、掛金を回収するには所定要件を満たして脱退一時金を受け取るしかありません。

投資のリスクを加入者が負うシステムなので、選定した商品によっては老後の年金が減る可能性があります。長期投資・分散投資などでリスクを抑制しましょう。

FXや暗号資産

手軽な投資として広まっているFXと暗号資産(仮想通貨)も20代後半の人に向いている投資方法です。

FXは通貨を売買する時の差額で稼ぐ投資方法で、暗号資産はネット上で使用できるビットコインなどのデジタル通貨です。

メリットとデメリットが対象的なので、自分に合っている方で投資しましょう。

FXのメリット

  • 少額で始められる
  • 平日は24時間取引可能
  • 取引コストが安い

FXは投資したい金額の1/25の金額があれば始められるので、4円から始めることも可能です。

取引をほぼ終日行えるので、仕事・私生活が多忙になりがちな20代後半に適しています。

取引コストが安い点や手数料が基本的に無料な点でも若い世代に支持されています。

FXのデメリット

  • 元本割れの可能性がある
  • 相場が急変動すると短時間に大きな損失が出る
  • 先読みが難しい

預け入れたお金が0円になっても取引終了とならないので、元本割れ後に証拠金を追加入金する可能性があります。

相場の急変動により、短時間に巨額の損失をこうむるリスクがあります。

世界中の市場・投資家の動きが影響するので先読みが難しいというのも難点です。

暗号資産のメリット

  • 24時間365日取引可能
  • 大きな利益が期待できる
  • 政治・経済情勢の影響を受けにくい

暗号資産は24時間365日好きな時に取引できます。

価格変動幅が大きい商品のため、運用次第では大きな利益を得られます。

特定の機関が管理する通貨ではないので、政治や経済情勢によって打撃を受ける可能性が低いです。

暗号資産のデメリット

  • ネット上のトラブルに発展しやすい
  • 価格変動が激しい
  • 相場が読みにくい

世界の共通通貨ですが、詐欺を含めたネット上のトラブルに発展しやすいのがネックです。

価格変動が激しいので、良い時は一攫千金、悪い時は一気に資産を失う可能性があります。

暗号資産は相場の判断基準が確定されていないので、相場が読みにくいのもデメリットです。

年収がアップする20代後半の転職におすすめのエージェント

年収アップを希望する20代後半の人向けの転職エージェント3社を紹介します。それぞれの特徴や募集職種などをチェックして自分に合ったエージェントで職探しをしましょう。

記載した求人数は2024年12月14日時点のものです。

社名 ビズリーチ

ランスタッド

キャリアスタート

特徴 希少価値が高い求人が多い 非公開求人が全体の約80% コンサルタントが求人紹介する制度
公開求人数 公開求人数:145,791件

非公開求人数:非公開

公開求人数:29,610件

非公開求人数:非公開

非公開
求人エリア 全国/海外 全国・海外・フルリモート 全国
内定・転職成功率 高い 高い(86%)

ビズリーチ

運営会社 株式会社ビズリーチ
募集職種 人事/管理/営業/経営/IT/コンサルタント/専門職/化学/電気/機械/建築/施工管理/出版/広告/映像・音響/不動産/金融/食品/サービス/生産管理/医療/その他
募集業種 商社/メーカー/IT・インターネット/エネルギー/保険/士業/コンサルティング/マスコミ/建設/不動産/金融/流通・小売/サービス運輸/教育・官公庁/メディカル/その他
求人数 公開求人数:145,791件

非公開求人数:非公開

求人エリア 全国/海外
利用料金 通常コース:無料

プレミアムコース(税込・月額)

①アプリからのアップグレード:5,500円

②Web版からアップグレード:5,478円

内定・転職成功率
公式サイト https://www.bizreach.jp/

ビズリーチが取り扱っている求人の大半はハイクラスを対象にしています。

特徴・おすすめポイント

  • 20代後半以上のハイクラス向け求人がメイン
  • 有料コンテンツの充実度が高い
  • レア求人を紹介してもらえる

ビズリーチは20代後半以上のハイクラス対象のエージェントなので、キャリア・年収アップが期待できます。

有料コンテンツのプレミアムステージでは、ヘッドハンターが抱えている希少な求人に応募可能です。

マイページでログイン頻度を高めれば他では紹介してもらえないレアな非公開求人を紹介してもらえるので、今より多くの年収を得られます。

ランスタッド

運営会社 ランスタッド株式会社
募集職種 事務・管理/営業/経営・管理/企画職/ITエンジニア/コンサルタント・士業/クリエイティブ/技術系/建設/不動産・金融/物流/流通/ライフサイエンス/その他
募集業種 商社/メーカー/IT・インターネット/コンサルティング/出版・マスコミ/不動産・建設・設備/金融・保険/運輸・交通・物流/流通・小売/サービス/医療/その他
求人数 公開求人数:29,610件

非公開求人数:非公開

求人エリア 日本全国/海外/フルリモート(完全在宅)
利用料金 無料
内定・転職成功率
公式サイト https://www.randstad.co.jp/

ランスタッドは外資系転職エージェントで、39ヵ国・4,000ヵ所以上に拠点展開しています。

特徴・おすすめポイント

  • 約8割が非公開求人
  • 雇用スタイルが多い
  • ハイクラスやバイリンガルや専門職向け求人がメイン

ランスタッドの求人の約80%は非公開求人で、外資系ならではの高年収・高待遇求人が揃っています。

正社員求人紹介だけではなく、短期や単発のアルバイトと派遣と紹介予定派遣と専門サービス求人も紹介中です。

ハイクラス・バイリンガル・専門職対象の求人も多く、国内より好条件の外資系企業求人が豊富なので、年収アップが期待できます。

キャリアスタート

運営会社 キャリアスタート株式会社
募集職種 検索不可
募集業種 検索不可
求人数 公開求人数:非公開(求人検索不可)

非公開求人数:非公開

求人エリア 全国
利用料金 無料
内定・転職成功率 高(86%)
公式サイト https://careerstart.co.jp/

キャリアスタートは職歴が浅い20代の求職者に適した求人エージェントです。

おすすめポイント

  • 職歴が浅い人・ない人向け求人が多い
  • 求人紹介はコンサルタントが行う
  • 手厚い就活と転職サポートで年収アップ率が高まる

キャリアスタートは職歴が少ない求職者をターゲットに未経験でも勤められる求人を多く抱えています。

公式サイトには求人検索機能がなく、求人は会員登録した後にコンサルタントが希望する分野の求人を紹介するシステムです。

就活と転職活動に慣れていない人にも行き届いたサービスをするので、現状よりも高い年収を獲得できます。

まとめ

30代を目前にして焦りを感じる20代後半の人も多いのですが、20代後半は年収を上げるチャンスが多いので心配ありません。

20代後半の平均年収や年収を上げる方法などを確認した上で、自分に適した方法で年収を上げる方法を見つけましょう。

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この記事を書いた人

ikebukuro

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