COP30で日本が連続受賞の「化石賞」とは?不名誉の理由や歴代受賞国を紹介
- 公開日:2025.12.04
- 更新日:2025.12.04
化石賞の内容や背景、歴代の受賞国について紹介します。
2024年のCOP30(国連気候変動枠組条約締約国会議)で、日本が再び「化石賞」を受賞しました。この賞は、気候変動対策に後ろ向きな国に対して皮肉を込めて贈られる不名誉なものです。
日本が連続で受賞した理由として、石炭火力への依存や、脱炭素対策への消極的な姿勢があげられます。
日本以外にも多くの国が受賞している化石賞について、詳しくみていきましょう。
目次
COP30で日本が連続受賞の「化石賞」とは

化石賞とは、環境NGO・気候変動アクションネットワーク(Climate Action Network・通称「CAN」)が運営している国連気候変動枠組条約締約国会議、通称COPにて授与される賞です。
化石賞の化石とは、地球温暖化の原因である温室効果ガス排出をする石炭・石油などの化石燃料、そして今どき石炭などを燃料に使っている古い考えを化石と表現しているという、皮肉を込めた意味合いもあります。
つまり、地球温暖化・環境問題に関して積極的な取り組みをしておらず、温室効果ガスの排出を抑えていない国に、化石賞が与えられるのです。
化石賞の歴史は、1999年ドイツにて開催されたCOP5からスタートし、それ以来COPのセレモニーの一つとして恒例となっています。
化石賞が不名誉と言われる理由
通常、賞の受賞というものは名誉なものですが、化石賞は不名誉な賞と言われています。なぜ不名誉なのか、その理由は次の通りです。
- 政府が地球温暖化に関する問題をおろそかにしている
- 温室効果ガス排出の原因である化石燃料の消費量が他国と比べて多い
- 温室効果ガス排出を抑える対策が不十分
化石賞は、CANが運営しているCOPにて授賞式が行われ、そのCOPに参加している国は140ヶ国以上となっています。
世界的な会議であるCOPにて化石賞を授与することは、世界規模で「地球温暖化問題に取り組んでいない」という証明になり、それが世界中に知られてしまうのです。
しかし、化石賞の授与は「それだけ経済が活性化している」という証拠でもあります。実際、過去に化石賞を授与した国は、アメリカ・日本といった経済大国に分類される国です。
自国の経済が潤い生活が豊かであれば、それだけ教育水準も高く教養があることになります。化石賞は、確固とした知識があれば、温室効果ガスへの対策もしっかりと確立できるはず、という期待も込められているのです。
化石賞の授賞式は、映画『ジュラシック・パーク』のロゴのパロディを施した旗を掲げて行われます。授賞式は骸骨のコスチュームを身にまとったプレゼンテーターが進行を行ない、会場は明るい空気に包まれて重苦しい雰囲気はありません。
化石賞は、地球温暖化問題に消極的な国・成果の出ていない国を激しく批判するものではなく、ユーモアを交えて温室効果ガス排出などの取り組みを改善してほしいという、激励の賞という意味合いもあるのです。
日本が化石賞を受賞した原因
日本は、COP25〜30において連続で化石賞を受賞しています。受賞の理由は、途上国を支援する資金の目標金額を一切提案せずに会議に臨み、議論の進展を妨害しているとみなされたからです。
特に日本がCOP30で化石賞を受賞した主な理由は、気候対策に逆行する姿勢が国際社会から強く批判されたためです。
日本は水素・アンモニア混焼やCCSを「解決策」として推進していますが、CANはこれを化石燃料依存を延命する煙幕(ごまかし)と指摘。また、オーストラリアの大型ガス田プロジェクトに巨額投資し、先住民の土地や文化に悪影響を及ぼしている点も問題視されました。
さらに、日本はUNFCCCで議論される「公正な移行」の制度設計に反対し、地域社会の声や公平性を反映させる取り組みを妨害していると批判されています。
こうした姿勢がパリ協定の1.5℃目標達成に必要な脱炭素への進展を阻害すると評価され、化石賞の連続受賞という不名誉につながりました。
他にも日本について「パリ協定で定めた世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5度に抑える努力をするという目標に沿うため、温室効果ガスの排出量を2035年までに2013年と比べて81%削減する必要がある」と評されています。
化石賞の歴代受賞国一覧
化石賞の歴代受賞国は、以下の通りです。
【COP30】化石賞受賞国
| 受賞日 | 受賞対象国 |
| 11月12日 | イギリス |
| 11月13日 | 日本 |
| 11月15日 | アメリカ |
| 11月15日 | インドネシア |
| 11月17日 | ニュージーランド |
| 11月18日 | カナダ |
受賞国の授賞理由は、「温室効果ガス排出量が多い」「国内での発電方法が化石燃料に頼った発電」「ガス排出削減のための政策が不完全」などです。
化石燃料の使用を減らすために日本がやるべき取り組み
化石賞を受賞してしまった日本は、温室効果ガスの排出量削減と、排出してしまった温室効果ガスのオフセットに取り組まなければいけません。
具体的な内容について解説します。
再生可能エネルギーの普及率を上げる
再生可能エネルギーの普及率を上げ、火力発電への依存を減らすことで、化石燃料の消費を減らし温室効果ガスの排出を削減できます。
化石燃料は主に火力発電に使われます。日本の電源構成に占める火力発電の割合は70%以上となっており、依存が高い状況です。
対して、太陽光・風力・水力・バイオマス・地熱といった再生可能エネルギー発電の割合は20%程度にとどまっています。
日本は、固定価格買取制度(FIT制度)や自家消費型太陽光発電設備への補助金制度などで、再生可能エネルギーの利用を促進していますが、まだ十分に普及しているとは言えないでしょう。
温室効果ガス排出量をオフセットする
カーボンオフセットとは、やむを得ず排出してしまった温室効果ガスを、J-クレジットや非化石証書などの環境価値を購入して埋め合わせることです。
経済活動を行う上で、製造や輸送の工程で温室効果ガスを全く出さないようにすることは、現在の技術では難しいでしょう。
やむを得ず排出してしまった温室効果ガスを、省エネ対策・森林保護活動・再生可能エネルギーの導入などを行って削減・吸収した温室効果ガスの排出量で相殺することで、全体としての排出量を減らすことができます。
環境価値の取引で、温室効果ガス削減・吸収事業や再生可能エネルギー発電事業を行う事業者の収入が増え、事業規模を拡大できるというメリットもあります。
温室効果ガスの排出ゼロ状態の「カーボンニュートラル」を実現するためにできること

温室効果ガスの排出ゼロを目指す概念である「カーボンニュートラル」を実現するためには、どのような対策があるのか、企業・個人が実現可能なことを以下より説明します。
カーボンニュートラルとは

出典:環境省
カーボンニュートラルとは、排出する温室効果ガスと削減・吸収する温室効果ガスが差し引きゼロになった状態のことです。
発電・製造・輸送などで、CO2 などの温室効果ガスがやむを得ず排出されてしまいます。これらの排出量を、CO2 回収・植林・再生可能エネルギー発電などの吸収・削減量で相殺することで、カーボンニュートラルが実現できます。
企業のカーボンニュートラル
企業が導入しているカーボンニュートラルには、以下のものがあります。
- 自社の温室効果ガスの排出量の確認および削減
- 再生可能エネルギーの活用
- 省エネの実践
- 環境価値の証書やクレジットの購入
自社がどれぐらいの温室効果ガスの排出量があるのか、しっかりと把握することが大事です。無計画でガス削減・省エネを実施しても、具体的な数値が曖昧だと本当に成果が出ているのかどうか把握できません。
しっかりと数値を把握して、その数値に沿って削減計画を立てることが必要です。
個人のカーボンニュートラル
個人で実践できるカーボンニュートラルには、以下のようなことがあります。
- 省エネ
- 車での移動を控える(徒歩、自転車)
- なるべく廃棄物を出さない(購入したものは大事に使う)
- 緑・植物を育てる
- ゴミの分別はしっかりと行なう
個人でできることは小さいことですが、日頃の積み重ねが大事です。
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化石賞を受賞しないためには、温室効果ガスの削減が不可欠です。企業が温室効果ガス削減に取り組む選択肢の一つとして、環境価値の購入で「カーボンオフセット」があります。
日本の企業で最も主流な非化石証明書をメインに扱っていますが、そのほかJ-クレジット、I-RECなど海外の証書までも取り扱っています。
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まとめ
化石賞は不名誉ではありますが、今後大きなカーボンニュートラル・地球温暖化対策を実践してくれる可能性があるという、期待の裏返しの賞です。
また、このような賞があることによって、他国がどのような温室効果ガス削減の計画を行なっているかも把握できるため、自国・国民一人ひとりにとって今後の糧となる賞と解釈することが大事といえます。
国家単位でなく、国民一人ひとりが地球温暖化防止の意識を高めることが、今後の課題なのです。
この記事を書いた人
ikebukuro


