【太陽光発電】維持費はいくらかかる?投資にかかる費用を詳しく解説!
土地付き太陽光発電の投資や売却、運用に関するブログ
太陽光発電の設置を思い立ったものの、「維持費はいくらかかる?」という疑問を覚えた方は多いはず。ここでは太陽光発電の維持費から撤去費に至るまでのランニングコストを詳しく解説します。
・太陽光発電の年間当たりの維持費
・太陽光発電の撤去費
・補助金制度について
太陽光発電の維持費とは?何にお金がかかるの?
太陽光発電の維持には様々な費用がかかりますが、ケースによってかかるものとかからないものがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
①定期点検
定期点検→目安 5,000円/年
太陽光発電設備は4年に1回以上の定期点検が推奨されています。定期点検を行うのは施工会社であり、1回につき1~2万円程の金額がかかります。
しかし、定期点検を無料で行っている施工会社もあるので、点検にお金がかかるかは選んだ施工会社にもよるでしょう。
②メンテナンス
清掃・除草→目安 200,000円/年
定期点検では発電設備のシステム上に不具合がないかを確認しますが、それ以外にも発電効率を保つための清掃や除草が必要となります。
太陽光パネルの清掃は、年に2~3回行うことが推奨されており、一般的に基本料金+パネル1枚ごとの価格に設定されています。
基本料金5万円前後、パネル1枚あたり500円~1,000円が相場です。
除草作業は同じく年に2~3回行うことが推奨されており、面積ごとに価格がきめられています。
草刈り機を使うか、除草剤を使うかといった細かい違いはあるものの1m²あたり50円~150円というのが相場であり、1回あたり5万円前後の費用がかかります。
太陽光パネルのメンテナンスは義務なの?といった疑問を持った方はこちら
③パワーコンディショナー
パワコン電気代→目安 25,000円/年
パワーコンディショナー(以下パワコン)は太陽光発電における要であり、太陽光から得た電気を家庭用に使うために変換する働きがあります。
そのパワコンですが、ほとんどの場合10年保証、メーカーによっては20年の保証がついているため、修理や交換をすることがあっても、お金がかかることは滅多にありません。
しかし万が一保証期間外に故障するようなことがあると、1台あたり修理には数万円、交換には20万円~30万円かかってしまいます。とは言ってもこれは限定的な話であり、必ず発生するのはパワコンを稼働させるための電気代のみになります。これは容量50kWの設備で月々2,000円程になります。
④保険
保険料→目安30,000円/年~40,000円/年
保険の加入有無は特に重要です。太陽光発電設備に投資するにあたり、保険はメーカー保証があるから必要ないと考えている方もいると思いますが、このメーカー保証という制度は一般的に自然災害を保証の対象に含みません。
そのため台風など自然災害が多発する地域に太陽光発電を導入する際には、保険に加入するべきかどうかを慎重に見極める必要があります。
太陽光発電設備に付けられる保険としては以下の4つが一般的です。
保険名称 | 保険対象 |
火災保険・動産総合保険 | 自然災害などの損害 |
賠償責任保険 | 所有している太陽光発電設備が他人や他人のものに与えた損害 |
休業補償保険 | 発電が停止した際に失われた売電収入 |
出力抑制保険 | 出力抑制により売電が行えなくなった際の損害 |
賠償責任保険
賠償責任保険とは所有する太陽光発電設備が他者に危害を及ぼした際に手寄与される保険です。具体的には、強風で飛ばされた太陽光パネルが人や民家にあたり被害を与えた際などに適用されます。こちらは容量48kWの場合で5,000円/年前後の価格となっています。
休業補償保険
休業補償保険とは火災や自然災害の影響で発電が停止した際に、設備が復旧するまでの間に発生するはずだった売電収入を補償する保険です。その保険料は7,000円/年程度が相場となっています。50kWほどの容量の太陽光発電設備が停止すると1日当たり1万円ほどの損害になると言われているため、加入する価値は十分にあるでしょう。
出力抑制保険
出力抑制とは電気の需要と供給を保つために電気会社が一定期間電気を買い取らなくなることをいいます。電気会社が電気を買い取らなくなるということはつまり、その間の売電収入がなくなることであり、当然その間の売電収入は失われます。そんな時に適用されるのが出力抑制保険です。
出力抑制保険は休業補償保険と同じく売電が停止した際の収入を保証します。この出力抑制は地域によって基準が異なるので調べておく必要があります。
お住まいの地域の出力抑制の基準を確認する
以上4つの保険を組み合わせると、大抵の場合は保険が適用されます。
保険の種類や相場についてもっと詳しく知りたい方はこちら
⑤税金
太陽光発電設備に投資するにあたり、かかってくる税金は3種類あります。しかし課税対象になる場合とそうでない場合があるためこちらも注意が必要です。
所得税
これは太陽光発電で得た売電収入にかかる税金です。
まずひとつめのポイントとして、この売電で得た所得が年間20万円を超えた場合に所得税は課税対象となります。
ふたつめのポイントは収入と所得は違うということです。所得とは収入から経費を引いたものであり、太陽光発電設備を導入するにあたってかかった費用は17年まで経費として計算することができます。つまり年間の売電収入から初期費用の17分の1を引いたものが年間の所得となるわけです。
その他にもメンテナンス費や固定資産税もこの所得の枠からは外れるため、経費として計算することができます。
固定資産税
固定資産税とは家や土地などにかかる税金ですが、太陽光発電設備の場合、これは設備の取り付け方によって課税されるか否かが決まります。
一般的に固定資産税は有形資産にかかるものなので、家の屋根や空地などの土地に設置した場合に課税対象になります。では非課税の対象となるのはどういった場合なのでしょうか。
答えは家屋と一体型にするのではなく取り外しを可能にすることです。固定資産税はその名の通り動かせないものにかかる税金なので、取り外しが可能であれば問題ないという理論です。
住民税
住民税は都道府県や地方自治体に対して払う税金ですが、所得税や固定資産税と異なり、売電収入がある場合には金額に関わらず市町村への申告が必要です。
つまり売電によって得た収入から経費を引いた額が1円でも生じた場合には申告が必要になるわけです。
太陽光発電の税金についてもっと詳しく知りたい方はこちら
太陽光発電の耐用年数は?廃棄費用はいくらかかる?
太陽光発電も投資であり、設備に不具合が生じた際にそれが修理で対応できるものなのかを知っておくことが必要です。
・太陽光発電設備の耐用年数
・廃棄の場合と費用
の2つをここでは解説します。
①耐用年数
法律で定められている太陽光発電設備の耐用年数は17年です。しかし部品によって劣化の度合いは変わるため目安として覚えておいてよいでしょう。
パワコン→10~15年
期間内に一度は交換の必要があるかも。
ソーラーパネル→20年~30年
中古品として売り出したり、自家発電用としての用途もあり。
太陽光パネルの寿命について詳しくはこちら
②廃棄の場合と費用
廃棄の理由
太陽光発電設備の耐用年数については上で述べましたが、廃棄の一番の理由は経年劣化となります。次に考えられるのは自然災害や事故によって破損した場合の廃棄です。どちらも止むを得ない場合であり、後者については保険が適用される場合が多いため、余分な費用がかかる心配はありません。
廃棄費・撤去費
太陽光発電設備の廃棄費用には一般的にパネルの撤去費、運搬費、撤去費の3つがかかります。その内訳は特に気にする必要はありませんが、廃棄費用は資本費の5%ということは頭に入れておく必要があります。
もうひとつ、具体的な数値として分かりやすいのは、1kWあたり2万円という計算式です。この記事で度々触れている48kW~50kWの発電設備となると100万程度が撤去費となる計算になります。
撤去費→目安100万円
※20年間の稼働で50,000円/年
太陽光発電の撤去費について詳しくはこちら
補助金はもらえる?国や自治体からの支援は?
太陽光発電の普及を目指して1993年から開始された国からの補助金制度ですが、2021年現在、その制度は廃止されています。太陽光発電設備を設置するのが元々は高額であったという事実が背景にあり、普及が進んだ現在は当時と比べて安価での設置が可能となったため、2013年に補助金制度は終了しました。
しかし国からの補助金はおりなくなったものの自治体によっては補助金制度を実施している場合があるのでよく調べる必要があります。
2020年度は東京都港区、東京都江東区、愛知県名古屋市、愛知県岡崎市、大阪府豊中市などで補助金の給付が行われていました。2021年も自治体によっては給付がありそうなので、太陽光発電の導入を検討されている方はお住まいの自治体の情報を要チェックですね!
まとめ
最後に維持費についてまとめたいと思います。
定期点検 | 5000円/年 |
メンテナンス | 200,000円/年 |
パワコン | 25,000円/年
1kWにつき500円/年 ※保証対象外期間の交換には20万~30万円 |
保険 | 35,000円~45,000円/年
1kWにつき600円~700円/年 |
撤去費 | 50,000円/年
1kWにつき1000円/年 |
税金は規模と評価価格によって変動するため一概に価格を出すのは難しいです。ですが1kWあたり0.5万円の維持費が年間にかかるというのは目安として覚えておくべきです。十分に料金シュミレーションを重ねて、損をしない太陽光発電を見極めましょう!
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