オルタナティブ投資の意味とは?メリット・デメリットとおすすめの種類ランキングを解説
- 公開日:2025.05.06
- 更新日:2025.05.06

オルタナティブ投資とは、上場株式や債券といった伝統的な投資とは異なる資産に投資する方法のことです。
オルタナティブ投資の基本知識、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。さらに、初心者にも取り組みやすい資産を中心に、おすすめの投資先をランキング形式で紹介します。
オルタナティブ投資には、不動産・ヘッジファンド・暗号資産といった多くの選択肢があり、幅広く投資することでリスクを分散できると、投資家から人気を集めています。
ただし、選ぶ資産によっては、価格変動が激しかったり、流動性が低かったりといったデメリットもあるので注意が必要です。
投資や投資信託について調べていくと「オルタナティブ投資」という言葉を頻繁に見かけるようになってきました。この機会に、新しい投資方法を検討してみてください。
目次
オルタナティブ投資とは?
オルタナティブ投資とは、上場株式・債権など歴史のある伝統的な資産投資とは異なるタイプの資産投資および資産そのものを指します。
オルタナティブ投資の「オルタナティブ(alternative)」とは、直訳すると「代替の」「代わりの」といった意味です。
2000年代を迎えた頃に起きたITバブル終焉・リーマンショックといった世界規模の金融危機により、投資の世界では「リスク分散」がより重要視されるようになりました。
それにより、株式などの伝統的な投資手段より、リスク分散投資に適しているオルタナティブ投資が注目されるようになったのです。
株式や債券といった投資の代表格との相関関係が薄く、なおかつ商品選択の種類が多いなど、新しい面が多々あるため、今後ますます注目が増すと予想されているのが、オルタナティブ投資なのです。
オルタナバンクは幅広い投資先に一口1万円から投資できるオルタナティブ投資プラットフォーム。4~12%の高利回りと元本償還率100%の実績で、個人投資家からの信頼を集めています。(2024年4月30日までの実績)
オルタナティブ投資の種類をおすすめランキングで紹介
オルタナティブ投資の特徴は、種類が豊富にあることです。オルタナティブ投資には以下のような2つの区分があります。
- スキル型オルタナティブ:従来になかった新しい投資方法・スキルへの投資
- アセット型オルタナティブ:伝統的な投資資産とは異なる新しい資産への投資
オルタナティブ投資は、上記の2つの種類からさらに細分化されます。オルタナティブ投資の代表的な6つのタイプを、おすすめ順に紹介していきます。
投資信託
投資家から集めたお金を1つの資金とみなし、運用の専門家が株式・債券などに投資・運用する商品のことを「投資信託」といいます。運用成果が投資家それぞれの投資した額に応じて分配される仕組みです。
投資信託にはさまざまな種類がありますが、NISA対応の銘柄も存在します。そんな投資信託のメリット・デメリットは以下のとおりです。
投資信託のメリット
- 少額から簡単に多くの銘柄に分散投資ができる
- 運用をファンドマネージャーに任せられる
投資信託のデメリット
- 元本保証の商品ではない
- コストが発生する
クラウドファンディング
クラウドファンディングは、資金を調達したい人がインターネット上にプロジェクトを公開し、不特定多数の人が支援するシステムです。不動産を対象とした「不動産クラウドファンディング」もあり、注目されています。
クラウドファンディングのうち、投資家と融資してもらいたい企業や個人を結び付けるものを「ソーシャルレンディング」といいます。不動産クラウドファンディングとソーシャルレンディングとでは投資先が異なりますが、どちらもクラウドファンディングの1種です。
クラウドファンディングのメリット
- 税額控除になる種類もある
- 社会貢献につながる
- さまざまなリターンがある
- 起案者・支援者間の距離が近い
クラウドファンディングのデメリット
- リターンを得られないことがある
- プロジェクトの信用度を見極める必要がある
コモディティ
コモディティ投資とは、アセット型オルタナティブに分類される投資方法で、伝統的な投資と異なり、現実に価値のある実物資産を扱います。
コモディティ投資で扱う商品には、以下のような種類があります。
- エネルギー:ガソリン・原油・天然ガス・灯油など
- 貴金属 (産業用メタル):金・銀・プラチナ・銅・アルミニウムなど
- 農産物 (畜産物):大豆・とうもろこし・大麦・小麦・米・ゴムなど
上記のコモディティは、株式などの伝統的投資とは変動要因に違いがあるのが特徴です。
そのため、インフレなどの市場動向への影響が低く資産分散がしやすいことから、オルタナティブ投資の一つとして、注目を集めています。
コモディティのメリット
- インフレに強い資産への投資が可能
- 他の資産と異なる価格変動をするため分散効果が高い
コモディティのデメリット
- 市場が不安定で価格変動が大きい
- レバレッジを活用すると損失が膨らむ
ヘッジファンド
スキル型オルタナティブに分類されるのが、ヘッジファンドです。
市場変動などあらゆるリスクを想定して、どんな市場環境の悪化があった場合でもリスクを回避して、大きなリターンを得ることが、ヘッジファンドの主な目的です。
ドは、高額所得者・資産家、そして投資に関する経験・知識を持ち合わせた適格機関投資家などが対象となっています。一部の多くの資産を所有している資産家・法人でないと参加できません。
ヘッジファンドのメリット
- 分散投資がしやすい
- プロが資産運用するため高い収益が期待できる
ヘッジファンドのデメリット
- 運用コストが高い
- 一部の資産家・高所得者でないと参加できない
未上場株式
一般的に株式投資とは、証券取引所に上場して取引所を介して売買が可能な株式が対象です。しかし、上場していない未上場株式への投資も、アセット型オルタナティブ投資として注目を集めています。
未上場の企業は、将来的に企業として多大な利益を上げて上場・M&Aなどを果たした場合、購入した株式の資産価値が何倍にもなります。
上場前のそれほど資産価値のない時に株式を購入することによって、わずかな投資資金で大きなリターンが期待できるのが、未上場株式のメリットです。
ただし、未上場であるため、その企業が将来成長するか、事前にしっかりと見極めることが難しい点です。
未上場株式のメリット
- 上場企業より伸びしろがある
- IPO(株式公開)や事業拡大が実現すれば高いリターンが得られる
未上場株式のデメリット
- 企業が成長するか見極めが難しい
- 流動性が低く購入・売却が困難
暗号資産(仮想通貨)
実際に物質としてあるものではなく、インターネット上の暗号を使って取引を行なうのが、アセット型オルタナティブ投資である暗号資産(仮想通貨)です。
法定通過のように絶対的な管理者がいないために、手数料がほぼかかりません。また、インターネットを介しての取引となるため、国内・海外問わずタイムラグが生じることなく、24時間365日いつでもすぐに送金・決済が可能です。
ただし、ネット利用が可能なデバイスが手元にないと何もできなくなる・ネット上のハッキングなどのトラブル発生の可能性があるなどのデメリットがあります。
そのようなリスクに加えて価格変動が激しいのも特徴です。しかしウォレット(暗号資産の保管場所)を複数所有して資産分散をしておけば、リスクを最小に抑えられます。
暗号資産(仮想通貨)のメリット
- 急成長する市場で短期的に高リターンが期待できる
- 24時間365日取引可能
暗号資産(仮想通貨)のデメリット
- 価格変動が非常に激しい
- ネット環境がないと取引できず、ハッキングのリスクがある
NFT
スキル型オルタナティブ投資の一種がNFTです。NTFは「Non-Fungible Token」の略称で、直訳すると非代替性トークンとなります。
ネット上で管理するあらゆるデジタルデータは、簡単にコピーすることが可能であり、これにより著作権の侵害・無許可での量産など多数の問題が発生していました。
NFTによって一つのデータを管理すれば、それが唯一無二のデータであることが証明され、無許可でのコピー化防止になるのです。
NFTの技術は、投資の世界においても大いに活用されているのが特徴です。NFT技術により所有しているアイテムが唯一無二のものと証明されるため、そのアイテムが所属している業界の動向によって資産価値が上がる可能性もあります。
NFTのメリット
- 希少性や所有権が明確化されている
- アートやコレクターズアイテムとして資産価値が上がる可能性がある
NFTのデメリット
- 価格が急落するリスクが高い
- ハッキングや詐欺のリスクがある
不動産投資
株式と並ぶ投資の代表格である不動産も、スキル型オルタナティブ投資に該当するものがあります。不動産を扱うオルタナティブ投資に該当するものは、不動産投資信託(REIT・REIT ETF)・不動産クラウドファンディングです。
不動産投資信託(REIT・REIT ETF)は、投資家から集めた資金で不動産を購入・運用し、その収益を投資家に分配します。通常の投資信託と同じように、証券取引所でいつでも売買可能です。
不動産投資信託(REIT・REIT ETF)のメリット
- 不動産管理の手間が不要
- 上場しているため売買が容易
- 配当収益が比較的安定している
不動産投資信託(REIT・REIT ETF)のデメリット
- 景気変動によって価格が変動する
- 株式市場に連動しやすい
不動産クラウドファンディングは、不動産プロジェクトの資金をクラウドファンディングのプラットフォームが募集し、参加者が投資する案件を選びます。運用期間が決まっていますが、数ヵ月程度からの案件もあり、比較的短期間です。
おすすめの不動産クラウドファンディングは「不動産クラウドファンディング会社を比較」の記事で紹介しています。
不動産クラウドファンディングのメリット
- 不動産管理の手間が不要
- 1万円程度から少額投資可能
- 運用期間が短期間
不動産クラウドファンディングのデメリット
- 運用期間中は売却できないことが多い
- 投資した案件が失敗すると元本割れする可能性がある
オルタナバンクは幅広い投資先に一口1万円から投資できるオルタナティブ投資プラットフォーム。4~12%の高利回りと元本償還率100%の実績で、個人投資家からの信頼を集めています。(2024年4月30日までの実績)
オルタナティブ投資のデメリット
投資分散などによりリスク回避ができるなどのメリットが多いオルタナティブ投資ですが、デメリットといえる点もあるので、いくつかご紹介します。
- 個人投資家にはハードルが高い
- 流動性が低い
- 収益の仕組みが複雑で難しい
個人投資家にはハードルが高い
オルタナティブ投資は種類が豊富で、選択肢が幅広いという点がメリットですが、それはデメリットでもあります。
どれが自分に適しているのかその判断が難しく、また、それぞれの仕組みも異なるため、どれがどのような特色があるのか時間をかけて調べなくてはいけません。
中には独自のルートでしか購入できない案件もあるため、個人投資家や投資初心者だと難しいと感じる人も少なくないといえます。
流動性が低い
オルタナティブ投資の中には、流動性が低く、いつでも売却できるとは限らない資産もあります。
例えば、不動産クラウドファンディングでは、基本的に運用期間中は資金を引き出すことができません。
流動性が低い資産は、急に現金が必要となったり、他に良い投資案件を見つけたりした場合に不便です。余剰資金を準備して投資するようにしてください。
収益の仕組みが複雑で難しい
オルタナティブ投資は、複数の案件に投資をすることがほとんどです。それによりリスクが分散されて大きな損害を回避・軽減できるメリットがありますが、それが複雑化させていると感じている人も少なくありません。
株式や債権の扱いであれば、購入・売却と投資の流れがはっきりとしていますが、オルタナティブ投資だと購入・売却以外の運用方法があるため、すぐに把握するのは難しいといえます。
また、オルタナティブ投資で扱う案件は上場案件もあり、この場合は情報公開がされていないためにどのような詳細であるのか明確に把握できません。
投資のキャリアがある人であれば、理解できないといった失敗を回避できますが、初心者の場合はある程度の専門的な知識の学習が必要です。
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オルタナティブ投資のメリット
オルタナティブ投資は、他の投資方法に比べてどのようなメリットがあるのか、説明します。
- 分散投資でリスクヘッジできる
- 幅広い投資先を選べる
- インフレに強い
- 高いリターンを狙える
分散投資でリスクヘッジできる
オルタナティブ投資は、従来の伝統的な投資方法のように一つの投資先へすべての投資資金を投資するのではなく、複数の案件に投資をしてリスクを分散できるのがメリットです。
株式投資のように投資先が一つの場合、投資先の案件が価格変動するとダイレクトに損害を受けます。この場合、投資のために準備した資金を一つの案件だけに費やしているため、投資金額を下回り、収益が出ない状態に陥ることも少なくありません。
しかし、投資のための資金を複数に分けて、それぞれを異なる案件に投資すれば、一方の収益が下がった場合でも、収益のある他方で補填するといったことが可能です。
分散投資によって、損害があったとしてもそれをカバーして常に収益がある状態にできるのが、オルタナティブ投資のメリットといえます。
幅広い投資先を選べる
オルタナティブ投資は多様な種類があるため、投資先の選択が豊富なのが特徴です。市場動向の影響を受けにくい投資先も豊富にあるため、それぞれ異なる投資先を選択して複数の投資をすれば、先述したリスク分散もスムーズに行なえます。
ただし、中には個人では投資できない案件・高収入・資産家であることなどの条件を満たさないと投資できない案件もあるので、確認が必要です。
また、投資先の収益などの仕組みが異なる場合は、それぞれの仕組みをしっかりと理解しておくことも重要といえます。
インフレに強い
インフレに合わせて資産価値が上がるオルタナティブ投資資産は、長期的に見てインフレ対策となるため、多くの投資家に選ばれています。オルタナティブ投資資産の中でも、特に不動産やコモディティ(原油や金など)はインフレに伴い価格が上昇する傾向があります。
資産を預金や利回りの極端に低い商品にのみ投資していると、インフレが進んで貨幣価値が下がったときに、資産価値が下がってしまう可能性が高いです。
高いリターンを狙える
オルタナティブ投資では、伝統的な上場株式や債券ではありえない高いリターンを得られることがあります。
例えば、未上場株式や、暗号資産(仮想通貨)といった成長著しい市場で成功できれば、少ない投資で大きな利益を生むことができるでしょう。
ただし、元本割れするリスクも理解しておく必要があります。事前の情報収集が重要です。
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オルタナティブ投資に関する気になる疑問
オルタナティブ投資においてよく挙がる質問を以下にまとめてみました。質問とその回答を紹介します。
オルタナティブ投資は詐欺の心配はない?
伝統的な投資方法は、真っ当な会社である証券会社のネット口座を開設して行なうため、被害に合うことは100%ありません。しかし、オルタナティブ投資は「伝統的な投資方法以外の投資手段」という定義なので、真っ当な企業であるかという保証がないのが、現状です。
口コミ・評判をしっかりとチェックして、その企業が真っ当であるか、事前に確認する必要があります。
オルタナティブ投資は途中解約できる?
基本的にどの案件であっても途中解約はできない仕組みです。運用期間を過ぎてからまた改めて投資契約をする必要があります。
それぞれの投資種類・案件の運用期間・解約の可能・不可能を確認することが大事です。
オルタナティブ投資における未上場株式の投資は上場株式に比べてリスクあり?
未上場株式を発行している企業は、企業の情報を明確にしていません。企業の上場は確固とした社会的・業界的な地位があることの証明であり、はっきりと企業情報を全面的に公開しています。
しかし、未上場株式の企業は後悔をしていないため、その企業が本当に信頼できる会社であるかという保証はありません。そのため投資した場合、本当に収益が得られるか不明であるというリスクはあります。
事前に企業およびその企業が所属している業界の動向を調査して、その企業が本当に将来性のある企業であるかどうかを、投資前に判断しないといけません。
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まとめ
多様性といわれている昨今、ネット導入による手続きの簡略化・合理化などによって、投資の世界も大きな変化がありました。そして、現在投資の世界で注目されているのが、投資の新しいムーブメントといわれているオルタナティブ投資です。
暗号資産(仮想通貨)・NFTといった従来の投資にはなかった新しい投資手段が次々と登場しているため、投資の世界も新しい展開を迎えており、今まで投資に興味のなかった若い世代も注目しています。
豊富な種類があるのがオルタナティブ投資の魅力ですが、中には詐欺まがいのもの・収益が見込めないものも決して少なくはありません。
オルタナティブ投資を始める際は、どんな種類がありどれが自分に向いているのか、それぞれの投資方法には、どのようなメリット・デメリットがあるのか、事前にしっかりと学習することが大事です。
オルタナティブ投資は複雑でわからないという投資初心者の方は、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)への相談もおすすめといえます。
この記事を書いた人
ikebukuro