オルタナティブ投資の種類は?リスクを分散できるメリットとデメリットをわかりやすく解説
- 公開日:2024.12.11
- 更新日:2024.12.11
投資や投資信託について調べていくと「オルタナティブ投資」という言葉を頻繁に見かけることも少なくありません。
近年、新しい投資手段として注目を集めているオルタナティブ投資ですが、どういった投資方法なのか、具体的に把握していない人もいるはずです。
目次
オルタナティブ投資とは?
オルタナティブ投資とは、上場株式・債権など歴史のある伝統的な資産投資とは異なるタイプの資産投資および資産そのものを指します。
オルタナティブ投資の「オルタナティブ(alternative)」とは、直訳すると「代替の」「代わりの」といった意味です。
2000年代を迎えた頃に起きたITバブル終焉・リーマンショックといった世界規模の金融危機により、投資の世界では「リスク分散」がより重要視されるようになりました。
それにより、株式などの伝統的な投資手段より、リスク分散投資に適しているオルタナティブ投資が注目されるようになったのです。
株式や債券といった投資の代表格との相関関係が薄く、なおかつ商品選択の種類が多いなど、新しい面が多々あるため、今後ますます注目が増すと予想されているのが、オルタナティブ投資なのです。
オルタナバンクは幅広い投資先に一口1万円から投資できるオルタナティブ投資プラットフォーム。4~12%の高利回りと元本償還率100%の実績で、個人投資家からの信頼を集めています。(2024年4月30日までの実績)
オルタナティブ投資の種類
オルタナティブ投資の特徴は、種類が豊富にあることです。オルタナティブ投資には以下のような2つの区分があります。
- スキル型オルタナティブ:従来になかった新しい投資方法・スキルへの投資
- アセット型オルタナティブ:伝統的な投資資産とは異なる新しい資産への投資
オルタナティブ投資は、上記の2つの種類からさらに細分化されます。オルタナティブ投資の代表的な6つのタイプについて、以下より説明します。
コモディティ
コモディティ投資とは、アセット型オルタナティブに分類される投資方法で、伝統的な投資と異なり、現実に価値のある実物資産を扱います。
コモディティ(Commodity)とは、直訳すると「商品」を表す言葉です。コモディティ投資で扱う商品・コモディティには、以下のような種類があります。
- エネルギー:ガソリン・原油・天然ガス・灯油など
- 貴金属 (産業用メタル):金・銀・プラチナ・銅・アルミニウムなど
- 農産物 (畜産物):大豆・とうもろこし・大麦・小麦・米・ゴムなど
上記のコモディティは、株式などの伝統的投資とは変動要因に違いがあるのが特徴です。なかには、ビール製造会社などに対する大麦・小麦などコモディティと関連性のある株式もありますが、コモディティと関連性の薄い銘柄も多数あります。
そのため、インフレなどの市場動向への影響が低く資産分散がしやすいことから、オルタナティブ投資の一つとして、注目を集めている投資です。
ヘッジファンド
スキル型オルタナティブに分類されるのが、ヘッジファンドです。ヘッジファンドの「ヘッジ」とは投資の世界で浸透しているリスクヘッジという言葉でわかる通り、「避ける」という意味合いがあります。
市場変動などあらゆるリスクを想定して、どんな市場環境の悪化があった場合でもリスクを回避して、大きなリターンを得ることが、ヘッジファンドの主な目的です。
複数の投資家による投資方法であるため投資信託と似ていますが、両者には違いがあります。投資信託が不特定多数・少額からの投資が可能である点などが特徴です。
それに対してヘッジファンドは、高額所得者・資産家、そして投資に関する経験・知識を持ち合わせた適格機関投資家などが対象となっています。そのような層を、50人未満ほど集めて投資を進めるのがヘッジファンドの特徴です。
一部の多くの資産を所有している資産家・法人でないと参加できないため、誰でも気軽に始められるわけではありません。仮に参加できたとしても、そのようなセレブな層を主な対象としているため、基本的な運用コストが高いのがデメリットといえます。
ただし、分散投資がしやすく「絶対的収益」が主な目的のため、リスクがほとんどなく確実に収益が期待できるのが、メリットです。
未上場株式
一般的に株式投資とは、証券取引所に上場して取引所を介して売買が可能な株式が対象です。しかし、上場していない未上場株式への投資も、アセット型オルタナティブ投資として注目を集めています。
未上場の企業は、発展途上段階であり将来的にも十分に成長・伸びしろが期待できるのが特徴です。将来的に企業として多大な利益を上げて上場・M&Aなどを果たした場合、購入した株式の資産価値が何倍にもなります。
上場前のそれほど資産価値のない時に株式を購入することによって、わずかな投資資金で大きなリターンが期待できるのが、未上場株式のメリットです。
ただし、未上場であるため、企業の非公開の情報も多い・その企業が必ず成長する保証がない・購入ルートが限られているなどのデメリットがあります。その企業が将来成長するか、事前にしっかりと見極めることが大事です。
暗号資産(仮想通貨)
実際に物質としてあるものではなく、インターネット上の暗号を使って取引を行なうのが、アセット型オルタナティブ投資である暗号資産(仮想通貨)です。
国・銀行によって管理される法定通貨とは異なり、参加者全員がインターネットを経由して管理を行ないます。他の投資に比べて格段に自由が効く投資方法なのが特徴です。
そして、法定通過のように絶対的な管理者がいないために、手数料がほぼかかりません。また、インターネットを介しての取引となるため、国内・海外問わずタイムラグが生じることなく、24時間365日いつでもすぐに送金・決済が可能です。一連のやり取りは金融機関を介さないので、手数料はほぼ発生しません。
従来の取引の場合、着金に時間がかかる・海外だと手数料が数千円かかるなどのデメリットがありました。しかし、暗号資産ではそのような手間・出費は不要です。
ただし、ネット利用が可能なデバイスが手元にないと何もできなくなる・ネット上のハッキングなどのトラブル発生の可能性があるなどのデメリットがあります。
そのようなリスクに加えて価格変動が激しいのも特徴です。しかしウォレット(暗号資産の保管場所)を複数所有して資産分散をしておけば、リスクを最小に抑えられます。
NFT
スキル型オルタナティブ投資の一種がNFTです。NTFは「Non-Fungible Token」の略称で、直訳すると非代替性トークンとなります。
ネット上で管理するあらゆるデジタルデータは、簡単にコピーすることが可能であり、これにより著作権の侵害・無許可での量産など多数の問題が発生していました。
NFTによって一つのデータを管理すれば、それが唯一無二のデータであることが証明され、無許可でのコピー化防止になるのです。NFTによって所有者・商品の独自性がアピールできて、そのデータの資産価値が上がります。
NFTの技術は、投資の世界においても大いに活用されているのが特徴です。NFT技術により所有しているアイテムが唯一無二のものと証明されるため、そのアイテムが所属している業界の動向によって資産価値が上がる可能性もあります。
自分が所有しているアイテムと似たようなものが多く流通している場合、NFT処理をしていないと他のアイテムとの差別化ができません。しかしNFTを導入していればそれが他のものと違うことが明確になります。
不動産
株式と並ぶ投資の代表格である不動産も、スキル型オルタナティブ投資に該当するものがあります。不動産を扱うオルタナティブ投資に該当するものは、不動産投資信託(REIT・REIT ETF)・不動産クラウドファンディングです。
どちらも複数の投資家が不動産に投資する方式ですが、不動産投資信託・不動産クラウドファンディングには以下のような違いがあります。
不動産投資信託(REIT・REIT ETF)
- 特化型と複合型がある
(特化型=一つの不動産に複数が投資して収益を分配して得る。複合型=複数の不動産に分散投資する) - 上場企業が行なっている
- 株価変動の影響を受けやすい
不動産クラウドファンディング
- 未上場企業が行なっているため、株価などの影響を受けにくい
- 少額投資から可能
- 運用期間内は払い戻しができない
どの不動産投資手段にもメリット・デメリットがあるため、どれが自分に適しているのか事前に考えることが大事です。
おすすめの不動産クラウドファンディングは「不動産クラウドファンディング会社を比較」の記事で紹介しています。
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オルタナティブ投資のデメリット
投資分散などによりリスク回避ができるなどのメリットが多いオルタナティブ投資ですが、デメリットといえる点もあるので、いくつかご紹介します。
- 種類が多い
- 収益の仕組みが複雑で難しい
種類が多い
オルタナティブ投資は種類が豊富で、選択肢が幅広いという点がメリットですが、それはデメリットともあります。
投資初心者にとってはどれが自分に適しているのかその判断が難しく、また、それぞれの仕組みも異なるため、どれがどのような特色があるのか時間をかけて調べなくてはいけません。
中には独自のルートでしか購入できない案件もあるため、投資初心者だと難しいと感じる人も少なくないといえます。
収益の仕組みが複雑で難しい
オルタナティブ投資は、複数の案件に投資をすることがほとんどです。それによりリスクが分散されて大きな損害を回避・軽減できるメリットがありますが、それが複雑化させていると感じている人も少なくありません。
株式や債権の扱いであれば、購入・売却と投資の流れがはっきりとしていますが、オルタナティブ投資だと購入・売却以外の運用方法があるため、すぐに把握するのは難しいといえます。
また、オルタナティブ投資で扱う案件は上場案件もあり、この場合は情報公開がされていないためにどのような詳細であるのか明確に把握できません。
投資のキャリアがある人であれば、理解できないといった失敗を回避できますが、初心者の場合はある程度の専門的な知識の学習が必要です。
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オルタナティブ投資のメリット
オルタナティブ投資は、他の投資方法に比べてどのようなメリットがあるのか、説明します。
- 分散投資でリスクヘッジできる
- 幅広い投資先を選べる
分散投資でリスクヘッジできる
オルタナティブ投資は、従来の伝統的な投資方法のように一つの投資先へすべての投資資金を投資するのではなく、複数の案件に投資をしてリスクを分散できるのがメリットです。
株式投資のように投資先が一つの場合、投資先の案件が価格変動するとダイレクトに損害を受けます。この場合、投資のために準備した資金を一つの案件だけに費やしているため、投資金額を下回り、収益が出ない状態に陥ることも少なくありません。
しかし、投資のための資金を複数に分けて、それぞれを異なる案件に投資すれば、一方の収益が下がった場合でも、収益のある他方で補填するといったことが可能です。
分散投資によって、損害があったとしてもそれをカバーして常に収益がある状態にできるのが、オルタナティブ投資のメリットといえます。
幅広い投資先を選べる
オルタナティブ投資は多様な種類があるため、投資先の選択が豊富なのが特徴です。市場動向の影響を受けにくい投資先も豊富にあるため、それぞれ異なる投資先を選択して複数の投資をすれば、先述したリスク分散もスムーズに行なえます。
ただし、中には個人では投資できない案件・高収入・資産家であることなどの条件を満たさないと投資できない案件もあるので、確認が必要です。
また、投資先の収益などの仕組みが異なる場合は、それぞれの仕組みをしっかりと理解しておくことも重要といえます。
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1万円から始められる!不動産クラウドファンディング
1万円から始められる不動産クラウドファンディングサービスをご紹介します。
CREAL(クリアル)
運営会社 | クリアル株式会社 |
サービス開始年 | 2018年 |
期待利回り | 4.0%〜5.5% |
運用期間 | 12~24ヶ月 |
対象物件 | マンション、保育園、オフィス |
CREALは、クリアル株式会社が運営している不動産クラウドファンディングサービスです。
累計調達額が438億円という実績があり、サービス開始が2018年と比較的新しい会社でありながら、2023年12月時点までに元本割れ0件と安心して利用できるサービスです。
1万円から不動産投資ができるとあって、多くの投資家から注目を集めています。不動産投資といえば面倒な物件管理や契約を行う必要がありますが、CREALなら運用など行うことなく配当金を受け取れます。
COZUCHI(コヅチ)
運営会社 | LAETOLI株式会社 |
サービス開始年 | 2019年 |
期待利回り | 3.0%〜20% |
運用期間 | 2ヶ月〜2年 |
対象物件 | マンション、アパート、ビル |
コヅチは、LAETOLI株式会社が2019年から運営している不動産クラウドファンディングサービスで、期待利回りが高いのが特徴です。
短期運用型と長中期運用型の2種類を取り扱っていて、短期運用型であれば1万円から不動産投資が行えます。また短期運用型であれば、24時間365日いつでも換金できる点も、初心者に喜ばれています。
運用期間も最短なら2ヶ月ですし、長いものでも2年間なのでまとまったお金を預けておくのも安心です。
オルタナティブ投資の始め方
オルタナティブ投資はどうやって始めたらいいのか、次よりその方法・手順を紹介します。
投資種類の選択・投資資金の準備
まずやることは投資の種類の選択です。投資先の商品選びはもちろん、投資信託・クラウドファンディングのどちらが自分に適しているかも検討しましょう。
選択が決定したら、次にやることがそれに見合った投資資金の準備です。クラウドファンディングの場合は少額からの投資が可能といったメリットもあるので、自分の予算の都合に合わせて選びましょう。
IFAに相談する
1人で始めるのが難しい場合、おすすめなのがIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)への相談です。IFAとは特定の企業・機関に所属せずにフリーで金融に関するアドバイザーを行なっている専門家を指します。
IFAに相談すれば、こちらのライフプラン・年収などを考慮した、最適な投資プランを提供してくれます。投資に関する知識がなくても、オルタナティブの投資方法をわかりやすく丁寧に教えてもらうことが可能です。
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オルタナティブ投資に関する気になる疑問
オルタナティブ投資においてよく挙がる質問を以下にまとめてみました。質問とその回答を紹介します。
詐欺の心配はない?
伝統的な投資方法は、真っ当な会社である証券会社のネット口座を開設して行なうため、被害に合うことは100%ありません。しかし、オルタナティブ投資は「伝統的な投資方法以外の投資手段」という定義なので、真っ当な企業であるかという保証がないのが、現状です。
口コミ・評判をしっかりとチェックして、その企業が真っ当であるか、事前に確認する必要があります。
途中解約は可能?
基本的にどの案件であっても途中解約はできない仕組みです。運用期間を過ぎてからまた改めて投資契約をする必要があります。
それぞれの投資種類・案件の運用期間・解約の可能・不可能を確認することが大事です。
未上場株式の投資は上場株式に比べてリスクあり?
未上場株式を発行している企業は、企業の情報を明確にしていません。企業の上場は確固とした社会的・業界的な地位があることの証明であり、はっきりと企業情報を全面的に公開しています。
しかし、未上場株式の企業は後悔をしていないため、その企業が本当に信頼できる会社であるかという保証はありません。そのため投資した場合、本当に収益が得られるか不明であるというリスクはあります。
事前に企業およびその企業が所属している業界の動向を調査して、その企業が本当に将来性のある企業であるかどうかを、投資前に判断しないといけません。
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まとめ
多様性といわれている昨今、ネット導入による手続きの簡略化・合理化などによって、投資の世界も大きな変化がありました。そして、現在投資の世界で注目されているのが、投資の新しいムーブメントといわれているオルタナティブ投資です。
暗号資産(仮想通貨)・NFTといった従来の投資にはなかった新しい投資手段が次々と登場しているため、投資の世界も新しい展開を迎えており、今まで投資に興味のなかった若い世代も注目しています。
豊富な種類があるのがオルタナティブ投資の魅力ですが、中には詐欺まがいのもの・収益が見込めないものも決して少なくはありません。
オルタナティブ投資を始める際は、どんな種類がありどれが自分に向いているのか、それぞれの投資方法には、どのようなメリット・デメリットがあるのか、事前にしっかりと学習することが大事です。
オルタナティブ投資は複雑でわからないという投資初心者の方は、IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)への相談もおすすめといえます。
この記事を書いた人
ikebukuro